食事を減らす前に知って欲しいこと

1.ダイエットとは?

人は何故ダイエットをするのでしょうか? 今、世の中には、たくさんのダイエット情報が氾濫しています。あなたは振り回されていませんか?

女性なら「痩せてキレイになりたい」、男性なら「痩せてかっこよくなりたい」と誰もが願うものです。で も……「ダイエット」=「体重を落とす・痩せる」と考えていませんか?

「ダイエット」という言葉は、古代ギリシャ語の「DAITA」が語源です。 「生活の仕方」というような意味があり、「良き人生を導く法」「命を与えるもの」、つまり一時的に体重 を落とすということではありません。

精神と肉体の調和を図る上で、「バランスの取れた食事」や「食事法・生活環境」が「ダイエット」と いうことになります。

日本では何故か「ダイエット」=「体重を落とす・痩せる」という意味が強く、「○○までに○○kg痩せ る!」といったタイトルの雑誌や本などをよく見かけます。

しかし、体重を気にするあまり、無理な食事制限をして体調を崩すと健康から遠のきます。食べることを 我慢してイライラすると、内面から「ぶさいく」になります。食事を摂るかわりに甘いお菓子ばかりを食べて、 肌が荒れてしまったら「キレイ」から遠のきます。何の意味もありません。

また、世の中に出回っているダイエット法は、全員に効果があるというものではありません。年齢や体質・ 体格・生活習慣は、人によって異なります。

まずは自分を知るということ、自分の生活習慣を見つめ直し、自己管理していくことで、自分の理想に 近づけることができると思います。それを自覚しないで、すぐに新しいダイエット方法に飛びつき「ダイエットジ プシー」になったり、無理なダイエットをして体調を壊したり、リバウンドしたりを繰り返すと、代謝が悪くな り、結局は元の体重より太ったりするのです。

私はこれまで多くの方の栄養指導をしてきました。体型を維持している人・できない人、ダイエットに成功 する人・しない人には、必ず理由があります。

この本を読んで、あなたが自分の体を知り、自分の生活習慣を見直すきっかけになると嬉しいです。

 

2.自分を知ること。年齢による体型の変化

体重を落としたい・痩せてキレイになりたいという気持ちは、何歳になっても変わりません。だから、色々な ダイエット方法が今後も永遠に出てくると思います。

しかし、忘れてはならないことがあります。それは、「年齢」と「代謝」です。まず、自分の今の年齢と体を 理解しておくことが大事です。

ほとんどの方が、加齢とともに体型が変化して体重が増えていきます。特に40歳を過ぎた頃から、「昔と 同じ量を食べているのに太る・おなかが出てきた」と体の変化を感じる人も多いでしょう。どんどん代謝が落 ちているからです。

さらに女性の場合はホルモンの影響も大きいので、年齢による体の変化を知っておくのも大事だと思い ます。年齢別の体の変化を書きます。

<20代>

ウエストがくびれ、バストやヒップに張りがあり、全体的に体型にメリハリがあり、20代後半は最も体が引 き締まる時期です。(この年代の人は、女性として一番体がキレイな時期のはずです。無理な食事制限 をして、肌がガサガサしていませんか? 筋肉が落ちて、張りがないってことはないですか?)

<30代>

徐々に体型が変化し始めます。体重は変わらないのに、下腹がポッコリし、今まで着ていた洋服が入ら なくなる場合もあると思います。(この年代になると「気づく」ことが大事です。基礎代謝も落ちてきますし、 今までと同じか、それ以上に普段の生活でも体を動かさないと20代の体型を維持できません。ダラダラ食 いやテレビの前で寝転がっていると、差がついてくるお年頃です。)

<40代>

バストやヒップに張りがなくなって下垂し、体型変化が顕著になります。ウエストのくびれも減少し、「ずん どう体型」になっていきます。(……そういう年代です。ショックですが自覚が大事です。バストやヒップが下 垂するのは、筋肉の衰えですね。なので、痩せることを重視するよりも、筋肉をつけてバストアップ&ヒップ アップをするほうが、大事になってきます。)

<50代~>

女性はウエストが20代と比べ平均的に10cm太くなり、おなか周りはバストと同じ太さに近づき、バストは 外または下へ流れていきます。

男性はおなか周りの肉がズボンからはみだし、「メタボ体型」になっていきます。(……おなか周り問題で すね。おなか周りが大きくなると、当然腰にも負担がかかります。腹筋を鍛えなくてはなりませんね。)

みなさん、当てはまりましたでしょうか? このように、年齢を重ねると自然とこうなるのです。いわゆる「オバサン体型」、これを阻止するには食事を 減らすことでしょうか?

 

3.あなたは自分のことが好きですか?

ダイエットには、そんなこと関係ない!と思うでしょう。それが、大ありです。人を愛する前に、まず自分の ことを愛しましょう。

それができないのに、「理想の人になりたい」なんて無理です。

「どうせ私なんて」「太っているから、せめて痩せてキレイになりたい」と思っている人は、「自分のことが嫌い」 と言います。自分のことが嫌いなのに、理想を求めるのっておかしいと思いませんか?

自分とは、この世に生まれてきた時から、最期までずっとつきあっていかなくてはなりません。まずは、自分 のことを愛してみましょう。

しかし、日本人は、それができない人種のようです。

「日本人は世界一、自分の外見に満足していない」

ドイツの市場調査会社、GFKが世界中で行った外見に関する満足調査(独誌・フォークスの2015年5 月31日付)で、世界では半数の人が「自分の外見に満足している」ことがわかりました。

さらに、「最も満足度が高いのがメキシコ人で最も低いのが日本人」という結果でした。(ちなみに満 足度の高い国2位はブラジル、日本の次に満足していない国は韓国)

私達、いつから外見ばかりを気にして、批判するようになったのでしょう。ネットでは、芸能人でも外見の 誹謗中傷も多いように思います。悲しいことですね。

私自身も「自分に満足しているか?」と言われると、「いいえ」と答えてしまうかもしれません。何故なら、 コンプレックスがたくさんあり、外見のことでからかわれて泣いた経験も多々あります。

みんな誰しもコンプレックスがあると思います。他人にはわからないところで、みんな悩んでいるのです。 自分を愛して、周りの人も愛することができたら、幸せな人生を送ることができると思います。

「愛」とは、元々代償を期待しない行為です。

スイスの文学者アミエルは、「真の愛は人格を高め、心情を堅固にし、生活を浄化する」という名言 を残しています。つまり、自分を愛し、他人も愛することができたら、知らず知らずのうちに自分自身の人 格を高めて、素晴らしい生活を送ることができることになるということです。

また、ヘルマン・ヘッセというドイツの作家は、「愛されることは幸福ではない、愛することこそ幸福だ」 と。

同じくドイツの文豪・ゲーテは、「人生は愛にしてその生命は精神になり」と言っています。

愛は大事ですね。まずは自分を愛し、家族を愛しましょう。 誰でも「愛されたい」「尽くされたい」と思うものですが、自分がされたいことを相手に求めるのではなく、自 分から相手にしてあげるような人になりたいですね。

冒頭のGFKが行った外見に関する満足調査「自分の外見に満足している」の上位国は、メキシコ・ブラ ジルなど南米です。南米の私の勝手なイメージは、明るくて笑顔が素敵、そして自分の個性を知って いて、それを他人に上手にアピールするイメージです。

自分の外見が嫌いで整形を繰り返してしまう人は、もしかしたら結局自分のことを嫌いなままなのかもしれません。ダイエットを繰り返す人もそう、人から見ると痩せすぎているのに「太っている」と感じるのも、自分 が嫌いで満足できていないからかもしれません。

自分の魅力は自分にしかわからないものです。頑張っていることや、かわいいところは自分で褒めて、コン プレックスなところは個性だと、笑顔で明るく過ごせたらいいですね。

 

4.体型が変わらない妹と太った姉

私は、管理栄養士として長年、特に女性の体重管理の栄養指導をしてきました。個人指導では、必 ず食事指導をする前に必ず生活指導をしています。

私の生活指導の「基本」になっているのが、私の妹と長女です。そんな2人のことをお話ししていきます ね。

私には、3つ年下の妹がいます。私が現在51歳ですから、妹もアラフィフです。 私が20代の頃と体型が変わっているのに対し(見出しの「太った姉」というのは私のこと)、妹は20代のス タイルのまま変わりません。性格も考え方も食べ方も真逆。ここにダイエットのヒントがあると思うので、ご 紹介します。

<整理整頓・断捨離・掃除の習慣>

妹は独身の頃、キャリアウーマンとしてバリバリ働いておりましたが、結婚して専業主婦になったら、すぐに 仕事で着ていたスーツを全てリサイクルショップへ持って行きました。また、妹のご主人が転勤族というのも 承知だったので、無駄な買い物をせず、引っ越しが簡単に済むように部屋はシンプルで掃除が行き届き、 いつもキレイ。

逆に私は、昔の着られない服を「痩せたら着られるかも?」といつまでも洋服ダンスでいっぱいにしていま すし、部屋には物が多く、ごちゃごちゃしています。

そのため、妹宅は突然訪問してもOK。私の家では人が訪問するとなると、「ちょっと待って……」となる わけです。

ダイエットも同じですよね。急に体重を落とそうとするのではなく、毎日の生活の継続が大事なわけで す。

思い当たる方、まずは自分の部屋から、日々整理・整頓しておきましょう。

<早寝・早起き・掃除のルーティン>

妹は、早寝・早起きです。私も早起きはしているのですが、「早寝」は難しいです。 例えば、私は遅くまで起きている理由の1つに、「ドラマが見たくて」……ということがありますが、妹もドラ マは好きなのですが録画派で、「自分の空いた時間に見る」というのが習慣になっているようです。リアルタ イムで見たい私とは対照的に、睡眠を重視している妹です。睡眠時間をバッチリ取っています。

掃除もルーティンがあり、「今日は疲れたから掃除しなくていいや」なんてことはなく、いつもの時間にチャ チャッと済ませているようです。妹宅に泊まりに行った時にも、朝起きたらもう洗濯物が干してありましたし、 洗い物も食事の後にはちゃんと済ませていますし、無駄がないです。しかも、子供の塾の送迎やスポーツの 応援・PTA・地域の交流なども、積極的に参加しているようです。それに比べて私は、仕事の休みの日に は、ダラダラしたり、逆に急に大掃除してみたりと、特にルーティンはなくバラバラです。

<お菓子は一度に全部食べない>

幼少期の頃からそうなのですが、妹はおやつを一度に全部食べませんでした。母がそれぞれおやつを専 用のタッパーに等分に分けくれていたのですが、妹は小さい頃、胃腸が弱く、「いっぺんに食べるとおなかが 痛くなる」と言って、少し食べては残し、あとでまた食べるということを繰り返していました。アイスクリームも そうです。カップのアイスクリームを半分食べて残りは冷凍庫へ。

大人になった今でも、私は封を開けたらその日のうちに食べきってしまいますが、妹は相変わらず、少しずつ味わって大事に食べているようです。何日もかけて……。

<食べるのは時間をかけて、一旦休んで>

冬になると実家のこたつの上に、「みかん」が山盛りに置いてありました。私のみかんの食べ方は、皮を剥 いたらすぐ食べる……その時間わずか数秒。それに対して妹は、白いスジまでキレイに取ってからゆっくり食 べていました。妹が1個食べおわる間に、私は5個くらい食べていたと思います。

小さい頃から、私は「早食い&大食い」、妹は「食べるのが遅い・ゆっくりよく噛んで食べる」という癖があり ました。

大人になった今も、お正月にみんなが実家に集まって食事を食べる時、私は食べ始めたらどっかり座っ て料理を楽しみ、みんなの話に夢中になって、座ったまま動かないのですが、妹はどうかというと、小皿を配 ったり、空いたお皿を下げ洗ったり、子供たちに料理を取り分けたりと常に動いています。

私が妹に「食べたら?」と聞くと、「大丈夫、食べてるよ」と言いますが、妹のように少し食べては箸をおい て動くと満腹中枢も速く反応して、ちょっとしか食べなくても満足すると思います。

<性格の違い・貯金・節約>

血液型でよく性格を判断することがありますが、私と妹は血液型が違うので、なんとなく納得していま す。私は、好奇心旺盛のB型で、興味があったらすぐ試さないと気が済まないタイプ。新しい物好きで失 敗も多いです。妹はO型で、気配りが良く、優しい性格で昔からご近所の評判も良く、几帳面で慎重 派。

故事ことわざで「石橋を叩いて渡る(用心の上にさらに用心を重ねて物事を行うこと)」とありますが、私 は「石橋をスキップしながら何も考えず渡る」性格なら、妹は「石橋を叩いてそれでも渡るかどうか考える」 という性格です。

例えばお金に関してもそうです。 子どもの頃のお年玉、私は当時欲しかった物を買い、残らず全部使いきってきましたが、妹は堅実に貯 金派。

今でも節約をきっちりして、ガッツリと貯めていると思います。とはいえケチでもなく、旅行にも行きますし、 必要な物は良質な物を外れなく選んでいます。

料理についても、無駄がないようで、私はついたくさん作ってしまいますが、妹は分量通り測り、材料も 無駄なくきっちり作るようです。

また、妹は「地図が読める」人。私は方向音痴で、車のナビ(今ではグーグルの地図案内)なしでは動 けませんが、妹は都会で暮らしていても、車のナビなしで住所を見て、紙の地図を読んで、どの道を通ると 行けるかがわかる人です。人の顔も名前もよく記憶するなど、細かい所にも目が行き届き、気配りもありま す。どんな時にも本当に頼りになり、いつもおだやかで優しくメールやLINEで相談しても、すぐに的確なアド バイスをしてくれます。……私はダメダメなお姉ちゃんです。

<自分を知り、上手くつきあう>

小さい頃、「胃腸が弱い」と言っていた妹ですが、小さい頃からそういう自分と上手くつきあったおかげか、 病気やケガをして入院したことは一度もありません。健康診断の異常もないようです。健康体です。

食事も好き嫌いなく残さず食べ、お酒もたしなむし、女子会ランチなども楽しんでいて、摂生している様 子もないです。心配事があるとすぐ痩せるので、「食べているのに体重が増えないのが悩み」とうらやまし いことを言います。

私は家でもしっかり食べますが、職場でも食べる仕事で「調理」「味見(検食)」をします。そして食べる 分、運動をしています。特に40代半ばからフルマラソンを4回完走するなど、ハードな運動もしていました。 しかし、更年期の症状が出て運動をやめると、体重が一気に増えてしまいました。

どうして運動している私の体重が増えて、運動を特にしていない妹の体型が変わらないかは、おわかりの とおり、妹の長年の生活習慣にあります。変わらない・ぶれない、そのルーティンと性格が今の体型の彼 女を作っているのです。

もちろん、家族の生活環境は変わっていくし、それに応じて変化はあると思いますが、上手く対応してい るのでしょう。忙しくても、いつもキレイにしている彼女の家を見ると、それがよくわかります。

まずは、生活習慣から見直しましょう。毎日、家をキレイに保つことも、自分磨きも、お金を貯めるのも同 じ、全てダイエット(生活の仕方・良き人生を導く法)の基本中の基本……なのではないでしょうか?

ぶれない妹のおかげで、私の栄養指導に活かされています。

 

5.スーパーモデル体型の娘

私の長女は、人から「スタイルがいいね」とよく褒められます。 長女の体重は、スーパーモデル体重に値します。

<スーパーモデル体重>とは……、 1身長(m)×身長(m)×22=標準体重(kg) 2身長(m)×身長(m)×19=モデル体重(kg) 3身長(m)×身長(m)×17.9=スーパーモデル体重(kg) の3、つまりBMI17.9以下です。

若い女性の憧れる「スーパーモデル体重」なのでしょうけど、長女は痩せてそうなったのではなく、身長が ずっと伸びてきて今に至り、それを維持しているという感じです。

すごく細くて折れそうという印象もなく、健康的に見えます。

<昔の食生活(和食・玄米好き)・食べ順>

長女は小さい頃から、非現代的な食生活を送ってきました。小さい頃から和食が好きで、食べ物の好 き嫌いはなく、私の望む食生活をずっと続けてきました。この本のお手本でもあります。

私は、長女が1歳半になった時に栄養士として働き始めました。当時、私が働く病院には託児所があ り、仕事を終えると一緒に帰っていました。長女にお菓子や甘い飲み物をほとんど与えず、間食によく「い りこ」や塩抜きの「たくわん」のスライスや、さつまいもを蒸した物、時には手作りのおやつ(蒸しパンなど)を 持たせていました。

長女は、小さい頃から何故か玄米ご飯が大好きでした。仕事から帰ってからご飯を炊くので、長女は最 初に早くできる野菜料理から食べ、肉や魚を食べた後、最後に大好きな「玄米ご飯」を食べていまし た。

当時、私は「三角食べ」を強要していたので、「ご飯を食べながら、おかずを食べなさい」といつも言っ ていたのですが、長女は三角食べを拒み、いつも大好きなご飯を最後にゆっくり味わって食べていまし た。

今では、この順番こそが血糖値を上げない、太りにくい順番だと言われていますから、最近は長女に 「私の食べ方、合っていたよね」と言われます。

料理は和洋中、何でも食べますが、和食が好きで、旅館やホテルで和洋食のバイキングがあっても、必 ずご飯と味噌汁、和食のおかずを選んでいます。朝食バイキングでは、めざしとか漬物などを選んでお皿 にのせています。そんな長女が玄米の他に好きな物は、「納豆」。「納豆と玄米ご飯があれば、生きて いける」と言います。

とにかくよく食べます。焼肉も好んで食べます。そして、よく寝ます。お酒も楽しんで飲んでいるようです。

<お菓子を好んで食べない・和菓子派>

長女は、今でも甘いお菓子を自分からは食べません。「みんなで食べましょう」という状況、つきあいでは 食べますが、たくさん食べることはないです。 「ダイエットのために甘い物を食べない」のではなく、「甘い物が好きではない」からです。朝から菓子パンを 食べるなんて考えられないそうです。

昔から洋菓子よりは和菓子の方が好きで、例えば八つ橋があると「美味しい~」と喜んで食べるけど、1 個食べたら満足するそうです。

新製品とか興味のある物は、食べてみたりはしますが、「ふ~ん、こんな味か」と確かめる程度だそうで す。もちろん、甘い飲み物も飲みません。昔から水かお茶ですね。

<ゆっくりよく噛んで食べる・体が熱い・冷え症ではない>

食べる時は、「良く噛んでゆっくり」食べます。家族で一番食べるのが遅いです。小さい頃、父親から 「米1粒も残さず食べろ!」と教育されたため、残すこともなく、キレイに食べます。食事の時の姿勢が良い ので、よく人から褒められます。

食べ終わると、必ず「体が熱い!」と言います。代謝が異常に良いのです。あとで代謝のところで書き ますが、「食事誘発性熱産生」が高いからだと思います。

食事をすると体温が上がるらしく、体が熱くなり、食べた物がすぐに消化されるのが自分でわかるそうで す。

いつも体が温かく、「冷え症」ではないので、冬でも厚着はしていません。手をつなぐと手が温かいです。

<よく歩く>

長女は今、特にスポーツはしておりませんが、よく歩くそうです。一緒に歩いていても、私が小走りになって しまうくらい大股で速足です。脚は脂肪が少なく、筋肉がしっかりあります。運動するとすぐ筋肉が付いて、 腹筋も割れてしまうそうです。脂肪が付きにくく、筋肉が付きやすい体です。

<姿勢が良い>

小さい頃は、バレエを習っていました。「姿勢がいいね」とよく褒められます。姿勢が良いと第一印象が良 く、「両家のお嬢様」に間違われるらしいです。品があると思われるようです。

あまりに姿勢が良いので、私は長女を家の中で観察したことがあります。すると、歯磨きする時やソファー に座ってリラックスしている時でさえ姿勢が良く、ダランと姿勢を崩している姿を見たことがありません。その 姿勢を保つことが、腹筋や背筋など他の筋肉維持にも効果があるようです。

長女曰く、「背中を壁につけている感じ・上から糸で吊られているような感じ」を保っているそうです。 この普段の正しい姿勢こそが、無駄な脂肪をつけずに、太らない体型を保っている秘訣でもあると思いま す。

<成長が遅かった>

小学校の頃は、小さく目立たなかった長女ですが、中学校になって身長が約20cm伸びました。制服は 年2回の衣替えの度、買い替えていました。そのため初潮も遅く、縦にずっと伸びていたので、ダイエットす る必要がなかったのです。

<よく寝る>

長女が小中学校の頃、私が仕事から家に帰ると、いつも寝起きだったので、「今まで勉強もせず、寝て たのね」とバレバレでした。大人になった今でも、仕事に行くギリギリまで寝ているようです。テレビはほとんど 見ないので、用事がなければ早く寝るようです。

以前、長女がニューヨークに(仕事を兼ねて)行った時、自由な日が1日あったというのに、ずっとホテルで 寝て過ごしたという、寝ることが大好きな人です。妹もそうですが、よく寝る人は太りにくいと思います。

<肌がキレイ>

長女は、肌がキレイでファンデーションはせず、口紅を引く程度のほとんどスッピンで過ごしています。よく 寝て、よく食べ、ストレスを溜めないからでしょう。また体温が高く血流が良いから、肌がキレイなのでしょう。

そんな長女は過去の栄光になりますが、10年以上前、「ミス日本」フォトジェニック賞に選ばれ、雑誌 の専属モデルをしていたこともあります。今はモデルをやめておりますが、10年以上経った今でも体型を保っ ております。ウエストも無駄な脂肪がなく、60cmを超えたことはないそうです。

写真は10年前の物です。

また、風邪をひいて病院に行くこともなく、元気です。性格もサバサバして、社交的で明るく、「なんとかな るさ~」というあっけらかんとして前向きな性格です。

長女がよく食べ、よく寝て、よく笑う姿を見ていると、食事を減らして筋肉を減らし、冷え症になり、ますま す代謝が悪くなっていく若い女性を見ると残念に思います。

まずは、今の自分を知って正しい食生活を送ること、体の調子を調えること、代謝を上げ心身ともに健 康になることが、本来の正しいダイエットではないでしょうか。

ダイエットに重要な4つの柱

私は、これまでたくさんのダイエットの栄養指導を行ってきましたが、ダイエットには4つの柱があり、それを 理解することだと考えています。それがわかっていないと、失敗を繰り返して人生も楽しめないのではと思 います。

4つの柱とは、「心」と「体」と「動」と「食」です。

<「心」>

第1章で「自分のことが好きですか?」という質問に、あなたはどう答えましたか? もし「イエス」なら、ダイ エットは簡単で楽しめる物になるでしょう。その方法も自分で見えてくるはずです。

ダイエットとは、最初に「生活の仕方」「良き人生を導く法」という意味があると書きました。人生は一度 きりです。おぎゃーと生まれて現在まで、色々なことがあったでしょう、良いことも悪いことも。それは、今のあ なたを作ってきた大事な経験で、あなたの「強み」です。

これからは、その経験を活かして、前を向いて自信を持って、明るく楽しく笑って過ごしていきましょう。

「自分のことが嫌い」と答えた方、ほとんどは外見の悩みですね。「他人と比べて」というのが多いようです。 「どこが嫌いなの?」と聞いたら、聞いている方は「え、そんなこと?」というほど、他人にはわからないところ にコンプレックスを持っていたりします。人はあなたが思うほど、そこまであなたのことを気にかけていません。

それよりも、「自分の良いところを知っているのも、自分だけ」です。

「人生は何度でも、何歳でも挑戦できます!」 「できない理由」を考えるより、一片の「勇気」を持ちましょう。

私が栄養指導をしてきて、苦手なのが「気のない人」です。指導するのが難しいです。 東洋医学では、「気・血・水」の3つが1つになって私たちの体の働きを維持していると考え、健康の目 安としています。その中でも「気」というのは、生命を支える原動力となるエネルギーのことで、形がなく、目 に見えない物です。……でも見えるのです。

漢字に書くと、よくわかるかもしれません。「元気」「勇気」「やる気」「根気」……ほら、生命力にあふれ た言葉でしょう。

しかし、「気が抜ける」という言葉があります。目標が達成された時、気が抜けると体調を崩して、風邪を ひいたり、病気になったりします。「病気」という漢字は、「気の病」と書きます。だから、ダイエットで悩む人 は、「気の病」「病気」なのかもしれません。

ちょっと背中を押すような言葉を書いてみましょうか。

「チャンスは常に今」「やってみたいがスタート地点」「遅すぎることはない」「後悔しない人生を」「とに かく100日間続けてみる」「走り出したら止まらない」「今を楽しむ」「振り返れば道がある」「笑顔(作 り笑いでも)がプラス思考を作り出す(笑う門には福来る)」「あきらめからキラメキを」「人生はキラキ ラして楽しい」「自然が美しい」「素敵な人に出会った」「毎日が楽しい」「幸せ」「人と同じでなくても いい」「いつもありがとう」……

「あれ~、ちょっと違うぞ」と思ったあなた。

実は、上記の言葉は、私が栄養指導して「ダイエットに成功した人たち」が私に言ってくださった言葉 です。聞いている私も幸せになりますし、素直に「良かったね!」と言えます。

ところが、ダイエットに失敗する人は、その逆です。「気」がありません。「元気」「勇気」「やる気」「根気」 ……なく、私も聞く方が疲れてしまい、「気」のエネルギーが減るので、私も落ち込んで病気になりそうで す。

また、「素直」ではなく「嘘」や「いいわけ」が多いです。自分にまで嘘をついて、自分を好きになれます か? もちろん笑顔もないです。

人間誰しも、毎日笑って過ごすことができれば最高ですね。しかし、実際は難しいことかもしれません。ち ょっとしたきっかけが原因で自信を失ったり、気分がひどく落ち込んでしまったり、人と会うのが嫌になってし まったりすることは誰でもあると思います。そんな時は、「自分には魅力がない」「能力がない」「タイミングが 悪かった」「体調が悪かった」と自分のことを責めがちですが、そこを抜けださないと負(マイナス思考)のスパ イラルから抜け出せません。

さあ、勇気を出して、1歩踏み出しましょう!!!

