中高年になって初めてのダイエット

50代中高年になって初ダイエットというと「何をいまさら」と思われそうだが、若い人の美容のためのダイエットではない。健康診断で「体重減らした方が良いですね。」と医者から言われる人のダイエットの話。つまり、6年前会社を辞めたとたん、家に引きこもりFP試験の勉強を始め、いきなり5Kgも太ってしまった私(当時50代前半)の反省と実践? のお話だ。

元々、ぽっちゃり体型で、高校の頃の同級生には「あの小太りの長野さん」といわれていたらしい。その頃だって、女性は細い方がいいという価値観が世間一般の常識だったし、認知していた。が、なにしろ自意識過剰の思春期だったので、女性が美醜にこだわることがかっこ悪いと思い「太って何が悪い。」と突っ張って、そのまま大学生になり社会人になった。

別に美食家ではないけど、食べることが好き。お酒も飲む。おまけにスポーツは見るのもやるのも大嫌いで、あの非生産性と明るさを嫌悪していた。仕事は不規則で、残業も多く、高齢出産し子育てすれば、ここで倒れるわけにはいかないと無理して食べる。そんな生活をつづけて、やせる要素は一点もなかった。

それでも外で働いていた頃は、通勤や外回りなど結構歩いていたせいか、太ってはいたが健康診断や人間ドックの結果は問題なし。しかし、会社を辞めて家に居るようになるととたんに状況が変わった。狭い家だし、少人数で大した家事はないし、とくに外出する用事もないので、運動量が激減する。動かなくなるのだ。おまけに、台所のテーブルで仕事をしていたので、手を伸ばせば冷蔵庫だ。パソコン作業に行き詰まると、つい手が伸びる。まずいと思ったときはすでにかなりの体重で、体調も良くない。区の健康診断を

受けると、血圧もかなり高く、前述のセリフをお医者さんに宣告された。

「このままではやばい!」と思い猛反省。生まれて始めて「ダイエット」を決意し、日和らないように家族やまわりにも宣言する。その際、誰も(自分すら)私の見た目なんて気にしてないのに、「あくまで健康のためで、美容のためでない」という念を押すあたり、我ながらかなり頑固だ。

やるからにはまずは情報収集とばかり、本を読んだり、雑誌を読んだり、ネットで調べたりする。ダイエット情報は本当に玉石混淆で、かなり非論理的、カルト的なものもありおもしろい。「気は心」「鰯の頭も信心から」というが、「~ばっかり食べ」系や「~は絶対食べない」系ダイエットには、理屈のもって行き方、成功談ともに定石があるようでライターの力量が問われる。~がリンゴだったり、バナナだったり、寒天だったり、炭水化物だったりと流行があり、そのたびに本が売れテレビで紹介される。なるほどダイエットと英会話

は挫折する人が多いので、永遠の商材といわれるはずだ。

そんな中で「なるほど」と思ったのが「レコードダイエット」。NHKの『ためして合点』で紹介していて、要は「毎日体重をはかって、記録する」というだけの自覚を促すダイエット。糸井重里氏の推奨にいたく納得し早速採用する。

なぜ太るかというと、食べたカロリーと運動量(基礎代謝を含む)とのバランスが取れていないからという簡単なことだ。特に中高年になると、筋肉が減り代謝が悪くなる。だから若いときのように食べているとカロリーオーバーになり太る。だから中高年ダイエットの肝は

1 筋力低下をふせぐ

2 カロリー計算をして収支をコントロールする

ということに尽きる。その上で「レコードダイエット」で日々チェックする。これって家計簿つけて家計管理するFPの方法論に似ている。というのでがぜんやる気になった。

 

まずは筋力アップ

いよいよ実践である。中高年ダイエットの肝は「筋力」と「カロリーコントロール」。まず筋肉、筋力の話だ。

別にいまさらムキムキ人間になることはないし、できるとも思えないし、50代のおばさんにはまったく必要もない。ただし、筋肉は外から触ってわかる筋肉だけでなく、内臓のまわりにある筋肉も、何もしなければ外側にある筋肉と同様に衰えていく。しかも筋肉が落ちるだけでなく内臓のまわりにも脂肪がついてゆくらしい。

筋力の低下を防ぎ基礎代謝を上げることが「中高年ダイエット」の最初の一歩。これをしないでいきなりカロリーコントロールすると、体重は落とせてもすぐにリバウンドするし、「やせた」でなく「やつれた」になってしまう。

ところが理屈はわかっても、どうしたら筋力UPできるのか方法がわからない。高校での体育の時間以来、運動というものから遠ざかっているので、自己流ではグキッと関節を痛めそうだし、偏りそうでこわい。人からジムに行くことをすすめられたが、何となく敷居が高い。ジムは入会金や月額使用料など結構お金がかかるし、こじゃれてて若い人が多そうだし、第一何を着ればいいのかもよくわからない。

躊躇していたころ、区報で「総合運動場トレーニングルーム」を知る。恐る恐る様子を見に行くと、さすが区の施設で一時間200円(2014年4月から240円)と安い。いろんな筋力トレーニングマシンがずらりと並んでいて、若い人から高齢者までまさに老若男女黙々と励んでいる。着るものもてんでばらばらで、バッチリ決めている若い人からTシャツ普段着の人までいて、必要なのは室内履きの運動靴だけ。

