食事制限では健康で綺麗に痩せることはできない

ダイエットというと、すぐに頭に浮かぶのが「痩せる」ことや「減量」だと思います。痩せることや減量も間違いではありません。しかし、痩せることだけが本来の目的ではなく、「痩せてどうなりたいか」ということが根底にあるのではないでしょうか。痩せて綺麗になりたい。痩せて健康になりたい。痩せて着られなくなった服をもう一度着たいなど、痩せることでどのような自分になりたいのかを、まず考えることが必要です。ダイエットとは「食事を見直し改善を行い、それを無理なく習慣化することで結果的に体重が落ちること」です。目先の体重減少だけに囚われ、無理に我慢や制限をして体重を落とせば、目標の体重になった時点でその食事制限には終わりがきます。目標を達成し食事を元に戻せば、待つのはリバウンドです。ダイエット前より太りやすい身体になってしまっていることもあるため、体重が以前より増えてしまうこともあります。「以前より体重が増える→さらに厳格な食事制限→リバウンド→さらに体重増加」といった負のスパイラルから抜け出せなくなる前に、認識を改めることは非常に重要です。過度な食事制限や我慢を一生続けられて、なおかつ栄養不足の状態でそれでも身体の調子が良く健康であれば、それでもいいのかもしれません。しかし、大抵の人は一生その食事制限は続けられませんし、栄養不足の状態で健康が維持できることもありません。目先の体重減少に囚われ食事制限や我慢をすると、それを止めたときにはリバウンドが待ち、さらには冷えや便秘、むくみなどの不定愁訴、髪や肌、爪もボロボロとなり、ひどい場合には生理不順で生理が来なくなることもあります。栄養不足は脳も機能しづらくなるため、うつっぽくなったり疲れやすくなったりといった精神的な不調も現れやすくなってしまいます。これらは一度出てしまうと、食事を改善することで緩和や解消はできますが、すぐには解消できません。正しくアプローチをしても、時間をかけてゆっくりと解消へ向かうことになります。将来、子どもを授かる際、栄養不足の母親から生まれた子どもは、心臓の力が6割程度しかないとも言われています。健康で綺麗に痩せるには、食事が非常に重要です。食べずして健康や綺麗はつくれません。健康な人は綺麗であり、綺麗な人は健康でもあります。この二つは比例するものですので、食事を抜いたり我慢をしたりといった過度な食事制限や我慢はしないで下さい。これをすることで、体重が減ったにもかかわらず、お腹はポッコリと出ていたり、たるんだ感じがするなど、見た目の美しさが伴いづらくなります。逆に、必要な栄養素を摂ることで、仮に体重が増えたとしても見た目がスッキリしたり、引き締まった身体にもなりやすくなります。入らなかった服が体重が増えたのにスッと入ったりということがあるのは、食べるものによって同じカロリーでも脂肪が付きやすくなるか燃焼しやすくなるかが変わるためです。

重要なのは体重という数値などではなく、美しさです。美しさのためには健康で綺麗になるよう、食事をしっかりと摂ることが重要になります。食事制限は身も心もボロボロにし、自分だけでなく将来の愛する家族にも多大な影響を及ぼしかねません。「ダイエット=食事制限」だと思い込んでいる方は、今すぐ考えを改めて下さい。量を減らすことではなく、内容を変えて質を考えることを始めましょう。どのような食事を心がけるべきなのかは、後ほどお話いたします。

 

食べてはいけないものなんてない!ダイエットは気持ちが大切

食事を改善し、それを自然に習慣化するにあたって重要になってくるのは「心」です。健康な身体をつくる食事は、健康な心(脳)をつくることにも繋がりますが、そこに至るまでに、どのような気持ちで取り組むかという精神的なものも非常に大きく関係します。例えば、痩せようと考える人が最初に行いがちなのは前述のような食事制限です。食事制限はツライことです。好きなあれを食べるのを我慢、これも我慢…こんなツライ思いをしているのに体重は減ったり増えたり…そして、あるときタガが外れたかのように暴飲暴食をしてしまう。頑張って我慢していたけど、暴食をしてしまった。これまで頑張っていたけど無駄になっちゃったし、ダイエットなんてやめよう。となってしまう方はたくさんいらっしゃいます。

