断食の基礎

断食はむずかしいことじゃない!

断食と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?

前ページのように、キリストやマホメット、お釈迦さまをはじめ、たくさんの高僧たちが、悟りを開くために何も食べず、何も飲まずに行なった難行、苦行というイメージをもちませんか?

このイメージも間違いではありませんが、じつは私たち人間や動物にとって、断食は病気の回復や健康のために必要なことなのです。

「私は、とても断食なんてできないわ」と思う人もいるでしょう。でも、思い出してみてください。からだの調子が悪いとき、あなたは食欲が旺盛になりますか?

こういうときはむしろ「食べたくない」と思うのでは?

「物を食べたくない」つまり、「食欲不振」は、私たちが病気を治すために授かっている自然の力、自然治癒力なのです。これを健康の増進に応用したものが、断食なのです。これは、人間の世界だけの話ではありません。

 

野生動物の場合

野生の世界には、お医者さんや病院はありません。でも、野生動物だって病気やケガをすることはあります。そんなとき、動物たちは何も食べずにじっとして、つまり断食状態で、自然に治るのを待ちます。

 

ペットの場合

精神的なストレスがかかったとき、動物はやはり、断食状態に入ります。ペットのネコや犬がほかの家に

もらわれていったとき、しばらく物を食べようとしないのは、ストレスに打ち勝とうとしているからなのです。

 

断食が必要な理由

前のページのように、病気やケガをしたとき、野生の動物は、物を食べず、ひたすらじっとして、自然に治るのを待ちます。

これは、物を食べると、それを消化・吸収するため、胃腸に血液が必要になり、病気やケガがある部分に、必要な血液が届きにくくなり、治りが遅くなるからです。

また、精神的なストレスを感じたとき、そのストレスに打ち勝つために、しばらく物を口にしないのは、断食が精神的なストレスの改善に役立つからです。

このように、けっして断食は、悟りを開くための特殊な儀式ではありません。食べ過ぎで肥満してしまったり、病気を招いている私たちにとって、食欲のないときはもちろん、体調の悪いとき、そうでないときでも、健康増進や肥満解消のため、また、ストレス解消のためにも。ときには断食をすることが、健康な生活を送るためのごく自然な方法といえるのです

 

プチ断食成功のヒケツ

本書はプチ断食でダイエットを成功させ、心身ともに健康になるための本です。断食は、先のページでもお話ししたように、人間が本来持っている自然の治癒力を呼びさますために有効な方法です。

しかし、本格的な断食については、医師の指導のもとで行なわなければなりません。こういうと「そんなに大変なら、私には無理」という人もいるでしょう。

でも、ちょっと待ってください。本格的な断食なんてしたことはないけれど、朝、忙しいときに朝食を抜いたとか、仕事が忙しくて昼食を食べ損ねたとか、食事を1度ぐらい抜くことは誰にでもありますよね。それであなたは体調が悪くなってしまいましたか? 1食ぐらいではそんなことはなかったでしょう?

実はこれも立派な断食。そう、ここでいうプチ断食とは、1日まったく物を食べないということではなく、1日1食、朝食だけを抜くという簡単な断食の方法なのです。

なかには「朝は必ず食べなさいとお医者さんはいうのに?」と、疑問に思う人もいるかもしれません。一般的にはそういわれていますが、私の考え方は違います。

しょうが紅茶を飲むこと

朝、食べ物を食べないと体温が上がらないという事実は確かにあります。ですからプチ断食では、朝、何

も口にしないということではありません。朝食の代わりにしょうが紅茶を飲むのです。

なぜ、しょうが紅茶を飲むのかという理由は、のちほどお話しするとして、今までどんな方法を試してもダイエットに失敗していたという人も、しょうが紅茶を飲むという簡単な方法なら手軽に始められますし、長続きします。

しょうが紅茶にはからだを温め、ほとんどの若い女性の肥満の原因といわれる「からだの冷え」をとる効果があります。

このようにプチ断食は、けっして無理やガマンを強いるようなダイエットの方法ではありません。むしろ、無理せず、簡単に続けられるからこそ、成功する確率が高い究極のダイエット方法といえるのです。

 

しょうがティーブレイク

古代の哲人は、みんな少食

数学者であり哲学者でもあるピタゴラスは「人の病気は、食べ過ぎと質の間違いから」「少食にすれば心身ともに頑健になり、病の神もなんじ 汝より去る」が口ぐせ。自身も黒パン、野菜、はちみつなどの粗食を1日2食しかとらず、99歳の天寿を全うしました。医学の祖・ヒポクラテスは「食べ過ぎは病気まで養うことになる」 まっとと少食をすすめたとされています。

 

がんばると、かえって太るワケ

ガマンのダイエットは続かない

今まで何度もダイエットにトライしては失敗した経験のある人。あなたは、ダイエット中に、いろいろなもの

をガマンしてストレスをためていませんでしたか?

たとえば、カロリーの高い油っこいおかずは食べない、糖分の多いお菓子は食べないなど。

また、せっかく友だちと出かけても「ダイエット中だから」といって、おいしい食事をパクつく友だちを横目に、

サラダだけですませたり……。これではストレスがたまって当然ですね。

そして、結局、そのストレスに耐えられなくなって「今日はダイエットは中止!」とか「明日からまた始めよ

う」とか考えて、続けられなくなって失敗したのでは?

人間にとって、好きな食べ物をガマンするということは大変なことです。それは、あなたの意志が強いとか

弱いということだけではありません。

好きなものをガマンするストレス。これは、ダイエットにはけっしてプラスには働きません。好きなものをガマン

するというストレスが、あなたをイライラさせてしまうからです。

イライラを感じたとき、お腹が減っていなくても、あなたは食べ物を食べて、そのイライラを鎮めようとしませ

んでしたか?

ストレスが強くなると、緊張するときに働く交感神経が活発になりますが、おいしい物を食べると、交感神

経とは逆の働きをする(リラックスする)副交感神経が刺激され、交感神経の緊張をゆるめてくれます。私

たちは本能的にそのことを知っていて、食べ物を口にすることによって落ち着こうとしているのです。

しかし、これを繰り返していると、食べ過ぎになって太るのは当たり前。ですから、ストレスをためない、つま

りガマンしないことがダイエットでは重要なのです。

たとえ、ダイエット中に、好きなものをガマンできたとしても、ダイエットをやめたとき、そのガマンの反動は必

ずあらわれて、リバウンド(もとにもどること)することになります。無理やガマンは続かない。無理やガマンは

ダイエットの大敵! このことをまず、よく覚えておいてください。

 

NGダイエット1

エステティックサロンやフィットネスクラブに行ってスリムになる。女性なら一度は試してみたい、人気のダイエット法です。

エステティックサロンの痩身コースでは、その人の体質に合わせて、人の手やマシンで、ボディを引き締めていきます。

たとえばオイルマッサージをして、リンパ液(からだのなかを流れ、身体組織と血管との連絡や栄養補給などの働きをする)や、血液の流れをよくして、新陳代謝を高める。マシンでからだに低周波(周波数の低い電磁波)を流して刺激し、筋肉をきたえながら、脂肪を燃やしていきます。

フィットネスクラブでは、バイクやランニングマシン、エアロビクスなどで有酸素運動をして脂肪を燃やし、マシン・トレーニングで筋肉をつけていきます。筋肉をつけると、脂肪が燃えやすいからだになるからです。

筋肉をつけ、基礎代謝(体温、呼吸、心拍など、人間が生きていくためのエネルギー)をあげれば、たしかにダイエット効果は高まります。まめにエステティックサロンやフィットネスクラブに通って、スリムなからだを手

に入れた人も多いことでしょう。

ところが、痩身コースを終了したり、やせたという結果が出たことで安心してしまいがち。気がついたらリバ

ウンドしていたということが、しばしば起こります。

それは、筋肉はきたえ続けなければ衰え、突然やめることで基礎代謝が低下してしまうからです。

日常生活において、過食しない、栄養バランスに気をつけるなど、食事に注意したり、マッサージなどのホームエステをしたり、ウォーキングやストレッチなどの運動をしなければ、エステティックサロンやフィットネスクラブに定期的に通っていても、なかなかやせないのも事実です。

そのうえ、まめに通ったとしても、結果が出てくるのは1か月くらいしてから。あせって、挫折する人もいるでしょう。

やせることができても、それを続けなければ、スリムになったからだを維持することはできません。

 

NGダイエット2

ダイエットに興味のある人なら、テレビの通販番組や雑誌で見たダイエット器具を買った経験があるので

はないですか?

その手の広告は「家で手軽に○○運動ができる○○マシン。しかもコンパクトに折りたためるから置き場所に

も困らない」、「着るだけでやせるサウナスーツ」、「キツイ運動なしで、脂肪を燃やす低周波マシン」など、ラ

クしてダイエットしたい人への殺し文句でいっぱい。つい買いたくなってしまいます。

たとえば、腹筋運動ができるマシンで、正しく運動を続けていれば、少しずつお腹が引き締まってくるはず

です。でも、並行してほかの運動をしたり、食事に気をつけなければ、なかなか確かな効果を期待できない

でしょう。

サウナで汗をかいたり、保湿性が高く肌に密着するサウナスーツやベルト、やせるガードルは、発汗作用

を促すので、使用後、少し体重が減るかもしれません。

しかし、あくまでもからだの水分が出ただけ。脂肪が燃えたわけではないので、水分を補給するともとにもどってしまいます。

人気沸騰中の低周波マシン付きベルトやパッドは、きたえにくい筋肉を刺激して、運動を促し、気になる部分を引き締めるというもの。まめに続ければ、部分やせするかもしれません。

でも、エステなどにある低周波マシンに比べるとパワーが弱いため、効果があらわれるまでには、時間がか

かるでしょう。

ところで、以前買ったダイエット器具をあなたは今も使っていますか? もしかしたらホコリをかぶってころが

っているのでは?

実は家で好きなときに、簡単にできると思っているところに落とし穴があります。器具を買った当初は、ダ

イエットに燃え、お金を払ったから、せっせと励む。ところが、なかなかやせない、めんどうになったなどの理由

で使わなくなる。これが個人で購入した、おおかたのダイエット器具がたどる運命なのです。

それでも話題になったり、流行のダイエット器具にはつい目が向く。気がつけば部屋のなかは、使わなくなったダイエット器具でいっぱいに。よくあることです。

 

NGダイエット3

手軽なダイエット法として、今もっとも注目を集めているのが、ダイエットサプリメント。医薬品と食品に分

けられますが、大部分はダイエット食品です。そのなかで厚生労働省が認可しているのは、サノレックスとい

う食欲抑制剤ひとつのみで、医師の指導のもとで服用しなければなりません。

ちまたに出回っているダイエットサプリメントをタイプ別に分けると、1.食べたものの吸収を阻害するキチン・キトサンや小麦エキス、米胚芽エキスなどの食物繊維が成分として入っている。2.体脂肪をたまりにくくするカプサイシン、ガルシニア、異性化リノール酸などの成分が入っている。3.食欲をおさえる、セントジョーンズなどの成分が入っている。4.むくみをとるカリウム、ハーブの成分が入っている。5.糖質の吸収を抑える、ギムネマやカイアポイモの成分が入っている。6.便秘を解消する難消化デキストリンなどの成分が入っている、などに分かれ、複合タイプもあります。

これらのサプリメントは、基本的に、飲めばすぐやせる「やせ薬」ではありません。それぞれの働きを知ったうえで、自分の体質やライフスタイルに合わせて、ダイエット効果を高めるものとして、補助的にとるべきだと考えられます。

サプリメントを飲んでいたのにやせられなかった。下痢や胃痛、湿疹などの皮膚のトラブルが起こったり、健康的にやせられなかったという声を聞きます。それは、サプリメントの働きを知らずに、適当にとる。早くやせたいからと目安の量よりも多くとる。体調が悪くても、もったいないから飲み続ける。サプリメントだけに頼り、食事や運動には気をつけなかった、その結果なのです。

また外国製サプリメントがインターネットで簡単に個人輸入できるようになっている昨今、健康被害にあう人たちが増えています。

先ごろ、中国政府未承認のダイエットサプリメントで起きた死亡事故は、ショッキングなできごとでした。安全なサプリメントを見分け、正しくとらなければ、やせるどころか、健康被害にあう可能性もあることを覚えておきましょう。

 

NGダイエット4

1日にとるのはりんごだけ、こんにゃくだけ、オオバコだけ、水だけ……。単品ダイエットは、何度となくブー

ムを巻き起こしてきました。即効性がある、手軽だということが、短期間にダイエットしたい人に、根強い人

気がある理由のようです。

りんごは果物のなかでは糖質が少なく、1個あたりのカロリーは約100キロカロリー。食物繊維が多いの

で腹もちがいいのが特色です。

ダイエット食品の代名詞ともいえるこんにゃくは、100gで5キロカロリー。食物繊維の一種であるグルコマ

ンナンに、コレステロールを吸着する作用があります。

オオバコにも、コレステロールや中性脂肪を排出する作用があり、食物繊維が豊富なため、便秘解消に

も役立ちます。これらの食品の成分から考えると、ダイエットの手助けになるといえるでしょう。

水については「新陳代謝をよくするので大いに飲もう」というのが、現代医学の考え方です。ところが漢方

では「とり過ぎると水太りし、むくみにつながる」といわれています。

本来ダイエットを後押しする補助的な食品として活用すべきところを、食事がわりに単品でとるのですか

ら、当然1日の摂取カロリーが少なくなり、体重は減っていきます。だから、短期決戦で結果を出したい場

合に、ついトライしてしまうのです。

でも、食べるのをガマンして、無理をするから続かない。ダイエットをやめたとたん、反動でドカ食いをして、

あっという間にリバウンド。前より、ずっと太ってしまうこともあるのです。

怖いのは、からだが危険な状態になるかもしれないこと。長く続けていると、無理なダイエットで、健康を保つために必要なタンパク質や糖分、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が欠乏し、栄養失調状態になることも。

たとえば、貧血、むくみ、便秘、脱毛、生理不順になる。さらには不整脈や、激やせに近い病的な状態

になるおそれもあります。あまりにもリスクが大きすぎる単品ダイエット。

それでも、あなたはトライしたいですか?

 

解放感からのリバウンド

「ダイエットとは、単に体重を落とすこと」「ダイエットとは、ガマンすること」というのは、昔の考え方です。今は

体脂肪を落とすことが重視されていますし、ラクに続けられるダイエット方法に注目が集まっています。

ご紹介した4パターンのダイエット方法を振り返ってみましょう。

NGダイエット1では、エステティックサロンやフィットネスクラブに通い続けていれば、筋肉をきたえ、基礎代

謝をあげ、やせる効果が期待できます。ところが、やめたり、挫折したことにより、エステティックサロンやフィッ

トネスクラブに通わなくなると、気がつけばリバウンドしていたというのが、多くの人がたどる現実のようです。

NGダイエット2の場合、誰もがダイエット器具を購入した当初は、ダイエットに励むでしょう。それが、めん

どうになったり、効果があらわれにくいなどの理由で、いつの間にか使わなくなり、部屋の置物になってしまう

ことが多い。部分やせするなどの効果が出ても、ダイエット器具を使うのをやめれば、やはり、からだは、もとにもどってしまうでしょう。

NGダイエット3では、サプリメントはあくまでもダイエットの補助食品。サプリメントの働きを知り、利用する人の体質などに合わせて正しくとれば、効果があがると説明しました。

ところが、急激にサプリメントで体重を落としたような場合には、体調をくずしたり、やはりリバウンドしてしまいかねません。

NGダイエット4で述べたように、単品ダイエットなら体重は短期間で落ちますが、無理をしているため、リ

バウンドしやすいからだになり、ダイエットをやめたとたん、ほとんどの人がリバウンドしてしまいます。続けてい

ると病気を招くなど、危険と背中合わせのダイエット方法ともいえます。

結論として、この4パターンのNGダイエットに共通していえることは、無理をしてやせたとしても、そのダイエットをやめたとたん、解放感からリバウンドしてしまうということ。ダイエットのカギは、リバウンドとの闘いにある

といえます。

 

きれいにやせるコツ

「体脂肪を落としてきれいにやせる」が今どきのダイエットの常識です。「きれい」というのは、外見的にはくびれた、メリハリのあるボディのこと。もちろん肌にハリがあり、たるんだり、荒れたりしていない。さらに、からだのなかからきれいになることが大事。

「健康的にやせる」のが、理想的なダイエットといえます。

ダイエットの原点にもどって、太る理由を考えてみましょう。

1.遺伝(脂肪細胞に脂肪を蓄えやすい能力が遺伝する)。

2.過食(食べ過ぎ)。

3.食べ方の問題(早食い。まとめ食い。テレビを見ながらなど、ながら食い。食事回数の少なさ)。

4.運動不足。

5.精神的ストレスによる「やけ食い」などの心理的要因。

6.からだに入ってきたエネルギーが、基礎代謝、生活活動代謝(ふだんの生活での労働や運動で使われるエ

ネルギー)、食事誘発性熱代謝(食事をするとからだが温まる)として、うまく消費されない。

この状態は産熱障害といわれ、新陳代謝が悪くなり、からだの冷えにつながります。

やせるための基本5か条

ということは、1の遺伝は別として、2~6までの問題をクリアしていけば、絶対にやせられるはずです。つまり、やせるためには、

第1条 食べ過ぎない。腹八分に肥満なし。

第2条 ながら食いなどせず、ゆっくり、よくかんで食べる。

第3条 運動して筋肉をつけ、基礎代謝をあげ、体脂肪の燃えやすいからだをつくる。

第4条 ストレスをためない。ガマンせず、ラクに続けられるダイエットをする。

第5条 からだの産熱障害を取り除いて、からだを温め、「冷え」を防ぐ。私が提唱しているダイエットでは、ここがもっとも重要なところです。

さらに、からだを温める、からだにいい食べ物、飲み物をとる。並行して、脂肪を燃やし、筋肉がつく運動

や血行がよくなる入浴法を実践することで、「きれいにやせる」ことができます。

からだを温め、やせる食べ物は、色で見分けるとよいでしょう。赤、黒、だいだいなどの暖色系がからだを温める陽性食品。青、白、緑などの寒色系がからだを冷やす陰性食品と覚えておきましょう。