<「体」>

ダイエットをする人は、とにかく「体重を気にして痩せてキレイになりたい」という人が多いです。しかし、「体 重」を減らせても、「だるい」とか「疲れた」と感じたり、肌の調子や顔色が悪くなったら、それはダイエットに 成功したと言えるでしょうか?

本当に美しい体は、代謝のいい体です。ほどよく筋肉が付いていて、代謝をアップ&脂肪を燃焼できる 体になると、肌がキレイになり、バストアップ・ヒップアップするので、見た目にも美しいプロポーションになりま す。それに、そういう体の人はただ痩せている人よりも、元気で明るくて輝いて見えますよね。維持すること で、太りにくくなります。

まずは、「代謝のいい体」を理解し、作りましょう!!

<「動」>

体を動かすということです。「運動」は、ダイエットに必須です。よくダイエット本・ダイエットサプリなどで「運 動なし」というコピーがありますが、運動なしで代謝を上げることができるのでしょうか?

そういうタイトルが多く見られるということは、「運動したくない」と思っている人が多いからでしょうね。

確かに、毎日ジョギングや水泳を30分実行してカロリーを減らすより、同じカロリーを食事で減らす方が 楽かもしれません。

しかし、運動をせずに減食だけで減量しようとすると、体脂肪とともに筋肉や、体の血液・骨などの脂肪 以外の組織も減ってしまいます。健康面から見ても適切とは言えません。

ダイエット中に運動を取り入れてこそ、健康的に痩せられます。

減量中の運動は、便秘の解消にもなります。食事を減らすと体が冷えて便秘になりがちですが、運 動をすると体が温まって血流が良くなり、刺激も加わって、腸管の働きが活発になるからです。

また、適度な運動はストレス解消にもなります。さらに、血行が良くなって肌がキレイになります。良いこと づくめです。

さらに、「運動は乳がんリスクを軽減」するという報告もあります。「運動する女性は、体内のエストロゲ ンやその分解産物の濃度が低い」という米ワシントンDCで開催された米軍がん研究学会で発表されまし た。他にも、色々な生活習慣病の予防・認知症予防にもなります。

それに「運動」という漢字は、「運が動く」と書きます。確かに運動すると、健康にもなれるし、明るく前向 きになれます。良いことばかりなので、「良い運」に導いてくれると思います。

無理せず、自分に合った運動を見つけて継続しましょう。

<「食」>

痩せるためにカロリーばかりを気にされる方が多いです。 しかし、カロリーを気にして栄養を摂らないと、体は「飢餓状態」と勘違いして生命維持のために脂肪を 貯め込んでしまい、一時的に体重を減らしても、リバウンドした時は「痩せにくい体」になってしまいます。

カロリーではなく、栄養バランスが大事です。心と体はつながっていて、栄養が足りないと「栄養が足ら ない! もっと!」と摂食中枢が働くので、「食べ過ぎ」を招きます。

食は、代謝や睡眠にもかかわりますし、皮膚・筋肉・内臓・髪・爪・血液など、私たちの体は食べた物で 作られています。不足すると細胞の生まれ変わりができないので、新陳代謝がおとろえ、体の調節機能が 働かなくなり、免疫量が低下し、体は老化して、病気になります。心も体もボロボロになります。笑顔も消 え、幸せから遠のきます。

そして、食は生きている間、ずっと続きます。食べることが苦痛になったり、ストレスを感じるということ は、一生そういう状態になるということです。自然に逆らっていると言えます。

食事は、美味しく、楽しく、感謝していただきましょう。

この4本の柱を、もっとくわしく書いていきます。

 

1.ダイエットの1つ目の柱「心」

  • 目標を決める

「心」の部分で一番大事なのは、「目標を決める」ということです。何かに挑戦する時に、明確な目標 (動機づけ)がないとスイッチが入らないですし、行動することが難しいからです。

スポーツなどの一流選手も目標があるから、辛い練習に取り組み、結果をだしています。これを自己高 揚動機と言い、例えば「この練習を続ければ、必ず金メダルが取れる!」という一念(イル―ジョン)で自 分の気持ちを奮い立たせるわけです。

私は、多くの女性のダイエットの栄養指導をしてきましたが、最初に食事の話はしません。食事制限だけ でダイエットする人が多いですが、失敗の方が多いからです。

「食べたい物を食べられない」そう思うと、心に大きなストレスを抱えます。結局、そのストレスが見事にリバ ウンドを招いています。

だから、最初は体重も気にしません。「10kg落としたい」と言うと、それは数字だけであって、実際に自分 がどんな体型になっているか(外見)はわかりません。体重は落ちても、頬がコケて老けているかもしれませ ん。

「ミランダ・カーになりたい」という人の方が、目標を明確にしていると思います。それは、程よく筋肉を付け て、ヒップが上がっていて、ウエストがキュッとしまっていて、美脚でさっそうと歩いている姿でしょう。体重を落 とした時に、どんなスタイルになりたいか、イメージできる方が良いのです。

目標がはっきりしている人ほど気持ちが強く、モチベーションが高く、ダイエットに成功していると言えます。 まわりの人に、「私ダイエットします!」と宣言するのも良いです。前向きになりますし、動機を明確にする ことが継続させるためのコツです。

目標を決めて頑張ることを決めたら、真剣に3カ月間続けてみましょう。3カ月間(約100日)という期 間は、心の底から努力できる最長期間と言われていて、結果がどうであれ、100日間継続できるというこ とは、人生を生き抜く武器を習得できるとも言われています。楽器なら、1曲なら弾けるようになると言われ ている期間です。目標に向かって頑張ってみましょう。

私がダイエット栄養指導で一番印象に残っているのは、「自分をフッた男に、痩せてキレイになって見返 してやる!」という女性でした。何度も挫折しかかったそうですが、この目標を思い出し、奮起して達成され ました。痩せて欲しかった服が買え、オシャレに目覚め、仕事にも意欲が出て、新たに好きな人ができたそ うです。「告白してみようかな~」とおっしゃっていました。

前向きになりキレイになれたのは、この目標のおかげ、そして自分をフッた男性にも感謝しているとおっし ゃっていました。ダイエットの間、彼女は上手にストレスを解消していましたし、たまには頑張った自分にご 褒美も設けていて、メリハリをつけていました。

最初は彼女、ちょっとガサツなイメージでしたが、ダイエット成功後は、美意識が高まり、エレガントな雰 囲気は別人のようでした。自分を好きになり、自分に自信がついたのでしょうね。 「自分を好きになれば、美しくなる努力を惜しまなくなるし、日々頑張っている自分を誉めると、人にも優 しくなれた」とおっしゃっていました。

「目標を決めましょう!」

例えば、「娘と一緒にプールに行きたい」「カッコイイスーツを着たい」「二重あごをなくしたい」など。 また、それを達成するのに、日々どう努力をするのかを具体的に書いてみましょう。「1日1万歩歩く」とか 「早寝早起き」とか、「朝ラジオ体操をする」でもいいです。あと、目標とする画像を貼っておきましょう。部 屋に憧れの人のポスターを貼るのも効果的です。そうすることによって、意識が高まり、気持ちを切り替え てスタートすることができます。

 

  • ダイエットに失敗する人・成功する人の特徴

ダイエットに失敗する人には特徴があります。私が栄養指導をして感じた主な特徴を書いてみます。

<「ダイエットが辛い」「苦しい」「大変」と感じる>

例えば、「大好きなケーキが食べられなくて辛い」「雨の日や寒い日に運動するのは苦しい」「食事を抜 いておなかがすいて大変」……などと言われます。愚痴が多くなっています。

<「絶対」「必ず」「~しなければ」が口癖>

常に自分を追い込んでしまい、すごく必死なイメージです。完璧を求めないことも大事です。完璧を求め るとストレスになり、リバウンドで自滅し、全ての努力を無駄にしてしまいます。暴飲暴食や寝不足になり、 心の不安から体調不良を引き起こします。

<人に嫉妬する・悪口や陰口を言ってしまう>

他人と自分を比べています。ダイエットは他人との比較ではなく、自分の中の達成感や幸福感を味わう 物です。他人は他人、自分は自分、価値観は人によって違うのです。自分の魅力を磨きましょう。

<言い訳をする・嘘をつく> 「自分を良く見せたい・褒められたい・認められたい」ということもあると思います。自分を無理して作る必要 はありません。自分を良く見せようとすると、「いいわけ」や「嘘」が生じるからです。

誰もが人に好かれたい・評価されたい・優しくされたいと願うものです。しかし、頑張っている自分を一番 わかってあげられるのは、自分です。自分に嘘をつくということは、自分で自分を見捨てているようなもので す。

「ダイエットに成功した」

そして、それを維持している人は、「ダイエットは楽しい」「食事が楽しみだった」「仕事にも意欲がで てきた」「毎日の目標があって嬉しい」などと言っていました。

「ダイエット」って、単に体重を減らすという一時的なことではありません。一生ずっと続けることができるの が重要です。だから無理はよくないのです。

例えば、「歩くのが楽しくなりました」という体重が10kg痩せた男性に、「どうして楽しくなったのですか?」 と尋ねると、「ウォーキングの途中、犬と散歩されるキレイな女性と顔なじみになり、あいさつを交わすように なったのが嬉しかった」と。さらに、通勤時に歩くようになってから、「いつの間にか、ベルトの穴が2つ分細く なっていた」と喜んで報告してくださいました。

また、「野菜が嫌い」と言っておられた男性が、「前は全然食べられなかったのですが、大好きになりまし た。何故でしょう? 自分でも不思議です」と。順調に体重が減っている方は、「ちょっとずつ生活を変え て、楽しんで日々を過ごしているように思います」と笑顔でお話しされます。こちらも、笑顔になれます。

逆にダイエットに失敗した人は、「どうして頑張っているのに痩せないのでしょうか?」と私に求めます。 上手く自分の生活に合わせられないのかなと思います。

「心」のダイエットポイントは、

1目標を持つ

目標を持つことで、前向きになれます。意思が変わらない、強い目標を考え、3カ月(100日)は続けまし ょう。立派な目標も、「実行」「継続」なくしては達成できません。

2他人と自分を比べない

ストレスは、全ての努力を無駄にしてしまいます。自分なりのストレス解消法をみつけましょう。 例:スポーツをしたり、旅行などのレジャーや好きな音楽を聞いたり、映画やテレビを見たり、アロマテラピ ーなど。リラックスして、笑顔になれるようにしましょう。

3美意識を持つ

美意識があると、立ち振る舞い・姿勢・仕草も自然に整っていきます。 例えば、身の周りの整理整頓から始めましょう。料理も、盛り付けをキレイにすると、栄養的にもバランス が摂れますよ。

キレイな風景や写真・かわいい動物などを見ると心が癒されます。 意識が高く、輝いている人と話をすると元気がもらえます。(自分より若い人と話をすると、若いパワーを いただけます。)

素敵な女性のことを嫉妬せずに、尊敬し、いいところを吸収しましょう。 逆に人の悪口を言ったり、後ろ向きな性格の人と話を合わせると逆効果です。

4自分を(アイドルのように)プロデュースしましょう

頑張っている自分を応援し、日々励まし、褒めてあげましょう。叱咤激励しながら、アイドルを育てるプロ デューサーのように自分をプロデュースしていきましょう。色々挑戦してみましょう。

オンリーワンの自分、個性を大事にし、アピールしましょう。

くどいですが、誰もが「人から好かれたい」「優しくされたい」「褒められたい」「愛されたい」と願うものです。 まずは自分を好きになりましょう。

頑張っている自分を一番わかってあげられるのは自分です。内面から素敵な人になりましょう。そして自 信を持ちましょう。余裕が出てくると、周りにも優しくできます。

 

血液型別ダイエット

私は、こう見えて人見知りで、初対面の方に話を合わせるのが苦手です。しかし、栄養指導では一期 一会、「初めまして」の方に色々お話をし、指導しなくてはなりません。私もお相手も緊張しています。お見 合いのようです(笑)そんな緊張した状態と限られた時間内で、お相手の性格などわかるはずがありませ ん。

以前は栄養指導する時に、カルテから生年月日がわかるので、「動物占い」を用いて「性格、当たって いますか?」と聞いて、コミュニケーションをとっていたこともあります。私、本当はあまり占いを信じないので すが、こういうツールがあると場がなごみ、緊張もほぐれ、お相手からもどんどんお話をしてくださるので助か ります。

ここでは、「動物占い」よりも簡単な「血液型占い」について書いてみます。

【A型】

堅実で几帳面・他人の目を気にする完璧主義。 ストレスをためやすく、小さな失敗にくじけやすい。

【B型】

我慢や忍耐に欠け、生活習慣の甘さが原因で、太りやすい。 よほどの理由がない限り、挫折しやすい。

【O型】

生命力が強く、食欲旺盛で、そのまま本能に任せると太りやすい。 気が短く、ドカ食いしやすく、危険なダイエットに走りやすい。

【AB型】

理性的で美意識が高く、自己コントロールが上手。 ストレス対応ができれば、太る心配がない。

いかがでしょうか? 当たっていますでしょうか? ちなみに、私はB型なのですが、BOなので、B型とO型を見ます。意外と当たっているような気がします。

では、その対応策を書いてみます。

【A型】 「食べた物を記録する」レコーディングダイエットが向いています。内容を知り、記録することで何をどのくら い食べたかを見直すことができるので、納得できます。ストレス対策は、なるべくリラックスして代謝ができる ウォーキングやお風呂などがおすすめです。

【B型】

好奇心旺盛・凝り性なので、趣味をダイエットにするのが向いています。ヨガやエアロビクス、自転車・格 闘技系の見た目、カッコイイハードなスポーツが向いています。

【O型】

腹八分で満足するようにしましょう……。

【AB型】

ゴルフや太極拳など、休日に場所を変えて、気持ちを違うところに集中させて、おだやかに過ごせる方 向へ向けるといいようです。逆に「今日1日は何もしない日」を作り、実行するのもいいかも。気分で飲み 物を変えてリラックスするのも効果的です。

ご参考に!!

 

2.ダイエットの2つ目の柱「体」

  • 健康診断の結果を見る

みなさんは年に1度、健康診断を受けていらっしゃいますか? 「一般健康診断(基本健診)」は、労働安全衛生規則第44条により、事業主が実施することが法律で 義務付けられています。自営業や主婦の方などは、住んでいる市町村が実施する健康診断を受けるこ とができるので、ぜひ受けていただきたいと思います。

また、その有難みに感謝していただきたいと思います。これがなければ、もっと危機感がなく、自己管理 できず、体重増加につながり、病気に気づかないと思うからです。そして、健康診断があるから「生活習慣 を見直そう」「体重増加に気をつけよう」と考えるからです。

自分の体の状態がどうなのかは、外見や自己症状では把握しにくいものです。いくら体重を減らしたいか らといって、貧血で倒れたら意味がありません。

まずは、健康診断を有難く受けて、その結果から目をそらさないことが大事です。特に男性は、「再検 査」になっても忙しさにかまけて放置する人が多いので、ご注意ください。

 

(1)身体測定からわかること

<メタボとは?(メタボリックシンドローム)>

現在40歳以上の3人に1人が該当するそうです。動脈硬化を起こしやすい状態と言われています。内 蔵型脂肪に加え、高血圧・高血糖・脂質異常の中で2つ以上に当てはまると、「メタボ」と診断されます。

ウエスト周り(男性85cm以上・女性90cm以上)にプラスして、以下の2つ以上該当

■最高血圧が130mmHg以上、または最低血圧85mmHg以上

■空腹時の血糖値が110mmg/dl以上

■中性脂肪(TG)が150mg/dl以上、またはHDLコレステロールが40mg/dl未満

<BMI(ボディ・マス・インデックス)で肥満度を計算> (世界共通の肥満度判定の指標)

体重(kg)÷身長(m)×身長(m) (例)身長160cmで55kgの人

55÷(1.6×1.6)=55÷2.56=21.5

(目標とするBMIの範囲)

厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2015年版より) 18~49歳 18.5~24.9 50~69歳 20.0~24.9 70以上 21.5~24.9(肥満の判定基準)日本肥満学会基準

統計上BMI「22」の時に疾病合併症率が低く、死亡率も低いとされています。肥満の方は、まず BMI「25」以下を目指しましょう。

最近では痩せすぎも問題があるとして、BMIの数値も上がってきました。

「日本人の食事基準」2015年版では、「カロリーからBMIに変更」されました。今までは「30代女性なら1 日に必要なカロリーは、2,000kcalです」という指導をしていたのですが、年齢は同じでも身長や体重はバ ラバラなので、個人に対応できていないということ、肥満も問題ですが、カロリーを重視しすぎて、低栄養 の人も多いことも問題になっているからというのもあるでしょう。

BMIが高い:脂肪肝・脂質異常症・高血圧・痛風・心疾患・脳梗塞など。 BMIが低すぎると:甲状腺機能亢進症・ガンのリスクが高くなります。

<標準体重・基礎代謝量を知っておきましょう>

■標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22 (例)身長160cmの場合

1.6×1.6×22=56.3

■基礎代謝量(kcal)=標準体重(kg)×基礎代謝基準値(kcal/日)

*基礎代謝基準値(kcal/日)厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2015年版より)

18~29歳 男性24.0、女性 22.1 30~49歳 男性22.3、女性 21.7 50~69歳 男性21.5、女性 20.7 (例)身長160cm・30歳女性の場合

56.3×21.7=1222kcal

自分の基礎代謝が基準値より高いかどうか、知りたいと思いませんか? 自分の基礎代謝基準値を知るには、 基礎代謝量÷実際の体重=1kg当たりの基礎代謝量 (例)160cm・30歳女性・55kgの人

1222÷55=22.2 (基礎基準値と比べて、自分の基礎代謝が高いと言える)

実は、基礎代謝の計算方法は色々あります。ここでは、厚生労働省の日本人の食事摂取基準 (2015年版)を参考にしましたが、他にもハリス・ベネディクトの計算式・国立健康・栄養研究所の式・国 立スポーツ科学センター(JISS)による計算式は異なるので、データーが同じでも結果が変わってきて迷い ます。

また、自宅の体重体組成計でも異なります。厚生労働省の計算では、基準値に照準を合わせている ため、肥満者や痩せに対しては誤差が生じます。

どれでも言えることは、体重が増え、身長が高くなると基礎代謝は増え、加齢により基礎代謝量が減 るということです。あとで代謝のところで詳しく書いていきます。

筋肉が増えて基礎代謝が上がったかどうかを確かめるには、国立スポーツ科学センターの計算式で計 算すると良いです。

■国立スポーツ科学センター(JISS)式 基礎代謝量=28.5×除脂肪体重 除脂肪体重=体重-脂肪量 脂肪量=体重×体脂肪率

厚生労働省も、基礎代謝は体重よりも除脂肪と強い相関が見られることが示されており、今後適 切な身体組成の評価とそれに見合った推定式の組み合わせから、より正確な推定が可能になると考え られる(日本人の食事摂取基準(2010年版)と記されていました。

 

(2)血圧測定からわかること

・基準値

収縮期血圧……129mmHg以下 拡張期血圧……84mmHg以下

高血圧の怖さは、生活習慣病を加速させることです。動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中・糖尿病・腎臓 病などのリスクが増します。加齢とともに血圧は上がります。

高い:高血圧・腎疾患・動脈硬化・脂質異常症・脳血管疾患など 低い:心不全・貧血・大出血などのおそれ

<血圧を下げるには>

有酸素運動・肥満改善・禁煙・禁酒・食事療法が大事です。 また、ストレスや緊張で神経が昂ると上がり(交感神経の興奮)、塩分過多でも上がるので注意しましょ う。低血圧については、自覚症状がなければ、大丈夫です。

 

(3)血液検査からわかること

1血中脂質検査 ・基準値

LDLコレステロール……60~119mg/dl以下 HDLコレステロール……40~119mg/dl(上限は指定なし) 中性脂肪……30~149mg/dl

LDL高い:脂質異常症・動脈硬化・糖尿病・甲状腺機能低下症 HDL低い:脂質異常症・動脈硬化 中性脂肪高い:肥満症・糖尿病・脂肪肝・動脈硬化など

脂質異常症は、LDL120mg/dl以上、HDL40mg/dl以下、中性脂肪150mg/dlのどれか1つでも当 てはまると該当します。以前は「高脂血症」と呼ばれていました。患者数は、中高年層を中心に予備軍 を含めると2000万人を超えると言われています。

私が気になるのは、「LH比」と言われる物です。LDLをHDLで割った数字(LDL÷HDL)のことです。 健康診断の結果がきたら、ぜひ計算してみてください。

基準値は2.0以下で、特に1.5以下だと血管内がキレイで健康な状態です。2.0以上になるとコレス テロールの蓄積が増えて、動脈硬化が疑われます。2.5以上になると血栓ができている可能性があり、 心筋梗塞のリスクがあるそうです。

そして、「食事からのコレステロール摂取と血清コレステロール値には関連性がない」という発表があり、 2015年版の日本人の食事摂取基準のコレステロールの摂取量に制限がなくなりました。というのも、 食べ物でコレステロール値の高い食事(20%)を食べていなくても、肝臓で合成されるコレステロール (80%)をコントロールできないからです。それでもコレステロール値の高い方は、体内の合成量を減らすこ とはできないので、摂取量には気をつけていただきたいです。

<LDLコレステロールを減らすには……>

HDLコレステロール値を上げること。運動はHDLコレステロールを上げるので効果的です。

<中性脂肪を減らすには……>

脂肪の多い食事を減らすこと、適度な運動で代謝能力を上げ、体温を上げることです。 *LDLも中性脂肪も加齢に従って代謝が落ちるので、食事量全体を減らすことを考えましょう。

<LDLコレステロール・中性脂肪が低すぎる人……>

血管壁がもろくなり、切れてしまう可能性もあります。低すぎても良くないのです。

2血糖値検査 ・基準値

空腹時血糖 99mg/dl以下 HbA1c 5.5%以下

血糖値は、血液中のブドウ糖の量を見るので、糖尿病の指標となります。血糖値が基準値を超えた ら、HbA1cの検査を受けましょう。その方が正確です。(過去2カ月の血糖値の状況がわかるため)

高い:糖尿病・膵臓疾病・膵臓がん・ホルモン異常など HbA1cの値が高い:糖尿病の悪化・糖尿性腎症・網膜症など 低い:意識がもうろうとして死に至る場合もあり、危険です。

<血糖値を下げるには……>

ウォーキングが効果的です。特に食後は習慣化させると良いでしょう。代謝を上げることが大切なので、 筋トレを組み合わせると良いでしょう。(消費エネルギーが減ると血糖値が上がると言われています。)

血糖値を急に上げない「食べる順番(あとで記載)」や低GI食品を選んだり、糖質制限も有効と言えま すが、注意が必要です。

3肝機能検査 ・基準値

γ―GTP 50U/l以下 AST 30U/l以下 ALT 30U/l以下 ALP 96~300U/l

肝臓は「人体の化学工場」とも言われ、栄養の貯蔵・分配や筋肉作り、数百種類の酵素の分泌、ア ルコールの解毒など肝臓は数えきれないほどの仕事をこなしています。毎日夜遅くまで飲酒を続けると、オ ーバーワークは間違いないです。

さらに、過食や偏食(無理な食事制限)などで脂肪が増えすぎる「脂肪肝」や「ウィルス性の肝炎」に なると、自覚症状がないけれど確実に機能が低下して、慢性化⇒肌の黄疸⇒だるい症状⇒肝硬変 (機能ストップ)⇒肝臓がんと進むので怖いです。

γ―GTP(解毒に作用する酵素・アルコールが多いと高くなる) 高い:慢性肝炎・肝硬変・肝がん・アルコール性肝障害など

AST(GOT)(肝臓・心筋・骨格筋・腎臓などに含まれる酵素でアルコールが多いと高くなる) 高い:脂肪肝・慢性肝炎・アルコール性肝障害・胆石・心筋梗塞など ALT(GPT)(肝臓に特化した酵素・血液ドロドロの指標) 高い:脂肪肝・肝硬変・慢性肝炎・アルコール性肝炎・胆石など

ALP(体内でリン酸化合物を分解する働きをする酵素) 高い:肝・胆道系疾患(肝炎、肝硬変、肝臓がん、胆管炎、結石)・骨肉腫・甲状腺機能亢進 症・慢性腎不全・潰瘍性大腸炎など

骨に関係するので成長期に高くなり、エストロゲンの関係で妊娠後期も高くなります。 低い:甲状腺機能低下症・遺伝性低ALP血症など

肝炎の種類は、4つあります。「アルコール性」「ウィルス性」「薬によるもの」「食生活」です。 「アルコール性」は、アルコールを減らすかやめるしかないです。人によって差があります。数値を見て自覚し ましょう。ちなみに、毎日飲む人のカンゾウの寿命は、30年とも言われています。肝臓の修復力は、体内の細胞の中でも一番と言われているので、肝臓を休ませてあげるのが効果的です。また、ダイエットで偏っ た食生活をすると脂肪肝になるので、数値と向き合うことが大事です。

数値が低すぎても、肝機能障害のおそれがあるので、注意が必要です。

<「γ―GTP」と「AST/ALT」の両方が高い……>

肝炎初期の可能性があります。

<「だるい症状」と「AST/ALT」が急に高くなる……>

ウィルス性の肝炎の可能性があります。

<「γ―GTP」の数値が正常、「AST/ALT」が高い……>

薬の影響の可能性があります。医師にご相談を。

4貧血検査 ・基準値

赤血球数 男性:400~540×104/Ul、女性:380~490×104/Ul ヘモグロビン(Hb) 男性:12.0~16.2g/dl、女性:11.4~14.7% ヘマトクリット(Ht) 男性:36.0~48.6%、女性:34.2~44.1%

普通、赤血球が減るとヘモグロビンが減り、ヘマトクリット値も下がると言われ、この3つの値は密接してい ます。

<赤血球>(酸素を運びこみ、二酸化炭素を運び出します。)