ダイエットでお菓子や揚げ物、その他高カロリーなものは絶対に食べてはいけないなんてことはありませんし、食べてはいけないものなんて存在しません。食事改善で栄養を補うことで、徐々にその頻度が減れば良いのです。過食をしてしまった際に、意志の弱い自分に罪悪感を持つ方も多くいらっしゃいます。しかし、それも栄養不足が原因としてあるため、この場合は意志でどうすることもできませんし、逆に食事で必要な栄養素が摂れていれば、意志を持たなくても自然と欲しくなくなってくることもあります。よって、それは今の自分の身体や心が本能的に求めたことです。過食などをしてしまったときに後悔をしたり罪悪感を持つのではなく、そのとき満たされた心を大切にして下さい。徐々に食事を変えることで、本能的に求めるものも少しずつ変化していきます。

 

カロリー制限をすれば痩せる!は間違い

さて、冒頭の「食事制限では健康で綺麗に痩せることはできない!」と少し似た見出しですが、そちらではダイエットをするにあたり、食事を減らす食事制限が間違った常識であるとお話しいたしました。この「痩せたいから食事制限」をしてしまう背景には、カロリーという言葉が頭を過ぎっているのだと思います。カロリーを減らせば痩せるというのはすべてが間違っているわけではありませんが、こちらもカロリーだけに囚われすぎていると健康美は手に入りません。詳しくは後に記述いたしますが、例えば同じ200kcalの食品で「砂糖たっぷりの菓子」と「魚」であれば、どちらが太るか。これは結果的にはお菓子は太りやすく、魚は痩せやすくなります。お菓子に多い糖質はエネルギーにしかならず、余った分は中性脂肪となり、内臓脂肪や皮下脂肪になります。そして、中性脂肪は脂肪肝の原因にもなります。そして、身体と脳を構成するのはタンパク質と脂質です。このタンパク質と脂質がどの程度含まれているか。また、脂質はどのような油が使われているものなのかによって、心身の健康は左右されてきます。(油については後述)よって、同じカロリーでも原材料や栄養成分(特に五大栄養素の炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)の内訳によって、太りやすい食品、太りにくい食品があるということを頭に入れておくと良いでしょう。

カロリーが同じでも、糖質中心の食生活をしていると脂肪が付きやすく太りやすくなります。常にカロリーだけに惑わされてカロリーが低い物ばかりを選んでいると、健康で綺麗には痩せられないということです。

 

油はダイエットの天敵!は間違い

若い方に多い傾向があるように思うのですが、ダイエットの相談を受けると「油は太るから摂らないようにしている」という方もしばしばいらっしゃいます。油は1gあたり9kcalであり、三大栄養素の中で最もグラム当たりのカロリーが高いため、摂りすぎれば肥満の原因となります。よって、これもすべてが間違っているかと言われれば、そうではありません。そもそも、油は脳の構成の中で60%を占めており、細胞膜の原料にもなります。また、油の種類によっては認知症の予防や精神の安定、細胞の炎症を緩和しアレルギーやアトピーを抑制、血圧の調整や中性脂肪を減らし、ホルモンバランスの乱れや代謝異常を改善し、心身が正しく機能するように不可欠なものがあります。逆に、油の種類によっては細胞の炎症を促進させ、これらを悪化させるものもあります。油には様々な種類があり、上手く摂ることで健康や美容に繋がり、それらを保ちながら痩せやすくもする重要な栄養素です。「油はダイエットの天敵」というのは間違いであり、健康で綺麗に痩せるためにはしっかりと摂るべき栄養素なのです。油(脂肪酸)の種類と特性は多岐に亘ります。油を正しく摂取して健康美をつくるために、それぞれの名称や特性を解説していきます。