また、塩分の多い物、北方産の物、固い(水分の少ない)物、動物性の物も陽性食品です。

野菜なら、根の野菜(ごぼう、にんじん、れんこん、玉ねぎ、しょうがなど。ただし、からだを冷やすので生

食は禁物)が、代表的なからだをあたためる食品です。

こういった食品をとりながら「冷え」を治していくことで、新陳代謝がよくなり、リバウンドしにくいからだがつくられます。

ラクラク入浴法と運動で長続きダイエット

挫折したダイエット方法やそのダイエット方法をやめたらリバウンドしてしまったというのは、どこかに無理があったから。また、キツイ運動が続かないのも当たり前のことです。だったら、無理がなく、ずっと続けられるラ

クなダイエット方法や運動をすればいいのです。

そこで、注目したいのはお風呂。ほとんどの人が毎日お風呂に入りますよね。お風呂をダイエットに活用しない手はありません。

入浴後からだが温まると、毛穴や汗腺が開き、体内の老廃物が排出されます。また、リンパ液の流れもよくなり、消化器官、泌尿器官などの器官の働きがよくなります。それで、「水太り」が解消し、脂肪も燃えるので、ダイエットに効果的なのです。

42°C以上の熱めのお湯に、まず入浴3分、湯船の外で3分(からだを洗うなど)と、これを3回繰り返す方法で発汗が高まります。この入浴法を週に3回実行してみましょう。

もっと簡単なのは、みかん風呂、しょうぶ湯、ゆず湯などに入ること。これだけでもからだが温まります。

運動もあまりハードでなく、時間もあまりかからない物なら、長く続けられるでしょう。ウォーキング(散歩)

なら、20分以上歩けば、血行がよくなり、基礎代謝があがります。散歩に行けないときは、いつでもどこで

も、1日2、3分するだけでいい、アイソメトリック(等尺性=静的)運動がおすすめです。

からだを温める食べ方、入浴法、運動は、誰でも簡単にできるから、続くはず。ですから「きれいにやせる」は、絶対実現します。

 

しょうがティーブレイク

発明王エジソンと少食

発明王トーマス・エジソン

翁は、当時では81歳と長生きした人。その健康法を問われると「美食、大食を慎み、少食にすること」というのが常でした。彼は「人は食べ過ぎるから、長く寝る必要がある」といったそ つつしう。実際、エジソンの食生活は、パンと野草と果物と、たまに魚ぐらいで、寝る時間も惜しんで、発明に没頭していたといいます。

 

からだを温めると、やせる!!

からだが冷えるとやせない!!

先日、あるパーティで「ダイエットをしているのだけれど、あまり効果がなくて」と嘆いている女性に会いました。

その女性は色白で、身長は155cmくらいですが、体重は70kg以上もあるポッチャリ型。彼女に私が「水をたくさん飲むでしょ? 果物なども好きでしょ?」とたずねると、「まさにそのとおり、どうしてわかるの?」と不思議がっていました。

彼女は担当医師から「水は代謝をよくしてダイエットにもよいから、毎日2リットル飲むように」といわれて、実行していたのです。でも、これを実行していたらよけいに太って、とくに下半身がむくんだようになり「これでやせるのかしら」と不審に思っていたところだったのです。

そればかりではなく、仕事でちょっと無理をすると、頭痛がして目が痛む、おまけにからだが冷えてしまって腰痛まで起きると嘆いていました。

そこで「平常体温も低いのでは?」とたずねると、「おっしゃる通り35・8度しかありません」とのこと。彼女

には、結局、「肥満」は「冷え」と関係の深いことをじっくり説明するはめになってしまいました。

漢方では肥満とむくみは一緒

水分は冷えと肥満の友だち

一般に肥満は「食べ物からとる摂取エネルギー」から「体を動かして消費するエネルギー」を引いたとき、

あまったエネルギーが中性脂肪として蓄えられるので、太ってしまうと説明されます。ですから「カロリーのな

い水を飲んでも太る」とか「スポーツをしてカロリーを消費しているはずなのに太る」ということはおかしいわけ

です。でも、本当にそうなのでしょうか。

漢方の考え方では、「肥満」と「むくみ」をはっきり区別しません。肥満のなかには「むくんでいる人」も含ま

れるのです。人間の体重の60%以上は水でできています。ですから、水分は3日もとらなければ死んでし

まうほど大切な物です。ある意味、「太る」ということは「からだの中の水分が増える」といい換えてもいいでしょう。

からだのなかに水分が増えると、からだは温まりません。水太りの人に冷え性が多いのはそのためです。

冷えは代謝熱不足の証拠

この産熱障害こそ肥満の原因

からだにとり入れられたエネルギーは3つの方法で消費されます。

1.基礎代謝

2.生活活動代謝

3.事誘発性熱代謝

です。

この代謝がうまくいかない状態を「産熱障害」と呼びます。

さて、「冷え」と「肥満」の関係で水分以上に重要な問題が、この「産熱障害」なのです。

つまりエネルギーがうまく消費されないと新陳代謝がきちんと行なわれないことになり、体温低下をもたら

すのです。

1.の基礎代謝は別名安静時代謝と呼ばれ、生きていくために最低限必要なエネルギーです。性別、

年齢、体型などによって違いますが、筋肉量の多い人ほど基礎代謝は高くなります。一般に女性より男

性のほうが高く、年齢とともに低下していきます。だから、男性より女性のほうが、若い人より中高年のほう

が同じようにからだを使っていても太ってくるのですね。

2.の生活活動代謝は、労働や運動などで使われるエネルギーのことです。

3.の食事誘発性熱代謝は食物誘発性体熱産生(DIT)ともいいます。簡単にいえば、食事をすること

によってからだが温まることです。

食べ物を口に入れてかんでいると、味覚神経や嗅覚神経が刺激され、交感神経が興奮してきます。すると副腎髄質からアドレナリンが出て代謝が活性化し、体温が上昇してきます。また食べ物が分解され、栄養素として合成される過程でもエネルギーが出て体温を上昇させます。

このように食べることによって、体温が上昇することをDITというのです。いい換えれば、DITがうまくいかな

いと体温が上がらないことになります。

もう少し体温と新陳代謝のことを考えてみましょう。バセドウ病という甲状腺の病気があります。甲状腺

は新陳代謝をつかさどるホルモンを分泌する臓器で、この働きが

亢進しすぎた症状がバセドウ病(甲状腺

こうしん

機能亢進症)です。この病気は、

動悸、発汗、発熱、下痢症状とともに精神不安や手足のふるえが起

どうき

き、そのうち食べても食べてもやせてきます。

また、逆に甲状腺の機能が低下する

粘液水腫という病気があります。粘液水腫になると、体温が低下して、脈は遅くなり、むくみや便秘という症状が出て、あまり食べなくても太ってきます。

この正反対の2つの病気をみてもわかるように、太るかやせるかは新陳代謝のよし悪しにあります。

このように考えてくると、「冷え」は「肥満」とまさに直結しているのです。からだが冷えていてはやせることはできません。

 

冷えは不健康!!

最近の子どもたちの平均体温は、50年前とくらべて、1°Cも下がっているといわれています。この体温の

低下は、子どもたちばかりでなく大人にも当てはまります。

体温が1°C下がると基礎代謝量は約12%減少するとされていますから、大変なことなのです。

体温低下の原因のひとつは食べ物です。現代人は水分が多くからだを冷やす果物や飲み物、生野

菜、甘い物などをとりすぎる傾向があります。たとえばバナナ、パイナップル、みかん、レモン、コーヒー、牛乳

などです。そのうえ、家庭内では電化製品の普及で、以前ほど肉体労働をしなくてすんでいることも、体

熱産生の低下、つまり体温の低下をもたらしています。

また現代社会の与えるストレスは血液の流れを悪化させ、体温を低下させるひとつの要因となっています。

体温が低下していくことは、肥満の原因になるばかりでなく、からだにさまざまな悪影響を与えます。

私は「冷え」と「水分」と「痛み」には深いつながりがあると考え、この三者の関係を「いしはら式冷・水・

痛の三角関係」と名づけました。

「冷」たいところにいると頭「痛」や腰「痛」を起こしやすい(冷→痛)。雨(水)が降ると、関節「痛」が起こり

やすい(水→痛)。雨(水)にぬれると「冷」える(水→冷)。

このように「冷」と「水」と「痛」は病気の三角関係をつくっています。

寒い季節にひきやすい

風邪は英語ではcold、ずばり「冷え」。「風邪は万病のもと」ということわざがありますが、「冷えは万病のもと」といい換えてもいいですね。冬には肺炎、脳卒中、心筋梗塞などを発症しやすく、病気にかかる率や死亡率も高くなります。また、1日のうちでいちばん気温の下がる夜明け前の午

前3時から5時に

喘息発作や狭心症発作を起こしたり、亡くなる人が多いのもこのためです。

ぜんそくほっさ

病気になるばかりではありません。毎年、冬になると山で遭難した登山者のニュースが報道されますが、

どんなに元気な人でもひどく冷やされると命を落とすことさえあるのです。「健康」と「死」の間にあるものが

「病気」ですから、「病気は冷えから起こる」といってもいいでしょう。

女性が悩む冷えのぼせはなぜ起こるか

漢方ではお腹を「お中(なか)」と書き、からだの中心とみなして重要視しています。そのため、患者を診察する際にはお腹を触って(触診)、さまざまな病気の情報をさぐります。

女性のお腹を触診すると、たいていの女性はおへその上と下では皮膚の温度が違います。おへそより上

はほんのり温かいのに、おへその下は冷たい人が多いのです。そのような人はたいていおへそを指でたたく

と、ポチャポチャという音が聞こえます。

この音を漢方では振水音といい、胃の中に水分がたまっていることをあらわしています。先ほどの「冷・

水・痛の三角関係」でいう「水→冷」にあたり、触ると冷たく感じるわけです。

このようなタイプの人は、胃の中だけではなく、副鼻腔、涙嚢、肺、内耳、皮下などにも水分がたまりやすくなっています。

その結果、副鼻腔の水分過剰で鼻水が出やすい、涙嚢の水分過剰で涙が出やすくなる、内耳のリンパ液の過剰でめまいや耳鳴りが起こる、皮下の水分過多でむくみが起こるなど、さまざまな症状があらわれます。

肥満との関係では、このようなタイプの人に多くみられるのは下半身の肥満です。ビニール袋に水を入れてぶらさげると、下ぶくれになるように、おへそから下がむくんでしまうのです。水がたまっているところは冷えるため、足腰の冷え、膝の痛みなどを起こしやすいタイプでもあります。

おへそから下が冷えると、もともと下半身にあった熱や血が行き場を失って、上へ上へとのぼっていきます。すると心臓が下から突き上げられてどきどきしたり、胸苦しさを感じたり、肩や背中に余分な血液がとどこおって肩や背中のこり、首のこりを起こす原因にもなります。

さらに上昇すると、のどに何かがつまったような状態になることもあります(漢方では梅の種がつまっているような感じがするため、梅核気といいます)。顔はのぼせて赤くなり、咳や口臭に悩まされ、精神は不安になってイライラするという不定愁訴のかたまりのような状態になるのです。

また、上に向かう症状ばかりが強くなって、下に向かう力は弱まるため、下半身では便秘、膀胱炎、生理不順などの症状が起きます。こうした状態が続くと、卵巣嚢腫、子宮筋腫、子宮癌など婦人科系のがん

重い疾患を起こしやすくなってしまうのです。

しかし、からだはこうした冷えに抵抗する手段ももっています。水にぬれると冷えますが、冷えるとからだは水分を捨ててからだを温めようとするのです。冷えるとトイレが近くなるのはそのためです。だから、からだを冷やさないようにすることは、健康な生活をおくるうえでも、ダイエットでもこれがいちばん大切なのです。

 

しょうがはからだを温める

からだの「冷え」を解消しなければ、やせないことは、もうわかっていただけたと思いますが、では「冷え」を

解消するにはどうしたらよいのでしょう。

運動をする、お風呂に入る、暖かい服装を心がけるなどさまざまあり、どの方法も効果があります。でも、

まず心がけなければならないのは、毎日口にする食べ物です。なぜなら、私たちのからだの細胞のひとつひ

とつをつくりあげているのは食べ物以外にないからです。

食べ物のなかでも、からだを温めるものの筆頭は「しょうが」です。

しょうがはインド原産の植物です。大航海時代にヨーロッパの人々が競って本国に持ち帰った香辛料の

なかでは、しょうがはこしょうに次いで重要な品とされていました。当時、イギリスでは1ポンドのしょうがが羊

1頭に値するほど高価で、一部の上流階級の人しか口にすることはできなかったといいます。

ヨーロッパでペストがはやったとき、しょうがを食べていた人に死亡者がいないことがわかり、当時のヘンリー

8世が、しょうがを食べることを奨励したため、一般市民にも浸透していきました。以後、イギリスでは、ジン

ジャーブレッド、ジンジャービスケット、ジンジャーティーなどしょうがを使ったさまざまな食べ物が普及し、

人々に親しまれてきました。

日本に入ってきたのも古く、3世紀以前に中国を経て日本に伝えられたことが『

魏志倭人伝』に記載さ

ぎしわじんでん

れています。しょうがにさまざまな薬効があることから、はじめは食べ物としてより薬として用いられていまし

た。

事実、現在、私たちが服用する漢方薬の約70%に「しょうが」が使われています。漢方では「生姜」と書

いて「ショウキョウ」と読みます。生のしょうがを一度蒸して乾燥させたものを「乾姜」といい、ショウキョウよりもからだを温める作用が強いため、より重い冷えが原因で起きる病気・症状を改善させる漢方処方に用い

ています。

当然、民間薬としても長い伝統があり、その代表が風邪などに用いられる「しょうが湯」でしょう。日常の

食生活でも、煮魚や肉の臭み消し、刺身の毒消し、冷ややっこの薬味などでおなじみです。

新陳代謝を促進して水分を排泄し、からだを温めるしょうがはからだを温め、新陳代謝を促進させてくれます。ではなぜそのような効果があるのでしょうか。

しょうがの辛味成分には、ジンゲロンやショウガオールが含まれています。このなかでもジンゲロンには血液

の流れをよくし、胃腸をはじめとする内臓の働きを活発にする働きがあります。

この働きで、血液の流れがよくなり、心臓が活発に働くようになると、腎臓に行く血液量も増え、さらに

尿の量が増加します。肝臓や

胆嚢へ流れる血液量も増え、これらの臓器が活発に働くようになると胆嚢から出る胆汁の量も増えます。

胆汁は脂肪を分解させ、コレステロールや脂肪の老廃物を尿や便とともにからだの外に排泄させますから、ダイエットに役立つことはいうまでもありません。

こうして全身の内臓が活発化すると、新陳代謝が高まり、体温が上がってきます。発汗作用も強く、発汗と排尿促進でからだの余分な水分は、どんどん排泄されていきます。水太り解消というわけです。

さらに、脂肪や糖分の代謝の高まりは体重減少へと結びつきます。

殺菌・解毒・消臭の作用があり食欲もアップ

しょうがの効果はからだを温めるばかりではありません。しょうがの原産地インドでは、古来からの医学「ア

ーユルヴェーダ」において、しょうがは「神からの贈り物」と呼ばれているほどなのです。

また、中国の生薬辞典『中薬大辞典』によると「発汗作用があり、

嘔吐を止め、痰をなくす効能がある。感冒、嘔吐、からだの余分な水分を排泄させる、咳止め、下痢を治す」と記されています。風邪、吐き気止めなどによく利用されるほか、中国の病院では、しょうが成分の抽出液をリウマチ患者に、煎じ液を胃・十二指腸潰瘍や細菌性下痢の患者に用いて、よい結果を得ているという報告があります。

最近の現代栄養学の研究においても、しょうがに含まれる成分はジンゲロン、ショウガオールのほか、ジンギベイン、クルクミン、ボルネオール、ピネンなど500種以上も発見されています。

ジンゲロン、ショウガオールには、新陳代謝を高める作用のほか、殺菌作用、解毒作用、食欲亢進作用、消臭作用もあります。泌尿器の機能を改善させるため腎盂炎、膀胱炎の予防・治療によいという報告もあります。しょうがの香り成分であるジンギベインには、胃腸を丈夫にする・消臭・吐き気止め・咳止め・神経痛緩和などの作用のほか、コレステロール値の低下、血圧低下にもよいことがわかっています。

これだけすぐれた効能をもつしょうがの、実際の効果を具体的に説明しましょう。

 

しょうが効果!!