受付の人(最初の頃は区役所の職員、その後民間委託されコナミの人)も親切で、最初にマシンの使用方法を説明してくれ、その後は聞けば何でも教えてくれるし、頼めばメニューも考えてくれる。場所柄、施設の職員には日体大関係者が多いようで、中には格闘技の日本チャンピオンなんて人もいて話しするだけで刺激的だ。

早速つれあいも誘って通い始める。運動嫌いでランニングマシンなんて「ベルトコンベアに乗って運動して楽しいんかい」と馬鹿にしていたけど、これがやってみるとなかなか優れもので、マシンを一通りやると使ってない筋肉も含め全身の筋肉を使った気分になり心地よい疲れだ。

筋力低下を防ぐことが目的なので、ハーハーと息が上がり、汗が噴き出すようなハードな運動はしない(できない。)でもスロージョギング(隣の人と話せる程度で走る)でもちょっと走ればちょっとドキドキするし、心臓をこういう風に動かすことを長いことしてなかったなと思い出させる。下半身はとくに歩く以外の運動をしていなかったので、マシンでいろんな使ってない筋肉を動かすと最初の頃はあちこち筋肉痛になった。中高年の日常生活には明らかにドキドキが不足している。それを補うトレーニングなのだ。

一番の勘違いは「運動してやせる」という考え方。トレーニングマシンには消費カロリーが表示されるものがあり、ご丁寧に消費カロリーに対応した食べ物が現れる。最初はバナナ一本、そのうちマグロ寿司二

貫、なぜかししゃも、最後は1000キロカロリーでカツ丼という感じだ。それを見ると「こんなに運動しているのにこれだけ」というなさけない気持ちになる。

人間は生きているだけで、別のいい方すると、寝ていても内臓動かしているだけでカロリーを消費する。これが基礎代謝で、この上に活動や運動するカロリー消費が上乗せになる。だから運動だけで体重を落とすのは容易ではない。7000キロカロリーで1kgの体重といわれるが7000キロカロリーの運動なんて気の遠くなる運動量だ。あくまで運動は筋力をつけ基礎代謝を上げるものと思わないと続かないし、やる気がしなくなる。

私も2008年の11月(奇しくもリーマンショックの頃)にトレーニング通いを始めたが、その後1年間、体重はぜんぜん減らなかった。あまりの理不尽さに指導員さんに聞けば「脂肪が減り、筋肉がつくとき体重は減らない。」そうだ。体重は変わらないけど、体脂肪率は確かに減ってきた。脂肪より筋肉の方が同じ大きさでも質量が多いせいのようだが、スーパーで豚肉のあばら肉を見ながら、確かに脂身より赤身の方が重そうだと納得したものだ。

はじめの頃は暇だったので週に2回程度行っていたが、その後、体力を使う保育園の仕事(区立保育園の保育補助の非常勤職員)を始めたことと、実家の遠距離介護もあり、最近は月に数回程度しかトレーニングにいけない。それでも続ければ筋力の低下は防げている気がする。だいたい1回に1時間半で、スロージョギング30分、マシントレーニングが30分、最後に丁寧なストレッチ+マッサージマシン(ベルト式、ローラー式)で30分だ。この4月からまるでご褒美のようにトレーニング後にマッサージ機(高級機で10分無料)が導入され、使えるようになったのがうれしい。これでたった1時間半360円である。一番の励みは家に帰ってからのビールだ。このおいしいビールのために行っているといっても過言ではない。つれあいとの合い言葉は「ビール冷えてるよね。」である。

ここまで聞いて「なんてまどろっこしいダイエット!」と思う人もいるだろう。私も短気な性格なのだが、一方で理屈を理解し納得しないとできない頑固者だ。6月にもなると、雑誌の広告に「夏までに減らす!」という文字が踊るが、数ヶ月で単に体重を下げるだけなら、摂取カロリーを一気に減らせばできないこともないと思う。しかし、中高年がこれをやったらフラフラ、ヨレヨレになるのは目に見えている。

中高年が目指すのは健康的ですぐにリバウンドしないダイエットなのだ。人にもよるだろうが、そのためには数年かかる。なにしろ50年かかって貯めた脂肪を減らすこととその脂肪をためる習慣を変えるには、数ヶ月で結果を出すという訳にはいかない。トレーニングを始め1年後、いよいよカロリーコントロールし、本格的にダイエット突入だ。

 

カロリーダウンは計算から

さて、筋力がある程度付いて、いよいよカロリーコントロールを始める。「ダイエット」は「家計管理」に似ている。節約と同じで闇雲にやっていては到達点も通過点も見えない。まずは現状の冷静な把握である。

働いていた頃は153cmで58kg、それが半年で+5kgの63kg、肥満度指数BMIで26.9、りっぱな肥満だ。ちなみにBMIはBMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求められ、18.5未満が「痩せ」、25未満が「標準」、25以上が「肥満」、30以上が「重度の肥満」となる。