【飽和脂肪酸】炭素間の二重結合がなく、常温では固体を保ちますが加熱により溶けます。ただ、体温では固体となるため、体脂肪として蓄積されやすいとされています。(肉、バター、ラード、チーズ、マーガリン、ショートニング、ココナッツオイルなど)飽和脂肪酸を大まかに分類すると、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸に分類されます。「ステアリン酸」動物性油脂やココナッツオイルに多く含まれ、酸化に強いのが特徴です。摂取しすぎると肥満の原因になります。「パルミチン酸」チーズや生クリーム、マーガリンなどに多く含まれ、動物性油脂にも含まれる。酸化に強く、こちらも摂取しすぎると肥満の原因となります。「ラウリン酸」ココナッツオイルに多く含まれ、こちらも酸化に強いのが特徴です。【不飽和脂肪酸】炭素間の二重結合が存在します。常温で液体を保つ。この不飽和脂肪酸の中で、さらに「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分かれます。【一価不飽和脂肪酸】炭素間の二重結合が1つであり、常温で液体を保ちます。オメガ9系脂肪酸と呼ばれ、オリーブオイルに多く含まれます。不飽和脂肪酸の中では最も酸化しづらく、加熱調理に適しています。体内で生産が可能であるため、過剰摂取をすると脂肪として蓄積されてしまいます。【多価不飽和脂肪酸】炭素間の二重結合が2つ以上であり、常温で液体を保ちます。必須脂肪酸であり、体内での産生ができないため、食品から摂る必要があります。多価不飽和脂肪酸は、さらにオメガ6系脂肪酸とオメガ3系脂肪酸に分類されます。【オメガ6系脂肪酸】リノール酸、γ-リノレン酸、アラキドン酸に分類されます。「リノール酸」発育に重要な必須脂肪酸ですが、体内に於いてアラキドン酸に変換されます。アレルギーを悪化させたり誘発させることがあります。「γ-リノレン酸」月経前症候群(PMS)や炎症の緩和に効果があると言われますが、過剰になると逆に細胞の炎症を強め、これらの症状を悪化させてしまいます。「アラキドン酸」子どもの脳や体の発達に欠かせない必須脂肪酸ですが、他の2つ同様に過剰摂取は逆効果となります。【オメガ3系脂肪酸】α-リノレン酸、EPA、DHAに分類されます。「α-リノレン酸」体内に於いてEPAやDHAに変換されます。生活習慣病の予防などにも効果的とされています。「EPA、DHA」中性脂肪を下げる働きや、細胞膜を柔軟にし脳の働きを良くすることで、認知症の予防や精神の安定にも繋がります。また、細胞の炎症を緩和しアレルギーやアトピーなどを抑制、血圧の調整やホルモンバランスの乱れ、代謝異常を改善し心身が正しく機能するように働きかけます。このように、オメガ3系脂肪酸が重要であることは分かりますが、一般的に意外と見落とされがちなのが、オメガ6系脂肪酸のリスクです。この中で一見、健康美に必要そうに見えるのがオメガ6系脂肪酸ですが、過剰摂取は健康美から遠いものとなってしまいます。オメガ6系脂肪酸は必須脂肪酸であり、人間は体内で産生することができないため、食品から摂取する必要があります。

オメガ6系脂肪酸は、主に細胞膜やホルモンをつくりだす役割があり、肌の保湿や発育にも必要な脂肪酸です。しかし、過剰に摂取してしまうと細胞に炎症を起こさせ、逆に肌が荒れてしまったりアレルギーやアトピーの発症・悪化、ホルモンバランスの乱れや代謝異常、生活習慣病や悪性新生物を誘発してしまいます。オメガ6系脂肪酸は、サラダ油やごま油、大豆油、コーン油、グレープシードオイル、ひまわり油、綿実油などであり、これらはリノール酸やγ-リノレン酸を豊富に含んでいます。スーパーでのお惣菜や、コンビニ食、外食はほとんどがこのオメガ6系脂肪酸であり、家庭で使用する油は無意識であれば圧倒的にオメガ6系脂肪酸優位です。このことから、必須脂肪酸でありながら日常生活に於いて不足するどころか過剰摂取になる可能性のほうが高いのです。よって、このオメガ6系脂肪酸をできる限り減らし、その分オメガ3系脂肪酸の摂取、オメガ6系脂肪酸の代替としてオメガ9系脂肪酸に置き換えるなどの対策が、健康で綺麗に痩せるためには有効であり、重要なポイントとなります。オメガ6系脂肪酸の過剰により、ホルモンバランスの乱れや代謝異常が引き起こされてしまうと、三大栄養素を上手く使うことができずに痩せにくい身体にもなります。その他、先ほど記したような炎症による症状や肌荒れ、生活習慣病などの原因となるオメガ6系をいかに避けるかが、健康で綺麗に痩せるためには必須となります。油は種類に注意することで、健康にも綺麗にもなれますが、逆に摂り方によっては健康も美しさも失わせます。種類を理解し、上手に摂り入れることが必要です。

 

食事制限+運動で健康で綺麗に痩せられるわけがない

ダイエットに取り組む方の多くは最初にご紹介したとおり、食べる量を制限してしまう方が圧倒的に多いのですが、これに加えてさらに健康美を失わせる行為が「運動」です。運動自体は良いものであり、運動が悪いと言っているわけではありません。この「食事制限+運動」が、健康も美しさも失わせているのです。ダイエットの相談をいただくと、どのように取り組んでいるか聞いた中で非常に多いのがこの「食事制限+運動」を行っている方。これもやはり、食事制限と同じでカロリーにだけ気を取られてはいませんか?「カロリーを摂らなければ痩せる」「カロリーを消費すれば痩せる」これはすべてが間違っているわけではありませんが、健康で綺麗に痩せたいのであれば間違いしかありません。まず、運動で消費するのはカロリーだけではないということです。運動によって消費するのは、三大栄養素の代謝に必要なビタミンやミネラルも一緒に消費します。よって、運動した分、このビタミンやミネラルは運動しない状態よりも多く摂取する必要があります。「食事制限+運動」で肌や髪、爪がボロボロ、乾燥肌や冷え性、体調を崩しやすい、便秘、老化、生理不順などが出てしまっている方は注意してください。