現代人の平均体温はだんだん下がってきているとお話ししましたが、実際、日ごろの診察でも体温の低

い人が多いことに気づかされます。一般に平均体温とされる36・5°Cある人は、ほんの少数です。たいて

い36°Cくらいで、35°C代という人もめずらしくないのです。このように体温の低い人は、基礎代謝が衰えて

いて、発汗作用も弱いのです。

ところが、そんな方に、しょうが紅茶を毎朝飲むようにすすめたところ、びっくりするような効果が上がったの

です。

子どものころからのアトピー解消

10kgの減量にも成功

Dさんは30歳のOLです。来院当時は身長155cm、体重68kg、アトピー性皮膚炎でも悩んでいまし

た。

小さいころからステロイド剤を使用していましたが改善せず、いい漢方薬がないかと来院した方でした。

診察したところ、平均体温は35・3°Cと低く、ぽっちゃりしていて水太り型の肥満でした。

アトピーの原因が体温低下と水分過剰であり、水分が行き場を失って

湿疹として出ているのだと話し、

しっしん

少食にし、からだをよく温めることを説得しました。Dさんは体重も減らしたいといっていましたので、朝は、し

ょうが紅茶だけにするプチ断食ダイエットをすすめました。

Dさんはこのほか積極的に、朝の散歩、少食を心がけ始めました。入浴法も汗をかきやすい胸から下を

湯舟につける半身浴を実行してもらいました。

すると、入浴後はもちろん、日中でも汗をよくかくようになり、尿の回数も量も増えて、だんだんアトピー症

状が改善していきました。そして、プチ断食ダイエットを始めてから半年後には、すっかり肌がきれいになっ

たのです。

体重も10kg以上減って大喜び、その後は楽しい日々をおくっています。

Dさんの例はしょうが紅茶のからだを温める効果が新陳代謝を促し、水分の代謝をよくして、冷えと水分

過剰が原因だったアトピーの改善と減量に成功したのでした。平均体温も36・4°Cまであがり、冷え性も改善されたのです。

会社を休むほどの生理痛が

1日数杯のしょうが紅茶で治る

しょうがの主成分ジンゲロン、ショウガオールにある鎮痛作用がよく効いた例もあります。

Hさんは26歳のOLです。Hさんは会社勤めを始めてから、冷房病に悩まされてきました。冷房の入る時

期になると、からだが冷えて、生理不順、生理痛が起き、生理のときには頭痛、吐き気、腰痛などがひど

く会社に行けないほどでした。

病院でホルモン治療も試みましたが改善しません。あるテレビ番組でしょうが紅茶のことを知り、実行し

始めました。

翌日から1日数回しょうが紅茶を飲み始めると、からだが温まるのがよくわかるのです。次の生理のときに

は以前ほど腰痛もなく、会社を休まずにすみました。

大きな変化は尿の回数が増えたことで、1日7~8回行くようになったのです。便通も毎日あるようにな

り、3か月後には体重が3kg減って54kgになりました。Hさんがうれしかったのは、下半身がすっきりしてきた

ことです。実際に測ってみても、ヒップが4cm、太股が2cm、細くなっていたのです。

生理痛も消え、体重も減らすことができて、毎日、プチ断食ダイエットをするのが楽しくて仕方がないと

いう話でした。

1999年11月、テレビ東京で「しょうが」の特集番組が組まれ、私もしょうがについての解説のため出演

しました。番組の中で、米国のオリンピック陸上選手、カール・ルイスが登場して、激しいトレーニングのため

に起きた関節痛や筋肉痛がどんな整形外科にかかっても治らなかったのに、しょうがエキスを飲んだとこ

ろ、痛みが消えたという興味深い話をしていました。

しょうがには筋肉痛、関節痛、生理痛など痛みを止める作用が本当にあるのですね。

便秘が治り体重も減少

ピロリ菌まで消えて大喜び

便秘が改善して、予期せぬ体重減少に大喜びの会社社長もいます。

Oさんは52歳のある企画会社の社長です。もともと便秘がちで日ごろから便秘薬を用いていましたが、こ

こ2か月くらい薬を飲んでも効かなくなり、お腹がはって困っていました。人間ドックで調べてもらったところ、胃が荒れていてヘリコバクター・ピロリ菌がいるのがわかりました。抗生物質による治療をすすめられました

が、漢方薬で治したいと当クリニックを訪れました。そこで、しょうがの胃腸を丈夫にする作用や紅茶のカテ

キンに、ピロリ菌を殺す作用があることを説明し、しょうが紅茶を飲むことをすすめました。

早速、実行したところ、もう次の日には便通があり、ガスも出て、お腹のはりも治ったと喜びの報告があり

ました。体重も3か月後には5kg減り、思わぬ効果にびっくりしていました。

 

紅茶効果!!

紅茶の原産地はインドと中国です。でも、いつから紅茶が生産されるようになったのか、確かではありませ

ん。紅茶も日本茶も

烏龍茶も、原料は同じツバキ科の常緑樹の茶の木の葉です。製造工程の違いで、

ウーロン

いろいろな種類のお茶が生まれます。

緑茶は茶の木の新芽を蒸して

揉捻機でもんでつくる不発酵茶、紅茶は茶葉をよくもみ、酸化酵素で発

じゅうねんき

酵させた発酵茶です。茶葉を発酵させるとカテキン類が酸化されて赤色のテアフラビンや褐色のテアルビ

ジンに変化し、褐色のお茶が生まれます。烏龍茶は緑茶と紅茶の中間で、半発酵茶です。

紅茶といえばイギリスを思い浮かべる人が多いことでしょう。まさに紅茶はイギリス文化の代表です。実は

紅茶は昔からあったものではなく、ヨーロッパに持ち込まれたのは17世紀にオランダが東インド会社を設立

してからです。はじめは緑茶でしたが、しだいに烏龍茶が主流となりました。

なぜ緑茶ではなく烏龍茶だったのでしょう。ヨーロッパ人は香りのあるお茶を好んだからという説もあります

が、寒いヨーロッパではからだを冷やす緑茶はあわなかったのでしょう。やがて半発酵茶である烏龍茶をさら

に加工して、発酵茶の紅茶が生産されるようになり、以後はもっぱら紅茶が愛飲されてきました。

イギリスに紅茶文化を築くきっかけをつくったのは、1662年チャールズ2世のもとに嫁いできたポルトガル

の王女キャサリンです。キャサリンはインドのポルトガル領で行なわれていた紅茶喫茶の風習を宮廷中に普

及させました。その後、紅茶は宮廷では欠かせないものになりましたが、一般大衆に普及したのは19世紀

のヴィクトリア女王の時代です。1831年にコレラが流行し、その感染源が生水だとわかったためでした。コ

レラの予防に水は沸かして飲むよう通達が出され、湯を飲むよりは紅茶のほうが美味であることから、誰も

が紅茶を飲むようになったというのです。

今ではイギリス人の生活にとって、切り離せない飲み物になっています。ちなみにイギリス人1人当たりの

紅茶の年間消費量は2・6kg、日本人の約25倍にも達しています。

紅茶を飲むと、なぜかゆっくりくつろぎたくなりませんか。それがダイエットに役立つだけでなく驚くほど多彩

な効果があるのだとしたら、もう紅茶を手放せなくなることでしょう。

ダイエットばかりでなくO―157や癌にも有効茶葉の加工の仕方で、緑茶になったり、紅茶になるとお話ししましたが、緑茶でも紅茶でもすばらしい効

能に差はありません。ただし、発酵させたものにはビタミンCがなくなりますが、それだけです。

お茶は昔からすぐれた効能があることがわかっており、中国の薬物書の古典『神農本草経』には「茶の味は苦く、これを飲めば人の思慮を益し、少し臥す(横になること)だけで身は軽く、目は明らかになる」と書かれています。

お茶の効用は、現代科学によっても証明されています。カテキンにはすぐれた抗菌作用がありますが、そ

れを裏付けたのは昭和大学医学部細菌学教室の島村忠教授でした。お茶にコレラ菌を殺す作用のあることを発見したのです。

その後、O―157に対しても抗菌作用のあること、胃潰瘍や胃ガンの誘因となるヘリコバクター・ピロリ

菌にも効果のあることが判明しています。

このお茶に含まれるカテキンには、殺菌作用ばかりか、脂肪を溶かす効能があり、血中のコレステロール

や脂肪の低下にも役立っています。この脂肪を溶かす効能は当然、肥満解消にも役立ちます。風邪ウイ

ルスにも有効で、ひき始めにお茶でうがいをすると風邪を悪化させないですみます。

さらに東京家政短期大学の桑野和民助教授はカテキンの中で半分以上を占めるエピガロカテキンガレ

ートには、癌の発生を抑える作用があると発表しています。癌の発生原因とされている余分な活性酸素

を除去する働きや、大腸癌を拡大させる腸内の悪玉菌を抑え、善玉菌を増やす働きがあるためです。

桑野助教授はお茶を飲むだけではなく、茶葉を食べることを

推奨していて1日6gのお茶を食べると、癌発生率を半分以下に抑制できるといっています。

また、お茶に含まれるカフェインには血液の循環をよくする働きがあるため、心臓疾患を改善し、すぐれた利尿作用はダイエットにも有効なだけではなく、

膀胱炎・腎臓病にも効果があります。そのほか口臭予防、糖尿病予防、老化予防など、お茶の効用はあげればきりがありません。

ただし、緑茶にはからだを冷やす作用があるので、冷え性の方が大量に飲むのは考えものです。でも、紅茶なら安心。なぜなら、茶葉を発酵させて紅茶にすることによって、葉が寒色の緑色から暖色の褐色に変わり、紅茶はからだを冷やさない飲み物になるからです!このようにすぐれた薬効のある紅茶と、からだを温める効能をもつしょうがでつくられるのがしょうが紅茶で

す。

 

代謝がよくなる

からだにとり入れられた食べ物は、基礎代謝、生活活動代謝、そして食事誘発性熱代謝(DIT)として

エネルギーに変えられ、消費されていくことは前にお話ししました。この3つの代謝がよくなれば、からだに余

分な栄養がたまらず、スリムなからだをもち続けられるわけです。

このなかでDITとは、食事をすることで、嗅覚刺激や味覚刺激が交感神経を刺激して代謝が高まると

いうものでしたね。このDITは食べ物と非常に関係が深く、食べ物によってDITが高いものと、低いものがあ

ります。

一般の栄養学ではご飯は茶わん1杯150キロカロリー、牛乳コップ1杯60キロカロリーなどと計算し、DI

Tが高い食べ物とか低い食べ物という考え方はありません。でも、体熱産生の1割に当たるこのDITを活

発にさせる食べ物を積極的にとれば、それだけダイエット効果は高まります。

しかもカロリーゼロのしょうゆや塩がDITが高いとなれば、利用しないではいられません。実際に温まるから

こそ、東北地方では塩やしょうゆを利用した漬け物などの食品を多くとっていたのではありませんか。紅茶

もカロリーはゼロですが、飲むとからだが温まってきます。

塩分や紅茶以外で、ずばりDITの高い食べ物はにら、にんにく、ねぎ、玉ねぎなどの野菜類、それに香

辛料の仲間であるしょうが、こしょう、とうがらし、からしなどです。

にらやにんにく、ねぎなどに含まれるアリシン、スコルジンなどの成分は血液循環をよくして、代謝を促進

させます。しょうがは前項でもお話ししたように、ジンゲロンやショウガオールなどの成分が、血行をよくしてDI

Tを高めてくれます。

アメリカの研究でも「しょうがは体熱を調節するメカニズムがあって、これが肥満防止に役立っている」と報

告されています。

以前、出演したテレビの冷え性の番組でも、しょうがやとうがらしを使った料理を食べた人は体温、血流

とも高くなるという臨床結果が出ていました。

だから、DITの高い2つの食品を組み合わせた「しょうが紅茶」を飲んでいると、それだけ代謝が進み、や

せられるのです。

 

うんちが出る!!

しょうが紅茶プチ断食をしていると、まず気づくのは尿や便の出がよくなることです。私の友人に50歳代

半ばなのに、とても若く見えて中年太りと無縁な人がいます。とくに食事に気をつかっているわけでもなく、

お酒もたくさん飲む人なのに、なぜそんなにスリムなのかと不思議でした。

あるとき、この友人と旅行をしてその謎が解けたのです。彼は毎食後、お通じがあるのです。まれには

夜、寝る前にも行くということでした。

彼のように便通が非常によい人に、まず肥満体の人はいません。毎日、便を大量に出すということは、

毎日、老廃物をたくさん排泄するということで、ダイエットには欠かせない要因となっています。

また、便と一緒に余分な水分も排泄されますから、水太り解消のためにも、便秘は避けなければなりま

せん。

そのため、「ダイエット食品」と称する物は、

緩下作用をもつものがほとんどです。しかし、大黄やセンナな

ど強い緩下作用をもつ物を安易に用いると、かえって健康をそこなうこともあります。

健康的に便通をよくするためには、まずは食物繊維の多い食品を積極的にとるようにしましょう。海藻類、豆類、ごま、ごぼうなどです。食物繊維は腸のなかで、余分なコレステロールや脂肪と結びついて、便

とともにからだの外に出してくれます。

そのほか腹筋運動や散歩で腸の働きをよくする、腹部のマッサージをするなども大事ですね。しかし、さら

に大事なのは腸を冷やさないようにすることです。

水太りの人は腸が冷えていて、働きがにぶくなっています。体温が下がれば腸内の温度も下がり、機能

は落ちます。そうなると、便秘が起こります。

このような人に冷たい牛乳を飲ませても効きません。むしろ、サウナや温泉で腸を温めると、次の日にはき

っと便通があることでしょう。

しょうが紅茶プチ断食ダイエットの愛用者に、便通がよくなって体重が減ったという方が多いのは、しょう

が紅茶で腸内の温度が上がり、腸の働きがよくなってくるからです。水太りで便秘の方にとくにおすすめのダイエットといえますね。

 

おしっこが出る!!

水太り、下半身肥満の原因は水分過剰にあるというお話はすでにしましたね。プチ断食ダイエットは便

秘を解消させるとともに、尿の出もよくしてくれます。

Yさんは25歳のOL。身長は158cmで67kgあり、膝の痛みと腰痛に悩まされていました。整形外科に

行くと医者からは、必ず「体重が重いのが原因です。もう少しやせなさい」といわれていました。

Yさんはやせようと思って、いろいろダイエットを試みたのですが、どれも思ったような効果が出ず、長続き

しなかったそうです。どうしようかと思案していたとき、雑誌の記事で私のことを知り、訪ねてきました。診察すると、Yさんは「朝から手がむくむ、水をたくさん飲むのにトイレにあまり行かない」という水分過剰の状態(漢方では水毒ともいう)でした。

Yさんには、しょうが紅茶プチ断食ダイエットをするようすすめたところ、彼女は早速実行し始めました。

しょうが紅茶を1日3、4回飲む以外は水分をとらないようにしてもらい、半身浴で汗をかくことを続けてもらったところ、からだが温まってきて、尿の回数がだんだん増えていったのです。気がつくと、それまでは1日に3回くらいだったトイレの回数が、7、8回に増えていました。

3か月後には体重が5kg減りました。しかもウエストが70cmから64cmに細くなり、みんなに「やせたわね」

といわれて大喜びしています。もちろん、膝の痛みも腰痛も改善しました。

私のクリニックのスタッフを見ても、太った人はトイレの回数が少なく、やせた人は多いという印象をもって

います。トイレに行かないと、それだけからだに水分をためこむことになります。

からだに余分な水分があると、からだが冷えて代謝が悪くなる。そしてさらに代謝が悪くなって、トイレに

行かなくなるという悪循環を繰り返してしまうのです。

水太りを解消して、スリムな体型を保つには、尿や汗や便を通して、いかにして水分をからだの外に出す

かが問題となります。上手にやせるためには、からだの冷えをとって、余分な水分を減らさなければならないのです。

 

心とからだがすっきり

プチ断食ダイエットはからだをすっきりさせるばかりではなく、心もすっきりさせます。

Sさんは28歳のOL。会社勤めが3年を過ぎたころ、冷房病から不眠症になり、昼間はボーッとして仕事

にもミスが目立つようになりました。同僚にすすめられ会社の診療所を受診すると、軽いうつ病との診断。

抗うつ剤や入眠剤などを服用しましたが、なかなか好転せず困っていました。

あるとき、雑誌でしょうが紅茶プチ断食ダイエットのことを知り、ダイエットにも興味がありましたが、心も

すっきりするという一言につられて飲み始めました。しょうがの味がもっと気になるのかと思いましたが、さほど

ではなく、とてもおいしく感じました。そしてだんだん便通がよくなって、尿の回数も増えたのです。

そのうえ、それまでなにもする気がしなかったのがうそのように、毎朝ジョギングに出かけるようになりました。

気がつくと、不眠症も治って、毎朝のだるさも消えていました。体重も56kgだったのが52kgに、抗うつ剤も

服用せずに会社に行けるようになり、Sさんは「ダイエットにいいだけじゃなくて、心も治してくれた」と家族に

うれしそうに話しているそうです。

私は伊豆に、しょうが湯などで1週間断食する道場を開設して20年以上になります。延べ1万人以上

の方が断食で健康を取りもどし、ダイエットに成功しています。

最近では元首相や大臣経験者などの政治家や医者、会社役員の方が若い人に交じって多く訪れる

ようになりました。1回経験すると、続いて何回もいらっしゃる方が多いのです。

なぜこのような方が訪れるのかと考えてみると、ストレスいっぱいの生活をしている方々にとって、からだの健康とともに精神の健康も得られるからだと思われます。

断食をすると、臨床実験で脳にα波が頻繁に出現することが確かめられています。α波は座禅や瞑想をするなど、心の平安が得られたときに出る脳波です。まるで悟りを開いた僧侶のような心の安寧が得られるというわけです。プチ断食ダイエットは、過酷な現代を生きる人々のストレス解消の意味でも役立っているようです。

 

しょうが紅茶レシピ

しょうが紅茶って、つくるのはむずかしいの?