少ない(貧血) 多い(多血症……血液の流れが悪くなり血管が詰まりやすい、血液ドロドロの状態)

<ヘモグロビン>(全身に酸素を運び、二酸化炭素を受け取って肺に運ぶ)

少ない(鉄欠乏性貧血・再生不良性貧血・溶血性貧血・慢性出血性貧血・腎不全・白血病 など)月経や無理なダイエット・偏食による鉄分摂取不足にも起こりやすいので注意です。

多い(多血症)

<ヘマトクリット>(一定量の血液の中に含まれる赤血球の数、だから%)

少ない(血液が薄い・貧血) 多い(多血症)脱水している時・生理前も高くなります。

鉄欠乏性貧血であれば、食生活を見直しましょう。鉄分・ビタミンB12・葉酸をしっかり摂る食生活(肉 や魚・レバー・緑黄色野菜などを多めに摂る)を続けると、1~3カ月くらいで効果が出ます。多血症は、 慢性の呼吸器疾患や先天性の心臓疾患の影響もあるようです。

4尿酸値検査 ・基準値 2.1~7.0mg/dl

尿酸は、腎臓から尿の中に排泄され、過剰になると尿酸同士が結晶化されて、破壊した時に痛風の発作が起きます。「痛風」の名の通り、風が当たっただけでも痛い症状です。

高い:高尿酸血症(痛風)・尿路結石・心血管障害・脳血管障害などのおそれ

……という風に、色々と健康診断の結果でわかります。まずは、自分が健康であるかどうか知ることから 始めましょう。

 

注目するのは「中性脂肪が低い!」「白血球の数」「LH比」

毎年の健康診断の結果は、ドキドキしますね。まずは、結果が出たらそのまま引き出しの奥にしまったり 捨てたりせず、よく見ることが大事です。 「健診なんて必要ない」という方いらっしゃいますが、健診の大きな目的は「自覚のない異常を見つけ る」ことだと思います。健診で全てを把握することはできませんが、見えない血液検査で前回の健診の時 とどう違うか比較することで、普段聞けない「体の声」を聞くことができますよ。

私自身は、ずっと「オールA判定」、全て「基準値内」でしたが、体重は年々増えていて、おなか周りも増 えていますから、縁がないと思っていた「リンゴ型肥満」になるおそれ、「隠れ肥満」です。スリムでもおなかポ ッコリの人もご注意ください。内蔵型脂肪型の方が、体には悪影響を及ぼします。

基準値内ですが、昔からずっと気になっていたのが「中性脂肪の値の低さ」でした。「痩せているわけで はないのに、中性脂肪が低すぎるのはおかしい」と思って色々調べたことがありますが、「基準値が低い」と いうことに対する納得する文献がありませんでした。よく書いてある「ダイエットし過ぎ」「食に関心がない」 「生活が乱れている」「内臓に疾患がある」のどれにも当てはまりません。しかし、たくさんの女性の栄養指 導をするうちに、見えてきました。

私と同じように「中性脂肪が低い」人は、自律神経のコントロールが上手くいっていない人が多いで す。自律神経失調症や自律神経がホルモンに関係することから女性ホルモンの変化に弱く、甲状腺 機能の病気にもなりやすくなります。自律神経については、後からも書いていきますが、中性脂肪値の 低い人は、自律神経と一生、上手くつきあうことが大事です。

あと健康診断で知っておきたいのが、「白血球」の数です。意外と見落としやすいのですが、「白血球と 体力の数は正比例している」そうで、「体力があるのに白血球が少ない」ということはないそうです。「活 動量が増えると白血球が増え、活動量が低下すると白血球が減る」と、免疫学の世界的権威であ る安保徹先生の著書にも書いてあります。

実際、私も運動し始めて体の調子が良くなると、年齢を重ねても白血球の数が増えています。また、安 保先生によると「血流の良い人は疲れない、太らない」とおっしゃっておられます。そこで気にしたいのが、 血液検査のところで書いたLH比です。

自分の健康診断の結果を毎年比べながら、血液をキレイにして、太らない・疲れない体を作っていきま しょう。

 

ダイエットに一番重要なのは、○○!!!「第3

○○」にも注目!

ダイエットの常識は、摂取エネルギー(カロリー)<消費エネルギー(カロリー)と言われています。 しかし、単に食べる量を減らすと確かに痩せますが、一緒に筋肉も落ちているので、リバウンドすれば脂 肪が付き、全体の代謝率も減り「痩せにくい体」になるのです。つまり、食事だけを減らすのではなく、同 時に代謝を上げることが大事です。

見出しの○○は、「代謝」です。 食事を減らす前に、代謝のことを知りましょう。 代謝には、3つの種類があります。

1基礎代謝

寝ている状態でも内臓を動かしたり、体温を維持したりするのに使われます。 基礎代謝は、加齢とともに低下します。グラフを見てもおわかりのように、代謝の60~70%を占めてい るので重要です。うち約40%が筋肉で消費されるそうです。

食事を減らして体重を落とそうとすると、冒頭にも書きましたが、筋肉も落ちてしまいます。基礎代謝は 筋肉に影響しているので、筋肉量が減ると基礎代謝も低下してしまい「太りやすい体質」になってしま います。

また、加齢とともに基礎代謝は減ってしまいます。つまり、基礎代謝が低いということは、「老化」を示す ことでもあると思います。

基礎代謝の高いピークは、10代後半から20代で、40歳を過ぎると年1%の割合で低下することがわ かっています。

女性は、更年期に入ると女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少し、ホルモンバランスも加えて筋肉 量の減少や自律神経に影響して太りやすくなってしまいます。(私も実感しています。)

男性は後でも述べますが、特に飲み事の多い方は、肝臓を弱めて基礎代謝を落としてしまう可能性 もあります。肝臓は基礎代謝の消費率の約5分の1を占めます。

また、食べないダイエットなどをする人に脂肪肝の人が増えています。これを「ダイエット脂肪肝」と言 い、老化を引き起こすそうです。冷え症の人も肝臓の働きを弱めていることになるので、肝臓を含め内臓 の働きが低下するので代謝が落ちてしまいます。

2活動誘発体熱産生

これは、体を動かすことで使われる代謝で、「身体活動代謝」とも言われ、日常体を動かしたり、スポ ーツをしたりして消費される代謝です。全体の10~20%を占めています。

3食事誘発熱産生

これは、食事を摂ることで生じる第3の代謝と呼ばれ、私も注目しています。 食事誘発産生とは、食事から摂った栄養が分解の時に活発に働き、エネルギーが使われて体熱が発 生するのです。食事をして体が熱くなる、汗をかきやすくなる人は高いと言えます。

また、朝が一番多く消費され、夜は朝より少ないので、朝食を摂らない人や遅い夕食・夜食を摂る 人は、代謝率が低下します。体温の低い人・冷え症の人も代謝が低下しています。

さらに、痩せている人は高く、太っている人は低いということもわかっていて、加齢により低下していくよ うです。

まとめると、 1「基礎代謝」……何もしなくても消費されるエネルギー 2「活動誘発性体熱産生」……日常行動で消費されるエネルギー 3「食事誘発体熱産生」……消化、吸収する時に発生するエネルギー

加齢とともに低下すると書きましたが、努力することで上げることが可能です。それは、嬉しいことです。

一番大きな代謝の割合を占めるのが、基礎代謝です。 基礎代謝は筋肉と関係しているので、筋肉を鍛え、筋肉量を増やすことで基礎代謝がアップします。そ して、筋肉が基礎代謝で消費するエネルギー源の多くが脂肪です。つまり、筋肉が多くなった分、「痩せ やすく、太りにくい体」になります。

しかし、女性の場合は男性に比べ筋肉量が少なく、大きくなりにくいです。そのため、女性が脂肪燃焼も 期待して体作りを行う場合は、有酸素運動と組み合わせてトレーニングすると良いと言われています。

「痩せる=体重減・サイズ減」ではなく、「痩せる=代謝を良くして体の余分な脂肪を減らすこと(体 脂肪を正常な値にすること)」です。そのためには、食事を極端に減らすことは、かえって良くないことなので す!

また、基礎代謝が高い人は、肌の色つやも良いはず……何故なら、全身の細胞に頻繁に酵素や栄 養素が運ばれ、新陳代謝が活発になるからです。

<基礎代謝が低いと思われる方>

体温が低い、冷え症、低血圧、顔色が悪い、頭痛や腰痛持ち、生理不順、運動不足、汗をかかな い、食べないのに太る、食事抜きや偏ったダイエットをしている、朝食を食べない人

以上の項目に1つでも当てはまったら、基礎代謝が低いと思われます。

また、健康面も心配です。 ガンは「代謝異常」による病気とも言われているので、ガン体質にならないためにも基礎代謝を上げま しょう。ちなみに、多くのガン患者さんの特徴に、代謝異常により「汗が出ない」「尿が臭い」「便が出な い」ということがあります。

「食べる量も生活も昔と変わらないのに、どうして体重が増えるの?」とよく聞かれます。まずは、年々 減っていく基礎代謝を上げないと痩せにくくなります。基礎代謝が低いままダイエットしてもリバウンドして、 もっと痩せにくくなるだけです。

基礎代謝を上げるには、筋肉を付けて筋肉量をアップすることと、無理なダイエットをせずに、体を冷や さないで内臓の働きを助けることが重要なポイントと言えます。加齢とともに基礎代謝は落ちますが、筋 肉を付けると上げることができます。

まずは、下記の13の項目を意識しましょう。 1筋肉を付ける 2体温を上げる 3血流・血行を良くする、貧血を改善 4腸内環境を改善 5運動をする 6体の柔軟性を高める 7呼吸を良くする 8姿勢を良くする 9正しい歩き方 10入浴 11代謝を上げる食事・朝食を摂る 12質の良い睡眠 13カフェインを含む飲み物(コーヒー・紅茶・緑茶など)・ハーブティーを飲む

意識することも大事ですね。 そして私は、第3の代謝に注目しています。「食事誘発熱産生」は痩せている人は高いと書きました が、食事誘発熱産生が低いと「基礎代謝」「活動誘発性熱産生」も低いと考えられます。

また、遅い夕食や夜食など食事の時間が遅くなるほど食事誘発熱産生が低下すること、加齢によって も低下することがわかっています。これを改善するには、熱を多く生み出す「筋肉」や「体温」も関係すると 思いますが、次の体内時計と内臓の働きも関係すると思います。

 

体内時計と内臓の働きとBMAL1

私たちの体には、体内時計があります。体内時計が乱れると、不眠を引き起こし、さらには食欲増進 (肥満)・血圧上昇(高血圧)・ホルモンが乱れる(血糖値上昇)など、生活習慣病を発症する原因 となってしまいます。

その体内時計のリズムをなるべく乱さない生活が、太らない体作りの基本になると思います。

朝起きて、夜眠るのは、その体内時計のリズムによるものです。朝、太陽の光を浴びると、脳にある体 内時計のスイッチが入り、リセットされて活動し始めます。

それと同時に、メラトニンという「睡眠ホルモン」の分泌が止まります。メラトニンは、朝目覚めてから14~ 16時間経過すると再び分泌を始め、体内時計に働きかけ、覚醒と睡眠を切り替えます。それにより、私 達は自然に眠気を感じるようになるのです。不規則な生活をしていたら、体内時計が狂ってきます。

また、内臓にも活動時間があります。

この「グラフ1:内臓の活動リズム」を見ると、よくわかりますね。肝臓が一番活動するのは「お昼」で、午 後になるとだんだん活動しなくなり、夜はお休みします。胃も脾臓も同じく、夜はお休みしています。なの で、夜お酒を飲んだり、脂たっぷりのおつまみを食べるのは、内臓にとっては、寝ていたのに無理やり働かさ れるようなものです。

でも内臓たちは、不眠不休で文句も言わず、無言で働いてくれています。

<肝臓の働き>

栄養素の貯蔵・分配・筋肉作り・消化酵素の分泌・アルコール・薬・食品添加物などの解毒・脂肪の 分解や、脂溶性ビタミンの消化・吸収を助ける胆汁を生成したりと、そのお仕事は多岐にわたります。

夜に肝臓がお休みしている間に暴飲暴食をすると、困った肝臓は、糖質や脂質を貯蔵してしまいます。 それが肥大していくと「脂肪肝」になります。逆に糖質を抜いたり栄養が不足しても「脂肪肝」になりま す。(前項でも書きました。)

肝臓が悪くなると「身体がだるい」という症状が起きますが、「物言わぬ臓器」とも言われており、ほとん ど自覚症状がないため、痛くなった時はもう手遅れということもありますし、動脈硬化や高脂血症・糖尿 病などのリスクも高いので、怖いです。気をつけましょう。お酒を飲む人は「休肝日」を作り、肝臓を休ま せてあげましょう。

<胃の働き>

強い酸性の胃液を出して食べた物を消化し、腸へと送り出すのが役目ですが、空腹時はたった50mlし かないのに、食事をすると2lくらいまで広がります。それが「早食い」で一気によく噛まないで食べた物がや ってくると、胃の負担は大きいでしょう。よく噛んで少しずつ胃に送ってあげましょう。それだけでも胃への負 担は少なくなります。

胃の1回の消化時間は、約3~6時間と言われています。腹8分を心がけて、だらだら食いも気をつけま しょう。

最近では食事の負担だけでなく、ストレスや精神的な疲労により急増している「機能性胃腸炎」とい う「胃のもたれ」や「痛み」を感じる症状が多く見られるようです。胃薬の常用は、肝臓にも負担がかかるの で、ご注意ください。

<膵臓の働き>

胃の裏側にあり、消化酵素や血糖値の調整をするインスリンを分泌する臓器です。膵臓内のたった3g というランゲルハンス島(膵島)の細胞のうち、α細胞は血糖値を上昇させるグルカゴンというホルモンを分 泌し、β細胞は血糖値を下降させるインスリンを分泌します。早食いや高血糖食(高GI値食)・高脂肪 食をはじめとする現代の食生活により、インスリンが多量に出ると、体脂肪を作り出します。さらに近年 は、「インスリンが出ない」という糖尿病やその予備軍が増加しています。食生活と食後の運動の改善が カギになります。

<腎臓の働き>

へそのやや上にあり、左右一体の臓器です。毎日約1400mlもの血液をろ過して浄化し、老廃物を尿 にしてくれます。体内の水分量・血圧の調整・赤血球の4生成を促すホルモンの分泌も担っています。

しかし、高血糖が続くと腎臓はろ過機能が破損して血液に老廃物が混ざってしまい、全身に回ってしま います。血圧が高くても腎臓に影響があります。

上記の「グラフ1:内臓の活動リズム」を見ると、腎臓だけ、夜に機能がアップしています。夜寝ている間 に働いて血液をクリーニングしてくれているのです。

そういった内臓の働きと営業時間を考えると、「いつ食べるか?」が見えてくると思います。夜遅く食べ ると、消化しにくく、代謝が落ちて太りやすくなるということは、わかると思います。

もう1つ注目して欲しいのが、「グラフ2:BMAL1の増減グラフ」です。 <BMAL1(ビールマンワン)>

生活リズムを調整するたんぱく質の1種で、体脂肪の増減指令を担い、BMAL1が増加すると体脂 肪が増加するということになります。

グラフ2によると15時頃に脂肪の蓄積量が少なくなり、21時から深夜2時の間が最も脂肪の蓄積量 が増えるということになります。

間食をするなら、昔から「3時のおやつ」と言われていましたが、理にかなっているのですね。そして、夜食 べるお菓子は、肥満に繋がるということです。

また、遅い暴飲暴食や夜更かし・睡眠不足・外に出ないなど、体内時計を狂わせると、ますます全ての 体内時計が狂ってしまうので、代謝の悪い体になります。まずは、自分の体内時計を見直すことが大事 です。

体を動かしたり、重い物を持ったりすると筋肉痛になりますが、筋肉痛になると痛いところをマッサージし たり、湿布を貼ったりメンテナンスをしますよね。ところが内臓が疲れても、メンテナンスすることはほとんどな いと思います。手遅れにならないためにも、「体の声」を聞いて早目にメンテナンスしてあげましょう。

 

内臓の基礎代謝を知り、肝臓を温めることが大事

「冷えは万病のもと」と昔から言いますが、「冷えは肥満のもと」とも言えます。太っている男性が汗をかい ていても、おなかは冷たいですし、女性も脂肪がついているところ(お尻や胸や二の腕)をさわると冷たいで すよね。

内臓の働きを書きましたが、もう1つダイエットに重要な注目すべき点があります。それは内臓の基礎代 謝です。

体内で熱を多く生み出すのは「筋肉」ですが、基礎代謝量の内訳を見ると内臓の占める割合が多いこ とから、内臓を冷やすと基礎代謝が低下することがよくわかると思います。

夏に冷たい物を食べすぎて内臓を冷やすと、代謝が落ちてしまいます。その中でも、体の中で最も 大きい臓器は「肝臓」です。そして、グラフを見ておわかりのように、基礎代謝の約2割は肝臓です。肝臓 は、体重の約50分の1、1~1.5kgの重量があります。肝臓の仕事は多岐に渡り、基礎代謝の消費率が 高くなります。よって、栄養の消化・吸収と深い関係にある肝臓を温め元気にしておくことで、ダイエットは もちろん、健康管理においても重要です。

肝臓を温めるには「温かい飲み物を飲む」ことです。日本人は、ビールなどをキンキンに冷やしたり、氷 を入れた飲み物を飲むことが多いですが、気をつけましょう。内臓が冷えて基礎代謝が落ちて太りま す。どうしても冷たい物を飲む時は、一度口の中に入れて、温度を上げてから飲みこみましょう。

私は、おなかが冷えそうな時は腹巻をしています。冬は、肝臓を温めるために、肝臓のあたりにカイロを 貼っています。肝臓の位置はおなかの右上にあります。横隔膜の下、胃のとなりあたりです。背中側から 当てるのもいいです。

肝臓や内臓を冷やさないようにすること、温めることは、基礎代謝を上げて、太りにくい体を作るポイ ントです。冷たい物を食べたり飲んだりする人は、まずそこから治していきましょう。

 

肥満は遺伝ですか? 2つの脂肪細胞・タイプ別の太り方

「肥満は遺伝でしょうか?」というご質問をよく受けます。遺伝は確かに影響ないとは言いきれませんが、 100%ではありません。両親が肥満でも肥満でない子もいます。子どもの肥満のほとんどは食生活が関 係し、両親の影響、特に母親の影響(生活習慣)を受けます。

脂肪細胞は、2種類あります。「白色細胞」と「褐色細胞」です。

<「白色細胞」>

悪と言われる脂肪細胞が「白色細胞」で、これを増やさない・膨らませないというのがポイントになりま す。以前は「白色細胞の数は、20歳前後までに決まるため、大人になったら増えない」という説がありまし たが、最近の研究では、年齢にかかわらず脂肪細胞は分裂し、増殖を繰り返し、「食べ過ぎる」と細胞が その脂肪を吸い取ってどんどん大きく膨らみ、さらに数が増えることがわかってきました。怖いですね。

白色細胞は全身にありますが、特に下腹部・お尻・太もも・背中・二の腕・内臓の周りに多く存在して います。女性は、男性と違い出産に子宮を保護するためにも、腰や太ももなどの下腹部に脂肪が蓄積し やすく、下半身デブ(洋ナシ型肥満)になりやすくなり、女性は思春期と40歳を超えて増える傾向がある ようです。

男性は、大きな骨格の内部に支部を蓄えられるスペースがあり、食生活で内臓に脂肪が増えやすいの です。(りんご型肥満)この内臓脂肪型肥満は、糖代謝異常や脂肪代謝異常を引き起こしやすいので、 生活習慣病のリスクが高いので注意が必要です。

一度増えてしまった「白色細胞」はなかなか減らすことはできませんが、運動や食事内容に気をつけるこ とで小さくすることは可能です。しかし、減ったわけではないのでリバウンドすると膨らみます。

<「褐色細胞」> 「褐色細胞」は、「白色細胞」と働きが全く異なります。「希望の脂肪細胞」であり、脂肪を燃焼してくれ る細胞です。細胞内の脂肪をエネルギー変換する細胞で、この褐色細胞が多ければ多いほど、体脂肪 は消費されます。

場所は、首の回り・脇の下・肩甲骨の周り・心臓・腎臓の周りにあります。

この褐色細胞が活発な人は、太りにくいそうです。その働きを活発にする方法が、褐色細胞がある部 分の「ストレッチ」と「冷たい刺激」を与えることです。

褐色細胞は、幼児期に冬でも薄着で過ごし、室温が低い状態で育つと体温を上昇させるために褐色 細胞が活性しやすい体質になることがわかっています。

子供のために両親が寒いからといって室内温度を上げて快適にしたり、風邪をひかないように厚着させ たりすると、褐色細胞の活性度が低い体質になると言われています。「乾布摩擦」は理にかなっています ね。

タイプ別の太り方

肥満というと身長と体重の割合で決めることが多いですが、太り方には、3つのタイプがあります。「水 太り」「脂肪太り」「筋肉太り」です。

<「水太り」……筋力不足・低体温・冷え症・血行不良・代謝ダウン>

女性に多い太り方で、「下半身デブ」タイプです。デスクワークで座る仕事や長時間立ち続ける仕事は、 代謝が悪くなりリンパの流れが滞って下半身が太りやすくなります。 「トイレの回数が少ない」「冷え症」「足がだるくむくむ」「なかなか痩せない」「甘い物が好き」「筋肉 がやわらかい」という症状が見られます。

このタイプは、適度な運動をして筋力を付け、入浴・リンパマッサージなどをすると効果的です。甘い物を 控え、冷たい物を摂らないようにしましょう。

<「脂肪太り」……食べ過ぎが原因・血液ドロドロ>

食べ過ぎにより、摂取カロリーが消費カロリーを、オーバーして脂肪太りとなります。血中の脂肪が増える ため、血液ドロドロで血行も悪くなります。

脂肪太りには、さらに2つのタイプに分かれます。

・内臓脂肪蓄積型(リンゴ型)

男性に多く、リンゴのようにおなか周りに脂肪が付きます。内臓脂肪が多く、生活習慣病のリスクが高い です。健康診断の腹囲とBMIで判断できます。

・皮下脂肪蓄積型(洋ナシ型)

女性に多く、洋ナシのように下半身(お尻・太もも・おなかまわり)に脂肪が付きます。皮下脂肪がどんど ん蓄積されると、セルライトができます。 「食べ過ぎ」「早食い」「ながら食い」「便秘がある」「肌に吹き出物がある」「肩こり・頭痛・腰痛など がある」という症状が見られます。

このタイプは、食べ過ぎをやめ、腹八分にしましょう。「ながら食い」「早食い」をやめてよく噛んで(30回くら い食べる)、血糖値を上げない食べる順番(野菜・タンパク質・糖質の順)をして、時間をかけてゆっくり味 わって食べましょう。お酒や甘い物の摂取を控えましょう。

<「筋肉太り」……見た目ガッチリ>

筋肉の間や上に脂肪が付いていて肉質がかたく、以前スポーツをしていてやめた人に多く、基礎代謝が 低下しているのに食事量を変えず、脂肪が付いてしまったというようなタイプです。 「スポーツをしていた」「早食い」「大食い」「胃腸が強い」「足やお尻が太い」「みかけより体重が重 い」「汗をかきやすい」「冷たい飲み物をよく飲む」「生理痛がひどい」という症状が見られます。

このタイプは、筋トレより有酸素運動の方が効果的で、ウォーキングなどをして五感を使って気を紛ら せ、汗をしっかりかいて脂肪を燃焼しましょう。ストレッチや筋膜リリースや硬くなった脂肪をマッサージするこ とも効果的です。食事は、和食を中心にしましょう。

昔は、白色細胞の数が決まるのは、3つの時期があって1妊婦末期(出産の3カ月前)、2生後1年前 後の乳児期、3思春期という説があり、妊婦さんには妊娠後期に急激に体重を増やさないよう、子供が 1歳前後に離乳食を与えすぎて太らせないように指導していましたが、最近の研究では40歳過ぎても白 色細胞が増えるそうで……ショックですが同時に納得しました。体重、増えましたから。「食べ過ぎ」は注 意しなくてはなりませんね。

褐色細胞については、「希望の脂肪細胞」と書いたのは、私の個人的な意見で表現させていただきまし た。普段の生活でも褐色細胞を意識しております。肩甲骨周りに多いため、「マエケン体操」を毎日し ています。

また、「タイプ別」の太り方については、私の場合ほとんど当てはまる「混合型」だと思います。さらに痩せ にくい体になっていますね。若い頃から意識していたらと思いました。基礎代謝を上げて地道に努力してい こうと思います。

 

腸美人になりましょう〜

私が栄養指導で便秘だった人の多くは、ダイエットしている・朝食を食べない・偏った食事をしてい る・和食を食べない・ご飯を食べない人……でした。

大腸がんは、今や胃がんや肺がんを抜いてトップになりました。しかも女性は、男性より多いのです。その 原因は、「食生活の欧米化」とよく言われますが、男女の差があることを考えると「便秘」が関係している と思います。女性は便秘多いイメージありますよね。

大腸がんの要因は、10年前の生活が決定付けると言われています。若い時に肉や甘い物を食べ、運 動せずにストレスを溜めて便秘が続くと、10年後にガンのリスクが高くなることがわかっています。

現在は、腸内細菌を調べると「大腸がんが起こりやすい腸内バランスかどうか」がわかるそうです。

最近、アレルギーや肥満や糖尿病までが、腸内環境と深くかかわっていることがわかってきました。2006 年の科学雑誌「ネイチャー」では、太ったマウスの腸内細菌を痩せたマウスに与えると痩せたマウスが太っ たというのです。腸内細菌は、病気だけでなく体質も変えてしまうということですね。

快便で健康な人の腸内は、だいたい善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌70%だそうです。ちなみ に便秘の人は、悪玉菌が多いそうです。日和見菌というのは、善玉菌が多いと善玉に傾き、悪玉菌が多 いと悪玉に傾くという、名前どおりその時の日和を見て動くのですね……。理想的な腸内細菌で出る便 は水分が80%くらいで、いきまなくても「気持ちよく出る」感じで、発酵しているからにおいもきつくないのだそ うです。