まずは現状分析から、半年で5kgということは1月で0.83kg、カロリーにして5810キロカロリーだ。30日で割ると一日に194キロカロリー。これが私のカロリーオーバー分だ。カロリー計算になじみ深い人ならご存じだろうが、194キロカロリーとはご飯一膳(190キロカロリー)、おにぎり一個(180キロカロリー)、アイスクリーム一個(196キロカロリー)とほぼ同じである。別に、中高年になると極端な暴飲暴食をしなくてもちょっと余分に食べるだけでジワジワと太る。

だからダイエットの最初はとにかくはこれ以上太らないこと。この194キロカロリーのカットである。それにはまず間食を(できるだけ)しない。肉体労働をしない大人に「おやつ」は基本必要ない。ただ、自分の自制心を信用してないので、食べ物が目の前にあったら絶対手を出すだろう。そこで考えたのが「半分」にすること。「1を0」にするのはハードルが高いけど、「2を1」にするのならできる。どうしても食べたいときや好きなものが目の前にあるときは、食べるのを我慢するのでなく「半分」にする。例えば、ブラックコーヒーにチョコレートの組み合わせは疲れたとき美味しい。このときはチョコレートを我慢するのでなく2個を1個にする。ビールとソーセージも夏場は欠かせない。これも4本を2本にする。別にコーヒーだけビールだけでも良さそうなものだが、チョコレートやソーセージのないことによる欠乏感は大きく、半分でも口に入ればそれで気が済むのである。勝手に「半分ダイエット!」と名付けて実践する。たったこれだけでも体重増加は抑えられたようだ。でも、このままでは現状維持に過ぎない。

じゃあ私の適正体重はというと、これにはれっきとした計算式がある。身長(m)×身長(m)×22=標準体重、つまり私の場合、1.53×1.53×22=51.5kgとなる。従って、標準体重になるためには63-51.5=12.2kgの減量が必要となる。カロリーにして、1kgが7000キロカロリーなので、85400キロカロリー。途方もない数字だが、問題はこのカロリーをどれだけの期間で減らすかということだ。半年や一年では、かなり節制が必要だろう。何度もいうようだが私は我慢強くない。それに、体が変化についてこられないと思った。というわけで、根拠はないが2年という期間設定にした。そこから逆算すると、1日に減らすカロリー値が120キロカロリーとなる。これならできそうだ。

120キロカロリー×365日×2年=87600キロカロリー 体重にして12.5kg。

一方、体力を維持する必要摂取カロリーは年齢や活動量にもよるが、体重に25~30をかける。私の場合、標準体重51.5kgをかけると、1288~1545キロカロリー、保育園の仕事もして、ある程度体力も使うので、ダイエット中の目安は1400キロカロリーだ。これが目標値だ。

こういうカロリー計算をすると、「机上の空論」といわれる。「人間の体は複雑な構造で『饑餓』に対する防御反応があるし、慣れるのでそんなに体重は減らない」という意見もある。確かにそういう側面はあるが、私のレコードダイエットグラフの結果を見る限り、カロリーもお金と一緒で短い間では「停滞」や「ぶれ」はあっても、長いスパンで見ると必ず収支通りの動きをする。要するに帳尻が合うのだ。太るのは必ずどこかでカロリーを多く取っているし、カロリー摂取を減らせば必ず痩せる。

こうして「1日120キロカロリー減、2年間」という戦略は立った。次は戦術である。そこで作戦を三段階に分ける。

まず作戦A…体重を毎日はかり記録する(レコードダイエット)

作戦B…一日のカロリー計算をする。(ざっくり概算で)

作戦C…栄養バランスを考えてカロリーダウンをする作戦Aのレコードダイエットは 「己を知る作業」だ。毎日上下するが結果がわかることが反省と励みになる。作戦Bの計算も、毎日食べ物を買い物していれば値段の相場がわかるように、最初は本やネットでカロリーを調べるが、そのうちこの食品は何キロカロリーというのがわかるようになってくる。後は簡単な足し算

だ。ネットで「カロリー表」と検索すると、外食やコンビニで買う商品も含めいろんな食品の一覧表がいっぱいあるので、出力して貼っておくといい。この計算は家計簿と同様にあまり細かい数字にこだわらず、あくまで概算でいい。この2つは簡単に始められる。

問題は作戦Cだ。カロリーを減らすというのは、結構むずかしい。なぜなら、美味しいものはたいてい糖質や脂質が多く、カロリーが高いからだ。現代人が自分の欲望のまま食べていたら、絶対肥満になる。ちょっと横にそれるが「アイスクリームのうた」というのをご存じだろうか? 「♪おとぎ話の王女でも昔はとても食べられない アイスクリーム アイスクリーム 私は王女ではないけれど アイスクリームをめしあがる~♪」という歌詞だ。この歌を聴くと現代人に生まれた幸せと同時に悲哀を感じる。一昔前なら王侯貴族ですら食べられなかった「美味しいもの」が満ちあふれ、手に届く所にある。それを気が向くまま食べたら太って不健康になる。こうなると現代人は幸せなのか不幸なのかわからなくなる。要は自制を身につけないと現代人は生きていけないということだ。ダイエットも結構哲学的だ。