いいえ、すっごく簡単です。

ティーカップに紅茶を入れ、それに皮をむいてすりおろしたしょうがか、しょうが汁を入れるだけなのですか

ら。

しょうがの量は好みでいいのですが、だいたいの目安はすりおろししょうがなら小さじ1、2杯、しょうが汁な

ら3cc程度。しょうが汁とは、おろしたしょうがをガーゼで絞ったものです。

まずはおいしい紅茶を入れましょう。おいしい紅茶を入れるときの注意点をあげてみます。

【水を選ぶ】

おいしい紅茶をつくるには、いい水を選ぶところから始めなければなりません。それならミネラル水がいいの

かしらと考えているなら、ちょっと待って。ミネラルが多い水は紅茶の色が黒くなったり、香りが悪くなることが

あるので、ふつうの水道水でいいのです。

でも、朝一番の水道水は水道管や貯水槽の不純物などを含んでいることがありますから、しばらく流水

したあとの物を使いましょう。

【新鮮で上質の茶葉】

日本で手に入る茶葉はほとんどが上質なのですが、そのなかでも香りがよく、きれいな茶葉を選びましょ

う。ただし、いくら高価な茶葉でも開封してから時間がたちすぎると、味も香りも落ちます。開封したら早め

に使ってください。

【ティーポットは温める】

ティーポットやカップは必ず温めておいてください。温度が下がると、味も香りもおちてしまいますからね。

【茶葉の量】

茶葉の量はティーカップ1杯あたり茶さじ1杯が適量です。

【沸騰した湯を注ぎ、蒸らす】

紅茶を入れる湯は沸騰させたばかりの湯を使います。水道水に含まれる塩素を除去するためにも沸騰

させてください。一度沸騰させたものを、もう一度沸かしたものは酸素が抜けていて、紅茶本来の味と香り

が出ません。ですから、ポットの湯も適しません。

あらかじめ温めたティーポットに茶葉を入れ、沸騰した湯を注いだら、必ず3分は蒸らしてください。寒い季節にはポットにカバーをかけて、冷まさないように。

ティーバッグを使えばもっと簡単

時間的、精神的余裕があるときは、茶葉を使って紅茶を入れてください。でも、そんな余裕がない朝の

忙しい時間には、ティーバッグでも大丈夫。ティーバッグを使っても、ちょっとした工夫でおいしい紅茶が飲め

ます。その要領は、

  • 新鮮で、沸騰した湯を使う
  • ティーカップを温めておく
  • 紅茶1杯に1個のティーバッグを使う

などです。

こうして入れた紅茶に、すりおろしたしょうが、またはしょうが汁を入れます。便秘解消になる食物繊維を

とるという点では、しょうが汁より、皮をむいてすりおろしたしょうがのほうが効果的です。このなかにはちみ

つ、黒砂糖、プルーンなどを入れて飲んでも、さらに効果は高まります。

このしょうが紅茶を朝や昼に食事代わりに飲むのが、プチ断食ダイエットです。

朝、起きてすぐにしょうが紅茶を飲むと体温が上がり、からだの機能が活発に働くようになり、今日も一日張り切りたい気分になるから不思議です。午前中、元気が出ない低血圧ぎみの方にとくにおすすめです。

日中のしょうが紅茶も、もちろんからだによいのですが、入浴前はさらに効果があります。冷え性で靴下をはかないと寝られない方など、この方法をとり入れられたら、きっと安眠が得られます。

チューブのしょうがでも効果は変わりません

しょうがをすりおろすのが面倒という方は、市販のチューブ入りしょうがを使ってもいいですよ。ティーバッグに

チューブ入りしょうがなら、いつでもどこでもできますね。

しょうがの研究で有名なデンマークのスリヴァスタヴァ博士は、患者たちに2年半しょうがを与え続けました

が、副作用が出た患者は1人もいなかったといいます。かえって関節炎が治ったなど、いい報告が相次い

だのです。博士は極端な場合には、1日50グラムも飲ませたことがありましたが、副作用は出ませんでした。しかし、もししょうが紅茶を飲んで不快感があったら、しょうがの量を減らしてください。体質的に冷えが

なく、固太りの方の場合にはあわないことがありますので、ご注意を。

また紅茶については、アメリカで1日24杯紅茶を飲ませても副作用はなかったが、25杯を越えると、興奮

作用がみられたという報告があります。紅茶に含まれるカフェインの作用でしょう。

まさに、しょうが紅茶プチ断食ダイエットは、副作用なしの理想的なダイエット方法といってもいいのです。

 

黒砂糖パワー

しょうが紅茶に「黒砂糖やはちみつを入れて飲んでもいいですよ」と話すと、「ダイエットをするのに、そんな

甘いものをとってもいいんですか」と驚く方がいます。

しかし、精製された白砂糖ではなく黒砂糖やはちみつは多くのミネラル、ビタミンを含み、からだを温める

作用にすぐれているので、おすすめなのです。

砂糖の原料であるさとうきびの原産地はインドで、日本には8世紀、唐からはるばるやってきた鑑真和尚によってもたらされたと伝えられています。当時は貴重品だった砂糖も、現代では「砂糖のとり過ぎはいけない」と弊害論ばかりが叫ばれるようになっています。しかし、もっぱら悪役を引き受けているのは白砂糖です。精製された白砂糖は99%が糖類で、その他の含有物はわずかしかなく、糖分の過剰摂取による健康弊害の元になるからです。

しかし、黒砂糖にはカルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄分などの多くのミネラル類、ビタミンB1・B2などを含むため、適量をとれば健康に貢献することがわかっています。

中国の権威ある薬物辞典『中薬大辞典』でも、「胃腸を丈夫にし、肝臓を温める。血流をよくして、瘀血(血液のとどこおりをあらわす漢方独特の考え方)をなごませる」といっています。この書では白砂糖と黒砂糖には効能に差はないが、白砂糖より黒砂糖のほうがからだを温める作用が強いとしています。

同じ中国の薬膳の書物でも、白砂糖の効用は胃腸によく、肺を潤すくらいしか上げていないのに対し、 うるお黒砂糖には次のような多くの効用があるといっています。

  • 気持ちを充実させる
  • お腹を温める
  • 血流をよくする
  • 冷えて起こる関節痛を治す
  • 産後の腹痛を治す
  • 食欲を増進させる

しょうが紅茶に黒砂糖の甘味が加わることで飲みやすくなるばかりでなく、からだを温め、代謝を促進させてくれるので、かえってからだの脂肪や糖分を燃焼させてくれます。ダイエットとしては、さらに効果的なのです。

 

はちみつパワー

はちみつの歴史は古く、1万年くらい前までさかのぼることができます。しかし、養蜂は4、5千年前、エジ

プトで始まりました。エジプト人たちがはちみつをとても大事にしていた様子は、ピラミッドの内壁にはちみつ

の養蜂法が描かれていたことや、王位のシンボルが女王蜂だったことからもわかります。

ギリシャでもはちみつは重要な食品で、アリストテレスははちみつの研究者としても有名です。アレキサンダー大王は彼の教え子でした。遠征先で死期をさとったとき、自分の遺体をはちみつに漬けて運ぶよう遺

言したという話が伝わっています。はちみつには強い殺菌力があるからです。

いつ日本に伝来したのかはっきりしませんが、文献に登場するのは8世紀の『日本書紀』からです。

はちみつの効用は、中国古典の『神農本草経』には「五臓の諸不足を安じ、気を益し、中を補い(胃

腸によいこと)、痛みを止め、解毒し、百病を除き、百薬を和す。久しく服せば志を強くし、身を軽くする」

とあります。

現代の中国では、はちみつの殺菌力を利用して、細菌性下痢の治療に用いたり、肝臓病、動脈硬化

にも応用しています。そのほか、疲労回復、病後の回復期の滋養薬、咳、便秘、声がれ、胃・十二指腸

潰瘍、膀胱炎、心臓病など効能を数えあげればきりがありません。

また女王蜂を育てるロイヤルゼリーは健康食品として有名ですが、ロイヤルゼリーには寿命をのばす効能、疲労回復作用、食欲増進作用、増血作用、強精作用などオールマイティに近い効能があります。

これで、しょうが紅茶にはちみつを加えると、さらに効果的なことがおわかりと思います。プルーンを加えるとよいのは、便秘によく効くからですが、はちみつの便秘解消作用もあなどれません。とくにコロコロ便で悩んでいる方におすすめです。

また、はちみつは同量の白砂糖の75%のカロリー(対黒砂糖比では80%)しかないため、同じ甘味をとるならはちみつがよいのです。代謝を増し、全身を健康にしながらやせるために、はちみつを加えるのがおすすめですね。

 

ひもじくな~い!

しょうが紅茶プチ断食ダイエットがすばらしいのは、なんといっても空腹感を覚えないでやせられることで

す。

以前、テレビで「しっかり食べてダイエット」するという企画が組まれたことがありました。満腹するほど食べ

て、さらにある食べ物を食べてやせようという試みです。私もしょうが紅茶についてコメントしました。

この番組では3人の30歳代の主婦に、それぞれしょうが紅茶、エリンギ、パパイヤを2週間食べてもらい、

減量の程度やウエストの変化を測るというものでした。3人ともこの食品をとるほかは、しっかり食べてもら

い、特別な運動などはしないというのが条件でした。

食物繊維が多く低カロリーのエリンギは白ワイン・塩・こしょうと一緒にオーブンで焼いたものを2週間続け

ました。これを試みた方は1・1kgやせ、ウエストは4cm細くなりました。

コレステロールを低下させるパパイヤは毎日、半個食べてもらいました。この方は0・6kg減量し、ウエスト

は2・5cm減。

しかし、しょうが紅茶を1日6杯飲んでもらった方は65・8kgだったのが62・5kgに。なんと3・3kgもの減量

に成功。ウエストは2cm細くなりました。しょうが紅茶を飲むだけで、ほかに何の努力もせずにこれだけやせ

られたのですから驚きです。

なぜなら、しょうが紅茶には、ダイエットをするうえでいちばん大切な体温を上げ、代謝活動を活発にし

て、排便、排尿、発汗などをよくする作用があるからです。

エリンギやパパイヤではやや減量したものの、さほどではなかったのも、これらのものには、便秘を解消する

作用やコレステロールを低下させる作用はあっても、体熱産生をよくして代謝を向上させるというダイエット

にとっていちばん大事な作用がないためです。

しょうが紅茶プチ断食ダイエットの初級者コースは、この番組で行なった方法とそれほど違いはありませ

ん。朝食をしょうが紅茶にする以外は、昼食も、夕食もしっかり食べてよいのです。そのため、つらい空腹感と闘う必要がなく、ダイエットに失敗することがありません。

 

らくちんダイエット

しょうが紅茶プチ断食のもうひとつの魅力は、楽にダイエットできることです。学生でも、会社勤めをして

いても、生活に支障を与えずにダイエットできます。

朝食はしょうが紅茶に黒砂糖かはちみつ、またはプルーンエキスを入れて飲むだけ。そうすると、糖分が

血中に吸収され、脳の働きを活発にしてくれます。

これだけではお腹がすいてしまうという方は、すりおろしりんごやヨーグルトなどは食べてもかまいません。

朝にプチ断食を行なうと、胃腸への負担が軽くなり、排泄機能が高まって、それだけダイエット効果はあ

がります。

昼食前にもしょうが紅茶を飲みましょう。昼食の栄養分の吸収をよくし、なおかつ代謝をよくするので、余

分なエネルギーがたまりません。でも、昼食はそば、うどんなどを軽めにとるのが理想です。あまり食べ過ぎ

ると、胃に血液が集まって眠たくなってくることは、みなさん体験したことがあるのではないですか。

そばやうどんをとるときは、ねぎや七味とうがらしなどの薬味を入れるのを忘れないでください。そばやうどん

などの炭水化物が吸収、分解されるときには、ビタミンB群やカルシウム、マグネシウムなどのミネラル類が

必要なのです。薬味にはこのようなミネラルが含まれるほか、とうがらしの成分、カプサイシンは、血行をよく

してからだを温め、代謝を促進してくれます。

夕食は三度の食事のなかでも、ゆったりとできて楽しめる時間です。でも、ダイエットをしているからと友人

の食事の誘いを断らなければならなかったら、つらいですね。たとえダイエット中でも、友人や恋人と語らい

ながら、おいしく夕食をとりたいものです。

その点、プチ断食ダイエットなら普通に夕食をとってもよいので安心。できることならご飯を中心に野菜、海藻類、豆類を多めに、肉は少なめにとりましょう。

プチ断食ダイエットは、本当にらくちんでしょ。簡単につくれるしょうが紅茶を1日4、5杯飲むだけなのですから。そして、仕事にも勉強にもさしさわりがなく、デートも友人の誘いも断らないですむのですから。

 

黒色細長のからだ

少しでもやせて見せたい女性は、たいてい黒か茶の濃い色の服を着ていますね。まず、水色や白などの

薄い色の服は着ません。黒や赤の色を着ると、ほっそり見えるのをよくご存じだからです。

そんなとき私は、洋服は黒がやせて見えるのを知っているのに、なぜ食べ物も同じだということを知らない

のかなと不思議に思います。

漢方では診察や病気治療に用いるいくつかの理論がありますが、そのなかに陰陽論というものがあります。宇宙の万物をふたつの相対する陰と陽に分けて、宇宙も人のからだも、陰と陽のバランスで成り立っていると考える理論です。

自然現象でいえば、太陽、夏、昼は陽で、月、冬、夜は陰です。これをみてもわかるように、陽は「明る

い」「温かい」という性質があり、陽気ともいいます。暖かくて天気のいい日を「陽気がいい」といいますが、それはここからきているのです。

一方、陰は「暗い」「冷たい」という性質があり、陰気ともいいます。性格の暗い人を「陰気な人」といいま

すが、まさにその雰囲気です。

また、陽は引き締まった、強いという性質があり、陰は伸びる、広がる、弱いという性質があります。色で

いうと、青、緑、白は冷える色で広がる性質を持ち、黒、赤、だいだいなどは暖色で引き締める性質があ

ると考えています。

人の体質も陰と陽に分けられます。陽の体質は筋肉が引き締まり、赤ら顔で、元気いっぱいに見える

人です。陰の体質は色白で細いか、ぽっちゃり水太り型で、女性に多くみられます。陽の体質の人が肥

満になっても固太りですが、陰の体質の人は肥満になると、冷え性で水太り型肥満です。

実はこの陰陽論は食べ物にも当てはまるのです。つまりからだを温める陽の食べ物と、からだを冷やす陰

の食べ物です。

食べ物の陰と陽の見分けは、色でできます。黒、赤、だいだいなどの暖色に属す食べ物は陽の食べ物

です。青、白、緑などの寒色に属す食べ物は陰の食べ物なのです。

ただし、食べ物には陰にも陽にも属さない中間の食べ物もあるのでご注意。中間の食べ物は黄色のもので、玄米、玄麦など主食が多く含まれます。

からだを温める食べ物は暖色、北方産、動物性のもの

ここではまず、冷え性の方に向く、からだを温める陽の食べ物を紹介しましょう。

肥満の原因が冷え、つまり体温低下だったら、体温をあげる陽の食べ物をとればいいのです。冷えるタイ

プで肥満の方はよく覚えておいてください。

まず、暖色の食べ物はほとんどが根菜類です。ごぼう、にんじん、れんこん、玉ねぎ、やまいもなどです。

北方でとれる食べ物も陽の食べ物が多いのです。北方は寒いので、北国に住む人々のからだを温める

ためにあるのでしょう。まさに天の配剤といえるでしょうね。これにはさけ、ほっけなどがあげられます。

さらに動物性食品、牛肉、豚肉、鶏肉、卵、魚などです。

また塩気の多い食べ物も陽の食べ物に属します。塩、味噌、しょうゆ、干もの、漬物、つくだ煮などで

す。

そのほか、陰の食べ物も熱や塩を加えたり、発酵させると陽の食べ物になるので、覚えておいてください。

たとえば緑茶に熱を加えた紅茶、だいこんに塩を加えたたくわん、牛乳を発酵させたチーズなどです。

とにかく、黒色など暖色の食べ物は、細長いからだへの近道です。

 

白色ふんわりのからだ

私は太った女性によく、「水分をたくさんとるでしょう。食べ物は、ケーキやパンなどフワーッとしたものが好きなのじゃないの?」というと、「どうしてわかるのですか」と不思議がられます。

漢方には相似理論という面白い理論があります。

似た形をしているものは、似た機能をもつという理論です。腎臓は豆の形に似ているので、腎臓を丈夫にするには黒豆がいいとか、くるみは脳に似ているのでボケ防止によいなどと、現在の中国でも活用されている理論です。

こうした相似の理論でいいますと、パン、ケーキ、グレープフルーツなどフワーッとしたものを好んで食べる人は、体型もフワーッとなるのです。

いってしまえば、まあ食べたものと同じような体型になるのですね。

ですから、太った人は、ほとんど色白でぽっちゃりしているでしょ? 逆にぽっちゃり型になりたかったら、牛

乳、白パン、白米、白砂糖などをどんどんとればいいのです。

もしやせたかったら、牛乳よりはチーズ、白パンよりは精白しない小麦をつかった黒パン、白米よりは玄

米、白砂糖よりは黒砂糖などの色の濃い食べ物を中心にとってください。

また、ご飯とパンを比べると、パンのほうがフワーッとしているので、同じ量ならご飯のほうが太りません。

水分が多い物、南方産の物、

油脂類、甘い物は陰の食べ物

このようなフワーッとした食べ物は、前項の食べ物の陰陽で分けるなら、陰の食べ物なのです。

陰の食べ物はフワーッとした物のほか、水分の多いもの。たとえば、水、お茶、コーラ、ジュースのほか、ト

マト、きゅうり、レタスなどの生野菜サラダにするようなものです。

それに南方でとれるもの。南方は暑いので、そこでとれるものはからだを冷やす食べ物が多いのです。たと

えば、すいか、メロン、バナナ、アボカド、コーヒーなどです。カレーは香辛料のかたまりですが、発汗作用を

促して、からだを冷やす食べ物なのです。

そのほか、やわらかい物、油脂類、甘い物も、陰の食べ物に属します。

現代人は、子どものころから牛乳をたくさん飲み、若者はコーラなどの清涼飲料水を片時も離しません。

若い女性はやせたいからと、生野菜サラダばかり食べたり、バナナ、パイナップル、レモンなど南方の果物

が大好きです。

夏は室内では冷房がきいているにもかかわらず、喫茶店でアイスコーヒーを飲む人もたくさんいます。南

方産コーヒーを、しかもアイスで飲むのですから、からだが冷えすぎるのは当然でしょう。

そのうえ、からだを冷やす白砂糖でつくったケーキやお菓子も大好きで、夏の飲み物であるビールを冬で

もよく飲みます。

このようにからだを冷やす食べ物ばかりとっている現代人のからだは冷え、体温が低下し、新陳代謝も低

下しています。

その結果、水分代謝も衰えて余分な水分がからだにたまってしまい、老廃物を排泄できなくなり、水太

り型肥満をつくっているのです。

同じ肥満でも水太りではなく、固太りの場合(肥満の人の10%以下)には陰の食べ物がよいのです。こ

のような人は、からだを温める食べ物を食べ過ぎていて、過剰な糖分、脂肪や老廃物をためこんでいます。

ですから陰の食べ物をとって過剰な糖分、脂肪を排泄させるとよいのです。

 

しょうがティーブレイク

食べ過ぎは病気のモト

ミネソタ大学医学部の教授M・J・マレイ博士いわく。「第1次世界大戦中に

猛威をふるったインフルエンザは、栄養良好な人々が栄養不良の人々より

罹患率・死亡率ともに高かった」とか。このような事実により、「われわれが食べる食物中の栄養素は、われわれの体の維持よりも、病原菌の増殖をはじめ、病気をつくるために利用される」と。

 

プチ断食ダイエット

本当にお腹すいてる?