「便」という字は、「たより」とも読めますね。文字通り「体からの便り」。便を見ただけで体の状態がわかる ので、色・形をよく見ることが大事です。

便の形で一番良い便は、バナナ状です。

■バナナ状……1日250gくらいで、繊維が多くて水に浮くタイプです。

■半練り状……健康な便。

■カチカチ・コロコロ状……便秘気味に多い便。

■泥状……過敏性腸症候群(神経性の下痢)の疑い。

■水様状……いわゆる下痢便。鮮血が混じって赤い時は、O-157感染の疑い。

便の色は、

■黄色……最も正常な便

■茶褐色……正常な便

■黒いタール状……胃がん・十二指腸潰瘍や小腸の病気の疑い。すぐに専門医を受診すること。

■赤……通常の硬さの便なら痔か大腸がん・直腸がんが疑われる。真っ赤な下痢状態だとO-157感 染が疑われる。その他、潰瘍性大腸炎なども。

■白……バリウムを飲んだ後ではなく通常の硬さのこの便が出たら、黄疸の疑いあり。すぐに専門医へ。 水様性の場合は、脂肪の摂りすぎによる消化不良や腸の病気が疑われる。

「便意を催す」と言いますが、便となった食べ物の残りかすに重みがないと、便を催さないそうです。つまり、便の量が足りないと便意を催さない、というのが一般的な便秘になります。便秘薬などで出すこと を考える前に、便のかさを増やすことを考えた方がいいかもしれませんね。

便のかさを増やすには「食物繊維」です。ご飯を食べると良いですね。お米は白米より玄米の方に食物 繊維が多いです。胚芽米や麦など雑穀を加えるという方法もありますね。

男性は女性に比べ「便秘が少ない」のも、体質の違いもあると思いますが、男性は丼物などをよく食べ たりと、女性よりご飯を多く食べているからです。

女性は、ダイエット(糖質制限)でご飯を敬遠し、肉や野菜だけにしてしまいがちです。ご飯に和食の献 立も見直してみましょう。味噌汁や納豆、ごぼうやひじきなどの食品を使った和食のメニューにすると、食 物繊維の量を考えなくても大丈夫です。

ヨーグルトの乳酸菌が腸の善玉菌を増やして便秘に効くのは、みなさんご存知でしょう。でも、同じ効果 がキムチ・納豆・味噌のような発酵食品にもあるのです。もちろん、ぬか漬けにも。ヨーグルトが良いからとそ れだけを食べると栄養が偏るし、かさが増えません。

最近、「腸内フローラ」というワードを聞くようになりました。小腸の終わりから大腸にかけて、お花畑のよ うに腸内細菌がびっしりと敷き詰められている状態を言うそうです。

健康な人の腸内には400種を越える、総数で約100兆個もの腸内細菌がバランスよく住みついていま す。人間の体を構成している細胞数は60兆個と言われていますので、いかに多くの細菌が繁殖している かがわかります。

その中で気になるワードがありました。「エクオール」です。大豆イソフラボンに含まれるダイゼインという成 分が、腸内菌の力を借り、変換されて生み出されるようです。ダイゼインのままと比べると、よりエストロゲン に似た働きをすると言われ、腸内細菌がエクオールを出し肌のコラーゲンを増やした結果、シワが薄くなっ たと言われています。線維芽細胞の働きをあげて肌のハリに期待できます。

エクオールには、更年期の女性の顔のほてり、シワ、骨密度の低下を防ぐと報告されています。女性 には、必須ですよね。腸内細菌のエサとなる食物繊維は、ごぼう・玉ねぎ・アスパラガスなどの野菜や、 納豆・大豆などの豆類。野菜と大豆製品がエクオールを作ります。

NHKスペシャルで「腸内フローラ」の特集番組があり、それによると糖尿病にも短鎖脂肪酸が深く関わ っていて、短鎖脂肪酸が減るとインスリンも減るそうです。ガンにも腸内細菌が関わっているそうで、ガン患 者の便から腸内フローラを調べたら、ガンを引き起こすと思われる新種の菌が発見されたそうです。

その菌はアリアケ菌と名づけられ、アリアケ菌が出す物質を「DCA」と言います。「DCA」が細胞の老化 を引き起こし、老化した細胞は発がん物質を撒き散らし、ガンを作るそうです。この研究は科学雑誌サイ エンスで、世界中の注目を浴びています。

また、肥満になるとアリアケ菌が増え、腸内菌で性格が変わることから、鬱病も腸内フローラの改善をす る治療が進められています。

腸内フローラには、遺伝はないそうです。 元々おなかにいる時の赤ちゃんは腸内菌を持っていないので、誕生の瞬間から菌を得るようです。 いかに生まれてからの食生活が赤ちゃんの腸内フローラや性格・体質も作りだしていくか……ということで すね。

免疫力も腸内細菌で大きく変わるので、毎日の食事で善玉菌を繁殖させ(野菜や果物を摂取)、 発酵食品を毎日摂って善玉菌を増やしましょう。

 

自律神経とダイエットとの関係

基礎代謝が低いことも問題ですが、実はもう1つ大事なことがあります。それは自律神経のバランスで す。

自律神経とは、例えば「呼吸」もそうですが、寝ている間も止まらずに休まずに続きますよね。無意識 に働く内臓や血管にかかわる神経で、心臓を動かしたり汗をかいたり、自分ではコントロールできない自 動的に働く神経のことです。体温調節もそうです。自律神経がなければ、人は生きられません。生命維 持で、なくてはならないシステムです。

自律神経は活動する神経と言われる「交感神経」と、休む神経と言われる「副交感神経」の2つに 分類され、必要に応じて自動的に切りかわって働くようになっています。この自律神経のどちらかが優位 になったりしてバランスが上手くとれないと、体の一部が痛くなったり具合が悪くなったり精神的に落ち込ん だり……と人によって様々で、いくつか重なって症状が現れます。

呼吸や心臓を動かす神経なので、仕事などで無理をしたり、逆に楽な生活をすると乱れて、免疫力が 低下し病気になります。

交感神経は、主に昼間に働き、「元気」「やる気」の状態を作りだし、活発に活動するのに対し、副 交感神経は主に夕方から夜に働き、「リラックス」「癒し」の状態を作り出す神経です。

交感神経は「アクセル」、副交感神経は「ブレーキ」とも言われます。つまり、交感神経が優位に働 いている人は、「ノルアドレナリン」という攻撃的なホルモンが出て、興奮し活動的になります。心臓の鼓 動が早くなり、呼吸も激しくなり、消化器官の栄養を吸収する能力は低下し、脂肪を燃焼します。

ところが副交感神経が優位に働くと、「アセチルコリン」というホルモンが分泌されます。交感神経とは 逆に、体を休めリラックスした状態になり、消化器官は栄養を吸収しようと働きます。

「交感神経(アクセル)」「副交感神経(ブレーキ)」のバランスが大事です。

スポーツ選手は、交感神経の方が優位に働き、闘争心が強く、行き過ぎるとピリピリした緊張感・不安 感やコンディションの乱れ、イライラしたり疲れが取れなかったり、便秘したりするので、副交感神経とのバラ ンスも必要です。

また、副交感神経が優位に立ちすぎても、すぐ疲れる・やる気が起こらない・落ち込みやすい・全身が 痛む・筋肉が弱って力が出ない・太りやすい……という症状があり、続くと病気を引き起こします。

自律神経が乱れると、慢性的な疲労、だるさ、めまい、偏頭痛、動悸、ほてり、不眠、便秘、下 痢、微熱、耳鳴り、手足のしびれ、口やのどの不快感、頻尿、残尿感などを感じます。

精神的な症状では、イライラ、不安感、疎外感、落ち込み、やる気が出ない、憂鬱になる、感情 の起伏が激しい、あせりを感じる、不整脈、パニック障害などもそうです。

症状が1人1人違うように、その原因もまた1人1人違います。自律神経のバランスが乱れるのには、 色々な原因が複雑にからみあっていると言われています。

<生活リズムの乱れ>

夜更かし、夜型人間、夜間勤務や、子供の頃からの不規則な生活習慣など、人体のリズムを無視し た社会環境やライフスタイルが自律神経失調症を引き起こします。

<過度のストレス>

社会的ストレス、人間関係、精神的ストレス、環境の変化など、過剰なストレスが蓄積すると自律神 経失調症になりやすいです。

<ストレスに弱い体質>

子供の頃からすぐ吐く、下痢しやすい、自家中毒、環境がかわると眠れないなど、生まれつき自律神経 が過敏な人もいます。また、思春期や更年期、身体が弱っている時は、自律神経のバランスが乱れやす くなります。

<ストレスに弱い>

ノーと言えない、感情処理が下手、気持ちの切り替えができない、人の評価を気にしすぎる、人と信頼 関係を結ぶのが苦手、依存心が強いなど、ストレスへの抵抗力が弱い傾向のある人も自律神経失調症 に陥りやすいタイプと言えます。

<現代社会の環境>

現代の生活は適応能力が衰えやすく、社会環境の変化、人間関係や仕事などの環境の変化などへ の不適応や過剰適応から自律神経失調症になる場合もあります。

<女性ホルモンの影響>

女性は一生を通じてホルモンのリズムが変化しつづけ、この変化が自律神経の働きに影響を与えます。

<免疫力の低下>

自律神経のバランスが良いと白血球のバランスも良くなりますが、バランスが崩れると免疫力が下がり、 病気になります。

交感神経が過剰になると、糖尿病・高血圧になりやすいとも言われています。他にも睡眠・便秘・呼 吸・運動などにも関係しています。

ダイエットとどう関係するかというと、食事を抜くなど極端な食事制限をすると、内臓が働かなくなり、血 流が悪くなり、交感神経が低下すると代謝量が減るので太ってしまいます。そんな状態でイライラやストレ スが溜まると、過食を招いてしまいます。心と体の両面に症状が現れ、几帳面で努力家のまじめな性格 の人がなりやすいです。

中には、やる気が起きない・気分がどんより沈んでいるといった「うつ症状」が見られます。肉体的にも、 頭痛、微熱、だるさ、食欲がない、不眠などの症状が現れます。

ダイエットを決めたら、無理な食事制限をしようとします。でも、逆効果の場合が多いのです。食べる量を 減らせば一時的に体重は落ちます。しかし、その人の体脂肪はおそらく変わっていません。

体脂肪が落ちたのではなく、筋量も減っていますから、基礎代謝が落ちて、自律神経が乱れて、ホルモ ンのバランスが乱れて、肉体的だけではなく、精神的にもゲッソリし、負のスパイラルに陥ることもあります。 「若年性更年期障害」もそうです。

「更年期障害」とは、自律神経失調症の一種です。

閉経期前後の女性に現れ、エストロゲン(女性ホルモン)が欠乏し、ホルモンバランスが乱れ、イライ ラや不安・そう鬱などの精神的な症状や基礎代謝の低下により太りやすくなります。それが、若いうちから症状があるというのは残念なことです。体を老化させています。

自律神経のバランスを上手く整えること、「アクセル」と「ブレーキ」を上手く操縦することが大事ですね。

 

「幸せ太り」と「怒りのホルモン」

「幸せ太り」は本当でしょうか?

結婚して太ったら「幸せ太り」とよく言われますね。本当にそうでしょうか?

脂肪は、エネルギーを燃焼させる時に燃えます。当然、逆にそのエネルギーを蓄えようとする力も働くの で、休んでいる時に脂肪を蓄積します。これは自律神経に関係しています。 「自律神経とダイエットとの関係」のところで、「交感神経が優位に働いている人は、『ノルアドレナリン』とい う攻撃的なホルモンが出て、興奮し、活動的になると書きました。心臓の鼓動が早くなり、呼吸も激しくな り、消化器官の栄養を吸収する能力は低下し、脂肪を燃焼します。

ところが、副交感神経が優位に働くと、「アセチルコリン」というホルモンが交感神経と逆に体を休め、リラ ックスした状態になり、消化器官は栄養を吸収しようと働くので、結婚しての「幸せ太り」については、「アセ チルコリン」が出ている状態なのかもしれませんね。でも「幸せ太り」は、結婚して幸せな証拠、心が満たさ れているからということで、私はほほえましいことだと思います。ある程度冷やかされたら、食生活を見直し た方がいいかのしれませんね。

怒りをパワーに変える!

「怒り」ってすごいパワーが出ます。

例えば、私は夫と夫婦喧嘩をして怒りがおさまらないと、何故か大掃除をし始めます。この方法は、良 かったです。何故なら、部屋がキレイになるし、導火線の短い私のカーッとした感情も、スッと徐々におさま っていくからです。 「怒り」は年を取ってくるとだんだん衰えていき、ケンカもしなくなるので不思議です。怒りもパワー(エネルギ ー)を使うということ。もしかしたら、「年を取って丸くなった?」というのは、パワーを生み出す気の能力が 落ちているのかな?と。これも代謝の1つなのかも……と思う今日この頃です。

ある日、私が閉館1時間前にジムへ行った時のことです。ランニングマシーンでジョギングしていたら、後ろ でカップルの声がしました。若い女性が相手の男性に話している会話が聞こえたのです。 「あのおばちゃん、まだ走ってる。そんなに頑張っても無駄なのに。早くあきらめて、マシーン空けてくれないか な」と。 「何ですって!」私は心の中で叫びました。そして「誰がマシーンを明け渡すものですか! 歩いてでも意 地でも閉館まで続けてやるわ!」と怒りでカッカしながら、走ったのです。

実はその会話が聞こえる前は、「もうやめようかな。辛くなったし」と思いながら、ダラダラと走っていたので す。そう、私に足りなかったのは「怒り」です。怒りのパワーってスゴイです。

それまでは「ジムへ行く」ということに満足していて、本気で走ったことなかったなと。その時に「くそ~(下品 ですみません)若い子に負けるか~」と思って走っていたら、途中から何故か爽快感が出てきました。β― エンドルフィン(ランナーズ・ハイ)が出たようです。

ダイエットって継続することが辛かったりしますが、目標にちょっとした「怒り」のエピソードがあると、モチベ ーションが違うと思います。ライバルの存在とかも良いですね。怒りのホルモン「ノルアドレナリン」を分泌して「やる気」を出すことも大事です。怒りをパワーに変えましょう!

 

性ホルモンの乱れ・更年期と若年性更年期

女性ホルモンは、女性の心と体をコントロールしています。女性ホルモンの分泌量は20代後半から30代 前半が分泌のピークで、その後は減少していきます。美容だけではなく健康にも大きなかかわりを持ち、 バランスが崩れると、さまざまな影響があります。ダイエット・肥満とも関係しています。

女性ホルモンのバランスを崩す原因は、ストレス・不規則な生活・睡眠不足・過度なダイエット・出 産・更年期などがあり、女性は人生のほとんどを常にホルモンバランスの崩れと闘っているようなものです。 「生理不順」「肌荒れ」「生理痛」「不正出血」「PMS(月経前症候群)」「自律神経失調症」「不 妊」「つわり」「更年期障害」などがあります。

女性ホルモンの指令を出す脳の部位と自律神経をコントロールする脳の部位が近いので、ホルモン バランスを崩すと自律神経も連鎖して不調になり、逆に自律神経のバランスが崩れると女性ホルモンのバ ランスも崩れやすくなるようです。めまい・ふらつき・動悸・息切れ・手足の冷え・発汗・のぼせ・頭痛・不眠 などもひき起こすようです。

また、女性ホルモンが減ると食欲が抑えられなくなり、過食気味になるそうです。ダイエットで食事を 制限して、女性ホルモンバランスを崩すと、かえって危険なことがわかりますね。心と体のバランスが悪くなり ます。

<良いホルモン状態だと……>

月経周期が正常・内臓脂肪が付きにくい・冷えない・女性らしい体型・肌・髪がつやつや

<女性ホルモンのバランスが崩れると……>

月経不順・冷えやすくなる・イライラ・うつうつ・肩こり・だるい・肌荒れ・乾燥

<ホルモンの分泌量が低下(更年期)>

月経が不順・ホットフラッシュ・内臓脂肪が付きやすくなる・骨量が減る・抜け毛・白髪が増える

<男女性ホルモンの老化度チェック>

足の内くるぶしから指4本分上(三陰交というツボ)を押して、痛い人は性ホルモン不足の危険がありま す。

<男性の更年期>

男性にも「更年期」があります。男性は女性より早く、30歳くらいから男性ホルモンは減り始めて、40歳 から50歳代に男性の更年期として、肩こり・尿が出にくい・性機能の低下・記憶力や集中力の低下・ 体のだるさ・やる気が出ない……などが主な症状だそうです。

<男性ホルモンの危険度チェック>

□お酒を飲んでいないのに、いつも赤ら顔

□尿切れが悪い、残尿感を感じる

□仕事にやる気が出ない

□休日はたいてい外出しない

性ホルモンが少なくなる理由は、女性は特に人間関係の亀裂、恋愛の破綻などの影響、最近は食べ ないダイエットの影響が大きいようです。

男性は、上司に怒られたり、負けを感じると低下するそうです。男性は強さを求めるので、性ホルモンが 充分に満たされていると細胞が働くためのタンパク質が合成され、細胞を活性化し若くいられるそうです。

女性ホルモンは、肌や髪をキレイに保つコラーゲンを生み出す細胞を、男性ホルモンは筋肉を作る細 胞を活性化し、身体を若々しく保つ役割をしています。

女性ホルモンの月経周期は、卵胞器・排卵期・黄体期・月経という4段階に分かれます。 女性ホルモンは、エストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。特に黄体期のプロゲステロンの分泌量 がピークを迎えると、皮脂の分泌やメラニンの働きが活発になり、ニキビやしみができやすく、頭痛や肩こ り・便秘・むくみや、イライラしたり落ち込んだりすることが多くなります。「PMS(月経前症候群)」

性ホルモンのバランスを崩さないようにするポイントは、体温を正常にし、「質の良い睡眠」「適度な運 動」「体に良い食べ物」「規則正しい生活」「趣味や好奇心を持つ」「五感を高める」「感動する」 「恋をする」ことです。

交替勤務や不規則な勤務のお仕事の方は、ホルモンバランスに注意してください。

現代女性は、昔に比べてストレスが原因で女性ホルモンの分泌量が減っているそうです。「趣味や好 奇心を持つ」ことで、働きが鈍った大脳辺縁系が刺激されて、女性ホルモンの分泌が増えるそうです。

「五感」については、散歩などで五感を感じるのも良いですが、特に「嗅覚」が重要です。アロマテラピー が良いというのも、大脳辺縁系を直接刺激し、活発にするからです。アロマの中でもアニスとフェンネルと いう精油(エッセンシャルオイル)は、女性ホルモンの働きを補うランスアネートという成分が含まれているそう です。

自分の好きな香りを選んでアロマポットやアロマ風呂にするのもおすすめです。入浴剤にもアロマが含ま れているのもありますよね。

ちなみに私は、ローズマリーの香りが好きです。脳細胞を活性化して記憶力や集中力を高め、リラックス 効果があり、強力な抗酸化力があり、血流を改善するなど美肌にも効果的だからです。庭にも植えてい ます。ハーブは料理やハーブティーもいいですね。

また、スパイスも効果的です。カレーのスパイスの一種で女性ホルモンの分泌を促すと言われているの が、フェヌグリークシードです。他にも、カレーにも使われるシナモンや生姜、ターメリックなども嗅覚を活性 化させるそうです。料理に使っていきましょう。

「感動する」ことも大切です、ドラマや小説、漫画を読んだり、映画を見て思いっきり感動して涙を流しま しょう。

そして「恋をする」というのは、恋をするとキレイになると言われるように、女性ホルモンの分泌量が増える そうです。年齢を重ねると、だんだんそういう初々しい気持ちはなくなっていきますが、以前、韓流ブームで 中高年の女性たちが「キャーキャー」言ったり、娘と一緒にアイドルグループのコンサートに行ったりするの も、女性ホルモンにとっては、効果的です。ご参考に!

 

中性脂肪が低すぎると老化する

私の過去のブログ(2013年5月に書いたブログ)に「中性脂肪が低すぎると老化する」というのがありま す。未だにアクセス数が多いのは、「中性脂肪が低いのを気にしている」人が多いからではないでしょう か?

健康診断のところでも書きましたが、私自身、若い頃からこの値が低かったので、ずっと注意して見てき ました。特に多くの女性の栄養指導をさせていただいた時に、この値に注目して指導してきました。私と同 じく値の低い方は、参考になさってください。

私の個人的見解ですが、栄養指導でお話を伺うと、中性脂肪の低い方は、自律神経が乱れやすく、 感情の起伏が激しく、自律神経失調症気味の方が多いです。喜怒哀楽が激しい方、真面目で几帳面 な方、いつも無理をしてしまって自分を追い込んでしまう方も多いです。交感神経が優位に立っている 人が多いのです。

例えば、後でも述べますが、カーッとしている時に「深呼吸」を10回くらいすると心が落ち着くので、「副 交感神経を優位にする」ことを普段から自分で見つけておくことをおすすめします。

また、妊娠して「つわりがひどい」とおっしゃる方も、中性脂肪値が低い方に多かったです。つわりという症 状があるのは、妊娠するとhCGホルモンが分泌し、つわりの時期にピークを迎えるからだと言われていま す。妊娠という急な体の変化に加え、このホルモンのせいで、自律神経を刺激し、自律神経失調症・不 安・ストレスを感じてしまうようです。「つわり」は、人それぞれですが、決して「わがまま病」ではなく、本人の 意思と違うところからきています。

更年期障害とは、閉経期前後の女性に現れる自律神経失調症の一種で、エストロゲン(女性ホル モン)が欠乏し、ホルモンバランスが乱れ、イライラや不安・そう鬱などの精神的な症状や基礎代謝の 低下により太りやすくなります。

症状は人それぞれですが、「顔がほてる・のぼせる(ホットフラッシュ)」「動悸がする」「胸が(乳房が)痛 む」「大量の汗」「疲れやすい」「めまい」「耳鳴り」「むくみ」「頭痛」「冷え」などの症状が、閉経を迎える45 歳から55歳の時期に起こります。

ところが、最近は若い女性でも「若年性更年期障害」と診断される人も増えてきているそうです。仕事 でのストレス・過度の飲酒や寝不足・過激なダイエット・喫煙・食生活の乱れ・偏りなどが原因で、 女性ホルモンのバランスが崩れ、生理不順・来ないことが起こり、それらは自律神経ともかかわりがあるよう です。 「それなら、女性ホルモンを補えばいい」と考えると思いますが、エストロゲンは「美のホルモン」と言われる反 面、過剰だと乳がんや子宮がんのリスクを高める可能性もあります。

私の経験をお話ししますと、48歳頃に更年期症状が始まりました。 「寝汗」から始まり、ジョギング中、苦手な坂道を見ると「動悸」を感じ、走れなくなりました。「無理するの をやめよう」とジョギングもやめました。

ところが、今度は安静にしていたら、いきなり「低体温」になりました。冷え症とは違い、低体温は、心臓 をぎゅっと締めつけられるような感じです。

お正月2日目、元旦に夫の実家へ行って気を遣って(?)ホッとして家に帰って翌日、「箱根駅伝を見よ う」と思った瞬間でした。心臓が締め付けられるようで、フラフラして動けなくなり、熱があるのかと思いきや 反対で体温が35.0°Cでした。1日寝込みましたが、布団の中に潜っても寒くて仕方なかったです。初めて の経験でした。更年期症状がなくなるまで、3回ほど寝込むような低体温症状がありました。そして、食べ る物は変わらないのに、体重増加がありました。

私の更年期症状は、前半は甲状腺機能亢進症のような症状(発汗・動悸など)、後半は甲状腺 機能低下症のような症状(低体温・体重増加・寒がり・眠たい・むくみ・目がショボショボする・肌の乾 燥・髪の毛がパサつく・老化現象)に似ているなあと感じました。(私の体験であり、症状は人によって異な ります。)自律神経が乱れまくっていたと思います。

しかし、自覚があったので早目に改善でき、長引かなかったので精神的に辛くなるようなことはなかったで す。

ちなみに、私の健康診断の中性脂肪値は、30代の頃は数値が45mg/dl、40代で運動を始めた頃 は、70mg/dlに上がり、更年期症状があった頃は、37mg/dlでした。中性脂肪低下と自律神経・女性 ホルモンは関係あると思います。

耳つぼには、ホルモンのバランスを正常にするツボがあります。他にも耳つぼには、精神を安定・消化 器系の働きを活発にさせる・食欲を抑えるツボなどがあるので、場所がわからなくても全体を揉んだり、 耳を折り曲げたりして刺激すると、健康効果や美容効果・血行も良くなるので、時間の合間に耳を揉み ましょう。

 

危険な低体温と女性に多い冷え症

食生活の乱れや極端に食事を減らす偏ったダイエットは、低体温・月経不順などを引き起こします。ダ イエットで食事を減らす前に、「低体温」を治しましょう。

本来、私達人間の体温の平均は、36.5°Cくらいで、これは体内の酵素が最も活性化され、働いてくれ る温度です。

体温が1°C下がると…… 1基礎代謝が13%も低下⇒太りやすくなります。 2免疫力がおよそ40%低下⇒病気にかかりやすく治りにくいです。 3体内酵素活性の低下⇒栄養の消化だけではなく、エネルギー生産力や細胞の働きも低下、つまり 肌の生まれ変わりが遅くなり、老けやすくなります。 4がん細胞が活発になる⇒がん細胞は、低体温を好みます。

<体温36.6°C 健康な人の基礎体温(新陳代謝100%)>

身体細胞の新陳代謝が活発で、健康で活動的、免疫力も高く、ほとんど病気をしない状態を保ちま す。

<体温35.5°C 低体温(新陳代謝50~60%)>

自律神経失調症で、排泄機能低下やアレルギー体質など新陳代謝が不活発。遺伝子の誤作動が 多く、ガン体質と言えます。(ガンは35°Cを好みます)