典型的な栄養不足で必ずリバウンドします。必要な栄養素などに関しては後述いたしますが、カロリーだけに囚われすぎるとこのような「引き算」の考え方に偏りがちになり、健康で綺麗に痩せるためには必要な栄養素を入れる「足し算」や無駄遣いしないことが重要だということが頭を過ぎることすらなくなってしまいます。ここの意識を変えるだけで、ダイエットに失敗しづらくなることは多いと思います。

 

果物を摂ると美しくなる!は間違い

果物はダイエットや美容のために積極的に摂られるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。ビタミンCが豊富なため、少し取り入れる分には問題ありませんが、美容に良いと思って積極的に摂っていると身体は炎症を起こし、糖化することで老化の原因にもなります。果物は種類にもよりますが、果糖よりもショ糖の割合が高くなります。ショ糖は「ブドウ糖+果糖」から構成される二糖類です。ちなみに、砂糖はこのショ糖にあたるものになります。糖だけではありませんが、糖は体内で「AGEs」という最終糖化産物を発生させます。このAGEsは糖化産物なので、これがあるとタンパク質と結び付き炎症を起こします。つまり肌を焦がしてしまうのです。肌にできるシミは、肌が焦げた状態であり、AGEsが多くなることで糖化が促進され、美しさとは逆の効果が出てしまいます。さらには、果糖はブドウ糖などと違い、ほとんどが血中に移行せずに肝臓に運ばれ代謝されます。吸収の速度が違うため、果糖は前述の中性脂肪になりやすいのです。そして、フルーツジュースやドライフルーツも、美容のために摂られる方が多いのですが、これらは生の果物よりも悪質です。フルーツジュースは繊維やビタミンC、酵素などは製造過程で失活し、糖のみが液体という最も吸収しやすい状態になっているものです。

ドライフルーツは液体ではないものの、フルーツジュースと同様に栄養素は失活してしまっています。水分がないため吸収速度はフルーツジュースのほうが速くなりますが、満足感も得にくく、おやつとしてドライフルーツを食べている場合は食べ過ぎてしまったり、食べ過ぎと思っていなくても糖質の摂取は著しく多くなっていることがあります。もちろん、生の果物をビタミンC摂取目的で多少摂ったり、フルーツジュースやドライフルーツを嗜好品としてたまに食べることはよいですが、身体に良いというイメージのみで食べ続けることは果物以外でも危険だということを頭に入れておくと良いかもしれません。

 

グラノーラやアサイーボウルなどがヘルシーでダイエットに良い!は間違い

ダイエットや美容のために、よくグラノーラやアサイーボウルを積極的に食べているという方を見かけます。しかし、グラノーラやアサイーボウルは美しく痩せるどころか、美しさを損ねてしまう恐れがあるのです。まず、グラノーラのサクサク感は製造工程に於いて、先ほどご紹介した過剰摂取を避けるべき油である「オメガ6系脂肪酸」が使われています。さらに、栄養がスカスカで果糖たっぷりのドライフルーツが入っていたり、それを牛乳で摂取となると、綺麗になるには程遠いものとなってしまいます。グラノーラの植物油はオメガ6に加え、水素添加されたトランス脂肪酸の問題や水素添加されることで生じる「ジヒドロ型ビタミンk1」の影響も懸念されます。トランス脂肪酸摂取での影響で最も代表されるものは心疾患ですが、ジヒドロ型ビタミンK1はそれだけではありません。これは出血性を上げることで、動脈に影響を及ぼします。それだけでなく骨を弱くしたり、女性の場合は流産の可能性も高めるとも言われています。健康や美容に良いと思われがちなグラノーラは、このように健康や美容に逆効果であることになります。こちらも、嗜好品として摂る分にはよいですが、健康のために積極的に摂取することは危険と言えます。

アサイーボウルも、果物と合わせて砂糖が使われていたりと、前述したとおりショ糖や果糖の影響を受けやすいので、摂り方に注意が必要です。アサイーの効果をこのような影響なしで摂るためにはサプリが有効ですが、サプリを摂る場合は食事を第一とし、あくまで食事から栄養をしっかりと摂った上でサプリなどは補助として取り入れるようにしましょう。