 

美味しい物とのつきあい方がダイエットの極意

美味しいものが満ちあふれる現代社会でダイエットするのは難しい。美味しいものは糖質や脂質が多く、たいていカロリーが高い。じゃあ減量のために一生美味しいものを我慢するかといわれれば受け入れがた

い。美味しいものを我慢するなんて一時はできてもずっとはできないので絶対リバウンドする。だから「美味しいものとのつきあい方」が結局カロリーダウンの極意だと悟った。

以下、私の考えるダイエット中の美味しいものとのつきあい方だ。

1 半分にする

2 たまの楽しみにし、習慣化しない

3 置き換えて脳内取引をする

4 逆説的だが、まずくてカロリー高いものは口にしない

5 ローカロリーの美味しいものを探す

私の必要摂取カロリーはダイエット中1400キロカロリー、目安は朝食で250キロカロリー、昼食で300キロカロリー、夕食で600キロカロリー、アルコール枠(もしくは嗜好品枠)で250キロカロリー、しめて1400キロカロリーである(ダイエットしてないときは1550キロカロリー)。もちろん、一日で収支を合わせられないときは、次の日で帳尻を合わせる。栄養素も同様で、足りなそうな時は次の日におぎなう。数日の平均がクリアーできれば「よし」とする。この1400キロカロリーの中でいかに美味しくて栄養バランスの良いものを食べるかというのが勝負となる。

1は前項で書いたが、要はどうしても止められないものは今までの「半分」の量にする。それだけでカロリー摂取は理屈では半分になる。

2は美味しいものは特別な日にだけ食べることにするというもの。うちの場合、A5ランクのお肉がそれだ。

もちろん高いので滅多に買えないが、年に数回の誕生日は奮発する。霜降りのステーキやすき焼きは確

かに美味しいが、一度堪能すればその後数ヶ月はいらない。ダイエット中でも特別な日のごちそうはOK

だ。これまで我慢すると「ダイエット」が苦行になってしまう。ただ、次の日はあっさりしたもので、できるだけ帳

尻をあわせよう。要はメリハリをつけないと、すぐに美味しいものの誘惑に負けてしまう。習慣化さえしなけれ

ば美味しい物は怖くない。

特に気をつけたいのが、揚げ物と甘いものだ。脂質と糖分は依存しやすく習慣化するとやっかいだ。仕

事帰りに「疲れたから、自分にご褒美」と言い訳しつつ、コンビニでビールと唐揚げ、生クリームたっぷりの「コンビニスイーツ」を買うというのがやばい。金額的にも安価で、帰りにふらっと入り、つい買ってしまう行動パターンも習慣化しやすくなる要因だ。これも頻度の問題で、「たま」にというのはせめて月に1回程度のことで、週に数回というのは「たま」ではないと心得る。

3の「脳内取引」は何となく惰性で食べてしまいそうなときの考え方。例えば目の前に菓子パンがある。私は菓子パンが特に好きでも嫌いでもない。しかし、何となく手が出そうになったときに「これは1個500キロカロリーもある。これを食べなければ缶ビール(ローカロリービール350mlで115キロカロリー)2本と、きりっと冷えた白ワイン(グラス1杯80キロカロリー)が3杯飲める。」という風に脳内で考えると手が引っ込む。

誰だって好き嫌いはある。好きなもののために、それほど好きでないものを我慢するのは難しくない。カロリーオーバーの一番の原因は何となく「惰性」で食べること。限られたカロリーに抑えなくてはならないとき、余分なものを惰性で摂取する余裕はないのだ。そんな時は自分の好きな美味しいものと脳内取引をする。

4ダイエット中、一番後悔し落ち込むのは「まずくてカロリーの高い」を食べたときだ。油の良くない衣だらけのお総菜の天ぷら、ギトギトのまずいお肉、甘いだけのまずいお菓子。「こんな物の為にどれだけ今日のカロリー枠が減ったのか」と思うと涙がチョチョ切れてしまう。だから、ダイエット中はこんなものがありそうな場所にお腹がすいている(理性を失っている)時に近づかないのが一番だ。

5中高年のダイエット中、気をつけなくてはいけないのはタンパク質不足と貧血だ。それでなくてもいろん

な意味で下降線をたどる中高年になったとき、肌や血管をつくるタンパク質が不足し、貧血になり体に酸素が届かなくなると、とたんに不健康に老ける。中高年ダイエットはローカロリーで美味しいからとこんにゃくやサラダばかりではだめなのだ。

美味しい物は糖質や脂質が多いと書いたが、探せば低カロリーで美味しい物、しかも栄養価もすぐれているという食材もないわけではない。スーパーの売り場でいうと、野菜売り場、魚売り場、豆腐売り場、そして意外かもしれないが食肉売り場だ。

旬の野菜はゆでるだけ、さっと炒めるだけで美味しいし、豆腐や湯葉は良質の大豆タンパクが豊富な優良食品だ。魚は煮ても焼いてもおいしいが、とくに刺身はすぐれものだ。赤身の魚や青魚や貝類は貧血予防になるし、たこやイカや白身魚は一段と低カロリーだ。何よりいいのはこれらローカロリーの食材は面倒な凝った料理を必要としない。