<体温34°C 生死の境(新陳代謝10%以下)>

海難救助で救出後、生命回復ができるかどうかを判断する体温。自分で自分の体を自由に動かすこ とができない体温です。

<体温33°C 死の入り口(新陳代謝??%)>

冬山で遭難し、幻覚が出てくる体温。死が目前です。

低体温の原因は、現在のライフスタイルにあると言われています。50年前と今では、平均体温が 0.7°Cくらい下がっているそうです。

昔は家事(掃除・洗濯・洋裁・畑仕事・お風呂の準備・買い物・料理)は大変で、時間と手間がかかっ ていましたが、今ではスイッチ1つで機械がしてくれる、移動は交通機関の発達でどこでも行けます。食事 は作らなくてもコンビニなどに行けば自分の好きな物が何時でも手に入り、「レンジでチン!」で温かい物 が食べられる時代です。

体を動かさないので運動量は低下しています。また、それに伴い筋肉量の低下、基礎代謝の低下、エ アコン生活、仕事や人間関係のストレス、無理なダイエットも体温を下げる要因です。

体温を上げると、基礎代謝が上がるので、太りにくい体になります。もし、あなたが低体温なら、体温 を上げるべきです。体温が上がると新陳代謝が活発になり、アンチエイジングにもいいですし、血行が良く なり肌の色つやも良くなります。おなかの中も温かいので、便秘解消にもなります。脳の血行も良くなる ので、認知症予防にもなります。

まず体温を測りましょう。「平熱」は時間によって変わります。 体温は1日のサイクルで周期的に変動しており、午前4時頃が最も低く、午後から夕方にかけて高い 状態が維持されます。

35°C台の低体温の方は、可能なら起床時・午前・午後・夜の計4回体温を測り、時間帯ごとの平 熱を知っておいたほうが良いと思います。ちなみに食後は体温が上がりますので、食前や食間に検温 するのが適切です。

体温を測らなくても自分が低体温かがわかる手軽な方法がありますよ! それは、他人と握手すること です。つまり、自分が低体温か判断できるわけです。

実際に低体温(冷え症)の方の手を握ってみてください。あまりの冷たさにびっくりするはずです。もし、低 体温(冷え症)の人の手を握って冷たいと感じなかったら、あなたも低体温ということになりますね。

ついでに体の仕組みをお話しますと、寒い時、体が「ぶるぶるっ」と震えるのも、体が体温を上げようと筋 肉を使って熱を放出しているからなのです。寒い日にトイレの回数が増えるのも、体の水分を排出すること で、体温を上げようとしているのです。

低体温は「ダイエット」&「アンチエイジング」にもかかわってきますが、子供の低体温も深刻な問題で す。背景に運動不足(外で遊ばずに家でゲームなど)もありますし、汗をかかないので、汗腺も成長しな いらしいです。子供の低体温は、活力が落ちて考える力が落ち、キレやすくなることと低体温が関係して いるという説もあるようです。お母さん、気をつけてあげてくださいね。

そして「冷え症」。「冷え症と低体温は同じですか?」というご質問も多いです。低体温は、体の中 枢ですが、冷え症は末端の冷えになります。冷え症だからといって低体温であるとは限りません。

男性よりも女性に冷え症が多いのは、女性の方が筋肉量が少ないからです。手足などの末端から血 液を心臓に送り返す筋肉の量が少ないからです。

どの年代の女性も「冷え症ですか?」と尋ねると、「はい」と答える人が多いように、日本人の女性の7 割以上に「冷え症」の症状があるそうです。

冷えの原因は大きく2つあり、1つは血液循環が悪くなることが原因で「ドロドロ血」で細い末端の血管 を通り抜けられず、手足が冷えたり、低血圧や貧血などもそうです。

もう1つは、自律神経が原因で冷え症も自律神経失調症ということもあるようです。現代社会では、 エアコン設備が充実していて、屋内と屋外の温度差に自律神経が混乱して冷え症になったり、月経や 更年期・結婚・妊娠・出産・仕事・人間関係などの、ホルモンや環境の変化からのストレスで、体の内 側・外側の両方で自律神経が乱れると言われています。

冷えは甲状腺機能の低下・関節リウマチなどの膠原病・心臓病などの病気が隠れている場合もあり、 注意しなくてはならないのですが、西洋医学では「冷え症」を「病気じゃないから大丈夫」というようにと らえて、治療しないことが多いです。

東洋医学では、「冷え」は「未病」であり、「気」「血」「水」に分けると冷えが招く病気の原因がわかりま す。これら、全て「冷え」からくる症状です。

「気の巡りが悪い(エネルギー不足・ダイエット)」……イライラ・便秘・下痢など 「血の巡りが悪い(血液ドロドロ)」……頭痛・不眠・肩こり・生理痛・生理不順・手足のほてり・レイノー 現象・腰痛・肌荒れなど「水の巡りが悪い(下半身のむくみ)」……アレルギー性鼻炎・むくみなど

女性の大敵と言われる便秘・肩こり・生理痛・肥満・肌荒れ・腰痛といった症状も、ほとんどが「冷 え」が原因と言われています。

さあ! 生活習慣から改善しましょう!

低体温の原因にもなる食生活習慣を変える!

<冷たい・甘い食べ物の食べすぎ>

冷たい食べ物や甘い食べ物は体を冷やしてしまい、低体温の原因になっています。食事の時の冷たい お茶、夕食後のアイスクリーム……に気をつけて! 白い精製された砂糖より、茶色の天然のミネラルを 含んだ砂糖を。

<水分の摂りすぎ>

水分の過剰摂取は、体温を下げます。のどが渇いた時に、適量を常温で飲むことを習慣にすると良い です。(ただし、暑い時には熱中症・脱水予防のために、少し多めに)

冷たい水を飲む時は、「口の中で常温にしてから飲む」方法もあります。

<季節はずれの野菜や果物の摂取>

冬に夏の野菜や果物を食べると、体を冷やしてしまいます。夏の野菜は水分が多く、体を冷やすからで す。旬の野菜や果物はOKです。栄養価も高いです。

体を冷やす食品は南国の食べ物に多く、バナナ・パイナップル・マンゴー・キウイなどの果物は体を冷やし ます。朝バナナダイエットが流行りましたが、バナナだけを朝体温が低い時に摂取すると体が冷えてしま い、低体温となり、本当はダイエットには不向きです。体の温まる陽の食材と一緒に摂ることが大事で す。

<ダイエット> 「食べない」ダイエットは、ミネラル&ビタミンのバランスが崩れていきます。「食べないダイエット」はやめましょ う。

<喫煙>

タバコは、血管を収縮させ、血流を悪くします。血流が悪くなるので、肌の老化も早いです。

<痛み>

患部を冷やすより、温めて血流を良くしましょう。患部を冷やすと血流が悪くなり、回復反射により、他 のところも冷えて痛くなったりします。

<パソコン>

長い時間のパソコンは、目が疲れ、同じ姿勢で後頭部や肩がこるので、血流が悪くなります。間で休憩 を入れるようにしましょう。スマホも同じです。

<冷暖房が整っている住環境>

体の体温を調節する機能が鈍くなることが、低体温の原因です。なるべく自然に近い状態で、温度調 節したり、体が冷えないように(ひざ掛けをかけたり)工夫してください。

<体が冷えやすい服装・薄着>

ファッションにこだわるあまり薄着になりがちですが、冷え症の方は重ね着をしたり、外出する時には荷物 になりますが、簡単に上から羽織ったり、かけたりする服を準備しておくと良いと思います。

<運動不足>

運動不足になると血液を送る筋肉が低下し、低体温の原因となります。下半身を意識した筋力アップ が効果的です。

<過度のストレスによる血行不良>

ストレスがかかることで、血行不良になることがあり、低体温の原因になります。ストレス回避する「何か 楽しいこと」を見つけたり、感動することを探したりしてみましょう。

<便秘>

便秘になるということは、体の中に汚い物がいつまでも入っているということ。便秘を改善して腸内の働き を良くすると低体温改善にもなり、基礎代謝が上がります。

<お風呂に浸かる>

シャワーだけで済ませるのではなく、湯船に浸かるのも大切です。湯船にちゃんと浸かることで、全身の血 流を良くし、新陳代謝を促進して体温を上昇、さらに発汗することで、冷え(低体温)の一因となる体内 の余分な水分を排泄して、さらに体温上昇を促してくれます。

小さいお子さんと一緒に入られるお母さんは、時間が短く、寝る時に体が冷え切っているので、寝つきが 悪くなっていると思います。ぜひ、寝る前にもう一度ゆっくりお風呂に浸かってください。入浴後は、水分を 摂ってくださいね。

<睡眠>

充分な睡眠をとること。睡眠不足の時に体温を測ると、いつもの体温より低いはずです。

<呼吸> 「火の呼吸」という鼻だけで呼吸する呼吸法があります。息を吸った時におなかを膨らませ、履いた時に凹 ませる、これを1分間に50回くらいのペースで5分間行います。ヨガの達人は、1分間に200回するそうで す。

最初は勢いよく自分のペースでやってみてください。これは、呼吸の激しい動きが刺激になって、冷えの 原因の自律神経の乱れが整います。体がポカポカしてきて腹筋も鍛えられて良いです。

<白湯を飲む>

朝起きて温かい白湯を飲むと腸が働きます。温かい物が胃や腸に入ってくると、副交感神経が働いて リラックスします。

朝少し早く起きて、気持ちを落ち着かせてみてはどうでしょう。朝は慌ただしくて気持ちの余裕がないとい う方も、これを習慣にすると、朝からストレスを感じることがなく、気持ちに余裕が生まれます。

また、白湯を飲むことで、皮膚の血管が拡張して血流を良くします。顔が温まり、老廃物が排出されて にきびの改善、毛穴が開いて乾燥肌の改善になるかもしれません。

リラックス効果は、同時に脳の「満腹中枢」まで刺激します。

食前に白湯を飲むと、食べ過ぎずに済みます。朝の白湯はもちろん、体重を落としたい方は毎食前に 白湯を飲むと、暴食せずに済むかもしれません。

<野菜類>

根菜類やイモ類は自らに熱があるため、太陽の熱から逃れようと地面に伸びると言います。冬の旬野菜 も体を温める性質です。

<肉類>

体を温めるなら、鶏肉がおすすめです。コラーゲンたっぷりの牛骨や豚足は、スープに。牛肉・豚肉・羊 肉・レバーなど「赤身」の物が体を温めます。

<魚類>

刺身やお寿司で火を通さなくても陽性が強いので、体を冷やしません。マグロや鮭・カツオは特に強く、ウ ナギ・サンマ・サバ・ブリ・エビなども陽性です。

<穀類・豆類>

黒い色・濃い色・暖色の食材は、体を温める性質があります。玄米・黒豆・小豆が代表的。納豆は発 酵しているので陽性です。

<果物>

ザクロ・杏・さくらんぼ・桃は陽性。りんごは寒いところで育つので良いです。スイカは暑い時に冷やして食 べるので体を冷やします。

<香辛料>

生姜・赤唐辛子・こしょう・わさび・山椒など、ピリリとした辛味成分を持つ物は、胃液や膵液の分泌を 促進して胃腸の働きを助けるとともに、全身の血の巡りを良くして体を温めます。大豆油・酢・酒・黒砂糖 にも同様の効果があります。

陽性の食材を摂り入れて、「食」で体を内側から温めましょう。

 

低体温・冷え症の治し方 「ヒートショックプロテイン入浴」「ルーズソックス」「腹巻き」「爪もみ」「血管マッサージ」他

運動して基礎代謝を上げて脂肪を燃焼したくても、低体温だと脂肪燃焼どころか、体温を上げるまで にかなり時間がかかってしまいます。

また、ダイエットに失敗してリバウンドすると体脂肪が増えるので、さらに低体温になり、ますます痩せにくく なる他、体温が1°C下がると免疫力が30%落ちるので、風邪を引きやすくなったり、ガンなどの生活習慣 病のリスクも高くなります。

さらに、低体温になると血行が悪くなるので、老廃物やシワやたるみも起こりやすく、老化します。私も更 年期で低体温になった時には「老化」を感じ、怖くなりました。

まずは、体温を正常(36.6°C)に戻しましょう。体温を上げるには、適度な運動(ウォーキングなら1日 30分以上)・入浴・スクワット・白湯を飲む・腹巻き・カイロ・足首を回すなどが効果的です。

私は更年期で、一時的に体温が35.0°Cになりましたが、今では36.8°Cになりました。血行が良くなり、 肌の色つやも良くなりました。私が色々試して効果のあった体温の上げ方、冷え症の改善方法をご紹介 いたします。

1ヒートショックプロテイン入浴

更年期で低体温(35.0°C)になっていた私が、体温を上げるしかないと考えたのが入浴です。色々な入 浴方法がありますが、「ヒートショックプロテイン」入浴を試してみました。ヒートショックプロテインとは、熱に よって体内で増えるタンパク質です。このタンパク質には、体の組織を修復して代謝をアップさせる効果が あるそうです。ヒートショックプロテインが出ると、免疫力も上がり、風邪防止にもなります。

修文大学の伊藤要子教授の方法によると、 1入浴前にコップ1杯の水を飲む。 242°Cくらいの普段より熱いと感じるお風呂に10分くらい浸かります。(半身浴ではなく、首まで浸かりま す。風呂の蓋を閉めて体を温めます。) 3舌下で測れる体温計を口に入れ、自分の体温が38°Cになるようにします。 4入浴後は、バスタオルやバスローブで体を覆って保温し、冷たい水は飲まないようにします。(熱いお風 呂が苦手な人は、下げて少し長めに入るといいそうです。伊藤教授によると、42°Cで10分が理想だそうで すが、体調が悪い方は無理しないように。心臓の弱い方には向きません。)

入浴から2~3日後に、ヒートショックプロテインがピークになるそうですが、毎日やると効果がなく、週 2回くらい(間隔をあけて)が良いそうです。

私の場合は、体の冷えを一刻も早く解消したくて試してみましたが、一気に血流が良くなりました。かな り改善できたと思います。改善された今も1週間に1回は、代謝アップのためにやっています。

2ルーズソックス・腹巻き寝る時に足先が冷えて眠れない場合、靴下を履くのではなく、「ルーズソックス」を履いたところ効果てきめんで、朝まで足がポカポカになりました。かなりおすすめです。

それ以来、私は家の中でルーズソックスをかかさず履くようになりました。(靴下を履いて寝ると、足先の 血行が悪くなったり、足の裏からの汗を吸いこんで睡眠に良くないそうです。)足首を温めると違いますね。 足の冷えがなくなりました。おなかを冷やさないように「腹巻き」も、同じく常用しています。

3「爪もみ」「血管マッサージ」

爪の上を揉んだり、指を1本1本揉むだけでも温かくなります。我が家では、雑誌の付録についていた 「血管マッサージやり方図解」(大阪市立大学医学部 井上正康教授解説)というポスターをトイレに 貼っていて、トイレに行くたびにそれを見て血管マッサージをしています。

指の他にも手首・頭頂部・こめかみ・鼻すじ・頬・首筋・うなじ・鎖骨・そけい部・足首・足指にもツボがあ り、血管マッサージすると温まりました。

4その他

他のところでもご紹介していますが、冷えている時はおなかや腰に「カイロ」を貼ったり、「乾布摩擦」「マ エケン体操」「筋トレ」「ジョギング」「四股ふみ」「筋膜はがしマッサージ」「つまみ」「姿勢に気をつけ る」「ドローイング」「ボランティアダイエット」「ストレスを回避する」「食事に気をつける」「冷たい物を飲 まない」など。

ダイエットに私がやっていること全ては、低体温・冷え症対策になっています。

 

質の良い睡眠

「睡眠不足は自律神経の敵である」とも言われます。

あなたは、睡眠をきちんととれていますか? 昔は「8時間睡眠が体に良い」と言われていましたが、最近 は「睡眠時間」よりも「睡眠の質」を重視するようになってきました。

睡眠の質が良いとされる判断は、 ・目覚めが良く、「よく寝た」という熟睡感があること ・前日の疲れが残っていない ・仕事中(学校など)に眠くならない

睡眠不足は、インスリン抵抗性を高め、高血圧や糖尿病などの発症や悪化に関係しているという報告 があります。(オランダ、ライデン大学医療センターの報告他)

質の良い睡眠に、「メラトニン」というホルモンがかかわっています。メラトニンは眠りを誘うホルモンです が、体内時計のリセットも行っています。正常なメラトニンの分泌が大切です。加齢により分泌が減るの で、中高年になると「寝つきが悪い」とか「途中で目が覚める」といったことが、よくきかれます。

また、メラトニンは新陳代謝にもかかわっています。

メラトニンの分泌を良くする方法は、メラトニンの原料となる「トリプトファン(アミノ酸の一種)」を寝る 約14時間前に摂ることが必要です。朝食に、バナナ・卵・魚・大豆・乳製品などを摂ることをおすすめ します。

他にも、「運動する」「寝る前に軽くストレッチをする」「夜遅くまでPCや携帯電話、ゲームをしない」 「入浴する」などがあります。

最近では、スマートフォンやLED照明の「ブルーライト」という青色光が目に見える光の中で最も波長が 短く、エネルギーが強いと言われていて、そのために眠れない人が増えていると言われています。(安林大 学医学部 古賀良彦教授による「ブルーライトと睡眠の研究」)

先進国の中で最も睡眠時間が少ないのは日本人で、1970年以降減少しているそうです。生活習慣 病の発症だけでなく、鬱病や摂食障害などにも関係しているようです。睡眠不足は現代病ですね。

女性は、月経の不調や月経前症候群(PMS)も悪化すると言われているので、気をつけていただきたい と思います。

夜遅く食べることで、食べた物が胃に残っていると太る上に、質の良い睡眠が得られません。寝る3時間 前には、食事を済ませましょう。

健康な人なら、睡眠をきちんととったら副交感神経が働いて、睡眠中に日中に使った筋肉や内臓の 修復をするために、エネルギーが消費されて、寝起きに600g~1kg減っているそうです。

自分の睡眠時間と夜寝る前の体重と朝起きた時の体重を測ると、睡眠の質や自律神経のバランス が崩れているかどうかもわかりますね。睡眠は、脳を休ませ、記憶を整理します。脳や体の疲れをとるだけ ではなく、免疫力もアップします。睡眠中には、免疫物質を産生したり、皮膚や細胞を作り変えたり、修 復する働きのある成長ホルモンが分泌されます。

次に良い睡眠のメリットをご紹介します。

<太りにくくなる>

食事をすると「満腹」と感じるホルモンの「レプチン」が、睡眠時間が少ないと減ってしまい、かわりに食 欲を高める「グレリン」が増えてしまいます。アメリカの研究では、「睡眠時間が浅くて短い人ほど、グレリン が多く、レプチンが少なく、太っている」ということを報告しています。

<美肌になる>

女性にとっては、肌の生まれ変わりを促す成長ホルモンが、寝ている間に最も多く分泌されるので、肌 がキレイになります。肌のハリ・ツヤに欠かせないコラーゲンやエラスチンなども睡眠中に作られます。

<ストレスに強くなる>

眠りには、深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)があり、それぞれ体の修復、脳の記憶や気持 ちや感情を整理します。入眠後、約3時間の「除波睡眠」は、特に大事です。十分な睡眠は、体も心も スッキリ、リフレッシュして元気に前向きになれます。

<快便>

ぐっすり眠ると、朝は「排泄の時間」となります。自然の摂理にまかせると快便になるはずです。

質の良い睡眠は、「どう起きるか」で決まります。睡眠時間は、7時間くらいが一番健康に良いと言いま すが、あくまでも平均的なデーターで、睡眠時間は個人差があるようです。短くても朝起きて目覚めが良 く、スッキリとして規則正しい生活を送っている人は、「睡眠の質が良い」と言えるでしょう。

次にぐっすり寝るポイントをご紹介します。

<入浴はぬるめに(良い睡眠には)>

ぬるめのお風呂でリラックスして、副交感神経を優位にします。疲れが取れて心も体もリラックスします。 好きな香り(アロマ)の入浴剤も効果的です。入浴中にストレッチして、むくみやコリをほぐしましょう。

<早寝早起き・朝日を浴び、規則正しい生活と適度な運動>

体内時間を刻むために、起きたら朝日を浴びること、適度な運動は健やかな眠りを誘います。

<快適な空調・寝具など>

寝室の温度や湿度、夏の暑い日は心地良い風や通気性の良い寝具、自分に合った枕など、自分の 快眠を考えましょう。音楽や香り・照明なども効果的です。

お酒を飲んで寝ると、鼻や口の粘膜が膨脹して通りが悪くなるので、口呼吸やいびきなどになります し、アルコールには利尿作用があるので、夜中にトイレに行きたくなって目が覚めることも。

寝る前のコーヒーやお茶のカフェインには覚せい作用があるので、寝る直前は気をつけましょう。ハーブティ ー(カモミールなど)を選んで飲むのは良いと思います。ただし、飲み過ぎないでください。

睡眠のゴールデンタイムは、夜22時から深夜2時(入眠後3~4時間)と言われています。

「どうして痩せないの」と悩んでいらっしゃる方、質の良い睡眠ができていますか?

人生の3分の1を眠って過ごすと言われています。健康や楽しく幸せに過ごすために、質の良い睡眠は絶 対不可欠ですね。

 

昼寝も効果的に

私は毎朝4時に起きて、夫のお弁当を作ったり、ブログを書いたりするのが生活のルーティンなので、朝起 きるのが早いです。

しかし、寝る時間の目標を夜22時にしているのですが、気がつけば23時を過ぎていることが多いです。睡 眠時間を確保したいと思っています。でも寝つきはすごく良く、布団に入ったらすぐにぐっすり寝てしまいま す。だから、「眠れない」と悩んだり、夜間に目が覚めるということはありません。

睡眠時間が思うようにとれて、「よく寝た~」という朝は、肌の調子も良く、手荒れで普段乾燥している 手が潤っているので、睡眠の美肌効果には納得しています。

最近は、「朝は能力が高まる」とビジネスマンや学生に「朝活」をすすめている傾向がありますが、朝は自 律神経のバランスが良いそうで、副交感神経から交感神経に上がっていく時間なので、モチベーションが 上がる時間帯だそうです。これも、朝起きてブログを書いている私は納得です。

朝起きてモチベーションが上がらない人は、寝る時間が遅く、睡眠時間が足りないとか、遅くまで飲んだ り食べたりして胃がもたれていたり、朝食を食べず、血糖値が低いまま、脳の目覚めが悪かったりするので しょう。

また、「朝早く起きても目的がない」場合も目覚めが悪いそうです。翌日に「やるべきことがある」と、パッと 目が覚めるものです。

私の場合、平日は「夫のお弁当とブログ」という目的がありますが、休日は夫のお弁当を作らなくていい と思うと、朝4時にはパッと起きられません。不思議です。

そんな私ですが、仕事のお昼休みには、机にうつぶせて約15分、「昼寝」をしています。それには、理 由があります。

私たちが普段感じている最も強い眠気は1日2回、午前2時頃と午後2時頃に現れます。つまり、何も しなくても、私たちは昼すぎになると生理的に眠気を催します。また、昼食をとると、消化のために血液が 胃などに集中するので、脳への血流が少なくなります。さらに、食べた物が消化されて血糖値が上がる と、体内で睡眠を促す物質が働き始めるので、より一層眠たくなってしまうのです。

短い昼寝でも、脳の活動レベルが下がるので疲労回復に役立ち、昼寝で眠気が軽減して集中力や意 欲が高まると、昼間の活動性が上がって昼と夜のメリハリがつくので、夜の睡眠の質が高まります。その結 果、夜の睡眠時間が短くても、質の良い睡眠が取れるようになるという効果が期待できるそうです。

昼寝で最も大切なのは浅い睡眠にとどめ、そのためには姿勢が大きなポイントになります。イスに座っ て、机にうつ伏せになった姿勢で昼寝をしましょう。

また、30分以上寝てしまうと深い睡眠が出やすくなってくるので、高校生や大学生では10~15分、働 き盛りの中高年であれば15~30分、お年寄りであれば少し長くて30~60分以内というのが、昼寝の 時間の目安になるそうです。

実は、この昼寝の方法は、睡眠研究の第一人者である久留米大学の内村教授によるものを参考 にさせていただきました。内村教授は、福岡県内屈指の進学校として知られる県立明善高等学校で昼 寝を導入しています。

明善高校では昼休みの後半15分を「午睡タイム」として昼寝の時間に当てていますが、午睡タイム中 は教室のブラインドを閉じたり、校内放送でクラシックを流すなど、昼寝しやすい環境を整える工夫がされているそうです。あくまでも自主参加なので、昼寝をしない生徒は教室で静かにするか席を外すのがルール になっています。さらに、午睡タイム終了後は掃除の時間になっていて、軽く体を動かすことで目覚めをう ながし、午後からの授業に集中できるように配慮されているそうです。

この話を新聞やテレビで知り、私も何年か前から仕事の昼休みに1人昼寝タイムを導入し、昼寝後は 軽く掃除をして目覚めを促すと、その後の午後の事務仕事は、集中して眠気もないです。また、夜の 睡眠にも影響なくぐっすり眠れます。

そして、「よく寝た~」と思う休日の朝は、夜の体重に比べて1kg減っています。今後もなるべく昼の睡眠 をとるように意識したいと思います。

 

自律神経を整える正しい呼吸

自律神経は、意識的にコントロールできないと書きましたが、唯一呼吸に関しては、自分の意志でコン トロールすることもできます。

体がストレスを感じていると、呼吸は浅くなります。深く、ゆったりした呼吸を意識的に行うことで、交感 神経優位の状態から、副交感神経状態へ換えることができ、自律神経のバランスを整えることができま す。

昔、子どもを叱る時、感情的になっていた私ですが、そんな興奮状態の時に深くゆったりした呼吸をす れば少しおさまるので、子育て頑張っているお母さんたちにも「深呼吸」することを教えてあげたいです。

血圧測定を測る時も「深呼吸」すると違いますよね。

深呼吸の仕方は、おおざっぱに言うと「ゆっくりと1つ吸って2つ吐く」いうイメージで、吸うより吐く息を倍以 上にすることです。鼻で吸うか口で吸うか、何回するかは自然に任せて自然に行いましょう。

色々制限すると、「~しなくてはならない」という過剰な意識が自律神経のバランスを壊すからです。

深く呼吸すると心も体も元気になるので、自律神経の働きも整って冷え症や睡眠・ストレスの改善や免 疫力アップするなど、良いことばかりです。自律神経が整えば、ダイエットの近道になります。

スポーツ選手も緊張をほぐし、集中力を高め、パフォーマンスアップするには、深い呼吸が大事です。緊 張していたり、焦っていたり、ストレスを感じたら、深呼吸を意識しましょう。

 

呼吸とナイスバディの関係・口呼吸・ハミング

<呼吸とナイスバディ―の関係>

呼吸って大事だなあと、つい最近気がつきました。それは、鏡で自分の全身を見ながら呼吸を意識した ら、ナイスバディ―になることがわかったからです。みなさんも全身の写る鏡の前に立ってみてください。

ちなみに、どういう呼吸かというと……胸呼吸しながら、丹田(おへその少し下)に力を入れる……つ まり、胸部に大きく息を吸い込むと胸は大きくなり、上を向きます。胸が開くと肩と腕が後ろに、肩甲骨が はっきり見え、背中のS字ラインも美しくなり、お尻がキュッとしまって、足の内腿に力が入ります。(大袈裟 にいうと、芸人オードリーの春日さんみたいに胸を開く感じ)

この呼吸をずっと継続できたら、きっとナイスバディ―になるのだろうなと思いました。私は、今までどんな 呼吸をしていたのでしょう? 意識したことがなかったです。いつも前かがみで胸は狭くなっているから、良い 呼吸はしていないですね。若い頃から意識していたら良かったなあと思いました。二の腕にも軽く力が入る から、二の腕に脂肪が付かなかったかも。

<口呼吸とハミング>

私は昔から歯並びが悪く、ずっと口呼吸でした。本来、人間は鼻呼吸で、口呼吸すると口が渇く上、 直接外気のウィルスを吸い込んでしまい、免疫力が低下します。

また、色々な口の病気になり(歯周病とか口臭・口内炎とか)悪化すると糖尿病など生活習慣病に発 展することもわかっています。「口呼吸」自体が、生活習慣病の1つと言えるかもしれません。

私も早く治そうと、普段から口が開かないように意識したり、夜寝る時は口にテープを貼ったりしていまし たが、なかなか治らず、結構ストレスもあります。歯医者さんにも定期的にメンテナンスに通っています。 そんな時、40代後半にハーフマラソン中にこけてしまい、前歯を折ってしまいました。その治療と合わせ て、歯の矯正をすることになりました。矯正することにより、口の乾燥は、かなり改善できましたが、小さい 頃からの口呼吸の習慣は、なかなか治りません。普段も鼻で呼吸できるように意識していますが難しいで す。小さいお子さんには、早くから「鼻呼吸」で習慣づけることをおすすめします。

最近、ハミングで歌をうたうことが、口呼吸を治す訓練になることをテレビ番組で知り、車の運転中な ど人に聞かれないところで、ハミングしています。車での通勤時間が長いので、これはいいなと思います。継 続したいです。

 

女は背中で老けてしまう……「天使の羽」「ビーナスライ

ン」「S字ライン」ありますか?