 

ダイエットだから○○はダメ!とすると失敗する

ダイエットでは、過度な食事制限もしてはいけないことの一つですが、その他にも「ダイエットだから○○はダメ」とする人が非常に多く見受けられます。例えば、「ダイエットだからお菓子はダメ」とすると、これまでお菓子が大好きでそれが原因で太ってしまった場合、お菓子を無理に禁止することは過剰なストレスとなります。単純に、ダメと禁止すると解禁したくなる傾向にあることもそうですが、そのストレスによりホルモンバランスや自律神経系が乱れ、余計に食欲が安定せず、あるときタガが外れたように加工食品やお菓子を過食。そして食べたことに罪悪感を覚え、さらに厳格な食事制限やお菓子の禁止、ストレスにより過食…といった負のスパイラルに陥ります。ここで重要なことは「ダイエットで食べてはいけないものなんて存在しない」ということです。

ダイエットは、自分に適した食習慣を身に付け、それを無理なくずっと行えるようになることです。無理に行うものはストレスとなり長くは続きませんし、無理をしていれば終わりがきます。終わって元の食習慣に戻せば、リバウンドは必ずします。無理なく自分に合った食習慣を実践し、少しずつ身に付けていくことで、徐々にお菓子の頻度が減ればよいのです。なるべくお菓子を食べないように…という意識で食習慣の改善に取り組むのは良いのですが、ただ「お菓子はダメ!」としてしまうだけになってしまうと、上手くいくものも上手くいきません。重要なのは、なぜお菓子が食べたくなるのかを考えることです。

それが栄養不足のせいなのか、我慢によるホルモンや自律神経系の乱れなのか、社会的ストレスなのか…それを客観的に見て原因を探って潰すことができれば、自然と解決していきます。重要なのは、お菓子を食べないことではなく、なぜ食べてしまうかを考え、それを解消することです。栄養不足で即エネルギーとなるお菓子(糖質)を欲しているのであれば、栄養不足を解消すればお菓子への欲求が何も考えなくても自然と減っていきます。このように、欲求に逆らってただただ食べないとすることは逆効果であり、必要なものを食べなければいけないということが分かります。何を食べたらいいのかなどは後に記載していきますが、単純に抑えてしまうことは逆効果になります。「ダイエットだから○○はダメ!」とするのがなぜよくないのか、また「ダイエットだから○○してみよう」という考えになると、上手くいくことも多くなります。食にストレスを抱えた時点でダイエットは失敗です。食にストレスを抱えないよう、一切禁止といったことはしないようにしましょう。

 

食べたら食べただけ太る!は間違い

ダイエットに悩む方は、カロリーはもちろんですが「食べたら食べただけ太る」と思う方もいらっしゃいます。これは、もちろん食べ過ぎれば太ることには繋がりますが、食べることにより脂肪が上手く燃え痩せていくことにつながります。それには「何をどのくらい食べるか」が重要になってきますが、例えば糖質に偏ったものばかりを食べていると、エネルギーとして使いきれなかった分は中性脂肪として蓄えられ、内臓脂肪や皮下脂肪にも回ります。しかし、タンパク質を同じカロリー分だけ摂るとどうでしょうか。タンパク質は身体をつくるために最も必要な栄養素です。タンパク質は肌や髪、爪、細胞、臓器、消化酵素などなど、身体のあらゆるものの原料になります。これらのたくさんの役割を持ったタンパク質が余って脂肪になる暇がないと言えます。

もちろんタンパク質も摂りすぎれば脂肪になることは間違いありませんが、糖質と比べたら脂肪になる可能性は極めて低いものです。特に、ダイエットだからと食事制限をしてしまっている方は、糖質に傾きタンパク質は圧倒的に摂 れていません。食べ過ぎてしまう方も、朝にグラノーラ、昼は春雨スープにおにぎり、またはカレーなどの1品、夜は丼もの1品やラーメンなどの糖質だらけの食事をしていれば、タンパク質は圧倒的に足りていませんし、糖質過多で肥満や炎症を起こし肌にも身体の機能にも影響が出てきてしまいます。

タンパク質に関しては、腎臓に問題がない限りは摂りすぎるくらいの意識を持っても良いのかもしれません。その結果、糖質を摂る量は自然と減るはずです。

 