お肉もダイエット中だからと敬遠することはない。よくダイエット中は鶏肉の皮は剥がしてとかいわれるが、もったいないしお肉のおいしさはそこにあると思うので捨てない。ただ確かにカロリーは高いので、徹底的に油を出す。フライパンを熱して油を入れ(塩出しのとき塩を入れるのと同様に適度な油が食材の油を誘い出す)、鶏モモ肉の皮を下にしてじっくり低温で焼く。これでもかと焼くと皮がきつね色になりカリカリになる。

ちょっとフライパンを傾けると油がたまる。モモ肉1枚で、最初の油を除いて大さじ3杯はある。油分はざっくり大さじ1杯90キロカロリーなので、270キロカロリー、これをシメシメとキッチンペーパーで丁寧に拭き取り捨てるのである。この肉でカレーを作ったり、親子丼を作ったりするとカロリーダウンの上に香ばしくておいしい。薄切りのバラ肉やささみなどは湯通しで油を落とすのも有効だ。もちろんとっておきの霜降り肉はさっと火を通すだけだが、日常的に食べるお肉は火を充分通して脂を取る。避けなければいけないのはお肉でなく脂だ。お肉は貴重なタンパク源だし、赤身のお肉には鉄分が豊富なのでダイエット中でも工夫してできるだけ食べよう。

ほかにも低カロリーで美味しい物は、豆、貝類、海草、卵などまだまだあるが、注意が必要なのは調理方法で、例えば卵1個は85キロカロリーなのだが、油大さじ1杯で目玉焼きもしくは卵焼きにするとそれだけで175キロカロリーになってしまう。卵を食べるなら、ゆで卵や温泉卵がいい。お肉もせっかく脂をカリカリに落としてもタレで食べたらグンとカロリーがはね上がる。塩味、ポン酢もしくは大根おろしならカロリーに響かない。低カロリー高タンパク+鉄分、しかも美味しいというのが中高年ダイエットのキーワードだ。

美味しい物とのつきあい方というのは、自分の食生活を突き詰めることだ。昔読んだ本に「老年になると『あと何回食事できるだろう』と考え、一食一食がおろそかにできない。」という文章があったが、カロリー枠があるダイエットをしていると、毎日食べることにとても敏感になる。結局、それが自分の食事を大事にする事にも通じる気がする。

 

ダイエットの近道「代替食品」と「サプリメント」について

ダイエットの王道が筋力をつけることと食事でカロリーダウンすることだとしたら、ぐっと近道というか抜け道なのが「代替食品」と「サプリメント」である。夏になるとこれらのコマーシャルが増えるのでご存じだと思う。きつい運動や食事制限をしなくても誰でも簡単に痩せられるというあれである。ダイエットのことを語る上で避けて通れない。

私が化粧品会社にいたころ健康食品も一大ブームで少し扱った事があった。在籍した会社には直接のダイエット商品はなかったが、関連会社が売っていたり、売り込みも多かったので、いろんな商品を試したりした。売る側からの知識も少しあると思うので紹介する。

「代替食品ダイエット」というのは普通の食事をローカロリーの「代替食品」に置き換えてカロリーを減らすダイエット法だ。有名なのが「Pテインダイエット」で粉末を水でシャカシャカ溶いて飲む。これが大当たりしたので、雨後の筍(たけのこ)のように類似商品がつくられ、今や飲むタイプだけでなく、おからビスケット、寒天の入ったフリーズドライのおかゆ、こんにゃく麺などいろんな種類がある。ローカロリーぶりも「Pテインダイエット」は1食178キロカロリー、こんにゃく麺60キロカロリー、寒天のおかゆはなんと35キロカロリーとエスカレートしている。これを一食500キロカロリーと置き換えれば、簡単に1日300~400キロカロリーカロリーを減らすことができる。確かにお手軽ダイエットだ。

原材料はプロテイン(タンパク質で大豆、牛乳、卵などから脂肪や炭水化物を除去したもの。要は脱脂粉乳みたいなもの)やおから、ふすま、こんにゃく、寒天などローカロリー食材で、それにビタミンやミネラルを入れ、美味しく味付けしたものだ。原材料は安価なのに「ダイエット」というだけで高くても売れるので、売り込みにも力がはいり、どのメーカーも「なるほど」と思わせる理屈やトークで競い合っている。

「代替食品」自体、別に害はないし、カロリーダウンもできるのでいいのだが、問題点が3つある。ひとつは高価なこと。1箱1万円なんて当たり前。高ければ効き目がありそうな気がするのか食品原価からすると考えられない値段だ。1食あたり300円と聞くと「そんなもんか」と思うが、現物を見ると「これで300円かよ」と思うほど貧弱な感じがする。2つ目は「腹持ち」がしないこと。置き換えるのがいいが、その後の仕事に支障が出るくらいお腹がすく。3つ目は「まずい」こと。原材料を見ても美味しい感じはしないと思う。