バレエの上級者や、フィギュアスケート女子の演技の美しい選手は、肩甲骨がやわらかく、背中がキレイ だなあといつも思います。年齢を重ねると、背面の筋肉が弱まり、後ろ姿から老けてしまうそうです。自分 の背中って、鏡でチェックすることしかできませんが、背中で年齢がわかってしまうかもしれませんね。

以前、ブラッド・ピッド主演の「ベンジャミン・バトン/数奇な人生」という映画を観ました。 あらすじを大まかに書くと、80歳の姿で生まれた赤ちゃん(ベンジャミン)が成長するにつれ、若返る話で す。少女デイジーと出会い、親密になるのですが、ベンジャミンの若返りとデイジーの成長が進み、数十年 の時を越え、2人はようやく同じくらいの年になり、ごく普通の恋人になるのですが、その後も順調に年を取 るデイジーに待っているのは「老化」で、どんどん若くなっていくベンジャミン。2人に同じような人生が送れる わけもなく……「生きること」は、何かを考えさせられる映画です。

デイジーは、バレリーナでしなやかな美しい体だったのですが、時が過ぎ、バレエを事故で断念して、加齢 とともに背中の肉が垂れ下がり、ブラジャーから背中の肉がはみ出ているシーンがありました。その背中を ベンジャミンが見て、ちょっと悲しい顔をしたのです。女性の老化を顔のしわやシミではなく、背中で表現し た演出は衝撃でした。

背中の老けポイントは、まず肩です。肩が前に入っていることです。胸を開きましょう(胸呼吸)。背中は 丸くなり、加齢とともに肩が丸くなり、わき腹がついて老けて見えるので、肩甲骨が出る背中を目指しまし ょう。

素敵な肩甲骨を持つ女性には、共通点があります。 1肩甲骨が良く動き、「天使の羽」と言われる肩甲骨がはっきりと見える。 2背中の中央に「ビーナスライン」という道筋がある。 3背骨が「S字ライン」を描いている。

年齢を重ねてくると上記3つの条件に当てはまらなくなると思います。また、自分では背中が見えないの でわからないかもしれませんね。

ダイエットと肩甲骨は大きな関係があります。 肩甲骨の周りには、たくさんの筋肉やリンパ節があり、肩甲骨周りの筋肉を動かすと背中や首などの血 液やリンパの流れが良くなり、代謝を上げ、痩せやすくなるそうです。

肩甲骨の周辺には、褐色脂肪細胞という細胞があります。この細胞は脂肪の燃焼を促進します。褐 色細胞は哺乳類が体温を維持するため、熱を生成する役割を担っているそうです。これにより、人などの 哺乳類は脂肪分からエネルギーを放出し、体温を維持しています。だから肩甲骨をやわらかくすること で、「冷え症」や「片頭痛」も解消できると思います。

コンピューターやゲームで時間を過ごすことが多い現代人は、長時間同じ姿勢でいることで、血流が悪く なり目の疲れ、肩こり、頭痛などを引き起こします。そんな生活スタイルから猫背・骨盤や首のゆがみが生 じてしまいます。背骨が曲がることで、内臓の位置もずれが生じ、体に悪影響を与えてしまいます。

「肩甲骨のやわらかさ」は「肩甲骨が動く」ということ、そして、肩甲骨に付着する筋肉がやわらかいというこ とです。

背中の筋肉が固いと「正常な筋肉の収縮―弛緩」が行われないため、脂肪が燃焼せず、贅肉が付い てしまうということに気づきました。肌がザラザラになったり、吹き出物ができたりするのも、血行が悪いから かもしれませんね。

歩く時には、「腕の振り」を意識してみましょう。 腕を前に出すというより、「後ろに引く」ことを意識して、肩甲骨を動かすように手を振ってみましょう。両 足を揃えて立って、腕を振ってみるとよくわかると思いますが、腕を前に振るより、腕を後ろに引いて振る方 が、骨盤が良く動き、お尻がフリフリ回り、ウエストも絞られるのがわかると思います。肩甲骨と骨盤はつな がっているんですね。

さらに、おへその握り拳1個分下に位置する「丹田」という部分に力を入れて、足の親指を意識して歩く と、内股も引き締め効果があるようです。

時間がある時には、簡単なストレッチをしてみたらいかがでしょうか。 手の指先を肩にあてて(首の付け根あたり)、肘を肩と平行に上げてみましょう。そこから、もっと肘を上 げてみたり、グルグルと前後に大きく回してみましょう。これなら簡単ですね。

また、裸になって、後姿を見るのも良いと思います。 私は、洗面所の三面鏡で自分の背中の確認を毎日しているのですが、背中のたるみは、両腕を上げ るとなくなります。ずっと両手を上げておくと背中のたるみがなくなるのではと思い、ウォーキングする時に両 手を上げてみたことがあります。キツイです。

アメリカの映画で、軍隊の訓練の時に、ライフルを両手で持って手を挙げたまま、整列して声を出しなが ら走るシーンがよくありますが、キツイだろうなと思いました。

以前、日本でも流行ったデューク更家さんの「ウォーキング」も思い出しました。腕を上げるというのも、 理にかなっていたのですね。

また、私はヨガで背中で両手を合わせているのですが、なるべく、手を合わせた部分が上の方になるよう に努力しています。二の腕が細くなることを期待して。

 

姿勢は「一期一会」、「加齢」と老化の違い

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」ということわざがあります。どの花も美しい花ですが、 どれも美人の姿や立ち振る舞いを形容したことばで、芍薬はすらりと伸びた花で美しい女性が立っている よう、牡丹は美しい女性が座っているよう、百合の花は、清楚な女性が歩く姿をイメージしているのでしょ う。

姿勢が美しいと、遠くにいても美しく見えます。また、年齢も姿勢からわかるものです。例えば、人の多い 渋谷のスクランブル交差点を上から眺めて、人の顔が見えなくても、そのスタイルで年齢がだいたい判別で きます。

以前、私が朝仕事へ向かう道で、後姿の美しい女性が私の前を歩いていました。後姿を見ると20歳代 後半から30歳代前半の方に見えます……が、実はその方、60歳だったのです。あまりにも後姿が美しい ので、失礼を承知で「スポーツか何かされていらっしゃいますか?」と伺ったところ、「バレエを続けてレッスン しています。」とのお答え、納得しました。

実はその頃、私は外でランニングしていて、ふとお店の大きな窓ガラスに走っている自分の姿が映った 時、「誰、あのおばさんは……」と思い、自分とわかってショックを受けていました。走る姿勢が前かがみで、 なんとカッコ悪いこと……。

普段、毎日自分の顔を鏡で眺めますが、顔の正面だけで、体を含めた全身の姿、特に背面を見ること がありません。普段の姿勢は大事ですが、3Dの自分は見えません。(見るのも怖い)

以前、姿勢が良いと褒められる長女と一緒に、「茶道」を習ったことがありました。長女は先生に褒めら れましたが、私は逆に「お母様、もうちょっとちゃんとしてください」と叱られたものです。姿勢が悪いのと、落 ち着きがなかったためでしょう。

また、長女と一緒に「フラメンコ」を習ったことがあります。書かなくてもおわかりでしょう。姿勢が良い長女 の踊る姿は格好良く、私の踊る姿は格好悪かったです……。

「一期一会」という日本のことわざは、茶道からきているようです。千利休の言葉と言われ、「茶会に臨む 際には、その機会は二度と繰り返されることのない、一生に一度の出会いであるということを心得 て、亭主・客ともに互いに誠意を尽くす心構えを意味する(『茶の湯用語集』より)」そうです。今では、 この言葉も「一生に一度の出会い」という意味合いで使われていますが、初めて会う時の人の印象は大 事ですよね。

姿勢が良いのも、第一印象に大きく関係します。素敵なファッションに身を包んでいても、背中が丸まっ ていると老けて見られますよね。気をつけましょう。

お年寄りでも姿勢の良い方は、年齢より若く見えます。 「加齢」と「老化」の違い、ご存知ですか? 「加齢」とは、生まれてから人生が終わるまでの経過、「歴年齢」を指し、時間の流れはみな平等で、誰 もが防ぐことができないことです。

それに対し「老化」とは、成長期以降に伴って起こる生体機能の低下(性ホルモンの低下、心臓・呼 吸・体温などの低下)を意味します。老化を日々の生活習慣でコントロールすることができ(食事・運動・睡眠時間など)、老化の速度は人によって違います。

若いうちから「キレイになりたい、痩せたい」としてやっていることが、「老化」を進めていることにならないよう に! 後で必ず後悔しますよ。

 

自分の体型を知る・骨盤のゆがみ・セルライト・静脈瘤

太っていると体重計に乗るのが怖いし、全身の姿を鏡で直視する勇気がなくなりますが、食事制限して ダイエットする前に、自分の姿をじっくりと観察する必要があります。美しくなるためには、必要なことです。

体型は人と違います。同じ身長であっても、全ての人が同じ体重ではありません。他人と比較せず、自 分の体をどう改善するかを考えましょう。例えば理想的な体重でも、部分的に肥満している場合もありま す。

全身を見てチェックするところは、 1左右のバランスがとれているか 2下半身と上半身のバランスがとれているか 3ヒップが下がっていないか 4バストが下がり、おなかが出ていないか 5セルライト・静脈瘤・たるみなどがないか

特に12は骨盤のゆがみにも関係しています。 片方の靴ばかりすり減る・座る時に脚を組む癖がある・仰向けに寝ると左右の足の開きが違う・O 脚またはX脚である・片方の足に重心を置いたりしている・歩いているとスカートが回ってしまう・何も ないところでつまづく・股関節がかたい(胡坐が組めない)などが当てはまると、骨盤がゆがんでいる可 能性があります。

34は、筋肉の衰えです。筋力アップが必要です。これらは、後で詳しく書いていきます。

5のセルライトは、フランス語で「細胞」を表すCelluleに、「鉱物」という意味の接尾語「ite」が付いた 造語と言われています。女性の太ももや二の腕などの脂肪細胞に現れやすく、その表面はみかんの皮の ようにでこぼこしていることから、「オレンジピールスキン」とも呼ばれています。

セルライトの原因は、運動不足・生活習慣の乱れ・ホルモンバランスの乱れ・自律神経の機能低下・冷 え症・血流やリンパの流れが悪いなど色々な要因があり、新陳代謝が悪化して皮下細胞でリンパ液が 滞り、むくみが起こります。

その時に、脂肪細胞が周りの脂肪を巻き込んでできたかたまりが、セルライトです。肥大化したセルライト は、ますます血行不良やリンパ液の滞り、セルライトが増えるというスパイラルに陥り、その周りのコラーゲン の代謝がかたくなるので、ガンコなセルライトができてしまうそうです。

また、足の血管がボコボコ浮き出ている・血管が目立つようになってきた・皮膚が黒ずんできた・よく 足がつる・むくむというサインは、下肢静脈瘤の症状だそうです。足の静脈の弁が壊れてしまう血管の病 気です。

40歳以上の約半数が、下肢静脈瘤になると言われています。男女比はほぼ1:2で女性の発症が多く なっています。下肢静脈瘤の原因に多いのは、足をあまり動かすことがないデスクワークや立ち仕事、運 動不足、妊娠・出産・加齢・遺伝・血液中の脂質異常など様々です。したがって、予防方法は適度な 運動とバランスのとれた食事、水分補給による血流改善とむくみ予防などとなります。加齢とともに静脈 の弁の働きが弱まってしまう場合もありますが、歩く機会が減り、血管に負担をかけてしまうことも要因で す。

私たちは日頃、立ったり座ったり歩いたりを繰り返します。 立つ時には姿勢を良くして、両足に均等に体重をかけて立ちましょう。 椅子に座る時には、肩を真っすぐにして両膝をつけてお尻を締めて座りましょう。 歩く時は、あごを軽く引いて荷物も均等に持つようにし、足先を正面に向けて、かかとから着地し、指先 で地面を蹴るようにし、一直線上をまっすぐ膝をこすりあわせるように歩きましょう。

良い姿勢は骨盤が立っていると言います。内臓が本来あるべき場所におさまるので、下腹ポッコリも治 るはずです。また、便秘も解消されます。

人は病気になる前に、必ず体のどこかにゆがみが生じるそうです。良い姿勢は、大病を防ぐ予防にもな りますね。

体の構造が傾いてしまうと、骨格のバランスでどこかに負担がかかり、そのために休息すべきところに慢性 筋疲労があると、自律神経にも影響を与え、ストレスとなり、コリや痛みとなるようです。自律神経が乱れ ると自律神経失調症になるので、体の歪みにも注意が必要ですね。

体重の数字やウエストのサイズなどの「数字」にこだわるのではなく、全体のシルエットを見てバランスを整 えましょう。足が太い原因は、体脂肪や筋肉だけではなく、老廃物の場合もあります。上記の症状がある 人は、老廃物を流すマッサージをしましょう。代謝もアップし、痩せやすくなります。

また、「脂肪が筋膜にはりついている」ことによる、ゆがみかもしれません。「脂肪のはりつき」が筋肉や 骨本来の働きを妨げ、筋肉が収縮できない時に運動をしても、逆に体を痛めたり、骨格バランスが崩れ てキレイな体にならないそうです。

ふくらはぎは、「第2の心臓」とも言われます。足指や甲、足裏にもたくさんの反射区(体の内臓や器官に 対応するエリア)があります。そこを「揉む」「押す」ことで、「消化」「循環」「吸収」「代謝」「血液・リンパの 循環」を良くします。足のむくみや疲れを取り除いておきましょう。

 

目指すは峰不二子のセクシーボディーとバレエダンサーの体

「あなたの理想のプロポーションの女性は誰ですか?」という質問やアンケートの結果、男女ともに、(ル パン三世の)「峰不二子」と答える人が多いです。

彼女の3サイズは、B:99.9cm、W:55.5cm、H:88.8cm、身長は167cm、体重は50kgと言われていま す。すごいプロポーションですが、ここで注目なのは、バストとヒップのサイズが逆になっていることです。

実は、美しいプロポーションというのは、ヒップサイズよりもバストサイズの方が大きいそうです。ところが日 本人女性は、ヒップサイズの方がバストサイズより大きいという人がほとんどだそうです。昔は着物を着た り、畳に座るという風習があったからでしょうか?

私自身も下半身デブです。夫からは「ボーリングのピン」と言われるほど。上半身と下半身のバランスが 悪く、骨盤のゆがみ、セルライト、静脈瘤もあります。出産後、立ち仕事、締めつけすぎた下着により、血 流が悪くなり、ますますむくみやセルライトや静脈瘤を増えて、足が太くなりました。

それであらゆることを試して、色々学びました。 まず、骨盤のゆがみのある人は、股関節がかたい・足首がかたい・上半身の筋肉が少ない・体の 体幹が弱い・姿勢が悪い・呼吸が小さい・締め付けた下着の着用・合わない靴・ダメポーズ(脚を組 むなど)をしている傾向があることがわかりました。私は全部当てはまります。

骨盤は体を支える中心部です。姿勢や代謝に大きく影響します。 そこで参考になるのが、バレエダンサーです。バレエダンサーの体は、ただ細いだけではありません。高く脚 を上げたまま、美しい姿勢を保てるのは、体の体幹がしっかりしているから……つまり、みかけは細いです が、かなりの筋肉が必要だということです。もちろん、脚だけではなく上半身も含め、体全体が鍛えられて いるからこそ、「しなやかで美しい体」になるのだと思います。

バレエの基礎になる「プリエ」は、股関節、膝、そして爪先ができるだけ外側(180度)に開いています。か かとは床面から離してはならないとか、上体にも意識を向け、むしろ上に引き上げることを意識しながら、 膝を曲げて下半身の重心を落としていき、膝を曲げる時には、腰を曲げたり臀部を突きだしたりしていま せん。

普通は、しゃがむとお尻が突き出しますよね。そして爪先立ちし、両腕を上げたり広げたり。バレエダンサ ーは股関節の可動域が広いため、股関節より足が太くなることはありません。肩甲骨も天使の羽が出て いて、S字ライン・ビーナスラインもキレイです。もちろん二の腕も細いですよね。

だから、私の体型の悩みは、バレエダンサーにヒントがあると思います。プリエをして股関節の可動域を広 げて、広がった骨盤を正しく矯正して小さいお尻にしたいです。あと、胸部深呼吸をすること。これで、ナイ スバディ―になれるかしら?

そして、太ももが太い・お尻が大きく下がっている・外反母趾・歩くとスカートが回る・座禅が組めな い・足がむくみやすい・足の先が冷たい……などの症状があると、それは生活習慣で「脂肪が筋膜に はりついている」ことによるゆがみかもしれません。「脂肪のはりつき」が筋肉や骨本来の働きを妨げ、筋肉が収縮できない時に運動をしても、逆に体を痛めたり、骨格バランスが崩れてキレイな体にならないそうで す。

女性は筋肉量が少なく、脂肪を取り込みやすい体質なので、脂肪を貼りつかせないことが大事だと 思います。それを防ぐのが筋膜リリースという方法で、脂肪をほぐしながら筋膜からはがすということで、足 首からふくらはぎ・ひざ裏・太もも・お尻・おなか周り・二の腕などを自分の指でつまんでほぐします。これ だとちょっとした時間の合間にでもできますし、入浴中はかなりおすすめです。

私は2人目を出産後、すぐに職場復帰し立ち仕事をしておりましたので、骨盤のズレも感じながら、知 識がなかったので30年間ほぼそのまま放置していました。たまにきつく締め付けるようなガードルを履いて、 寝ている時にもつけていましたが、逆効果で余計に血行が悪くなり、足がどんどん太くなりました。

また、脚を組むクセや、ひざの後ろの脂肪がかたく、血流が圧迫され、むくみや冷え症、立ち仕事も影響 して静脈瘤が発生しました。静脈瘤については、見た目が悪いので手術も考えたほどです。さらに、太も も周りに「セルライト」も。セルライトを増やさないためには、冷え症やむくみを治すことだと思います。

できてしまったセルライトを除去するには、まず脂肪細胞を巻き込んで固くなったコラーゲンを柔らかくし て、圧迫されたリンパの流れを良くすることなので、時間があればつまんでほぐし、マッサージしています。30 年も脂肪が張り付いたまま姿勢も悪く生活していたので、プロの力でリンパを流してもらったこともあります。 皮膚が柔らかくなり、むくみやたるみ・セルライトにも改善が見られ、肌の調子も良くなりました。これからも 地道に続けていこうと思います。

 

「解糖エンジン」「ミトコンドリアエンジン」「倹約遺伝

子」「寿遺伝子をオン」

「加齢とともに太りやすくなった」「食事を見直しても運動しても効果がない」と感じている人は多いでしょ う。50歳を過ぎた私もそうです。

今回この本を書き始め、自分と向き合ってきて「何故体重が増えるのか? 運動しているのに何故?」 と考えた時、「基礎代謝の低下」も原因の1つではありますが、もう1つ大きな体の変化を知りました。それ は、「解糖エネルギー」から「ミトコンドリアエネルギー」への切り替わりです。

それから私のダイエットの大きな原因である「倹約遺伝子」、50歳以降に考えなければならない「長寿遺 伝子」について書いていきます。これがアラフィフ世代の人には、一番重要な項目かもしれません。

<解糖エンジン>

私たちの体は、2つの異なる「エンジン」があります。「解糖エンジン」と「ミトコンドリアエンジン」です。若い 頃は「解糖エンジン」が主軸で働いていますが、徐々に「ミトコンドリアエンジン」へと移行し、切り替わるの が50歳前後だそうです。

若い頃の体は、「糖質」をエネルギーにして細胞分裂を繰り返すことで成長していきます。その仕組みを 「解糖エンジン」と呼びます。つまり、体を動かす燃料となるのが「糖」です。筋肉・皮膚・神経・赤血球・ 精子など分裂が盛んな細胞の活動源は、解糖系なのです。

若い頃には、「炭水化物」つまりご飯などの穀類や芋類の炭水化物を食べる必要があります。しかし、 「炭水化物は太る」といって「炭水化物抜きダイエット」をすると、全体のエネルギーが減って「さあ、頑張ろ う」というエネルギーが湧かなくなります。

また、子宝に恵まれない人は、「炭水化物抜きダイエット」をするべきではありません。精子や骨髄細胞・ 皮膚・筋肉など分裂の盛んな細胞は、解糖系エネルギーによって活動しているからです。「糖」を燃料にし てエネルギーを作り、瞬発力のある動きをしたり、細胞の材料を作りだすので、成長期の子供やスポーツを する人は重要です。

<ミトコンドリアエンジン> 「ミトコンドリアエンジン」は、「酸素」を吸ってエネルギーを生成するので、糖質が燃料にはなりません。 「解糖エンジン」が「高糖質」「低体温」「低酸素」で活発なのに対し、「ミトコンドリアエネルギー」は逆 の「低糖質」「高体温」「高酸素」で活発になります。

若い頃は「解糖エンジン」が主軸になって働き、50歳前後を過ぎると「ミトコンドリアエンジン」に切り 替わるため、「糖」をエネルギーとして使わないので、余った「糖」は脂肪になります。この時期に太りやすい のも2型糖尿病の発症率が高くなるのも納得できます。

最初、私はこの「ミトコンドリアエンジン」が理解できませんでした。30代の頃と同じ食事をしていると、 徐々に体重が増え始めた自覚はありましたが、はっきりエンジンが切り替わったと感じたのが、更年期症 状がなくなったちょうど50歳になってからです。食生活は特に変わらないのに、一気に体重が5kg増え、体 脂肪も30%を超えました。さらに脂肪の付き方が、今までの「皮下脂肪」と違い、「おなか周り」についたこ とです。それで食生活を変えなければ!と気づいた次第です。

<倹約遺伝子について>

運動しているのに痩せない・筋肉が付きにくい・食事も気をつけているのにという方、もしかしたら倹約遺 伝子かもしれません。日本人の3人に1人がβ3AR、4人に1人がUCP1の肥満遺伝子を持っていると推 定されています。(厚生労働省e-ヘルスネットより)

(1)「リンゴ型の体型」

……β3AR遺伝子が倹約遺伝子に変異してできた遺伝子 β2ARに変異を持つ人は、基礎代謝量が多く太りにくい体質とされます。

(2)「洋なし型の体型」

……UCP-1遺伝子が倹約遺伝子に変異してできた遺伝子 UCP1の変異を持つ人では、エネルギーを燃焼させる多胞性脂肪細胞(褐色脂肪細胞)の働きが低下 して基礎代謝量が低くなります。