何をどのくらい食べるかが大切

ここまで、ダイエットに於いて一般的には常識とされていることが間違っていることも多いとお話してきました。それでは、ここからは何をどれくらい食べれば良いのかというお話をしていきたいと思います。まず、栄養素には「三大栄養素」と呼ばれるものが存在します。これは「炭水化物」「タンパク質」「脂質」の3つを総称したものです。炭水化物は「糖質+食物繊維」を指したものであり、糖質の役割はエネルギーを供給することです。身体や脳、細胞が活動する際の原動力であり、生命を維持するためのものとなります。タンパク質は、主に身体の組織をつくり、肌や髪、爪、骨、血液、内臓、酵素など、身体と心(脳)をつくる栄養素です。糖質や脂質ほどではありませんが、エネルギー源にもなります。脂質はエネルギー源になりますが、こちらもタンパク質と同様に、身体をつくる重要な栄養素です。脳の60%は脂質でできているほど、重要な栄養素です。そして、これらの代謝や身体の調子を整える栄養素として「ビタミン」や「ミネラル」が挙げられます。このビタミンとミネラルは身体を正常に機能させるために必要不可欠であり、三大栄養素を摂っていても、このビタミンやミネラルが不足してしまえば、身体は正常に働かなくなり、痩せにくい身体になることをはじめ、様々な心身の不定愁訴の原因にもなります。

三大栄養素に、このビタミンとミネラルを加えたものが、五大栄養素と呼ばれるものです。三大栄養素はそれぞれカロリーを持ちますが、ビタミンとミネラルはカロリーを持ちません。それでは、どのような食事が健康で綺麗に痩せるために求められるのでしょうか。それは、上記で紹介した「タンパク質」の摂取が最も重要になります。

 

タンパク質の重要性

タンパク質は、先ほどご紹介したように、身体の組織をつくり、肌や髪、爪、骨、血液、内臓、酵素など、身体と心をつくる栄養素です。

このタンパク質がなければ身体や脳をつくることはできません。健康で美しくなりたいと考えてダイエットに励むのであれば、このタンパク質なくしては困難になります。

タンパク質は、摂取するとアミノ酸に分解されますが、このアミノ酸はビタミンとミネラルが働くためにも必要になります。

よって、ビタミンやミネラルをいくら摂取していても、このアミノ酸(タンパク質)がなければ吸収されることなく流れて行ってしまいます。

また、アミノ酸が働くためにもビタミンやミネラルが必須になります。

タンパク質だけでなく、ビタミンやミネラルも同時に摂取するようにしましょう。

それでは、どのようなものからタンパク質やビタミン、ミネラルを摂ればよいのでしょうか。

タンパク質は主に「肉、魚、卵、大豆、大豆製品」から摂ることが望ましいです。

さらに、動物性タンパク質は「肉、魚、卵」、植物性タンパク質は「大豆、大豆製品」に大きく分類ができますが、動物性タンパク質のほうが吸収率が高く、鉄や亜鉛などのミネラルも一緒に摂取がしやすいといえます。

ただ、動物性タンパク質には脂質が伴うため、脂質の摂りすぎに気を付けるためと、マグネシウムなど植物性から摂りやすいミネラルもある点などから、植物性タンパク質も摂取するようにしましょう。

植物性タンパク質である大豆や大豆製品には上記のとおりマグネシウムが多く含まれますので、動物性だけ、植物性だけと偏らないよう、どちらも摂るように心掛けると良いです。

逆に、糖質はエネルギー源にしかならないため、食事で摂取する分だけで充分と言えます。その食事の内容も糖質に偏ってしまうと問題なのですが、それについては後述させていただきます。

 

タンパク質以外で健康で綺麗に痩せるために必要なビタミンやミネ ラル

ビタミンやミネラルは欠けてよいものは一つもありません。ただ、健康で綺麗に痩せるために特に必要不可欠なビタミンやミネラルをご紹介したいと思います。

 

【ビタミンB群】

ビタミンB群には「B1、B2、B6、B12、パントテン酸、ナイアシン、葉酸、ビオチン」の8種類が存在します。そして、まずビタミンB群は三大栄養素を代謝するために必要なビタミンとなります。

ビタミンB1は糖質の代謝。

ビタミンB2は脂質の代謝。

ビタミンB6はタンパク質の代謝に関与します。

もちろん、代謝に深く関わるビタミンやミネラルが不足してしまえば、代謝が疎かになり脂肪燃焼の妨げになります。

ビタミンやミネラルが少ない食品としては、コンビニなどで販売されている食品のほとんどがそれにあたります。

保存料をはじめとした添加物は、食事の際の消化吸収を妨げビタミンB群は通常より多量に消費してしまいます。これはつまり、体脂肪の燃焼の妨げとなるのです。よって、まずはビタミンB群を意識してみると良いでしょう。