仕事、趣味、スポーツなどに没頭しているときって、不眠不休、お腹がすいていることも忘れてしまい、一

段落して飲食すると、ドーッと疲れを感じる……。こういう経験って、誰にもありますね。

これはなぜでしょうか?

私たちの体内は、60兆個の細胞からできています。これらの細胞は、血液が運ぶ栄養素、酸素、水、

免疫物質、血液などによって養われています。「食べる」ことは、1.胃腸での食物の物理的消化=運

動、2.消化液による化学的消化を促すために、胃の壁の細胞にたくさんの血液を送りこむことです。

ということは、筋肉、脳など他の各臓器へ供給される血液量が少なくなり、その結果、血液の供給量が

少ないところには、病気や疲労が起こりやすくなるということです。

だから仕事、趣味、スポーツに熱中したあと飲食すると、血液が胃腸に集中して、一気に疲れがおそっ

てくるのです。

食べ過ぎは、1、2の消化活動のため胃腸への血液供給量が増える→他臓器への血液供給量が減る→病気が発生しやすい、ことです。

反対に、体内のどこかに病気や疲労が発生→患部の修復治療のため、その部分への血液の供給量

が増す→胃腸への血液供給量が減る→胃腸での消化活動が低下→食欲不振がおきる、わけです。

私は大学院時代に、医学部学生に「断食」と「飽食」の実験を試みました。「断食」組は、1日2日で

も水だけで平気です。「飽食」組は、中華・寿司など1日5000以上を摂取(日本人の1日平均摂取カ

ロリーは2000キロカロリー)。結果、食べることのつらさに「アルバイト料はいらないから、2日目の実験は

中止して」と全員がいったのです。

人間にとって「飽食」は「断食」よりつらいし、生理的に大きな負担になるうえ、食べたくないのに無理して

食べれば体内に老廃物をため、肥満、高血圧、痛風、糖尿病の原因にもなるのです。

あなたは若いうちから、病気の問屋になりますか? それがいやなら「私は本当にお腹すいてるの?」と

自分自身に問いかけることが、「知的健康生活」をおくるヒケツになりますよ。

 

朝食は必要?

「朝はしっかり食べなさい」という言葉をよく耳にしますね。結論からいいましょう。朝から食欲がまったくない

人、本能的に朝食を食べたくない人は、朝食を食べる必要はありません!

こんな話があります。肥満、脂肪肝、痛風や生活習慣病の人なども、「朝食は食べなくてはいけない」と

いう妄想にとりつかれている……。原因は「食べ過ぎ病」のことが多いのに。

人間には、30億年の命の歴史があります。自然治癒力の発見など、さまざまな理由から本能的に「朝から食べたくない」というサインを出しているのに、必死で食べようとする姿は、こっけいとしかいいようがありません。

朝食を英語でbreakfastといいます。break=やめる、fast=断食、の意味の合成語です。

つまり前日の夕食後から就寝中は何も食べない=断食で、最初に食べる=断食をやめる食事、が朝食という意味です。

朝起きたときの息は臭く、目ヤニや鼻クソがたまり、尿の色も濃くなっていますね。これは排泄が増しているからです。

そういうときに、いきなりたくさん食べてはだめです。断食をしたあとはじめて食べる「補食」と同じにしなければなりません。断食後は、朝昼晩関係なくいきなり普通食をとってはいけないからです。

もし「補食」の1食目にいきなり普通食を食べようものなら、

嘔吐、腹痛、腹満、下痢、ひどいときには腸閉塞になってしまいます。

毎日の朝食も同じことで、断食後のはじめての食事ですから、食欲のない人は無理に食べる必要はなく、食欲のある人は少なめに食べるのがよいのです。ここで大切なことは、「脳や全身の臓器を活動させるために糖分は必要だ」ということ。脳は100%糖分で生きています。糖分が不足する=低血糖状態になれば、脳が働かずにボーッとし、全身がだるくなったりします。ですから朝食には糖分を十分に補うことが大切です。

じゃあ、どうしたらよいの? それが次から紹介する「朝こそしょうが紅茶」を飲むことなんです。

 

朝こそ「しょうが紅茶」をめしあがれ!

朝の糖分でレディー・ゴー

これまで食べたくないなら、朝無理して朝食を食べる必要はないこと、朝食は断食あけの1食目にあた

るから、無理して食べるとかえって病気の原因になること、でも頭がボーッとしたり、全身がだるくなることを

避けるには、脳に糖分が必要ということをご説明してきましたね。

では脳に糖分を与えるとは、具体的にどういうことでしょうか?

1.糖分不足によっておきるふらつき、めまい、耳鳴り、だるさ、動悸、ボーッとするなどの低血糖症状を防

ぎます。

2.血糖値が上がることで食欲を抑える→ダイエット効果があります。

まさに「朝、しょうが紅茶を飲む」ことこそベスト! 朝食を食べたい人・食べたくない人、朝から食欲のあ

る人・ない人にかかわらず、これらの理由から毎朝しょうが紅茶を1~2杯飲みましょう。

こうしてからだがレディー・ゴー! 1日のよいスタートが切れますよ。だから「朝こそしょうが紅茶」、まずは

朝1杯のしょうが紅茶からトライです。

飲むときの4つのポイント

しょうが紅茶を飲むときの大きなポイントは……。

1.しょうが紅茶+甘味

しょうが紅茶には必ず甘味をプラスしましょう。

甘味ははちみつまたは黒砂糖で。

これら甘味を紅茶に入れると紅茶の色が黒くなります。これは甘味のなかの鉄分のせいです。鉄は赤血

球の原料で、からだを温める作用があります。

だから紅茶が黒くなることは、からだを温める作用が強くなり、脂肪や老廃物の燃焼や排泄、発汗、利尿作用が増すことになります。

またはちみつ、黒砂糖などの吸収されやすい糖分が、細胞活動の栄養となり、朝のボーッとした状態を

解消し、全身のだるさ防止にもなります。

2.ダイエット効果を期待するなら、朝食前に飲む

朝食をとる場合、しょうが紅茶は朝食の前後どちらでもOKです。

でもダイエット効果を期待するなら、朝食も含め、各食前がより効果的です。

食欲は、胃袋に入っている食べ物の量、おいしそうなにおい・色・形の物が目の前にあるか、ストレスがあ

るか、など、さまざまな要素によって左右されます。

でも根源的な食欲、つまり本当に食べる必要があるかどうかは、血液中の糖分=血糖によって決まる

のです。空腹の場合は血糖値が低く、満腹の場合は血糖値が高いのです。

つまり血糖値が上がる→高血糖→空腹感がなくなる→過食を防ぐ、ということです。

はちみつまたは黒砂糖入りのしょうが紅茶を飲み、血糖値をあげてから食事をとれば、食欲を抑え、大食いをしないことにつながります。

3.少し熱めのしょうが紅茶をフーフーいいながら飲む

こうすると体温が上昇し、胃腸、心臓、血管系、脳、神経系がにわかに動き出します。発汗も多くなり、さらに効果的。

50度くらいのしょうが紅茶だと汗が出ず効果が出ません。アイスティーではなく、必ずホットティーで飲んでください。

4.1日2~6杯が適当な量

しょうが紅茶は最低でも1日2杯、多くても6杯が適量です。

朝だけ2杯飲む人は、これを毎日続けます。

昼や入浴前にも飲む人も、1日の活動に備えるため朝必ず1杯。そして昼食や夕食後のお茶代わりに、10時や3時のティーブレイクに、のどがかわいたとき、夕方の入浴前などもおすすめ・タイムです。

ただし飲み過ぎると、紅茶のカフェインで興奮状態になるのでご注意を。

朝食をはちみつまたは黒砂糖入りのしょうが紅茶1~2杯、またはプラスすりおろしりんご、ヨーグルト、味

噌汁程度の軽食ですませるとしても、朝食抜きなどのダイエットをしていても、しょうが紅茶は必ずめしあがれ!

もし朝食をしょうが紅茶だけにするダイエットで、低血糖症状と思われる症状が出たなら、

  • 黒あめ
  • チョコレート
  • はちみつ
  • 黒砂糖

などの糖質を補います。

それらを予防するためには、あらかじめ、はちみつまたは黒砂糖入りのしょうが紅茶を、そのときどきで3~4杯飲んでおくのも効果的です。

 

夕食後からプチ断食

まずは夕食後からプチ断食

たとえば午後8時に夕食を食べたとして、次の日の朝の8時まで、食後のデザート以外のお菓子を食べ

ない、夕食後に夜食やアルコール類を飲食するなどしなければ、約12時間の断食をして朝をむかえることになります。

いわば自然の断食です。まずは「夕食後、朝食までは何も食べない」のいわばビギナー編プチ断食を実

行してください。

ではビギナー編の理想的な朝食メニューをご紹介。

  • 朝からお腹が減る人&ダイエットで体重減少をめざす人

朝食=しょうが紅茶1~2杯+すりおろしりんご+ヨーグルトor味噌汁

  • 朝からお腹が減る人&朝食をどうしても食べたい人

(和食)ご飯+味噌汁+漬物+納豆+だいこんおろし+しょうが紅茶1~2杯

(洋食)パン+サラダ+しょうが紅茶1~2杯

*和食の場合は、日本人にあまり太った人がいなかった昭和35年以前の日本の伝統食にするとよいでしょう。

味噌汁、漬物、納豆はからだを温め、新陳代謝をよくして、脂肪や老廃物を燃やし、肥満を防いでくれます。

*パン=とくにガーリックトーストにすると、からだを温め、代謝を高めます。

*サラダ=玉ねぎ・だいこんスライス+わかめ+しょうゆ味ドレッシング

玉ねぎ、にら、にんにくなどのアリウム属の野菜は血行をよくして、体温を上げます。さらに新陳代謝をよ

くして、脂肪や老廃物を燃やし、発汗や利尿を促し、余分な水分を排泄する作用もあります。

わかめは、食物繊維をたくさん含み、排便をよくし、余分な糖や脂肪を大便とともに排泄してくれます。

しょうゆはカロリーゼロですが、塩分を含むので、糖や脂肪の燃焼を助け、体熱を上げて代謝をよくします。

さらにこれからプチ断食の初級者編…朝食抜き、中級者編…半日・1日断食、上級者編…2日以上の断食の、グレード別プチ断食法を詳しくご説明しますが、まずプチ断食には、どのような効果があるのかをお教えしましょう。

これらの効果は、すべてのグレードに共通ですが、上級者になるほど、その効果が増すことうけあいです。

5つの大きな断食効果

  • 排泄がよくなる

「吸収は排泄を抑制する」の逆で、断食して吸収しないから、排泄がよくなります。

排泄すると、大小便の出がよくなり、血液が浄化され、血液の流れがよくなります。

  • 体熱が上がる

鳥が卵をだいて温めるときは、物を食べないで2~3週間過ごします。食べたほうが体熱が上がるなら、

食べているはずです。

でも実際は、食べないほうが、体内の余剰物や老廃物が燃焼して、体熱が上がるのです。

その結果、血液や体の中の老廃物が燃え、血液がきれいになり、免疫力(白血球の力)も増し、健康

増進、病気の治りもよくします。

体熱が上がれば、血の流れ、水の流れ、気の流れがよくなり、代謝も増します。

  • 体内の臓器が休息する

「食べる」ことは、胃腸を酷使し、胃腸に血液を送っている心臓を疲れさせ、食べることでできる老廃物の

解毒のために、肝臓、腎臓、それ以外の体内臓器にも負担をかけることになります。

しばらく食を絶つプチ断食をすれば、臓器に休息を与え、再び活力と若さを回復させることになるのです。

  • 病的細胞が消える

胃腸から食べ物が入ってこないと、人間の体内では、健康な細胞が病気の細胞(炎症をおこしている

細胞、脂肪肝、動脈硬化の原因になる脂肪)を食べて生きのびようとします。

まさに、弱肉強食の世界です。

ということは、弱い病的細胞が健康な細胞に食べられて消え、病気の治りがよくなることなのです。

  • 脳からα波が出る

断食をすると、瞑想や悟りを開いたときなどのように、脳波にα波があらわれ、気の流れがよくなります。

これでプチ断食で、摂取カロリーを制限すれば、肥満対策に役立つだけでなく、健康増進にも大きな威力を発揮することを、おわかりいただけたと思います。

 

初級者プチ断食

朝食にしょうが紅茶のみから

  • 朝食ぬきのメニュー

朝食=しょうが紅茶1~2杯+りんごをかじってもよい

昼食=しょうが紅茶+普通食を腹八分目orそば(薬味たっぷり)orピザかパスタ(香辛料たっぷり)

夕食=普通食で可。お酒も可朝からお腹が減る人も、ダイエットで体重減少をめざす人は、しょうが紅茶1~2杯だけか、もの足りないときはりんごをかじるくらいにします。

朝食を少食にするか、朝食抜きにして、胃腸への負担を軽くしてあげれば、吸収を抑制することにより、

大小便の排泄をよくして、体重減少には効果的です。

こうして朝食をしょうが紅茶だけにすると、前日の夕食より当日の昼食まで、約18時間のしょうが紅茶

断食をしたことになります。

昼食-ちょっとの工夫

そこで昼食が、断食あけのはじめての食事=補食になるわけです。

前にもご説明したように、補食の第1食目に普通食を食べようものなら、

嘔吐、腹痛、下痢、ひどいときには腸閉塞になってしまいます。

そこで昼食のとり方にご注意! まずは、昼食の前後にもしょうが紅茶を飲みましょう。

こうするとからだを温め、代謝がよくなり、昼食の栄養素の吸収、利用、燃焼、排泄に役立ちます。

昼食を食べ過ぎれば、胃腸に食物がいっぱい集まり、そのぶん、脳や筋肉への血流が不足し、眠くなったり疲れが出たりします。

そこで午後からの仕事や活動のために、昼食は普通食の腹八分目というように軽くするか、薬味たっぷりのそばなどを食べることをおすすめします。

そばは鉄・カルシウムなどのミネラル、ビタミンB1、B2などの含有量が多く、18種類の必須アミノ酸を含む良質のタンパク質、消化されやすいデンプン、それに血管を強化して皮下出血や脳卒中などを予防するルチン(ビタミンP)が含まれています。

そばは超健康食品のひとつでもあるのです。

このそばに、ねぎ、七味とうがらし、わさびなどの薬味をたっぷり加えていただくと、さらに効果的です。

ねぎにはビタミンA(カロチン)・Cなどが豊富なうえ、あの独特の辛味(硫化アリル)が、胃液の分泌を高めて消化を高め、ビタミンB1の吸収をよくし、疲労回復を促してくれます。また、硫化アリルには、発汗・利尿作用も。つまりは、老廃物を捨て、血液を浄化する作用にもすぐれています。

七味とうがらしのとうがらしには、ビタミンA(カロチン)・Cが豊富に含まれるうえ、辛味成分のカプサイシンが強力な保温・発汗作用を促し、血流促進、解毒、浄血作用の効果を発揮してくれます。

七味とうがらしのとうがらし以外の、あさの実、さんしょう、陳皮、青のり、ごま、けしの実などの成分も、みな体を温めて代謝を高める作用があります。

わさびは、辛味性芳香健胃薬として知られますが、刺激性成分のアリル・イソチオシアナートは、大腸菌、緑濃菌、黄色ぶどう球菌などの化膿菌や食中毒の殺菌をするほか、抗腫瘍(抗癌)作用があることもわかっています。

こうして薬味をたっぷり加えたそばを、昼食として食べれば、体が温まって日中の活動力が旺盛になるうえ、からだの老廃物も排泄され、血液を浄化することもできます。健康効果が高まり、肥満対策にもなります。

もし、どうしても洋食が食べたいという方は、ピザでもパスタでもよいですから、こちらにもタバスコなどの香辛料をたっぷりかけましょう。

タバスコには、とうがらしや塩などが含まれていますので、からだを温め、代謝を高めて、脂肪を燃やし、発汗や利尿作用を促してくれます。

夕食は何でもOK

適量ならお酒も!

朝はしょうが紅茶、昼はしょうが紅茶+そば(薬味たっぷり)か、ピザかパスタ(香辛料たっぷり)ですませます。

夕食は、一家だんらん、友だちとレストランへなどという場合も、お酒も含めて何でもOK。暴飲暴食以外は制限なしです。

……というようにすると、食べものの制限からくるストレスもなく、体重が減っていくことまちがいなしです。

 

中級者プチ断食

半日プチ断食から始めよう!

朝食抜きプチ断食の超簡単ダイエットを実行し、1~2週間後、なれてきたら土曜日か日曜日などの

休日に、中級者編の半日プチ断食にチャレンジ!