最近になって、私はもしかしたら(2)の「倹約遺伝子(UCP1の変異)」かもしれないと思いはじめ、 色々調べたり自分で実際試してみてわかったことがあります。

■「洋なし型の体型」……UCP-1遺伝子が倹約遺伝子に変異してできた遺伝子の原因・対策 洋梨型は内臓脂肪よりも下半身を中心に皮下脂肪がつきやすい状態にあり、1日の基礎代謝が平 均100kcal程度減少しているとの報告もあります。また、その原因は「骨盤のゆがみ」「むくみ」、加齢 による「筋肉の衰え」にあり、治すには筋肉を鍛えながら骨盤のゆがみを治し、むくみやセルライトも取 っていかなければなりません。

筋肉が衰え始めると、下半身はもっと太くなるそうです。だから、筋トレが重要になってきます。 年を取るに連れて身体全体の筋力が衰えてきます。定期的な運動は筋力を付けることもありますが、 血液やリンパの流れを良くする働きもあります。この働きで内側の老廃物や水分を体外に出すことがで きるので、洋梨型体型の人にとっては、定期的な運動はずっと欠かせないことになります。(続きは、「栄 養指導編」で)

<長寿遺伝子を「オン」にする>

50歳を過ぎたら意識することが、もう1つあります。長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)をオンにすると いうことです。誰もが持つと言われる長寿遺伝子サーチュイン。これは、寿命を決める遺伝子で、普段は 休眠状態にあり、目覚めさせるには、カロリー制限をして飢餓状態にする必要があるそうです。

ただし、この長寿遺伝子は若い子には働くものではなく、ミトコンドリアエンジンに切り替わりる50歳以上 の年齢の人です。オンすることで、老化の速度を遅らせ、長生きすることができるそうです。

「長寿遺伝子をオン」するには、「カロリー制限」と「有酸素運動」です。カロリー制限というか、まずは 「腹八分」と考えたほうが良さそうです。昔から言われていることに、「腹八分に医者いらず」と言いますし ね。 「有酸素運動」は、ミトコンドリアエンジンに「酸素」が必要ということがわかっていて、高齢者が散歩や山 登り・太極拳・ヨガなどを始めるのも理にかなっていると思います。

また「酸素」を取り入れることは、「活性酸素問題」も浮上します。抗酸化作用の高い食品や酵素の 多い食品を摂り入れることが大事です。

ちなみに、最近の研究では、レスベラトロールが、つらいカロリー制限をすることなく、サーチュインを目 覚めさせることができると考えられて注目を集めています。

また、レスベラトロールには、食物アレルギーの発症を抑える効果があることを、山梨大医学部の中尾篤 人教授(免疫学)らの研究チームが突き止め、2012年9月に発表されました。「レストラベール」は、何に 含まれているかというと「ブドウの皮」です。他にも、ブドウの皮にはアントシアニン(色素成分)、タンニン (渋みの元)、カテキン(渋みの元)というポリフェノールが含まれています。ポリフェノールには、活性酸素か ら身体をまもり、病気や老化を防ぐ効果があります。「第2章 コラム:2 世界一健康的な食事と言 われる地中海料理」でも書いています。

 

3.ダイエットの3つ目の柱「動」

運動して筋力が付いたり、ダイエット効果があるというのは、皆さんよくわかっていらっしゃると思いますが、 その他にメリットがあるので書いてみます。

<血圧が下がる>

運動で血管内皮機能を改善し、降圧効果が得られ、高血圧を改善すると言われています。(日本高 血圧学会治療ガイドライン参考)

<内臓脂肪が減る>

内臓の脂肪細胞が小さくなり、肥満改善や脂肪組織から産生されるアディポサイトカインなどのインスリ ンの働きを妨害する物質の分泌が少なくなります。有酸素運動でHDLコレステロールが増え、余分なコレ ステロールを回収することから、LHDコレステロール値・中性脂肪の改善に効果的です。(日本動脈硬化 学会・糖尿病学会ガイドライン参考)

<尿酸値の改善>

適度なジョギングやウォーキング・水泳などの有酸素運動は、尿酸値を下げる効果があるそうです。(日 本痛風・核酸代謝学会ガイドライン参考)

<病気の予防>

運動を継続していると、いつもと違う体からの声が聞こえやすくなります。

<認知症予防>

最近の研究では、高血圧や糖尿病・メタボなどの生活習慣病が認知症を発症するリスクを高めるとい うことが、わかっているそうです。それに加えて食生活の乱れ、睡眠不足・ストレスなども加え、血液の流れ が悪くなると脳の血管が障害を起こし、認知症の要因になっているということもわかってきて、有酸素運動 が認知症予防に効果を発揮するということが報告されています。

<アンチエイジング効果>

運動することで体が温まり、血流が良くなり、肌の調子が良くなります。年齢より若く見える人の理由の 1つに、運動しているかどうかというのも関係していると思います。基礎代謝が上がり汗をかきやすくなるの で、新陳代謝も良くなります。

<ストレス発散>

運動するとスッキリしてストレス発散になります。心と体はつながっていて、運動が脳に良い影響を与えて います。脳内モルヒネと言われるβ―エンドルフィンが出ると、「心地良い」「楽しい」と思うようになります。ス トレスがあるから運動するのではなく、楽しいから継続するようになるといいですね。

<やる気が出る>

運動を続けると、エネルギー代謝が上がり、心も体も元気になります。仕事や趣味などにも前向きにな ります。運動することで脳を活性化し、集中力や根気も身につきます。

運動不足が続くと、筋肉が衰え体の血行不良が生じ、その結果、臓器や細胞に十分な酸素や栄養 が行き渡りません。運動していないのに、「だるい」とか「疲れた」という慢性的な疲労感を感じる人は、運動不足かもしれません。仕事や人間関係、金銭面、暑さや寒さ、冷暖房、紫外線や照明の灯り、食品 添加物までもストレスの原因になる現代社会、気分転換に自分に合った運動を見つけて、運動不足を 解消してください。

 

ダイエットに効果的な運動

ダイエットに効果的な運動とは何でしょうか? ダイエットの基本である、消費カロリー>摂取カロリーを考えると、「消費カロリーが高い運動」が良いと 考えると思いますが、それだと継続できません。つまり、「長時間継続可能な運動」が最も効果があると 言えます。

「消費カロリーが高い運動」は、「無酸素運動」になります。運動を継続できる「長時間可能な運動」 は、「有酸素運動」すなわち、両方の運動を組み合わせると効果的と言われています。

<無酸素運動とは> 「基礎代謝を増やす運動」です。筋力トレーニングや短距離走など。酸素を必要としないので短時間し か運動できませんが、筋肉を鍛えることができます。

<有酸素運動とは> 「体脂肪を燃やす運動」です。ウォーキング・水泳・エアロビクス・エアロバイクなど。酸素が必要です。

また、体脂肪が燃えるのは、体が汗ばむ程度になる20分後と言われています。その理由は、脂肪細胞 に蓄えられた脂肪は脂肪酵素リパーゼに分解されるのですが、体温が1~2°C上昇した時にリパーゼが 活性されると言われています。その体温になったら続けるほど体脂肪を燃やしてくれると言いますが、無理 をすると浅い呼吸になり、無酸素になるので無理しないことも大事です。

<無酸素運動+有酸素運動>

体を引き締めて基礎代謝を高める無酸素運動と有酸素運動を組み合わせることがダイエットに効果 的と言われますが、そのポイントは最初に無酸素運動(ストレッチや筋トレ)をして、体を温めてから有 酸素運動(ウォーキング、サイクリング、エアロビクス、ダンベルやチューブ体操、水泳、水中エアロビクス、ボ クササイズ、テニス、スイミングなど)をすると、より効率的です。

無酸素運動で女性におすすめが、「スロートレーニング」という文字通りスローでトレーニングするというも ので、例えばスクワットをする際3~5秒かけてしゃがみ、3~5秒かけて立ち上がるというリズムで行います。 運動をしている間、ずっと軽い負荷で筋肉の緊張を保つことにより、筋肉量が増え、ダンベルやマシーン などを使う筋肉トレーニングとほぼ同様に、基礎代謝がアップし太りにくい身体になる効果があります。

スロトレは色々種類があり、動きが簡単で穏やかなので、「面倒くさがり屋」「筋力が少ない」「運動が苦 手」という人に向いています。無酸素運動の場合、運動のあと数時間にわたり体脂肪が燃焼しやすい状 態になります。

その働きを起こすのが、成長ホルモンです。成長ホルモンは、大人でも分泌され体脂肪の分解を促すこ とがわかっています。スロトレの場合も、トレーニングを行うことにより成長ホルモンの分泌が促進されるので す。スロトレをするとすぐ体が温まるので、そのあとにウォーキングやジョギングなどの有酸素運動をすると、 20分経たなくても体が温まっているので、脂肪燃焼効果がアップするというわけです。

<自分に合った運動を>

運動は、持続できることが一番なので、自分に合った方法を見つけましょう。いくつか方法を書いてみま す。

(1)ジムへ行って運動する

1人でする運動が続かないと思う人におすすめです。他人がいる環境で運動すると刺激があるいうの と、お金がかかるため、行かざるを得ない状況に持って行く方法です。ランニングマシーンやエアロビクス・ 水泳など。

(2)ストレスがある人・1人で運動したい人

簡単なストレッチやヨガ・ピラティス・ジョギング・格闘技・フラメンコなどがおすすめです。

(3)家族で運動したい人

登山・ジョギング・ウォーキング・フルマラソン・サイクリング・ハイキングなどスケジュールを決めて、家族 で一緒に運動する習慣と達成感を感じましょう。

(4)ハードな運動は苦手な人

ハードな運動よりもゆっくりと体を動かす太極拳・フラダンス・ウォーキング・ストレッチ・ヨガ・ピラティス などがおすすめです。

<運動を続けるには……>

運動を習慣化させるには、身の丈以上の運動はしないことです。運動習慣のない人は、腹筋なら「毎 日1回」から。いきなりジョギングするのではなくて、まずは外へ出て自然を楽しむことから、または犬の散歩 から習慣化させましょう。

運動中に音楽を楽しむとか、運動後に温泉に入るとか、何かしら自分で楽しめるご褒美を考えるのもい いですね。運動したら記録をするのも効果的です。

<姿勢を正しく……>

ウォーキングで最も大切なのは姿勢です。肩の力を抜き、背筋を伸ばし、バランス良く重心をかけ(左右 の足に均等に体重をのせる)、視線はまっすぐ前に向ける、軽くあごを引き、下腹(丹田……おへそより 3cmくらい下を意識して)に力を入れて、腕は後ろに引いて、軽くつま先で蹴り出し、かかとから着地するよ うにして歩きます。

「できれば運動したくない」という人は、多いようです。「運動なしでダイエット成功!」などというダイエットは 人気で、体重は一時的に減るかもしれませんが、「キレイになりたい、魅力的になりたい、健康になりた い」と思うのなら、運動なしでダイエットをするということは、本来の目的からは遠ざかる行動だということに 気づいてください。

 

「ながら運動」のすすめ

「運動嫌い」「する時間がない」という方に、まずおすすめなのが「ながらダイエット」です。座ったまま、家事 をしながらなど日常生活の動作にちょっとした工夫をするだけで、できる運動です。 「掃除が大好き」「1日中何回も掃除している、座らない」「ぞうきんがけをする」「腕をぐっと伸ばして 掃除機をかける」「家ではダイエットスリッパを履いている」「スクワットをしながら歯磨き&洗濯物を干 す時も」「犬の散歩で1時間半歩く」「家の階段を1日10回以上上り下りしている」「階段は1段飛ば し」「階段で踏み台昇降する」「夕食は野菜をたっぷり食べる」「振り向く時には腰からひねる」「テレ ビのCMの間、腹筋」「歩く時には大またで早歩き」「歩数計をつけている」……など、なにげなく運動 を上手に生活に取り入れていて、それを楽しんで地道に継続している人は、体型が変わらないと言われ る人に多いです。地道ですが、毎日継続すると効果があるのです。

自分の管理ができる人は、生活環境やリズムもきちんとできているので、体型の管理もできているという ことですね。できていない人は、かなりの努力が必要です。

現代社会は、便利になりました。昔と比べてみてください。例えば150年前、鉄道もなかった時代は、ど こかへ出かけるにしても「歩く」ことが当たり前でした。今はあらゆる交通機関があり、早く楽に移動できま す。移動しなくても、椅子に座ったまま人に連絡もできますし、あらゆる情報も入ります。家事も洗濯・掃 除・お風呂と昔は大変でしたが、今はスイッチ1つで全部機械がしてくれます。

便利になった反面、私達は普段体を動かしていないことになります。昔の人より、生命力・人間力・基 礎代謝が落ちたのは、便利になった現代社会のせいかもしれません。

毎日の通勤に運動を加えると、継続した運動になります。エレベーターやエスカレーターを使わず階段を 使ってみたり、1駅分歩いてみたり、買い物に行くスーパーを遠くにしてみたり、駐車場を遠くに停めてその 分歩くようにしたりと、工夫すれば色々あるかもしれませんね。ビールを美味しく飲むために運動するという のも、良いきっかけになるかもしれません。

ちなみに私は、家の中でなるべく「つま先立ち」しています。親指だけに乗ってしまわないように、足の指 全体に体重をかけ、姿勢を良くして、胸を開いてドローインを意識し、お尻の穴も締めつつ内腿をギューッ と合わせるようにしています。

足の指先で雑巾をつかむようなことも、たまにしています。庭に出ると「草むしり」などガーデニングをすると しゃがむので、意識したり、拭き掃除などは右手ではなく左手を使うようにしたりして、左右のバランスも考 えています。どうしても利き腕の方がよく使いますからね。

頭の血流も気になるところです。以前はよく逆立ちをしていましたが、最近は前屈を毎日するようになり ました。憧れは、朝日に向かってのヨガの「太陽礼拝」です。朝日を浴びて「体内時計」をリセットしつつ、 頭に新鮮な血液を送りたいです。

 

体脂肪を燃焼するメカニズムと効果的な「スロトレ」

ダイエットの2つ目の柱「体」の基礎代謝のところで、「基礎代謝のうち約40%が筋肉で消費されるそう です。食事を減らして体重を落とそうとすると、筋肉も落ちてしまいます。基礎代謝は筋肉に影響している ので、筋肉量が減ると基礎代謝も低下してしまい『太りやすい体質』になってしまいます。また、加齢と ともに基礎代謝は減ってしまいます。つまり、基礎代謝が低いということは、「老化」を示すことでもあると思 います」と書きました。

筋肉は使わないと、どんどん衰えていきます。筋肉があるかないかは、老化のバロメーターです。若い頃 から意識しておいた方が良いと思います。年を取るとますますとりかからなくなるし、効果が遅いからです。

効率的に脂肪を燃焼するためには、「筋トレ」が欠かせないと思います。 筋肉は、「運動のためのエンジン」「体温を作る熱源」「第2の心臓」「衝撃から守ってくれるプロテク ター」「ひざや関節などを守ってくれるクッション」の役割を担っています。

筋肉量を1kg増やすと、1日当たりの基礎代謝が50kcal増えると言われており、1年に換算すると約 18,000kcalになり、体脂肪は1gあたり7kcalなので、単純に割ると1年あたり約2.5kg体脂肪が減る計算に なります。

筋肉量を5kg増やすと体脂肪が10kg以上減る計算になり、さらに太りにくい体になります。

食事を極端に減らすダイエットをしようとすると、筋肉が落ちてリバウンドで脂肪が付き、痩せにくく太りや すい体になり、負のスパイラルになってしまいます。

体脂肪を落とすには、大きな筋肉を鍛えることが一番効率的です。

筋肉には「速筋」(筋トレやダッシュなどの無酸素運動)と「遅筋」(持久力にすぐれた有酸素運動)があ りますが、筋肉量を増やす「速筋」を鍛えることがポイントです。

また、成長ホルモンを分泌することが大切です。成長ホルモンは、体脂肪を分解して脂肪を減少さ せる効果もあります。その成長ホルモンを出すには、ゆっくりとした動きで筋肉を刺激する「スロトレ(スロー トレーニング)」が有効になります。1日10分からでも効果があり、器具を使わないので、運動をあまりしな い人でも気軽に続けられます。

私がやっている「スロトレ」をご紹介します。

<ドローイン>

私は腹筋が苦手なのですが、これはただおなかを凹ますだけ。 1姿勢正しく、背筋をまっすぐに伸ばします。 2お尻の穴に力を入れます。 3肩甲骨を後ろに引きます。 4おへそ回りに力を入れ、凹ませます。

これだと「時間がない」という人でも、通勤時間やパソコンの作業中でも簡単にできます。おなか周りの 脂肪がわかりやすく刺激されます。習慣化しましょう。

また、有酸素運動をプラスすると、消費カロリーがもっとアップします。散歩をしながらドローインするなど、 正しい姿勢で呼吸も忘れずに。

ちなみに、「ドローイン」ですが、凹ませる目安は「ウエスト10%減」だそうです。ウエスト70cmの人は、凹ま せると63cmになる計算です。前後のサイズを測ってみましょう。最初、私は全然凹んでなくて、凹みました けどね(笑)

<四股(しこ)を踏む>

ご存知、日本の国技、相撲の「四股」です。股関節周囲のインナーマッスルを鍛えるので、腹筋・大腿 四頭筋・中股筋・大股筋・ハムストリングスが鍛えられるのです。実は、筋肉は全体を100%とした場合、 足腰とお尻に50%、体幹に20%が集中していると言います。効率が良いです。ヒップアップやおなか周辺 のシャイプアップに効果的と言われています。イチロー選手も取り入れているそうです。

1足を大きく開いて腰を下ろします。 2右足に体重を移動させ、左足が浮くまで体幹を右に倒し、重心を右に寄せます。 3右の足首・膝・股関節が一直線になるように左足を上げます。体重を乗せた足をまっすぐに伸ば し、反対の足を上げます。(2秒くらいキープ) 4上げた足を下ろすと同時に腰も落とします。 5反対側の足も同じように繰り返します。 きついですが、効いていると思います。

<マエケン体操>

メジャーリーガーの前田健太投手(元・広島カープのエース)が、試合前にする運動です。マエケン体操 は、前田健太投手がPL時代に指導を受けていた荒木トレーナーが考案した動きだそうです。肩や肩甲 骨のあたりの血流を良くするだけでなく、ピッチャーが球を投げる時に必要な腕や肘の動きを、体に覚えこ ませるという意味があるそうです。残念ながら日本では見られなくなりましたが、少年野球の子供たちもマ ネしているようです。これは、肩甲骨の血流が良くなり、褐色細胞の働きを活発にするはずです。

1足を肩幅くらいに開いて、体を前に曲げます。(背中は伸ばします。) 2肘を曲げて、手のひらは上に、その状態で左右交互に肘を後ろから肩の上を通って前にグルグル 回します。10~20回。 3手を前に合わせ、そこから左右の肘を背中側に斜め上に開いて(胸を開いて)肩甲骨を寄せてし めます。(ビートたけしの「コマネチ!」のポーズの感じ)

<デコルテ冷やし>

褐色細胞の多いデコルテを冷やすと効果があるそうです。ご紹介します。

1水を入れたペットボトルを冷凍庫に入れて凍らせておきます。 2入浴後にデコルテ周りを凍ったペットボトルで冷やします。

これで、褐色細胞が活発になるそうです。テレビの番組で美人女医さんが紹介していたのを参考にさせ ていただきました。

<乾布摩擦>

日本古来から伝わる「乾布摩擦」をご存知ですか? 肌を乾いた手ぬぐいやタオルなどで直接こする健 康法です。

乾布摩擦をすることで体温が上がり、血流や免疫量がアップし、身体の新陳代謝が高まり、自律神経を整え、皮膚の体温調節機能が強められ、風邪が引きにくい身体になります。

私が小学校の頃は、乾布摩擦を全校生徒でするというカリキュラムが組まれていました。それを思い出し て、冷え症とがんこな太もものセルライトを撃退できないものかと始めました。

まず形から入る私は、かわいい手ぬぐいを買いました。それで背中は、手ぬぐいを広げて両端を持ち左 右交互にこすり、体の側面は、手ぬぐいを片手に持って肩から二の腕、体の側面をこすり、ウエストは背 中同様に手ぬぐいを広げてウエストを絞るようにこすり、そのままお尻もお尻を振りながらこすり、太ももも 細くなりますようにと願いを込めながら前・側面・裏側をこすり、足首からふくらはぎ・膝小僧の裏・足の指 までこすります。

はじめの数日は肌が弱いため、ゆっくり軽くこするようにし、徐々に強くしていきました。アトピーの方にもお すすめです。肌が強くなります。体が温まり、新陳代謝が良くなったと思います。特に、ガサガサだった背中 の乾燥がかなり改善されました。

運動は、自分に合った気軽に続けられる運動が良いと思います。毎朝ラジオ体操でもいいと思いま す。一番良いのは通勤に歩くとか、生活に沿って続けられるのがいいですね。

私も通勤で歩いたり、自転車通勤したかったですが、車で1時間くらいかかるので、せめて骨盤を立て て、姿勢よく運転することを心がけています。車通勤だと運動不足で特に足の筋肉が弱ってしまいます。 東京へ行くとみんな早足で歩くのでびっくりします。都会と地方では、足の筋肉量が違うと感じます。

ダイエットの王道で近道と言われているのが、「基礎代謝を上げること」じっと動かないより、動く!! できればお金もかからず、楽しく続けられるものが嬉しいですよね。

 

筋肉が必要なわけ。InBody測定

筋肉は、使わないとどんどん減ってしまいます。特に下半身は衰えやすく、「歩く速度が遅くなった」「よ くつまずく」「足を引きずって歩く」といった現象は、筋力ダウンのサインです。「老化は足から」とも言いま す。筋力が低下するとバランス感覚も鈍るので転倒しやすいのです。

筋力があれば、バランス能力も上がり、転びにくくなります。足が太くなるのも筋肉の低下から足の冷え・ むくみが血流・リンパの流れを悪くし、脂肪が付きやすくなるからです。また、筋肉は、バストアップ・ヒップア ップにもつながり、美しい体のラインを作ってくれます。

正しいダイエットは体重減ではなく、体脂肪を正常な数値に戻すことです。まずは、体中の余分な 脂肪を減らすことが大事です。筋肉を増やして脂肪を燃焼してくれると良いですね。

しかし、筋肉はなかなか増えません。それですぐ面倒くさくなったり、やる気を失って断念しがちです。しか し、「理想の体は1日にしてならず」、また「筋トレはやればやるだけ返ってくるもの」です。今よりも来月 の自分、1年後の自分が理想の体に近づくと信じて継続していきましょう。

運動を始めたらInBody測定をしてみるのもおすすめします。InBody測定とは、体を構成する体水分・ タンパク質・ミネラル・体脂肪を定期的に分析し、栄養評価に問題がないか、身体のバランスは良い か、体脂肪が多い部位はどこかなど、人体成分の過不足を評価する検査です。

私たちの体は、「体水分」「タンパク質」「ミネラル」「体脂肪」の4つの成分で構成されています。

  • 体水分:私たちの体の水分量。体重の約50~70%を占めています。
  • タンパク質:筋肉を構成する成分。足りないと栄養状態が良くないことを意味します。
  • ミネラル:ミネラルの約80%は骨にあり、足りないと骨粗鬆症や骨折の危険性があります。
  • 体脂肪:余分なエネルギーは脂肪細胞に蓄積され、肥満の原因になります。

それを1カ月後ごとに測定して変化を見るのもモチベーションが上がります。体重は変わらなくても脂肪の 量が減って筋肉量が増えていれば、運動効果が出ているわけです。

実は、私は更年期の症状がおさまって体重が増えたので、週4回以上ジムに通って無酸素運動&有 酸素運動しているのにもかかわらず、4カ月間全然体重が減らないので不安になっていました。

そこで、InBody測定をしてもらいました。測定結果は、「体水分……標準(むくみ:標準)」「タンパク 質……標準(良好)」「ミネラル……標準(良好)」「体脂肪……標準」でした。

測定することで、栄養状態が良く、骨量もあって良かったです。安心しました。むくみもそういえば、感じな くなっていました。

さらに筋肉量や体幹が高く、部位筋肉のバランスが良かったです。基礎代謝量は標準内でしたが、低 い方、フィットネススコアは82点で普通でした。この測定でウエスト周り(へそ周り)も測定してくれます。

体脂肪が減っていました。筋トレ効果があったと嬉しくなりました。運動時間は少しですが、日々継続し たのが良かったです。

最近は、自転車をこぐとすぐに体が熱くなります。基礎代謝も上がっているのを感じます。今日よりも明 日、そして1カ月後はもっと良くなっているのではと、期待しながら頑張ろうと思いました。希望が湧いてきま した。

1年に1度の健康診断と違う面で、リアルタイムで体の状態がわかるので、測定するのもおすすめです。

 

ウォーキング・ジョギングの素晴らしい効果

体脂肪は、8割脂肪で2割が水分と言われています。 体重を1kg減らすためには、摂取カロリーを何kcal消費すると減るのかというと、脂肪1g=9kcalなので、 9(kcal)×0.8(8割の脂肪)=7.2kcal、 つまり体重を1kg落とすには、7,200kcal消費しなくてはなりません。なかなか大変ですね。

ランニング・ウォーキングの消費カロリー(kcal)は、体重(kg)×距離(km)と言われています。これは、 すごくわかりやすいですね。

体重50kgの人が、10kmで、約500kcal消費するということです。速さはあまり関係ないそうです。ウォー キングをするとそれだけ時間もかかりますし、手を振る回数も多いですから、誤差はあると思いますが、大 体の目安になりますね。

この計算によると、体重50kgの人が40km走ったら2,000kcalなので、体重を1kg落とすには、 7,200kcalの消費を考えると、フルマラソンを完走しても体重は300gくらいしか落ちていないことになりま す。

「こんなに頑張って走ったのに、それだけ~?」と思いがちですが、これはたった1回だからこそ。毎日継続 すると考えてください。

毎日5kmウォーキングするとして、体重50kgの人が毎日250kcal(50kg×5km)消費するとして、 250(kcal)×30(日)=7,500kcal、つまり、毎日5kmのウォーキングを1カ月続けると、その運動だけで1 カ月1kg減ることになります。フルマラソンを1回走るより、効果的ということになります。

時間がない人は、ジョギングで約40分が目安になります。 (ジョギング=時速8km、8×5(km)=40分)

1日約40分を1カ月続けると、1kgの効果があるということです。

だから日々走っている人は、体が締まっているのですね。参考にしてください。でも、この継続がなかなか 難しいのです……。

しかし、ウォーキングやランニングは、体重減だけではありません。色々なダイエット・美容効果がありま す。だから、女性にも人気があるのです。

1.むくみ解消 2.便秘改善 3.食欲を抑える 4.ストレス解消 5.やる気・集中力アップ 6.体力アップ 7.質の良い睡眠 8.美肌効果(アンチエイジング) 9.爽快感・達成感

10.体の声を感じる

あなたにもし上記の悩みがあったら、毎日ウォーキングやジョギングを継続することをおすすめします。季 節の移り変わりや五感も敏感になり、毎回新鮮な気持ちになりますよ。心と体、両方に良いですね。 ただし、無理しないことも大事です。脱水にも気をつけてください。水分補給をこまめに行いましょう。

 

ヨガとの出会い&素晴らしさ

私は今、週に一度ヨガ(パワーヨガ・アシュタンガヨガ)を習っております。子供が成人し、子育てがひと段 落したこの時期に、ヨガに出会って良かったと思います。

ヨガは器具などを使うのではなく、呼吸やポーズで自分の体と向き合うことができます。また、体の内外の バランスをとり戻し、人の体に本来備わっている自然治癒力アップの効果も期待できます。

ヨガの動きで行う呼吸法やポーズは、体の様々な部分に良い効果をもたらしてくれます。 普段使わない背中や背面の伸びは姿勢も良くなりますし、筋肉を刺激して筋力を付けることで基礎代 謝がアップし、冷え症やむくみにも効果的だと思います。さらに骨に負荷をかけ、自分の体重を支え感じな がら、体幹バランスを整えることができます。呼吸と組み合わせることで、凝り固まった疲労や老廃物・緊 張などをほぐして、血行が良くなります。

体のバランスや瞑想・健康的なイメージだったヨガですが、最近では「ダイエット」効果を期待するイ メージがあります。正しい呼吸法を行うことで、有酸素運動で脂肪燃焼を助けてくれるからでしょう。

多くのスポーツ選手が、「ヨガ」をメンタル向上やパフォーマンスアップからトレーニングに取り入れているとい うのもわかります。

ヨガで行う呼吸法やポーズは、「ストレス解消」にも効果があります。また、ヨガの要素の1つ「瞑想」に も、自分の心と身体と向き合うことができ、イライラや不安な心を落ち着かせ、前向きに捉えられるように なったり、集中力も養うことができます。

また、ヨガはどんな年齢や体型でも参加でき、人と競争するものではないのです。

このように、「健康」「メンタル面」「ダイエット」に期待されるヨガは、自分の心と体を知り、心と体の 不調にいち早く気づくのかもしれませんね。

それが、ヨガの起源から約5,000年経った今でも、幅広い年齢層から支持される理由なのではない でしょうか。

私は2年くらい続けていますが、体がずいぶん柔らかくなり、体のバランスが良くなりました。1週間分の仕 事の疲れが取れ、若さと活力が湧いてくるから不思議です。ずっと続けていきたいと思っています。

 

いつ運動したらいいの?