ビタミンB群は次の食材などに多く含まれます。

ビタミンB1・・・・・豚肉や牛肉ナッツ、うなぎや玄米など。

ビタミンB2・・・・・レバー、魚類、卵、納豆など。

ビタミンB6・・・・・赤身の魚、青魚、牛肉などの動物性タンパク源。

ビタミンB12・・・・・レバー、青魚、牡蠣、貝類

ナイアシン・・・・・赤身の魚、レバー、ナッツなど。

葉酸・・・・・レバー、貝類、緑の濃い野菜、豆類など。

パントテン酸・・・・・レバー、赤身の魚、青魚、卵、納豆など。

ビオチン・・・・・レバー、魚類、種子類、大豆など。

このように、動物性タンパク源に特にビタミンB群が多く含まれるのです。

特にビタミンB12は動物性食品にしか含まれないため、菜食主義の方は不足傾向にあり、悪性貧血になりやすくなってしまいます。

赤血球の産生にも不可欠なため、これが足りていないと血流に影響を与え、冷えの原因にもなります。

タンパク質不足が最も問題ですが、植物性タンパク質だけではなく動物性タンパク質を摂り、タンパク質やビタミンB群を充足させることで、なかなか痩せなかったのが痩せ始めたり、肌の調子が良くなったり、冷えがなくなる、疲労感が和らぐなどの改善が見られるかもしれません。

症状によって、不足している栄養は見えてきたりします。ビタミンB群もまた、ダイエット中の方に不足しがちな栄養素です。このような症状のある方は、ビタミンB群を意識してみると悩みから抜け出すきっかけになるかもしれません。

 

【マグネシウム】

マグネシウムが欠乏すると、下記のようなことが懸念されます。

・肥満

・むくみ

・便秘

・骨粗鬆症

・筋肉の痙攣

・震え

・不安感

・鬱っぽくなる

・落ちこみやすくなる

・喘息

・糖尿病

・脂質異常症

・高血圧

・心臓病

・脳血管疾患

生活習慣病に焦点を当てると、マグネシウムは血糖を調整するために非常に重要かつ密接な関係を持つミネラルの一つとなります。これは、インスリンが糖を血中から細胞に取り込む際に消費するミネラルとして、マグネシウムの存在があるからです。

上記のように、マグネシウムが不足してしまうと精神的な症状が出やすくもなります。マグネシウムは人体の中で、約65%程度が骨や歯に存在し、約34%程度は細胞、そして残りの1%は血液中に存在すると言われています。

この血液中の1%が非常に重要な役割を担っています。

マグネシウムは人体の約350もの酵素を活性させ、特にATP産生における酵素を活性させるために不可欠なものとなります。

このATP(アデノシン3リン酸)は、糖質や脂質から摂取したエネルギーを利用する際に変換される化合物であり、これらを摂取した際にATPへの変換がなされないと代謝していくことが困難となります。

特に、マグネシウムには糖質の代謝に不可欠なビタミンB1や脂質代謝に必要なビタミンB2などをはじめとしたビタミンB群を補助する役割もあるため、マグネシウムが十分に摂取されないと、痩せにくい身体になる原因となります。マグネシウムは、豆類、海藻類、種子類などに多く含まれています。

 

【鉄】

鉄が欠乏すると、下記のようなことが懸念されます。

・痩せにくい

・むくみ

・冷え

・肌がたるむ、乾燥する

・髪のパサつき、抜け毛

・便秘

・生理不順

・月経前症候群

・女性ホルモンの乱れ

・頭痛

・動悸

・息切れ

・朝起きるのが困難

・疲れやすい

・鬱っぽい

・イライラ

鉄も、マグネシウム同様に不足すると痩せにくい身体をつくり、精神的にも影響が出やすくなります。また、痩せにくいだけでなく見た目も老化しやすくなってしまいます。鉄は吸収率の良いヘム鉄は、赤身の肉や魚に多く含まれています。

 

【亜鉛】

亜鉛の役割は下記のようなものが代表的です。

・糖質、脂質の代謝正常性の保持

・酵素活性

・皮膚の安定性保持

・細胞膜の安定化

・唾液の分泌

・アルコール分解

・活性酸素の分解

・有害ミネラルの排出

亜鉛が不足すれば、上記とは逆のことが起きますし、代謝不良や痩せにくい身体、肌荒れ、髪が抜けやすくなる、風邪をひきやすくなる、味覚障害、インスリンの分泌不全などの症状が出やすく、血糖値から痩せにくい身体になるだけでなく、糖尿病や副腎疲労の原因にもなります。そして、亜鉛は魚介類、肉、卵、豆類、海藻類、種子類などに多く含まれます。