  • 半日断食のメニュー

朝食=にんじん・りんごジュースコップ2・5杯(にんじん2本+りんご1個)

昼食=にんじん・りんごジュースコップ3杯(にんじん1本+りんご2個)

夕食=白米ごはん(黒ごま塩をかける)茶わん6分目

梅干し2個

しらすおろし 小鉢1杯

みそ汁(豆腐とわかめの具入り)1杯

右記のメニュー例は、2001年、日本テレビ系の『おもいッきりテレビ』に出演し、「脂肪を燃やす半断

食」と題して、解説したときのメニュー例です。

あらかじめ主婦のAさんに、この断食をお願いし、データをそろえました。

半日プチ断食とは、朝・昼の2食を抜いて、にんじん・りんごジュースを飲むというダイエット法です。この

間、空腹感を感じたら、黒あめを1~2個なめていただくか、しょうが紅茶(はちみつまたは黒砂糖入り)を

1杯飲んでいただき、イライラしたり手もちぶさたのときは、ゆっくりと散歩することをおすすめしました。

その結果、尿酸、尿素窒素、クレアチニンなど血液中の老廃物が減少しました。これは血液がきれいに

なったことを意味します。

また血糖、中性脂肪も低下しているので、血液がサラサラになったことをあらわしています。

Aさんは半日断食後に「心身ともにスッキリした」という感想を述べていました。体重は2kg減少、脳波も

α波が多くなっていましたので、この断食がストレス解消にも役立ったことを物語っています。

あなたもぜひ、半日プチ断食にトライしてください。

次はいよいよ半日から1日断食へトライ。

半日から1日プチ断食へ

中級者編の半日プチ断食を実行し、2~3回成功したなら、次は思いきって中級者編の1日プチ断

食にトライしてください。

プチ断食はこうしてグレード別に段階をふめば、安全で理想的なものになります。

  • 1日断食のメニュー例

朝食…にんじん・りんごジュースコップ2・5杯

10時…しょうが紅茶1~2杯

昼食…にんじん・りんごジュースコップ2・5杯

15時…しょうが紅茶1~2杯

夕食…にんじん・りんごジュースコップ2・5杯

*にんじん・りんごジュースはにんじん2本+りんご1個

*しょうが紅茶ははちみつか黒砂糖入り

この間にのどがかわいたら、適宜お茶やはちみつか黒砂糖入りのしょうが紅茶、ハーブティー、にんじん・りんごジュースなどで水分を補います。

また空腹感やめまい、ふらつき、動悸、手足のふるえ、倦怠感などの低血糖症状が出てきたら、黒あめをなめるか、黒砂糖入りのしょうが紅茶を飲みます。

それでもこれらの症状が治らないときは、必ずお医者さんに診てもらうべきです。

まずは1日断食を1回だけやってみましょう。

なお、1日断食後の翌朝の朝食メニューは次の通りです。

  • 1日断食後の朝食メニュー

白米ご飯(黒ごま塩をかける)七~八分目

梅干し2個

しらすおろし小鉢1杯

味噌汁(豆腐とわかめの具入り)

これらをよくかんで食べること。そして昼食・夕食は、和食を中心に、腹六~七分目に食べるとよいでしょう。

なおこうしたプチ断食でも、日ごろ薬を常用している人は、注意が必要です。

心臓病の薬、ステロイドホルモン剤、降圧剤などを主治医の相談なしに休止するのはよくないし、プチ断

食のとき、常用している糖尿病の薬をいつもどおり服用すると、低血糖をひきおこし、とりかえしのつかないおそれもあります。必ず主治医に相談してください。1日プチ断食になれたら、次はいよいよ上級者編です。

 

上級者プチ断食

数日以上の断食を始めよう!

ふだんの健康を保ったり、食べ過ぎ病が原因のことも多い脂肪肝、肥満、むくみ、肩こり、腰痛、便秘、

下痢、生理不順、生理痛などは、朝だけ断食、半日断食、1日断食などのプチ断食を繰り返すこと

で、効果が得られるでしょう。

ただし、プチ断食で断食の効果やすばらしさを経験し、もっと長めにトライしたいとか、右記の症状も含

めて、プチ断食では十分に健康を回復できなかった場合には、長期の断食に挑戦してみるのもよいでしょう。

でも、1日断食を2日以上、何日間も続けるとなると、断食後、普通食にもどっていく補食で失敗する

ケースも多いようです。

補食で食べ過ぎると、断食にトライした意味がなくなるばかりか、かえって体調をくずすおそれもあります。

自己流の場合は、まれに

動悸、ふらつき、めまい、手足のふるえ、失神などの低血糖症状や、頻脈・不整脈、腸のゆ着や腸捻転(腹痛・下血)、胃・十二指腸潰瘍(吐血・下血)、てんかん発作(もともと素因のある人)などがおきることがあります。

このような場合には、自分自身で対処してはいけません。

ですから2日以上の断食を始めるときは、必ず断食指導を行なっている施設でチャレンジすべきです。

全国各地にたくさんの断食施設があるので、インターネットなどで調べるのもよいでしょう。ただし信頼がおけるかどうかは、口コミや知人・友人などの評判を聞くのがいちばん確かです。

私は伊豆で断食道場をはじめて約20年が経過し、のべ1万人以上の方々が断食体験をされました。

もともとの設立趣旨はやせるためだけでなく、

  • 1年じゅう働きづくめで、健康管理を怠っている人
  • なんとなく健康がすぐれない半健康人
  • 都会の

喧騒を離れて、自然の中でボーッとしたい人

  • 病後や手術後で、体力の回復をめざす人
  • 慢性病で何年も漫然と薬を服用している人
  • 太りぎみな人で、美しくやせたい人

のために、あくまでも「健康こそ、万物の妙薬」ということを体得してもらうというものでした。

最近では、元首相や元厚生大臣、大臣や国会議員の先生方、お医者さんなど医学関係の方々、財

界の方々、学者さん、主婦の方々や学生さんにいたるまで、たくさんの方々が断食にこられます。

なかには1年間、心おきなくアルコールを飲むために、を目的にこられる方もいます。

体験者の方は減量に成功し、心身ともに爽快になられ、体調の改善に成功し、健康増進、顔色もよく

なり、シミ・ソバカスも薄くなり、若返って帰っていかれる方がほとんどです。

1回断食を経験されるとやみつきになるようで、都会での暴飲暴食、心身のストレスがかかると、年に2

~3回、体調を整えにやってこられる方もいます。

人によっても異なりますが、だいたい1週間の断食で、5kg前後やせるのが普通です。

そして今までいかに飽食・過食していたかを反省します。

水断食の場合は、断食と同じくらいの補食期間が必要ですし、断食後も激しい運動をするなとか、セ

ックスは慎めなど制限が多いものです。

でも、いしはら式の断食を実行し、きちんと補食期間を3~4日間もうければ、帰宅後はふつうに生活し

てよい、というように、制限がぐっと少ないので、プレッシャーもかかりません。

とはいうものの、補食期間後1週間くらいは暴飲暴食を避け、腹八分目くらいのつもりで生活するとよい

でしょう。

その後も「いしはら式断食」を実行すると、たいへん理想的です。

  • いしはら式断食

朝食=にんじん・りんごジュース コップ2・5杯

しょうが紅茶1~2杯

昼食=そばまたは軽食

夕食=和食中心に何でも。酒も可

断食施設に年に何回か通い、家で「いしはら式断食」を実行すると、人によって年間体重が10~15kg

も減り、総コレステロール、中性脂肪、尿酸、肝機能の値などが正常化する例も多いのです。

あなたもこれで「健康に、美しくやせた」といえるのです!

 

からだを温める食材たち

漢方医学では、からだを温める食べ物=

陽性食品と、冷やす食べ物=陰性食品があります。

じゃあ、からだを温める食べものってどんなもの? を大公開!

  • 北方産の食べ物

さけ、たら、そば

*北方に住む人は、いつも寒いのですから、そこでとれるものは、からだを温めてくれます。

  • 根菜類

ごぼう、にんじん、れんこん、ねぎ、玉ねぎ、やまいも、しょうが

*水分が少なく固い食べ物=根菜類はからだを温めます

  • 塩気の多い食べ物

塩、味噌、しょうゆ、明太子、ちりめんじゃこ、つくだ煮、漬物

*塩分はからだを温める最強の食品です。もともとからだを温めるさけも、塩ざけにすると効果的

  • 動物性食品(牛乳以外)

赤身の肉、卵、チーズ、魚介(魚、えび、かに、いか、たこ、貝類)

  • 比較的水分の少ないアルコール

日本酒、酒、ブランデー、赤ワイン

  • 同種の食品なら色の濃い食べ物

うどんよりそば、白ワインより赤ワイン、ビールより黒ビール、白砂糖より黒砂糖、緑茶より紅茶、白ごまより

黒ごま

  • 赤い食べ物(赤色成分)

赤ピーマン・赤とうがらし(カプサイシン)、いちご(アンソシアニン)、小豆(アントシアン)、かに・えびの殻(キ

チン・キトサン)、にんじん(カロチン)

  • 黒い食べ物(黒色成分)

玄米・黒豆(アンソシアニン)、黒ごま(タンニン系色素+リグナン・ポリフェノールの一種)、チョコレート・ココア(タンニン系色素)

玄米・黒豆に含まれるアンソシアニンは、もともといちごなどの赤色をあらわす色素ですが、含有量が増えると赤→紫→黒に変化します。だから赤より黒の食べ物がさらに効果的といえるのです。「しょうが紅茶」の

紅茶は、文字通り「紅い」し、英語ではteaですから、からだを温める効果にすぐれています。ここに保温作用のあるしょうがが一緒になり、さらに黒砂糖を加えれば、紅茶の色がさらに黒くなり、体温上昇、新陳代謝促進、やせる効果バツグンの最強ダイエット食品に。

 

しょうがティーブレイク

クレオパトラの美貌のヒケツ

美女の代名詞でもあるエジプトのクレオパトラ。彼女はセンナという緩下剤を毎日使って腸の汚れをとり、月2回、吐剤を使って、過食の害を未然に防いでいたといいます。6000年も前のピラミッドの碑文には人はその食べる量の1/4で生き、残りの3/4は医者が食っている」とあります。エジプト人は、過食の害を十分に知っていたのでしょう。

 

エネルギー・ビューティ・ヘルシーを手にする

EBHとは(エネルギー・ビューティ・ヘルシー)

ダイエットを成功させるためのメカニズムやヒケツを述べてきましたが、そもそも、なぜ太っていてはダメなのでしょうか?

モデルさんのようにカッコよくなりたい。やせているのが今どきの常識だからと、ダイエットを始める人は多いでしょう。

しかし、本当の「肥満」の弊害は、外見にあるのではなく、からだの中身にあります。肥満が病気を引き起こしたり、からだに悪影響をおよぼすからコワイのです。

例をあげてみましょう。

〈肥満から起こる病気、悪影響〉

  • 脂肪(体重)の増加

・変形性関節炎

・変形性せきつい炎

・心不全

・肺活量の減少(ピックウィック症候群)

・腎臓病

  • 体内に脂肪をはじめとした余剰物が増加

・高脂血症(動脈硬化症、高血圧、脳

梗塞、心筋梗塞)

こうそく

・高尿酸血症(痛風)

・高血糖(糖尿病)

・脂肪肝

・胆石、

胆嚢炎

たんのう

・すい炎

  • 皮下脂肪の増加、皮膚機能の低下

・多汗症、汗疹

・かゆみ、湿疹

・皮膚化膿(皮膚炎)

・皮膚線状痕

  • ホルモン分泌の異常

・糖尿病

・甲状腺機能低下症

・卵巣機能低下、子宮発育不全、不妊症、月経異常

・インポテンツ

  • 外科的疾患

・ヘルニア、肩こり、腰痛

・手術時の危険性(接合不全、感染症、血栓症)

  • 産婦人科的疾患

・妊娠・出産時の合併症、産じょく期の異常

・膣炎、外陰湿疹

・子宮体部

癌 がん

  • 精神的変化

・気質の変化(

怠惰、無気力、感情鈍麻)

たいだ

・知的・情的精神作用が遅鈍になる

  • 神経系

・嗜眠発作(居眠りしやすい)

  • その他

・動作が鈍いので事故にあいやすい

・虫にさされやすい

・食物中の毒性物質が脂肪細胞に蓄積しやすい

このように、肥満になると心身ともにいろいろな病気になりやすいといえます。

がまんせず、健康的にやせるが勝ち「やせれば心身ともに健康になる」ことをめざしてダイエットをするのが、本来の姿でしょう。

ところが、体重を減らすことだけに必死になっていると、栄養失調の一歩手前のような状態になったり、

たるんでハリのない老人のような肌になったり。これでは「心身ともに健康になる」ことはできません。

私が提唱してきたしょうが紅茶を飲みながらプチ断食し、「冷え」をとれば、体脂肪を減らし、絶対にエ

ネルギー(=若さ、気力)があふれ、美しく、ヘルシーにやせられます。

しかもプチ断食は、しょうが紅茶を飲むだけで簡単。自分のライフスタイルを変えてトライする必要もない

し、食べ物を制限する「単品ダイエット」のようにガマンする必要もありません。ですから、長続きするので

す。

つまり、プチ断食は、E(

ENERGY)、B(BEAUTY)、H(HEALTHY)を手に入れられる、理想的なダイエットの姿なのです。

しょうが紅茶をとり入れたプチ断食にトライした人からも、続々とうれしい反響が届いています。

一部をご紹介しましょう。

  • しょうが紅茶を飲み続けたところ、排尿がよくなり、よく腹痛を起こしたり下痢していたのが解消。冷え性も治ったようです。
  • 便秘で悩み続けて十数年。いろいろな薬を試したけれど効きませんでした。ところが、しょうが紅茶を1日3杯飲むようになってから、毎日快便。信じられませんでした。しかも2か月で、体重が4kg減りました。
  • 卵巣

嚢腫があり、生理も重かったんです。ところがプチ断食を始めてから冷えがなくなり、嚢腫が小さくなりました。

  • 無理なダイエットをして、拒食になり、体重が38kgまで落ちました。からだを温める食べ物を食べるようになってから、体重が43kgまでもどりました。

 

エネルギー

食べ過ぎたとき、便秘をしたときは、お腹がはります。気分もすっきりせず、不快になりますよね。

これは東洋医学から考えると、「気・血・水の流れが悪い」ということをあらわしています。気とは、「元気」「空気」「電気」など、見えないが働きはあるもののこと。漢方では、「元気」や「やる気(気力)」「気にかかる」などの「気」は、生まれながらにして両親から受け継いだ「先天の気」と、生後、自分自身が生きるなかでつくり出した「後天の気」から成り立っているとされています。

「後天の気」は、肺の呼吸により、大気から取り入れてつくり出された「天の気」と、飲食物が消化吸収されてつくり出された「地の気」より成り立っています。

「先天の気」と「後天の気」が合わさったものが「元気」。人体すべての生活活動に関するエネルギーの源です。つまり1.血液、水分、酸素などの栄養物質を全身の細胞に運ぶ力。2.便や尿を排泄する力。

3.食物や空気を体内で利用する力、などのことです。

この気の流れが悪くなると、血液の流れが悪くなり、瘀血になる。その結果、水のとどこおりを生じ、痛み

やこり、むくみ、アレルギーなどの症状が出やすくなるわけです。お腹はお中ともいわれるように、からだの中心。「腹が立つ」とか「肝がすわる」などの言葉もあるように、漢方では、精神作用をつかさどる中枢は、「腹」や「腹の中の胆」にあると考えられてきました。

食べ過ぎると、消化管から分泌されている消化管ホルモンの分泌やバランスがくずれ、血・気・水の流れが悪くなります。逆にプチ断食をすると、血・気・水の流れが改善され、体調がよくなります。さらにプチ断食で、気の流れを調節する働きがあるメラトニンなどの分泌もよくなるので、非常に気分がよくなる。気持ちが安定したときに出現する脳波(α波)や、気分をリラックスさせるβ―エンドルフィンなどの脳内ホルモンも出現します。逆をいえば、日ごろの過食が、うつ、怒り、悲しみなどの負の感情を増幅させるともいえるのです。気分がよくなると、ダイエットも成功します。

 

ビューティ

すでに、女性に多い冷え性が、元気にビューティ&ヘルシーをめざす、ダイエットの大敵だということは、十

分におわかりでしょう。

「私は下半身肥満」「私は大根足」と悩んでいる女性がたくさんいますが、これも下半身の「冷え」がもたら

している「水太り」のせい。水分が過剰になっているから起こるのです。

この余計な水分は、体温も下げるので、体内の糖分や脂肪の燃焼をさまたげ、さらなる肥満を招きます。下半身肥満や大根足を改善するためには、体内の不要な水分を出すしかありません。

コンピューター関係の会社で働くOLのA子さん(25歳)も、下半身肥満で悩んでいました。オフィスでは、

1日中パソコンの前に座りっぱなし。夏場は、冷房で下半身が冷えて困ったとか。学生時代はスポーツウ

ーマンだったA子さんですが、仕事が忙しくて、運動をする暇もありませんでした。

気がつくと、1年前より5kgも体重が増えていたというA子さん。足もかなりの大根足になっていたそうで

す。

A子さんの場合、OA機器のある部屋は乾燥するので、絶えずコーヒーやお茶を飲みながら仕事をして

いたこと、運動不足に、冷房で冷えるなど、すべて下半身肥満になる条件を満たした生活をしていたので

す。

それで、A子さんは冷えない生活を心がけ、ダイエットを始めました。まず、からだを温める陽性食品をよく

かんで食べます。もちろん腹八分目。やたらとコーヒーなどの水分をとらない。そして、会社の階段を上った

りと、できるだけ歩くようにしました。お風呂にも長めに入り、下半身の塩マッサージをするようになりました。

そうしたところ、尿がよく出るようになり、体重は1か月で3kg減。2か月で5kg減を達成。冷えを感じるこ

ともなくなり下半身もスッキリしたそうです。

冷えがとれ、血液の流れがよくなると、A子さんのようにむくみが改善されるのはもちろんのこと、シミやシワが薄くなったり、肌のツヤがよくなったり、美容効果もかなり期待できます。

 