いろいろ試食したが、確かに味付けの工夫はされていて我慢はできるレベルだが「美味しい」と思える物はひとつもない。というわけで、ずっと使い続ける人はまれで、短期間で一気に体重を減らしたい人向けの物だ。

だから痩せたい夏に売れる季節商品ともいえる。

ただ「1食をローカロリーの物に置き換える」という発想はとてもいい。1食を200キロカロリーぐらいに抑え

られると、残りのカロリー枠にずいぶん余裕ができる。「代替食品」でなくてもとても良い物がある。それは「お粥」だ。

これに思い至ったのは父親の為に非常用に大量に買ったレトルトのお粥の消費期限がせまり、仕方なくせっせと毎日これを食べ続けたせいだ。お粥は水の量でも違うが、ご飯の半分から5分の1程度のカロリーだ。レトルトの「白粥」(安売りで89円)は1パック87キロカロリーだった。量は大きめの茶碗1杯分、これを湯煎して梅干しやおかか、塩昆布などで食べる。お粥だけだと栄養が足りないので、副菜に温泉卵とおひたし、もしくは野菜ジュースをつけても200キロカロリーだ。これを朝ご飯か昼ご飯にすれば、夕食は普通に食べても問題ない。

私はお粥に敬意を込めて勝手に「お粥さんダイエット」と呼んでいる。ちょっと太ったなと言うときは、一食をお粥さんにすれば簡単にカロリーを減らせ体重を落とせる。しかも、熱くてフーフーするので食べる速度も遅くなり、満腹感がある。レトルトでも普通の食品の値段だし、自分で作ればもっと安価だ。何より美味しくて飽きない。良いことずくめなので是非この「お粥さんダイエット」をお勧めしたい。(この本の最後におまけとして「お粥さんダイエット」を特集しました。)

次は「サプリメント」。サプリメントも漢方薬含め玉石混淆いろいろある。最近は「特保」という機能をうたってもよい食品もあるので裾野も広くなった。私が思うに「ダイエットサプリ」は2種類に分かれる。「下剤系・利尿系」と「その他」である。「下剤系」はお茶に多く「スッキリ」とか「スルッと」とか「ドカン」とか大きな文字が躍り、確かに一時的に効果はある。当たり前で、お腹を下して栄養が吸収されなければ太ることはない。

似た効果に「利尿作用」を促す物もある。これも余分な水分を強制的に排出すれば体重は減る。ただ、こうした物は医薬品と紙一重のグレーな存在だ。実際、止めればとたんに元に戻るし、下剤や利尿剤の長期使用は深刻な健康障害になりかねない。だから 「下剤系」や「利尿系」を使ったサプリメントはお勧めしない。

「その他」のサプリメントや特保商品ははっきりいってよくわからない。カプサイシン(とうがらし成分)やショウガなど代謝を上げる物や脂肪分解酵素が入った物などいろいろあるが、効果があるという情報は売る側の情報でしかなく、第三者機関で検証されていない以上「信じる物は救われる」状態だろう。

はっきりいって、ダイエット商材のセールストークは各社加熱する一方で、薬事法すれすれの「言ったもん勝ち」の世界だ。特に使用者の経験談はかなり怪しい。ビフォアー、アフターの写真が良く使われるが、画像なんて今時いかようにも画像処理できる。ある商品も最初の頃は3ヶ月でマイナス5Kgの成功談だったのが、いつの間にかエスカレートしていまやマイナス20Kg。そんなに急激に痩せたらそれ自体がすでに病気で立って居られないだろうと思う。実際、不当表示や、使ってはいけない成分の使用など薬事法で捕まる業者も後を絶たない。「いかがわしい」と思ってもつい引き込まれてしまうのが、ダイエット商材の世界だ。それを解った上で自己責任で使用するしかないというのが私の意見だ。

自分の食生活や活動量を変えずに「代替食品」や「サプリメント」だけで痩せても、止めればすぐにリバウンドする。ただカロリーコントロールと筋力アップして補助的に使えば一定の効果はあると思う。特保のお茶程度なら試したい気もするが、大金を使えるかというと私には無理だ。

 

ダイエットのその後

2年(筋トレ始めてから3年)かけて、体重は増えたり減ったりしながらとうとう12kg減量し、51kgの標準体重になった。いったんリズムをつかむと体重を計ったり、グラフつけたりするのがおもしろくなる。その間、あまりひもじいとか、苦しいとかは思わなかった。中高年というのは代謝が低くなるせいか、食べる量も少量で満足できる。良く「胃が小さくなった」というけど、実感としては「胃が鈍くなった」感じだ。若い頃なら、お昼が「お粥」だと夕方にはおなかがすいてしょうがなかったが、今なら別に平気だ。ひとまず目標はクリアしたので、めでたく作戦AもBもCも解除である。

ダイエット体験談としては、無事に体重を標準体重まで落とせたので、成功と言える(体重が減らなかったらタダの失敗談でお話にならない)。以下、中高年のダイエットの効用と注意点である。