 

【まとめ】

ここまで、健康で綺麗に痩せるために必要な栄養素について記載してきましたが、まずはきっちりとどの栄養素が…ということよりも、ダイエットに関して間違った認識をしていないか、食事は低糖質高タンパク質になっているかどうかというところから意識してみましょう。

外食では単品のものではなく、定食屋に入ってみる。

社食でも、定食にしてみる。

よく丼もの単品に小うどんのセットなどがある場合もありますが、これも「糖質+糖質」なので、「低糖質高タンパク」には程遠いことが分かります。

ダイエットだからとよく見かけるのは「スープ春雨」です。

スープ春雨はヘルシーに見えて糖質の塊であり、カロリーだけ見てヘルシーだと勘違いし「スープ春雨+おにぎり」とかをしてしまっている方は要注意です。これも「糖質+糖質」で栄養はスカスカな上に太りやすい食べ方になります。

こういったことが分かっているだけで、自ずとこのようなものは選択しないという行動に繋がることもあります。

職場にお弁当を持参している場合も、普段のお弁当の中身はどうですか?

タンパク質はどのくらい含まれていますか?

おにぎりだけとかになっている場合は注意が必要かもしれません。

就業日のランチは買って食べるなんていう方も多いと思います。

おにぎりだけ、サンドイッチだけ、スープ春雨だけ…なんてことにはなっていませんか?

スープ春雨はヘルシーなイメージがありますが、糖質の多い食べ物です。

間食でついつい無意識にチョコレートやスナック菓子を食べたり、清涼飲料水を飲んだりしていません

か?

これは、疲れたから甘い物が欲しくなるわけではなく、「甘い物や糖質の高いものを食べているから疲れ

る」という、一般的に常識とされることとは真逆の作用が起きています。

糖質の高い物を摂ると、血糖値は一気に上がりますが、これに伴ってインスリン(血糖値を下げるホルモン)がより多く出ます。

上がる幅が大きい分、下がる幅も大きくなります。

これによって血糖値が低くなった状態を「機能性低血糖」と呼びますが、この血糖値が下がった状態になると、ドッと疲れてきたり、血糖値を上げようとさらに甘い物が欲しくなります。

ランチ後のデスクワークなどで吸い込まれるような眠気に襲われたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

これは、単純に睡眠時間が少ないか、機能性低血糖による低血糖状態で起こる症状です。

ランチで糖質のものばかりを摂っていませんでしたか?

間食で糖質の高い物を摂っていませんか?

間食は「低糖質高タンパク」を食事で心がけていれば、ナッツやチーズ、ゆで卵などもオススメです。これはコンビニでも買えますね。

「そんなものおやつにならない」と思った方は、日頃から糖質過多で低タンパクかつ栄養不足であったり、糖質依存から抜け出せていない状態かもしれません。

タンパク質が充分に摂れていて、必要な微量栄養素が習慣的に摂れていれば、身体が本能的にチョコレートや煎餅などの糖質の高い物を欲する頻度や強さは減っていきます。

身体が栄養不足であったり、糖質依存の場合は、いくら意志で我慢しようとしても身体が本能的に欲してしまうため、我慢することは難しくなります。

なので、お菓子を食べてしまう原因は意志の弱さだけが問題だけではなく、むしろ栄養が足りていれば意志がなくても欲しいと思わなくなったりもします。

お菓子を食べることを我慢できなかった自分を責めるのではなく、その時の自分の身体が求めたことなので、食べたことは受け入れてあげましょう。

お菓子を食べてその時に満足した心や美味しいと思った気持ちを大切にしてあげて下さい。

食習慣を見直し、まずは「低糖質高タンパク」な食事を心がけてみて下さい。

「糖質+糖質」の食事になっていないか、タンパク質は足りているかどうか、確認してみて下さい。

少しずつ、間食も糖質寄りの物を選ばなくなってくれば、これまで摂っていた余分な糖質は避けられます。

食習慣を振り返り徐々に変化させていき、ここまで述べてきた「間違った常識」を改めて意識を変える。これだけで、身体も心も良い変化が出てきます。

まずはそこから始めてみましょう。それより先の細かい栄養素などは、それができてから考えてみましょう。すべてをやらなければいけないと思うことこそ、ダイエットに失敗する原因かもしれません。

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