ヘルシー

健康は英語で

HEALTH。これはHEAL(癒す)という動詞に、名詞をつくるTHをくっつけたもので、HEALTHには「健康になれば病気が治る」という意味がこめられています。不健康だから病気をする。健康ならば病気は自然と治るわけです。からだの冷えや、冷えからくる肥満は万病のもと。不健康な状態なので、改善することが必要です。

幼いころからアトピーを患っていたフリーターのB子さん(24歳)。ステロイドホルモン剤の内服や外用をはじめとする、いろいろな治療を受けましたが、悪化するばかり。とくに顔や首、胸や両腕はひどく、ただれて汁の出ているところもありました。

アトピー(湿疹)の原因は、体温低下と水分過剰にあります。その水分を外に出そうとして、湿しんがで

きるのです。また、アトピーの人は過食する傾向にあるので、体内に老廃物がたまっています。それを水分

と一緒に、排出しようとしているため、肌から出ている汁が匂うこともあります。

B子さんは体質改善のため、プチ断食に取り組みました。

朝食は、にんじん・りんご・ジュース(にんじん2本とりんご1個)をコップに2・5杯。昼はそば、夕食は主食

が玄米、味噌汁、野菜の煮物や魚介類などの和食中心の食事を腹八分目とります。そして、毎日1万

歩、歩きました。

一時悪化したかのようだったアトピーが、3か月ほどすると、かゆみが半減し、皮膚も乾燥してきました。

体重も5kg減。

3か月後から、しょうが紅茶を朝食後、昼食後、入浴前に1杯飲み始めました。また、お風呂は塩風呂

にし、全身浴のあと、半身浴をします。この入浴法で、今までほとんどかかなかった汗をかくようになり、排

尿の量も驚くほど増えたそうです。

そして、6か月後には、ほとんどアトピーが治り、体重も、10kg減りました。

アトピーは、「冷え」と「水」の病気です。しょうが紅茶のからだを温める作用で、排尿、発汗を促し、余計

な水分をからだの外に出したので、アトピーがよくなったのだと考えられます。

このように、日常生活のなかで、無理のないプチ断食をしながら、「冷え」をとる食べ方、運動、暮らし方

をすれば、やせることは難しくないことは、もうおわかりいただいていることと思います。

ここで、今一度、絶対やせられる暮らし方について、具体的にアドバイスしましょう。

〈絶対やせる食べ方10か条〉

  • 食事前、食事中、食後は水分を控える。
  • 水分をとるときは、しょうが紅茶、梅干に番茶など、温める作用の物をとること。お酒なら日本酒、赤ワイン、梅酒、紹興酒など、水分が比較的少なく、温まる酒を飲むようにする。
  • 野菜は漬物か、煮たり、焼いたりして食べる。サラダなら、海藻(わかめなど)と、根菜のだいこん、玉ねぎのスライスに、しょうゆ味ドレッシングをかけて食べるのがおすすめ。
  • 1口に30回以上かむ。
  • 甘味は、黒砂糖、はちみつなど、水分が少なく、色も濃い引き締まったものにする。
  • デザートを食べるときには、心もち軽く食事をとる。
  • 「ながら食い」はやめ、「ありがとう」と、食事は感謝して食べる。
  • 外での酒宴から帰ったら、ごはんは食べない。
  • 満腹は避ける。「腹八分に病なし」を肝に銘ずる。
  • 就寝3時間前までに夕食をとる。

仕事の合間に、オフィスでも簡単にできる「やせるマッサージ」をとり入れてみてはいかが。新陳代謝をつかさどる甲状腺(のど仏の左右にある)の働きが低下すると、基礎代謝が衰え、たちまち「水太り」「冷え太り」してしまいます。

1日1~2回、甲状腺のところを1~2分マッサージすると、甲状腺の働きが活発になり、代謝が促進し、美肌効果が出てきます。人差し指、中指、薬指で、軽く反対側の甲状腺(右手で左側の、左手で右側の)をマッサージしましょう。

それから、からだを温め、発汗を促す入浴を、効果的にとり入れるとよいでしょう。

とくに半身浴はおすすめです。湯船の中に、椅子か洗面器を逆さにして置き、そこに10~20分座ります。みぞおちより下を温めると、下半身の血流がよくなり、腎臓や大腸などの機能が増進し、排尿や排便が増加します。また、大量に発汗します。

 

元気なセックス

セックスライフにとっても肥満は大問題。肥満によって、生殖機能が弱まったり、生殖器官が病気になったりすることもあります。

また、エネルギー不足や元気がなくなることもあるでしょう。そうなれば、セックスを楽しむどころではなく、カ

ップルたちの愛の危機!? にもつながりかねません。

女性の場合は、「水太り」や「冷え太り」から、下半身の臓器である卵巣の機能の低下や、嚢腫ができやすく、子宮も硬くなり、筋腫を患いやすくなります。

男性の場合は、インポテンツなどが起こります。

さて、英国のブリストル大学のS・エイブラハム教授は、セックスの回数について調査を行いました。そして、週3回以上セックスに励んでいる人は、それ以下の人に比べて、心臓発作や脳卒中になる危険性が半減することがわかったと報告。なぜそのような病気になりにくいのか? 博士はその理由を「セックスは立派な運動であるからだ」と語っています。

男性はセックスにおいて、たまった精液を体外に放出することに快感を覚えますが、生理的にいうと、大・小便の排泄と同じといえます。よって、セックスによる射精は、汗、大・小便などと同じく、捨てられるべき余剰物、老廃物の類かもしれません。

ということから、セックスの回数が多い人は、心筋こうそくや脳卒中などの血栓症、つまり「瘀血」による病気にかかりにくくなると考えられるのです。

女性の場合は、愛する男性とのセックスは、子宮収縮ホルモンのオキシトシンの分泌が多くなり、愛情がこまやかになるほか、うつ病やノイローゼになりにくいことがわかっています。

さて、しょうが紅茶を飲み、プチ断食で、「水太り」や「冷え太り」を解消した女性たちのなかには、女性

ならではの悩みがなくなったと喜んでいる人が多数います。

  • 冷え性が改善した
  • 生理不順が治った
  • 生理痛が軽くなった
  • 子宮筋腫が消えたなど

健康なからだを取りもどすことで、セックスライフを含めて、楽しく生きられるはずです。

 

子宮と卵巣がきれいに育つ

女性の方、おへそのところを、親指以外の4本の指でたたいてみてください。ポチャポチャと音がしませんか? ほとんどの女性が聞こえるはずです。これは、胃が下がっているため、そこに胃液という水分が多めにたまっていることをあらわしています。

こういう人は、胃だけではなく、鼻汁をためている副鼻腔、涙をためている

涙嚢、痰をためている肺胞、リンパ液をためている内耳、皮下などにも水分がたまる傾向が。ですから鼻水や流涙、薄い痰、めまいや耳鳴り、むくみなどが起こりやすくなります。

むくみがあるところに、冷えあり。冷えは、何度も指摘してきたように、「下半身肥満」「大根足」や、「自律神経失調症」「更年期障害」などの不定愁訴(たえずからだのどこかに異常を感じること)の原因でもあります。

たとえば、過酷な「制限ダイエット」などによって、栄養素が不足し、下半身が冷えると、そこにあった熱や血が上昇してくるので、下から突き上げられ、動悸や息苦しさ、のぼせ、肩こり、イライラ、不眠、吐き気などの不定愁訴が起こってきます。これが、下半身は血行が乏しく、上半身は充血しているという「瘀血」です。瘀血が生じると、皮膚の血行が悪くなり、肌あれ、抜け毛、シミ・ソバカスなどの皮膚の症状が出てきます。また、ホルモンの分泌に異常をきたし、生理不順や生理痛などの婦人病も起こります。

瘀血を改善するためには、下半身を温めればOK。それによって、上に突き上げてくる熱や血を引き下げればよいのです。

  • やたらと水分をとらない(お茶、コーヒーを含む)。
  • 下半身をきたえると産熱も上昇し、下肢が温まるので、1日1万歩は歩く。
  • 足湯や半身浴で温める。
  • しょうが湿布で腰や足を温める。
  • 冬は就寝中、湯たんぽをする。
  • 冬はカイロ、腹巻を愛用する。靴下も2枚重ねではくなどくふうを。
  • 食べ物は根菜類をはじめとした陽性食品をしっかりとる。

これらのいくつかを実行するとよいでしょう。

肩こりと生理不順に悩まされていたC子さん(28歳)は、ぽっちゃり型の色白女性。婦人科の検診で、直径3cmの小さい子宮筋腫が見つかりました。しかも、毎月2回ある生理で、生理過多から鉄欠乏性貧血にもなっていました。

体質を改善するため、朝はにんじん・りんごジュースをコップ2~3杯としょうが湯1杯、昼はそばなどの麺類、夕食は和食という食事に切り替えました。

そして、半年で体重5kg減に成功。生理の量が減ってきたので、貧血はかなり改善されました。

それからしばらくして、自宅近くの治療院で、マッサージとお灸を受けるようになりました。そうしたところ、頻尿になり、全身に湿疹ができ、同時に生理不順が治り、貧血もほぼなくなりました。

湿疹は、毎日しょうが風呂(しょうがのすりおろしを入れる)に入っているうちに、多量の汗をかくようになって治癒。その後の婦人科検診で、なんと子宮筋腫も消えていました。

C子さんの場合は、食事で排泄力を増し、マッサージやお灸で体熱を高め、しょうが風呂で解毒を促したことで、血液がきれいに。頻尿や湿疹は、血液の汚れを体外に排泄する、反応のひとつなのです。それで、血液の汚れの固まりというべき子宮筋腫が改善されたのでしょう。

生理痛、腰痛のつらさをしょうが紅茶で撃退

OLのD子さん(27歳)の悩みは、生理不順と生理痛。生理が始まってから終わるまで、腰痛、吐き気にもおそわれるようになり、生理中には、必ず会社を1~2日休むようになりました。婦人科を受診して、ホルモン剤の投与を受けたところ、顔やからだがむくんでしまい、薬をやめました。

雑誌で「しょうが紅茶が生理痛に効く」ことを知ったD子さんは、試してみることに。そして、1日にしょうが紅茶を3~4回飲むようになりました。驚いたことに、生理時、それまで鎮痛薬を飲んでもとれなかった腰痛や腹痛が、ほとんどなくなったのです。

それからは生理痛に悩まされることはなくなりました。しかも、体重が3kg減。ウエストやヒップもサイズダウン。肌もツヤツヤに。

しょうがのなかのジンゲロンなどの辛味成分には、鎮痛作用があります。また、皮膚への血行がよくなった

ので、肌にツヤが出て、若々しくなったのでしょう。

 

しょうがティーブレイク

第2次世界大戦での敗戦に打ちひしがれていた日本人に、夢と希望を与えてくれた「フジヤマのトビウオ」古橋広之進氏。戦後すぐのロサンゼルスでの国際水泳大会では、1500mの自由形で、2位を175mも離してゴールイン。食糧不足の戦後、玄米と大豆、芋類、それに粗塩、ときどきの魚くらいの食事だったそうですが、すばらしいスタミナです。

 

プチ断食エクササイズ

プチ断食エクササイズ1

スポーツや運動をする習慣のない人は、まずは歩くことから始めてみましょう。歩くことで体温を上昇させて脂肪を燃やし、水太りや冷え太りを解消します。歩き方はイラストを参照してください。

  • うしろ歩き

背すじをのばして歩く

  • まえ歩き

よく腕をふって歩く

 

プチ断食エクササイズ2

前項のように、前やうしろに歩くだけではなく、横にも歩いてみましょう。ふだん、動かすことのないからだの

側面の筋肉を使うので、かなりききますよ。

  • よこ歩き

 

プチ断食エクササイズ3

脂肪を燃焼させるためには、分速80~90mの速歩きを40分以上、週に4回以上行なうと効果的で

す。歩き始めて15分ぐらいは糖分が燃えるだけなので、30分以上歩く必要があります。

  • はや歩き
  • 家から駅まで はや歩き
  • 駅から会社や学校まで はや歩き

 

タオル・レッスン

室内でも簡単にできる運動をご紹介しましょう。タオルを持って、イラストを参照して運動を行なってみてください。これもふだん、あまり使わない筋肉を使うので、効果があります。

 

アイソメトリック

最後に「運動する時間も場所もない!」という人におススメの究極の運動“アイソメトリック”をご紹介しましょう。

アイソメトリックとは「iso=同じ」「metric=長さ」という意味で、文字通り、筋肉の長さを変えないで行なう運動のことです。

この運動を自分のもてる力の60~70%で、7秒間行なうと、筋肉が刺激され、血行がよくなり、カロリーも消費されます。筋肉もだんだん発達してくるので、皮下脂肪が減少し、からだが引き締まってきます。

次でご紹介している基本の動作1~4までを7秒ずつ行なうと、わずか42秒でできます。1日に3回行なってもたったの2分! 2分だけで効果があらわれるのです。早速、あなたも試してみませんか? 慣れてきたら、5以降の応用に進んでください。さらに大きな効果が得られますよ。

1 手を胸の前でかぎ型に組み、力を入れて引き合う(7秒間)

2 1の姿勢から手を組んだまま後頭部に回し、両側に引く。同じ姿勢で腹部・両下肢にも順番に力を入れる(各7秒間)

3 しゃがんだ姿勢で、

4 まっすぐの姿勢でつま先立ちして、力を入れて保つ(7秒間)

ぶ 部から下肢に力を入れる(7秒間)

5 両手を組んで上にあげ、左右それぞれに倒して7秒間ずつ、力を入れる

6 座った状態で5と同じ動きをする

7 椅子に腰かけたまま上体をねじり、左右7秒間ずつ同じ姿勢を保つ

8 床の上で両下肢をあげ、体がV字形になったまま力を入れ、7秒間静止する

9 片足で立ち、もう一方の足を後ろにそらして、力を入れた姿勢を7秒間保つ

10 膝をかかえて、引き寄せると同時に、下肢を押し出す(左右それぞれ行なう)

 

プチ断食ダイエット ふろく1 プチ断食・日記編

A子の日記(25歳・事務員)

身長160cmで、52kg。そんなに肥満ではないけど、下腹がぽっこりさんで、きっちりしたスカートをはけな

くて、下腹がへこむといいなとずっと思っていました。

ダイエットはこれまでに何度かチャレンジしたことはありました。杜仲茶ダイエットとか、7種類の野菜だけを

食べるダイエットとか。でも思ったような効果は出ないし、野菜だけを食べるダイエットは、つらくて長続きしな

かったのです。

もともと3食きっちり食べるほう。しかも甘いものが大好き。いつもお腹がすいている感じがしていたので、し

ょっちゅうおやつを食べていました。

だから断食と聞いてちょっと抵抗があったのだけど、会社の同僚が始めるから「一緒にやってみようよ」と

誘われて始めたのです。

しょうがはすりおろすのが面倒なので、チューブの物を使用。会社にもチューブ入りしょうがをもち込んで、

ティータイムにつくって飲んでいました。便秘ぎみだったので、しょうが紅茶にはプルーンをプラス。

始めた当初、昼食前は空腹感でフラフラする感じがしましたが、そんなときは、黒砂糖入りのしょうが紅茶を飲んで、しのぎました。

おやつはフライドポテトなどの油っぽいものや甘いものが多かったのですが、プチ断食中は黒いものがいい

というので、カリントウにして、夕食も軽めにしました。

3日目に便通がよくなったなと感じ、体重計にのってみると1kg減でした。これはうれしかったですね。

成果が出ると、がぜんやる気が出てきました。

3週間のプチ断食を終えるころには、体重は3kg減、下腹のぽっこりさんもなくなって、すっきりしてきたの

です。

朝食をしょうが紅茶にするだけでこんなに効果があるんですね。今ではお腹がすいているときのほうが調

子がいいほどです。

食事の内容を変更する必要がない、おやつだって食べていい、運動もしなくていい……。

プチ断食ダイエットは、こんなに楽してもやせられるんだというのが実感です。

 

B子の日記(32歳・編集者)

もともと不規則な生活をしていて、朝食はとったりとらなかったり。もっとも自分の意思と関係なく、仕事

が忙しすぎて朝食をとる間がないこともしばしばだったのです。

身長156cmで体重は52kg。いつもあと3、4kgはやせたいと思っていました。でも、ご飯を食べないと気

がすまないので、食事を減らすダイエットに挑戦する気にはならず、食べ物に関するダイエットは試みたこと

はありませんでした。

それでもやせたい願望はあったので健康器具をいろいろ購入したものの、器具の出し入れが面倒で、い

ままでダイエットに成功したことはなかったのです。

雑誌でこのプチ断食を知って、朝食をしょうが紅茶にすれば、あとは普通に食事をしてよいと書いてあっ

たため、「これならできるかな」とダイエットを開始。朝はしょうが紅茶に黒砂糖を入れて飲むと、それだけで

満腹感が得られ、朝食抜きよりずっと楽でした。

しょうがは、生のしょうがをすりおろしたものを使用。しょうが紅茶を飲んだあとは、速歩きを心がけました。

こうすると、からだが温まってくるのです。

朝食にしょうが紅茶を飲むようになってから、昼になるとお腹がすくため、きちんと昼食を食べるようになり

ました。

夕食はどうせダイエットをするなら少しでも効果のある方法をと、白米に玄米を混ぜたご飯に挑戦。

プチ断食をするようになって、食にめりはりがついて間食しなくても平気になり、おやつを食べたいときには

しょうが紅茶を飲んでいました。こうした生活が習慣になると、それまで寝る前にスナック菓子を1袋食べた

りしていたのがうそのようです。

もともと冷たい水を大量に飲むほうでしたが、しょうが紅茶を飲むようになってからは、あまり冷たい水を飲

みたいと思わなくなりました。そのおかげで、からだの余計な水分が排泄されて、お腹やヒップの回りがすっ

きりしたと思います。

ダイエットを始めて1か月で、体重は48kgと4kgも減り、服のサイズが9号から7号になり、うれしくてたまりません。

 