まずダイエットして一番良かったのは体重が減って体が軽くなったことだ。「身が軽い」というのを一番実感するのが歩くときだ。太っていた頃は疲れるので、あまり歩くのが好きではなかった。用事がなければ出かけ

ないし、出かけてもできるだけ歩くのは最短距離で済ます。それが身が軽くなるとスタスタ歩ける。そうなると歩くのも楽しくなるし、どもまでも行けるような気になるという良い循環が生まれる。身軽にスタスタ歩けるようになったことが一番うれしい。これから老後の長い坂を下るのに、トボトボ歩くのとスタスタ歩くのは大違いなのだ。

もちろん見た目もすっきりしたし「いつか着られるだろう」と取っていた「少しきつめの洋服」が楽々着られるようになった。久しぶりに会う友人知人には「痩せたね!」「どうしたら痩せられた?」と聞かれちょっと得意になった。馬鹿にしてたけど、高齢になると活動的な見た目は大事だ。

一方、中高年のダイエット注意点は「やせた」が「やつれた」にならないようにすること。ダイエットの目標は単にやせるのでなく、健康にやせることだ。特に女性の場合、閉経期と重なると貧血になりやすいし、顔色が悪くなりがちだ。その上やせた皮膚が下がりやすくなり、しわや法令線が目立って老け顔になってしまう。だから中高年は、若い人のやるような短期間の過激なダイエットは向かない。あくまでダイエットの王道(運動とカロリーダウン)を数年かけてゆっくりやるしかない。

私は「太っている→億劫になる→動かなくなる」の悪循環を老後の入り口で断てて本当に良かったと思っている。 中高年のダイエットは健康や見た目だけでなく、気持ちの上でも良い効果がある。身が軽くなる事で活動範囲が広がり、心まで軽くなる。何でもしてやろう、どこにでも行ってみようという気になるのだ。

実際出来るかどうかはわからないが、内にこもりがちな老後の視界が確かに開く気がする。

 

お粥ダイエットの勧め

最後にいまの私の一押しのダイエット法を詳しくご紹介する。それが「お粥さんダイエット」。お粥のイメージは離乳食や病人食、今なら介護食かな。何となく健康な人の食べ物で無い感じがするので、風邪を引いたときに食べたり、たまに旅館で食べたりする程度の食べ物だった。馴染み深いが健康な大人の常食ではないと思い込んでいた。

しかし、ひょんなことから父のために大量に買ったレトルトのお粥を食べる羽目になり、毎日一食お粥生活を送ることになった。最初はイヤイヤだったが、意外に美味しく体の調子がいい。

ダイエットの方法論に一食をカロリーの少ない食品に置き換える「代替食品」というのがあるが「お粥」こそこの「代替食品」にピッタリの食べ物だ。お粥は普通のご飯に比べ水の量が極端に多いので、当たり前だ

がカロリーがぐっと少なくなる。ご飯一膳が180キロカロリーなのに、一番水の少ない全がゆでもの半分の90キロカロリーだ。主食のカロリーが少ないので、副菜を入れても一食200キロカロリー程度に抑えられる。どうしても足りないともう一杯食べても、たった280キロカロリー。通常の昼食ならば500~600キロカロリーはどうしても超えるので、3分の1から2分の1で済む。お粥は一日の摂取カロリーを抑えなくてはいけないダイエット中の強い味方だ。だから敬意を込めて「お粥さんダイエット」と呼んでいる。

お粥の良いところを上げると

カロリーが少ない。

消化が良いので胃に負担をかけない。

手軽で安価

副菜のバリエーションが多いので毎日でも飽きない。

早食いでも熱くてフーフーして食べるので自然と時間がかかり満腹感がある。

内側から暖まるので体調が良い。寒い冬はもちろん、冷房で冷える夏に特にいい。

さすがに夕食には抵抗あるので、朝食や昼食が良いだろう。私は家に居たので昼食に食べてとても良か

ったが、おつとめの人の昼食はお弁当というわけにもいかず、外食しようにも、中華粥なら探せばあるが、白

粥を扱うお店がないので無理かもしれない。そんな時は朝ご飯しかない。

でも、外食(昼食)で「お粥」を出せば絶対繁盛すると思う。旅館の朝ご飯をそのまま出してもいいし、白

粥や茶粥や薬膳粥に低カロリーのトッピングや副菜。食後に寒天など低カロリーのデザートと体を温める

生姜湯や胃腸を整える梅干しほうじ茶なんか出せば、ダイエット中の人だけで無く、前の日飲み過ぎの

人、何となく調子の良くない人はいくだろう。外食=ごちそうと思うのは、意外と外食業界の人で、毎日、

外食せざるを得ない勤め人は「大盛り」や「油物」に辟易としている。誰か「お粥」専門店お願いします。

  • お粥の種類

お粥は白粥が基本で白米と水から作る。水分量により三分粥から全粥まである。

・三分粥 米1に対し水20 (一膳 30キロカロリー)

・五分粥 米1に対し水10 (一膳 53キロカロリー)

・七分粥 米1に対し水7 (一膳 75キロカロリー)

・全粥 米1に対し水5 (一膳 90キロカロリー)

ちなみに

・ふつうのご飯 米1に対し水1.2(一膳 180キロカロリー)