C子の日記(29歳・販売員)

最近、からだの調子が悪く、便秘ぎみでしょっちゅうにきびや吹き出物に悩まされていました。おまけにぎっ

くり腰を起こしてしまったため、友人のすすめでプチ断食ダイエットを始めることにしたのです。

それまでもオオバコダイエット、りんごダイエットなど試みたこともありましたが、食べるのが大好きな私には

つらくて、すぐにギブアップ。早朝のジョギングもやってみましたが、おじさんたちにまじって走るのがいやだった

のと、ダイエットしているのがバレバレで気恥ずかしくて三日坊主。

しょうがは生のものを中心に、面倒なときはチューブ入りの物を使いました。甘味は黒砂糖で、それも産

地にこだわって、ミネラル豊富でからだによさそうな沖縄産のものをセレクト。

朝食をしょうが紅茶にしたほか、お茶代わりに1日数回、しょうが紅茶を。おやつは、それまではチョコレー

ト、ケーキなどが好きでよく食べていたのをやめ、黒砂糖入りのしょうが紅茶ですませました。どうしても何か

食べたくなったときには、カリントウなど、黒色細長のものをとるようにしたのです。

しょうが紅茶を飲んだら、ひどいぎっくり腰が3日で治って、まずびっくり。1か月行なって、体重は51kg

が49kgと2kgしか減りませんでしたが(身長162cm)、ウエスト回りが細くなって、ズボンがゆるくなりまし

た。

いちばんうれしかったのは、便通が毎日あるようになり、にきびや吹き出物がなくなったことです。肌のつや

もよくなりました。体調も絶好調で、夜遅くまで働いても、翌日に疲労が残ることがなく、やたら元気。その

ため、いくら仕事が大変でも、誰にも同情してもらえないという変な悩みができちゃったほどです。

まわりの人からも「やせたね」「肌がきれいになったね」などと言われ、うれしくなってプチ断食をさぼってい

たら、またお腹がでてきたみたい。やっぱり、プチ断食はある程度、続けなくちゃだめなのねと反省しているところです。自分の幸せのためにプチ断食をまた始めます。

 

プチ断食ダイエット ふろく2 プチ断食・体質改善編

D子さんの症例(28歳・事務員)

数年前の事故で

頸椎と腰椎捻挫を起こし、病院で治療を受けていました。これが大変からだに負担のかかる治療で、めまいや吐き気がして、体重が30kgも増えてしまいました。

何の薬かもわからないまま出された薬を飲み、さまざまな病院を転々としましたが、首や腰の痛みは改善しませんでした。

そのうち腹部がむくんできて、いつもからだがだるい状態が続くようになりました。歩くのもやっとで、以前なら10分くらいで行けた駅までの道のりが、40分もかかったほど。おまけに便秘と冷えも加わり、普通の生活ができなくなってしまったのです。

そんなとき母が買ってきたいしはら先生の本を読み、すぐクリニックに行ってみました。

先生のお話をうかがっているうちに、きちんと治しておかないと、年をとるにつれてもっと重大な病気を背負い込むことに気づき、プチ断食を始めることに。

朝はしょうが紅茶かにんじん・りんごジュース、そのほかの食事にはからだを温めるごま、玉ねぎ、だいこんなどを工夫して食べました。発汗を促すスパイス類もなるべく料理に使うよう心がけ、食生活をまったく変え

たのです。

仕事はデスクワークだったため、なるべくエレベーターやエスカレーターに乗らないようにし、大好きなコーヒーや気分転換に飲んでいたアルコール類も減らしました。

考えてみれば子どものころはコーヒーやケーキ、肉類など、どの家庭でもそれほど食べていなかったし、野菜は旬のものしかありませんでした。先生にそのころの生活にもどせば、健康になるのだと教えていただき、納得したしだいです。

からだの冷えを改善するしょうが湿布や足湯、それに下肢と腹部はオイルマッサージも取り入れました。

このような生活を送っていたところ、半年くらいでどんどんやせていき、1年後には80kgの体重が20kgも減って、60kgになりました。それとともに便秘や冷え性も治って、気がつくと腰痛や首の痛みも消えていました。

ノイローゼぎみだった日々が信じられないほど、元気な毎日です。

 

解説

D子さんと会った当初は、あから顔で肌も荒れており、まさに漢方でいう

瘀血(血液がとどこおっていること)状態でした。

事故後のひどい腰痛や首の痛みがなかなか治らなかったのも、その影響のように思われました。

それより何より第一印象は、からだ全体がフワーッと大きく、いわゆる典型的な水太りだったのに驚きました。

その当時は体重が80kgもあったのですから、仕方がなかったでしょう。

D子さんのような典型的な水太りの場合には、とにかくコーヒー、緑茶を含めて、1日に摂取する水分を控えることが何よりも大事になります。

そのため、水分は朝はしょうが紅茶かにんじん・りんごジュース、昼、晩にはしょうが紅茶1杯くらいにすること。

そのほか、食生活と日常生活を改善させる、次のようなアドバイスをしました。

  • 水分の多い食品や生野菜、南方系の果物など、からだを冷やす食べ物は避けること。
  • 生活の中に歩くことを取り入れること。
  • 入浴を工夫してからだを温めること。

以上のことを実行してもらうと、D子さんはみるみるやせていきました。

半年後には顔が半分になったのでは、と思えるほど細くなり、くびれがまったくなかったウエストも細くなって、からだがすっきりしてきました。

顔もがとれて、健康そうな顔色になりました。

心身ともにすっきりしたせいでしょう。顔つきもとても明るくなって、こぼれるような笑顔がとても印象的でした。

たったこれだけでと思われるかもしれませんが、水分を減らしてからだを温める食べ物をとることで、冷え性が改善されて水太りが解消できるのです。

D子さんはしょうが湿布、足湯、オイルマッサージなどで、さらに冷えをとって血行をよくすることを心がけたため、20kgという減量に成功したのです。

D子さんは大好きだったコーヒーをやめましたが、もしどうしてもやめられない場合には、十分な運動や入浴で、発汗を促し、からだを温める食べ物を積極的にとるようにしましょう。

 

E子さんの症例(34歳・校正者)

私はもともとアトピーの持病がありました。仕事は自宅で本の校正をしており、特別運動もしていなかっ

たのに、食べることが大好きで、よく食べたり飲んだりしていたら、体重がいつのまにか68kgにもなってしまい

ました。

そのせいかアトピーも悪化して困っていたとき、テレビでイシハラクリニックのことを知り、受診しました。

先生の診断では、からだの水分が多過ぎて冷えている、毎日の活動量に比較して、食事量が多すぎる

ということでした。

その日から、からだを温め利尿作用のある漢方薬を飲みながら、プチ断食をすることにしました。

朝はしょうが紅茶だけ、食事は量を減らし、からだを冷やさない食べ物だけをとるようにしました。食事中

はお茶を飲まないようにし、1日30分から1時間の散歩を始めたのです。

プチ断食を始めて3週間したとき、体重を測ってみると3kgやせていました。期待以上の効果が出てう

れしくなって、さらに続けたところ、6か月後には体重が50kg台に。

そのうえ、うれしいことにからだも冷えなくなったのです。

そのころから、アトピーに効くというので、烏龍茶を入れたお風呂に朝と晩1日2回入るようにしました。普

通のお湯だけのときより、からだがよく温まります。朝の入浴は短時間ですが、夜はゆっくり入浴します。

胸から下だけつかり10分間、湯から出たら、からだに冷水をかけて5分休むのを1セットとし、これを3セッ

ト行ないます。水分をとり過ぎたなと感じたときには、さらに1・2セットを追加。こうすると、たくさん汗をかく

ので、さらに体重は減りました。

プチ断食を始めてから2年半すぎた現在では、体重は20kg近くも減って51kgになり、その状態を保って

います。

その結果、冷え性が治り、ずっと悩まされてきた生理痛もなくなりました。

持病のアトピーもほとんど出なくなり、いしはら先生とめぐりあえてよかった、プチ断食をやってよかったと感

謝の気持ちでいっぱいです。

解説

このE子さんの例にあるように、プチ断食ダイエットを始めると、数日で尿の回数、量ともに驚くほど増えてきます。

皮下にたまっていた余計な水分が尿としてどんどん排泄されるのですから、ブヨブヨしていた肌が締まって

きて、つやと弾力が出てきます。

これは体温が上がり始め、新陳代謝がよくなって、腎臓の機能が改善し始めた証拠です。余計な水分

がなくなるので、一般的に3日で1kgくらいの減量を見るのはめずらしくありません。

プチ断食ダイエットを試みて失敗する例が少ないのは、3日くらいで、最初の成果が出るからでしょう。

水分が排泄され、体温が上がってくると、からだ全体の機能がよくなってほかの排泄機能も向上してきま

す。

便通がよくなるのはもちろん、人によっては目やにが増える、こしけ(おりもの)が多くなるといった症状が出

ることがあります。

中には口臭がしたり、ジンマシンが出る人もいますが、これは悪い反応ではないので、心配することはあり

ません。体質改善反応といってもいいものです。

一般には、こうした反応がおよそ3週間くらい続き、E子さんのように3kgくらい体重が減少します。

水分と老廃物がどんどん排泄されるため、体重減少とともにからだが締まってすっきりし、顔色もよくなっ

て肌が美しくなってきます。シミが薄くなったという人も多いですね。

水分が少なくなると、いわゆる下ぶくれ状態が改善されるため、二重あごが直る、出ていた下腹がひっこ

む、足が細くなるなどうれしい変化が見られます。

このプチ断食を続けていくと、からだが軽くなり動作が活発になって、気持ちも積極的になるようです。

そして標準体重の健康体になると、たまに食べ過ぎても太らなくなります。

なぜなら新陳代謝がよくなっているので、摂取したエネルギーをすぐに燃やすことができるからです。

E子さんは太ることの不快さを自覚しているので、食べ過ぎたときはいちばん効果のある減量法を、すぐ

に実行する習慣がついています。これも体重を一定に保てる理由です。

 

F子さんの症例(28歳・家事手伝い)

私はクリニックで受診する以前は、どんなダイエットをしても68kgの体重が60kg以下に減ったことはありま

せんでした。

そのうえ、便秘症で冷え性、腰痛もちで年に2度は腰痛治療で病院通いをしていたのです。

腰痛の治療でかかった先生からは、体重を60kg以下にするようにといわれましたが、どうしてもできません

でした。

いしはら先生の指導のもと、プチ断食ダイエットを始めてからは、台所にしょうが、やまいも、にんじん、り

んごは切らしたことはありません。

朝はにんじん・りんごジュースを飲み、やまいものすりおろしを食べると、毎朝、きちんと便通があり、下腹

はぺちゃんこに。

日中は水分をとるときはしょうが紅茶、おやつははちみつ入りりんごのすりおろし、ほかの甘い物はからだを

冷やすのでやめにしました。

靴下は2枚はいて足が冷えないよう、気を使っています。

1日1万歩を目標に散歩をし、汗をかくので、その後、入浴しました。入浴は最低でも1日2回はするよ

うにとのアドバイスをいただいてからは、ほとんど毎日、2回入浴しています。

下腹を温めると便通がよくなるため、冬には下腹に使い捨てカイロを当てています。下腹を温めると、腸

の働きがよくなって快便が得られるのではないでしょうか。

冷え性で悩んでいたときは、体温は35・2°Cでしたが、だんだんからだが温まってきて、36・1°Cまで上が

りました。

その結果、だるさが取れ、からだを動かすのがおっくうではなくなり、散歩にも楽しんで行けるようになりまし

た。

毎日の散歩がよかったのか、体重が減ったせいか、いつの間にか、腰痛も起こさなくなったのです。

もしプチ断食ダイエットを始めなければ、気ままな性格で、甘いものが大好きだった私はどうなっていたこ

とでしょう。病気の問屋になって、みじめな日々をおくっていたに違いありません。

現在は身長162cmで55kgと理想的な体重になって、気分のよい毎日を過ごしています。

解説

F子さんの初診時は身長162cm、体重68kgの肥満体で、

「体重をなんとか60kg以下に減らしたい」

「手足の冷えと手のむくみを治したい」

と訴えていました。

いろいろ問診してみると、お茶をたくさん飲むというので、水太りであろうと推測しました。

そのためF子さんには、水太りを解消し、水太りからくる冷えを治すプチ断食ダイエットをすすめました。

便秘を解消したいという希望が強かったので、朝食は排便・排尿を促すために、にんじん・りんごジュース

とやまいもだけをとる方法にしました。

また、日中はほかの水分はとらずに、からだを強力に温めて新陳代謝を促進させる作用のあるしょうが

紅茶を3、4回飲んでもらいました。

昼食と夕食は、原則としては普通でいいのだけれども、からだを温めるやまいもや根菜類を中心にするこ

と、腹八分目を心がけることもつけ加えました。

F子さんはこうした食生活上の決まりをきちんと守り、からだを温めるごま、やまいも、にんじん、りんご、だ

いこんなどを昼食や夕食のおかずとして、1日も欠かさずとったといっていました。

また、糖分は、白砂糖はやめて黒砂糖かはちみつを使うようにしたのです。

さらに、F子さんは下半身の筋肉をきたえ、からだを温めるために散歩を毎日1万歩実行し、冷え防止に靴下やカイロを上手に使っていました。

お風呂も1日2回は必ず入るようにし、入浴時にはバスタブの中で、下腹のマッサージを欠かさなかった

ようです。

こうしているうちに、便通がよくなって、肌のたるみもなくなり、つやのあるきれいな肌になってきました。

そして、身が軽くなって、行動的な生活を送るようになっていったのです。

体重は約1年で13kg減って55kgと、まさに理想的な体重になりました。

今では少しくらい食べ過ぎても、1日に3回も排便があるので、太ることはないそうです。

こうした努力が実り、冷え性も、便秘も、腰痛も改善しました。水太りを解消することで健康な生活を手に入れられたよい例です。

 

G子さんの症例(27歳・教師)

身長158cmで体重58kg。さほど太ってみえるわけではなかったのですが、下腹が出てきていやだなとは

感じていました。

はじめはダイエットのためではなく、花粉症の治療のためにイシハラクリニックを受診したのです。

教師という仕事がら、毎年、春になると、授業中、クシャミや鼻水が出たり、目がかゆくなるのは本当に

困っていました。

ひどくなると、からだもだるくなって、教室から教室へ移動するのもやっとというありさまだったのです。

クリニックでは先生から、からだの水分が多すぎて花粉症の症状が出ているという説明がありました。指

導された通りに水分摂取を制限し、毎日、運動をして汗をかくようにしたら、例年悩まされていた花粉症

がうそのようによくなりました。

下腹部も少し細くなったようだったので、プチ断食ダイエットを本格的に始めました。朝は黒砂糖入りし

ょうが紅茶だけ、昼食や夕食にはからだを温める食べ物をとり、冷やすものはとらないという方法です。

始めてすぐに、驚くほど尿の回数も量も増えました。それにつれてどんどん下腹部も細くなっていったのです。

疲れたり、お茶を飲み過ぎたり、運動不足になったりすると、下腹がたるんでくるのがわかり、下腹のたる

みの原因は水分なのだと実感しました。

運動は、校内での移動を利用しました。4階、5階の教室に行くときは、かなりの急ぎ足で階段を昇るよ

うにしたのです。そのほか、家では竹踏みやダンベル体操、時間があるときは通勤時に1駅前で降りて歩く

ようにしました。

プチ断食を始めてから1年あまりで、体重は9kgも減って49kgに、ウエストは71cmから62cmになって、思

わず「万歳!」と叫びたくなったほどです。

からだに余計な水分があるということが、これほど健康に悪影響があるとは知りませんでした。例年悩ま

されていた花粉症もよくなったうえに、スリムなからだになれてこんなにうれしいことはありません。

解説

G子さんは27歳、中学校の教師をしている方です。身長は158cm体重58kgでしたから、見た目はそれ

ほど太っているという印象はありませんでした。

クリニックに来院した理由は花粉症で、症状はクシャミ、鼻水に目のかゆみ、それにからだのだるさでした。

問診してみると、教室でいつも大きな声で授業をしているため、のどがかわいてしょっちゅうお茶を飲んで

いる、そのわりにトイレに行かないといいます。

G子さんの話から、からだに余計な水分がたまる、漢方でいう「

水毒」が原因で起きている花粉症だと推

すいどく

測しました。

G子さんにベッドに寝てもらい、みぞおちのところを平手で軽くたたくと、案の定、ポチャポチャと水の音がし

ます。

漢方ではこれを「振水音」といって、「水毒」診断の重要な目安にしています。胃の中に余計な水分が

たまっている証拠なのです。このような方は胃の中ばかりでなく、副鼻腔や

涙嚢にも余分な水分をためてい

るいのう

るため、クシャミ、鼻水など花粉症特有の症状が出やすいのです。

そこで、水分は各食事どきにカップ1杯程度にし、運動をして汗をかくよう指導しました。これを守ってい

ただいただけで、かなりからだがすっきりして、花粉症の症状も治まってきました。

話を聞いていくうちに、もう少し体重を減らしたい、下腹部のたるみをなくしたいという希望があるのがわか

ってきたため、プチ断食をおすすめしました。

はじめは朝食をしょうが紅茶だけにするのは抵抗があったようです。けれど、夏休みを利用してダイエット

を始め、だんだんからだをならしていったそうです。

G子さんは真面目な性格で、運動もきちんと行ない、食事の内容にも気をつけていたため、効果はどん

どん上がっていきました。

少しずつ体重が減って、下腹もすっきりしてくると、それが励みになり、1年あまりで9kgの減量に成功しました。翌年の花粉症のシーズンにも症状が出ることはなく、ことのほか喜んでいました。

余計な水分が原因で起きていた花粉症も改善したうえに、ダイエットにも成功した例です。G子さんのように体重が減少するともに、体質改善される方は、たくさんいます。

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