ほかに白米を玄米にした「玄米粥」、小豆を入れた「小豆かゆ」、雑穀を入れた「雑穀粥」、番茶で炊いた「茶粥」などがある。ここでは白米の全粥を取り上げる。

  • お粥の作り方

お粥の作り方なんて聞くまでも無く誰でもつくれると思っていた。しかし、まわりで聞くと「雑炊」は作るけど「お粥」は米から作ったことは無いという人が多い。なので、一応、正調「お粥」の作り方からご紹介する。

まず米を研ぎ、その5~6倍の水を入れ火にかける(全粥の場合)。鍋は火の回りがゆったりした土鍋が良いとされる。煮立ったら、蓋を少しずらし40分ほど弱火で炊き、火を止め10分蒸らす。その間、鍋底を数回、木べらでかき焦げ付かないようにする。かき混ぜすぎると粘ついて美味しくなくなる。これが正調のお粥の作り方だ。他に「ためしてガッテン」でやっていた「一流料亭のお粥の作り方」というのもHPでレシピがあったのでお試しあれ。確かにこんな風に作れば「お粥」は美味しい。

しかし「お粥」ごときに現代人の私たちは1時間余もかけられない。だから手軽につくれる「お粥」をご紹介する。実は「お粥」の作り方は、目指す「お粥」によって変わる。「ねっとりした」食感か「さらっとした」食感かの違いだ。

お米の「粘り」というのはジャポニカ米の特徴なのだが、ひとつ間違うと糊の様になってしまう。

まずは炊飯器を使う方法から・炊飯器を使う方法1 お粥機能の付いた炊飯器で水を指示通り入れ炊く。 簡単だが、何故か粘ついてイマイチ美味しくない。

・炊飯器を使う方法2 普通にごはんを炊くとき、耐熱容器なければ良くあらった湯飲み茶碗に洗った生米と

5倍~10倍の水を入れ、研いだお米と水の上に置き、普通に炊く。離乳食や一膳だけという少量に対応する。まずまず美味しい。

一方「さらっとしたお粥」は簡単だ。炊いたご飯をざるに入れて洗い1~1.5倍の水を入れ火にかけるだけである。冷凍庫にご飯があれば、5分でつくれる。つまり普通に炊いたご飯の二次利用である。ご飯を炊くというのは炊飯器で炊くようになった今でも面倒くさい。ましてや竈を使い薪で焚いていたときの「手間」と「エネルギー(薪炭)」はかなりのものだった。だから一度ずつ炊くより一度に数回分いっぺんに炊いた方が「手間」と「薪炭」が省ける。というので、各地で夕飯に一度に炊いたご飯を、次の日「お粥」にして食べる

文化が生まれた。

奈良の「茶がゆ」が有名だが、日本全国どこにでもある朝の「お粥」は、いわばパンをトーストするような工夫だったと思う。良く「炊いたご飯で作るお粥は邪道だ。」と言われるが、「冷やご飯」から作ったお粥こそが「お粥」の主流の作り方だったのでは思う。私はこのさらっとしたお粥が好きだ。

  • お粥のおかず

おかゆのお供には、定番の梅干し、塩昆布、佃煮、おかか、しゃけ、たらこ、明太子など要するに「おにぎり」の中身になりそうなものなら何でもあう。しかし、こういうものだけでは、塩分過多になるし、栄養は偏る。

だからほかに意識して小皿を2皿用意する。

一つはタンパク質のお皿、中身は

・温泉卵(器に入れてタレをかけるだけ。簡単でおいしいので一番食べる)

・焼き魚半切れ(夕飯の残り物)

・鳥の酒蒸し(鶏肉に塩と酒を振りラップしてチンする)

・しらす

・刺身(ぶつ切りの切れ端を醤油とすりごまにつける)

・豆腐(奴でも湯豆腐でも)

もうひと皿は野菜のお皿

・おひたし

・ごま和え

・漬け物

・青菜を少量のごま油で炒めたもの

あまり手間暇かけたくないので、夕食の残り物が多いし、野菜がなければ野菜ジュース一杯ってこともある。でも、お粥と副菜のみだと粗食だが、まわりに小皿を従えるととたんにリッチな「健康食」になるから不思議。ダイエット中は見た目の満足感も大事だ。

  • お粥のお手軽商品

自分でお粥を作らなくても便利なものもある。お粥はいろんなメーカーからレトルトやパックが売り出されている。たいていパックご飯と並んでいて、値段も一食100円ぐらいで菓子パン一個と同じだ。白粥だけでなく、小豆入り、中華粥、たまご粥、梅干し入り、鮭粥などもある。似たものに具入りの雑炊があり、フリーズドライ商品ならいろんな種類がある。これはお湯を注ぐだけの超簡単食品。しかもこれらのお手軽商品それなりにおいしい。災害時の本当の非常食だけでなく、お粥すら作れない急がしい朝食や、買い物行けないとき、ヘトヘトで何にも作れないときのプチ非常食にいい。

お粥さんは美味しくてカロリーの少ないダイエットの味方だ。ぜひお試しあれ。

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