よく聞かれる質問です。ダイエットの2つ目の柱「体」から考えてみましょう。

<朝>

朝から日中にかけて交感神経が優位になります。また、朝はグルカゴンという血糖値が下がった時に分 泌されるホルモンが、脂肪を分解してくれます。

さらに、「排泄の時間」で体がデトックスにモードに入っています。だから朝運動すると、脂肪の分解や燃 焼効果が上がるということになります。しかし、空腹で運動したり、水分を摂らずにランニングするのは、危 険です。

起床後すぐに運動せず、水分と軽食を摂ることと、朝は体温が低く体が硬いので、ウォーミングアップをし っかりと(ストレッチや準備運動)するようにしましょう。

また、あまり激しい運動は控えるように。体が温まっていない状態で運動すると、ケガのリスクは高いで す。朝の出勤時間を利用して、たくさん歩くことを習慣化すると、継続できて良いと思います。

<夕方>

夕方の16時頃は、体温が一番高く体が温かく活動している時間帯なので、運動してもケガをしにくく、 気持ち的にも運動しやすい時間帯です。

時間と栄養・スポーツの関係に詳しい県立広島大学の加藤秀夫教授が(基礎栄養学)、朝(午前8 時)と夕方(午後6時)で運動効果に違いがあるのか、高校生を対象に調べていらっしゃいます。

結果、「朝運動するより、夕方運動する方が効果があるということ、また、お昼にしっかり栄養を摂 ることが大事」ということでした。

これには、成長ホルモンも関係していて、夕方の運動が成長ホルモンの分泌を促すからです。成長ホ ルモンは、代謝をアップさせたり、新陳代謝や筋肉作りにも関係していて、女性にとっては美肌アップ・ アンチエイジング効果にかかせないホルモンです。

<食後>

血糖値が気になる方は、食後30分以内に有酸素運動をすると、血糖値の上昇をおさえてくれます。 また、筋肉を付ける場合は、食後の方が良いです。脂肪燃焼は、「食前に有酸素運動をする」のが効 果的と言われています。

どれも一長一短ありますね。でも大事なのは、自分の生活習慣に合わせて、楽しく継続できる運動を することです。

私は仕事が終わって買い物を済まし、夕食を作った後にジムへ行きますが、運動は日頃のストレス解 消もできますし、汗をかいて爽快感がありスッキリします。夜もぐっすり眠れます。成長ホルモン、出てる かなあ~(笑)

 

「ボランティアダイエット」のすすめ

毎日の生活に、「ボランティアダイエット」を取り入れてみませんか? 「ボランティア」の意味は、「あくまでも自発的(自発性)な行動で義務でも強制でもなく、個人個人 の自由な意思で考え、発想し、行動するもの」で、自己の利益を目的とするものではありません。日本 語だと「奉仕する」という意味や、「(ボランティアを)しなくてはならない」義務感や、規制があったりするイメ ージもありますが、「ボランティア」という言葉はラテン語の「VOLO(ヴォロ)」で英語では「WILL」、つまり「自 分で○○する」という意味です。自分から無償で行動することが大事です。人に命令すると、命令する方 も命令される方も嫌な気持ちになります。人にやって欲しいなと思うことを、自分でするという感じです。

何故、こんなことを言うのかと申しますと、私の知っている清掃のおばちゃんが、毎日一生懸命お掃除し ていたので、私は彼女に思わず聞いてみました。 「家に帰ったら掃除する気なくなるでしょう」と。

そしたら彼女は、「いえ、私、掃除が大好きだから、家でもいつも掃除しています」と。 私はハッとしました。私自身、平日仕事をしていて、休みの日に家の仕事をするのが辛く、「どうして夫は 手伝ってくれないのだろう」と常に思っていました。無理に押し付けてケンカになったことがあります。「そう か、掃除が大好きになって、自分から掃除を楽しくすればいいのだ」と思うようになりました。

それからは、職場の周りの落ち葉が気になったりすると、時間がある時に掃いたり、草むしりをしたり、汚 れたところは積極的に自分から掃除するようにしました。

そう、「掃除することをダイエットできると思えばいいのだ、ボランティアダイエットと名付けよう~」と。落ち 葉を掃くのは、結構カロリーを消費します。寒い日でも外で掃除すると、体温が上がって体が熱くなりま す。

ちなみに、清掃のおばちゃんは、年齢よりずっと若くて細いです。「良く動くからすぐ痩せちゃうのが悩み」と おっしゃっていました。

運動不足の方、「ボランティアダイエット」始めませんか? 例えば、仕事でも休憩中に職場の掃除をするのは、いかがですか? 机周りをキレイにしたり、拭いた り、資料を片付けたり。または、いつも誰かに頼んでいることや誰かにして欲しいと思っていることを自分で するなど。

ずっと集中して机上の仕事をするのは、難しいと思います。例えば、「息抜き」に掃除をすると気持ちがリ フレッシュする他、新たな発見や閃きが生まれたり、集中力が増したり、ストレスが緩和されたり、眠気が なくなるなどのメリットがあります。また、掃除してキレイになると達成感も生まれ、ちょっと幸せな気分にな ります。そして、体が温まり、血行も良くなります。いいことだらけですね。

休日でもダラダラゴロゴロしないで、計画を立てて、草むしり、窓拭き、外を掃くなど、ダイエットだと思って 体を常に動かすようにしてみましょう。心も体もキレイになります。くれぐれも、無理はせずに楽しく!

 

4.ダイエットの4つ目の柱「食」

ダイエットと食は、大事な関係があります。でも、ただ量を減らすのではなく、栄養のことを考えて欲しいと 願います。体重が減っても病気になったら意味がありません。 「サプリを摂っているから大丈夫」って思っている人もいらっしゃいますが、栄養素は助け合って作用してい るので、サプリでは食品のように吸収・利用ができなかったり、過剰に摂取する場合もあります。

次の表を見てください。

このように、食品には特徴があります。バランス良く栄養を摂るなら、食品を組み合わせて食べることが 大事です。

123は、エネルギーを作る三大栄養素です。 456は、現代人に不足しがちな栄養素です。

<エネルギー> 1炭水化物をエネルギーに変えるのに必要なのが、ビタミンB1です。甘いお菓子・飲み物・よくお酒を 飲む人や過度のスポーツをする人は、ビタミンB1を消耗するので、たくさん摂る必要があります。 2脂質をエネルギーに変えるのに必要なのがビタミンB2です。 3タンパク質をエネルギーに変えるのに必要なのがビタミンB6です。

*集中力が続かない・運動がきつい・持久力がない・体力がないのは、エネルギー不足です。

<体作り>

タンパク質と脂質とミネラルで身体を作ります。

*筋肉が付かない・ケガをしやすい・貧血になる・パワーがないのは、体作りの栄養素が不足してい るからです。

<体の調子(コンディショニング)>

ミネラル・ビタミン・食物繊維・水で、体の調子を整えます。

*不足すると、風邪や病気にかかりやすい・ストレスが多い・朝、目覚めが悪くボーッとする・疲れが 取れないなどの症状があります。

摂って欲しい主なビタミン・ミネラルです。これを見るだけでは、難しいと思います。もっと簡単な方法で、 バランスの良い食事を書いていきますね。

 

バランスの良い食事とは? 「まごわやさしい+こ」「7

色」「五味五法」「野菜の部位別」「果物」

バランスの良い食事を考える時に、カロリー計算しなくても、料理が苦手な人や、普段自炊をされていな い人でも、気をつけるとできる方法があります。

(1)「まごは(わ)やさしい+こ」

食品研究家で医学博士の、吉村裕之先生(元金沢大学名誉教授)が提唱され、杏林予防医学研 究所の所長である、山田豊文先生が商標登録されている、バランスの良い食事の覚え方です。

私は、これに「こ(酵素)」を加えて、「まごは(わ)やさしい」+「こ(酵素)」とし、毎日の食事に摂り入 れることで、もっとバランス良い食事になると思って、おすすめしています。

<「ま」豆類>

大豆・納豆・豆腐・小豆・黒豆・油揚げ・高野豆腐など、「畑の肉」大豆は良質のたんぱく質とミネラ ルが豊富です。栄養バランスも良く、生活習慣病予防に効果的です。

<「ご」ごま・ナッツ類>

ゴマ・アーモンド・ピーナッツ・くるみ・栗・銀杏・松の実など、たんぱく質や脂質・ミネラルが豊富です。 老化の原因となる活性酸素を防ぐ抗酸化栄養素です。

<「わ」ワカメ(海藻類)>

ワカメ・ひじき・海苔・昆布・もずくなど、カルシウムなどのミネラルや水溶性の食物繊維が豊富です。 酢や油と組み合わせると、効率良く摂取できます。

<「や」野菜>

ほうれん草・トマト・キャベツ・ブロッコリーなどの野菜、β―カロテンやビタミンC・ファイトケミカルなどが豊 富です。皮膚や粘膜を健康に保ち、免疫力をアップします。

<「さ」魚・魚介類>

サケ・サバ・イワシ・サンマ・ブリ・タイ・小魚・貝類など、DHAやEPA、タウリン・オメガ3脂肪酸・亜鉛が 豊富です。血中のコレステロールを減らし、血液サラサラ・疲労回復効果・新陳代謝(成長)・免疫力アッ プにも効果的です。

<「し」しいたけ(きのこ類)>

しいたけ・まいたけ・しめじ・なめこ・エリンギ・マッシュルームなど、カルシウムの吸収を助けるビタミンD や、食物繊維・ビタミン・ミネラル・グアニル酸などの特有のうま味成分が豊富です。低カロリーで食物繊維 が多いので、ダイエットや便秘にも効果的。きのこ特有の成分βーグルカンが、ガンや動脈硬化を予防しま す。

<「い」芋類>

じゃがいも・さつまいも・里芋・山芋・こんにゃく・しらたきなど、炭水化物・ビタミンC(熱でも壊れにく い)・食物繊維が豊富です。じゃがいもは、ビタミンB2が多く(脂肪の代謝に不可欠)、さつまいもは免疫力アップのビタミンエース(A・C・E)、山芋は消化酵素がたっぷり(生で食べると良い)で、ネバネバ成分 のムチンが胃の粘膜を保護して消化吸収を助けます。

こんにゃくの食物繊維のグルコマンナンは、胃で消化されず、腸まで届いて老廃物を掃除し、コレステロー ル低下や血糖値を安定する働きがあり、低カロリーで便秘改善やダイエットにも有効です。

<「こ」酵素>

発酵食品(ぬか漬け・ヨーグルト・酢・味噌・納豆・甘酒・キムチ・ヨーグルト・チーズ・醤油・本みりん・塩 麹・酒粕・粕漬・マッコリ。焼酎・テンペなど) 生の物(果物・野菜・刺身・馬刺など)

和食が体に良いのは、体に良い菌をたくさん含んだ調味料のおかげです。色々な菌を含んだ発酵食品 は1種類だけでなく、例えば納豆とヨーグルトを一緒に摂ると腸内細菌を整えて免疫力を高め、腸内環 境(腸内フローラ)を良くします。老廃物を出して代謝アップも期待でき、さらに抗酸化作用やアンチエイジ ング・抗ストレスの解消にも効果的です。酢の物や、ぬか漬けや味噌汁など、和食が良いですね。私たち の体を内側からキレイにしてくれます。

また、意識して「生の物」を摂るようにしましょう。

日本人の若者は和食離れと言われていますが、ぜひ1日に1回は和食、一汁三菜で、「まごは(わ)や さしい」+「こ」の食品を取り入れて、バランスの良い食事を心がけましょう。

覚えて意識すると計算不要なので、簡単でいいですよ。外食にも使えます。

(2)「7色」の食材を摂る

食事で「赤・緑・黄・黒・白・茶・紫」の7色をくまなく摂るようにすると、自然と栄養バランスが整いま す。

<赤>

トマト・ミニトマト・人参・パプリカ・赤ピーマン・ラディッシュ・紅生姜・とうがらし・イクラ・マグロ・カツオ・明太 子・鮭・エビ・タラコ・クコの実・スイカ・リンゴ・イチゴ・さくらんぼなど。

<緑>

ほうれん草・ブロッコリー・オクラ・ピーマン・小松菜・枝豆・絹さや・水菜・サラダ菜・絹さや・しそ・ニラ・しし とう・インゲン・春菊・野沢菜・チンゲン菜・Gアスパラ・豆苗・レタス・サニーレタス・キウイ・アボカドなど。

<黄>

かぼちゃ・パプリカ(黄)・とうもろこし・ヤングコーン・ミニトマト(黄)・卵(黄身)・レモン・パイナップル・オレン ジ・みかん類・バナナ・マンゴー・カレー粉・ターメリックなど。

<黒>

海苔・昆布・ワカメ・きくらげ・ひじき・黒ゴマ・もずく・めかぶ・こんにゃく・干しブドウ・オリーブ・なつめなど。

<白>

白ご飯・鶏肉・イカ・鯛・タラ・しらす・ホタテ・玉ねぎ・カリフラワー・にんにく・エノキ・山芋・大根・カブ・白 菜・生姜・もやし・白ネギ・タケノコ・牛乳・梨・桃など。

<茶>

玄米・牛肉・豚肉・ハム・納豆・しいたけ・ゴボウ・レンコン・しめじ・まいたけ・なめこ・アーモンド・くるみ・白 ごま・かつおぶし・味噌など。

<紫>

さつまいも・紫芋・ナス・トレビス・レッドキャベツ・レッドオニオン・紫野菜(紫水菜など)・小豆など。

外食する時にも意識しましょう。普段足りない色の物を選んでもいいですし、お弁当を作る人は、黒が 足りなかったら子持ち昆布を入れるとか、赤が足りなかったら紅生姜を添えるとか、茶色がなかったら白ご まをふるなど工夫してみてください。

(3)五味・五法でバランスよく

五味とは、食べ物を酸・苦・甘・辛・鹹(すっぱい・にがい・あまい・からい・しおからい)の5つの味で表 し、五味それぞれの関係する臓器の働きを助け、活性化するというものです。これが「薬膳」の基本に もなります。また、5つの味の組み合わせは、食材を組み合わせてバランス良く、美味しくいただけます。こ れを「五味調和」と言います。

1五味とは <酸味 酸っぱい味(肝臓・肝障害・近視)>

酢・梅・杏・リンゴ・すだち・だいだい・ゆず・トマト・レモン・すもも・ブリ・みかんなど柑橘類・ヨーグルトな ど。

<苦味 苦味のある味 (心臓・小腸・舌)>

ほうれん草・春菊・苦瓜・ごぼう・パセリ・しそ・クワイ・ミョウガ・ウド・タケノコ・よもぎ・フキ・びわ・銀杏・緑 茶・コーヒー・ビールなど。

<甘味 甘い味(胃・脾臓)>

米・小麦・とうもろこし・うどん・人参・ナス・きゅうり・キャベツ・トマト・白菜・しいたけ・ごま・レンコン・かぼち ゃ・さつまいも・大豆・豆腐・小豆・松の実・タコ・黒糖・ハチミツ・水あめ・うなぎ・マグロ・鶏肉・豚肉・卵・ 上白糖・柿・桃・みかん・キウイなどほとんどの食品が「甘」に含まれます。

<辛味 辛い味(肺・大腸・鼻)>

ニラ・玉ねぎ・ネギ・生姜・しそ・大根・ししとう・山椒・わさび・にんにく・唐辛子・ピーマン・アブラ菜・らっき ょう・里芋・落花生・胡椒・辛子・菜種油・日本酒・焼酎・ワイン・ウイスキーなど。

<鹹味 塩辛い味(腎臓・膀胱・耳)>

大麦・イワシ・煮干し・サバ・ひじき・ワカメ・アオサ・昆布・納豆・味噌・醤油・塩・アンチョビなど。

2五法とは 「生の物」「蒸す」「煮る」「焼く」「揚げる」の5つの調理法です。特に料理を作らない人は、加熱した物 ばかりを食べる傾向にありますが、できれば「生の物」を意識して、毎日できれば最初に摂るようにしましょ う。野菜を買ってきて、自分でカットするだけでもいいですよ。意識してみましょう。

(4)野菜1日350g以上、部位を分けて摂れたら上級者!

健康日本21の目標値1日350g以上を目標に摂りましょう。 「野菜サラダ」「野菜の煮物」が1皿70g、「野菜スープ」「具たくさん汁物」「野菜メインの料理」が1皿100g 以上と覚えておくと便利です。

また、上級者になると野菜の部位をバランス良く摂ると、美容にもアンチエイジングにも効果的に摂るこ とができます。

<実>

野菜の一番美味しいところで、水分もあり種を守るため、ファイトケミカルが豊富です。 トマト・ナス・きゅうり・ピーマン・苦瓜・パプリカ・ししとう・とうがらし・オクラ・かぼちゃ・ズッキーニ・とうもろこ し・さやえんどう・グリーンピース・枝豆・インゲン・瓜・冬瓜・空豆・落花生・豆類(大豆・小豆)など。

<根>

茎・根・葉に水や栄養(土の中の酵素やミネラルなど)を運び、体を温める作用があります。 大根・カブ・人参・里芋・ごぼう・じゃがいも・山芋・レンコン・こんにゃく・うこん・ヤーコンなど。

<葉>

太陽の光を浴びて光合成をし、エネルギーを作り出します。 キャベツ・白菜・ほうれん草・小松菜・春菊・高菜・玉ねぎ・水菜・レタス・サニーレタス・三つ葉・あした ば・チンゲン菜・モロヘイヤなど。

<蕾>

生活習慣病・ガン予防・美肌効果のあるビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富です。 カリフラワー・ブロッコリー・なばな・ロマネスコ・アーティーチョークなど。

<芽>

野菜の新芽のことで、ガン予防・アンチエイジング・美肌効果が期待できます。 スプラウト・豆苗・Gアスパラ・もやしなど。

<種子>

オメガ3の油・日本人に不足している亜鉛やマグネシウム・鉄などのミネラル・ビタミン・食物繊維・フ ァイトケミカルを含むスーパーフードです。

ごま・くるみ・アーモンド・松の実・落花生・栗・銀杏・カボチャの種・カシューナッツ・ココナッツ・キヌア・チア シード・麻の実・タイガーナッツなど。

<香>

紫外線や気温や外敵から身を守るために作り出すファイトケミカルは、人間の体内でも活性酸素 を取り除いて、体の免疫を高めてくれます。

にんにく・生姜・しそ・パセリ・ミョウガ・山椒・わさび・よもぎ・クレソン・バジル・ミント・ローズマリーなどのハー ブ類・スパイス類など。

<山菜>

土から芽を出す時に「苦味」を出します。これは、冬に溜まった老廃物を排出して細胞を活性化 してくれます。

タケノコ・うど・フキ・タラの芽・ふきのとう・わらび・ぜんまい・こごみ・つくしなど。

野菜の部位が分けて摂れたら、素晴らしいです。

(5)果物 1日200g以上

健康日本21の目標値1日200g以上を目標に摂りましょう。野菜同様、目標値を達成できていないの が現実です。

美肌効果(しみ・しわ予防)・ガン予防・抗ストレス・高血圧予防・便秘予防・疲労回復効果・脳の活 性化・タンパク質分解酵素が脂っこい食事の消化を助けます。ぜひ、果物を意識して摂りましょう。

ちなみに私は、野菜も果物も目標値を上回っています。朝の人参・リンゴをベースに生姜や葉物または ハーブを入れ、ジューサーで絞り、えごま油・酢卵を加えます。酵素が摂れ、体内時計にスイッチが入り、 野菜や果物パワーが私を元気にして、体の中をキレイにしてくれます。

 

良い水と油

私は、水と油は良い物を摂るようにしています。健康にも重要ですし、最近はダイエットに関しても、注 目されています。

<良い水>

私たちの体の約60%は水分です。常に一定量保つように調整されています。1週間水を摂らないと死 んでしまうとも言われています。水は、栄養素や不要物を運搬したり体温を調節したりします。

体重の1%の水分が失われると、のどが渇きます。10%になると脱水状態を起こし、20%以上にな ると生命が維持できなくなると言われています。

高齢者の方は、「のどが渇いた」という意識が薄くなっているので、「水」が足りないと熱を出したりします。 その場合、「風邪?」と疑う前に「水分不足」の可能性があり、「水」を飲ませると体温が下がることもあり ます。 「水」を摂ることは大切。体内の体の巡りを良くし、老廃物を出し、新陳代謝をアップしてくれ、髪の毛や 肌・粘膜などがみずみずしくなります。飲む量は、1.5~2リットルで、いっぺんに摂るのではなく、チョコチョ コ飲むことをおすすめします。

しかし、アトピーや関節リューマチ・喘息などの人は、東洋医学では「水毒」と言われ、摂りすぎると水 分が皮膚や関節内に留まり、むくみや冷えの原因にもなります。

また、「ダイエットで水を摂れば摂るほど痩せる」と水をたくさん飲む人がいらっしゃいますが、摂りすぎると 腎臓に負担がかかり、老廃物とともに折角摂ったビタミンやミネラルも排泄してしまいます。

アルコールは体の水分を奪うので、一緒に同量の水を飲むようにしましょう。

体の水分は1日約2.5リットル排泄されます。内訳は、尿や便から1.5リットル、呼吸から0.5リットル、 皮膚からの蒸発0.5リットルです。生命維持に大切な水なので、私は選んで飲んでいます。

私が今飲んでいる水は「天然水」で、「希少ミネラル豊富」(シリカ・バナジウム・カルシウム・マグネシ ウム・サルフェート)「中硬水」「活性酸素を除去する作用」(日本国内で最高級の炭酸水素イオン で還元作用)のある水です。

日本の水は軟水なのですが、私は欧米の人に肩こりがないと聞いて、もしかしたら「硬水」が原因で は?と思いました。天然のミネラル(マグネシウム)が豊富だからです。「硬水」は飲みにくいですが、私の飲 んでいる「中硬水」だと飲みやすく美味しいです。

美のミネラルと言われる「シリカ」は、食物からしか摂れないのです。爪や髪の毛にツヤが出るそうです。 2年間、今の天然水を飲み続けましたが、私の髪の毛は水分が甦り、夫は腰痛や肩こりがかなり軽減さ れたと感じます。即効性はないですが、継続して今現在、効果を感じているところです。

<良い油>

一昔前は、ダイエットに油はNGでした。なるべく摂らないようにしていた人・ノンオイルにこだわっていた 人も多いと思います。

しかし、油は体の細胞膜の材料になったり、肌を潤わせたり(足りないとカサカサ)、ビタミンA・D・E・K の栄養の吸収を高めたり、脳や(認知症予防)ホルモンの材料になったりと、私たちの体に必要なものです。

特に人間が体内で合成できない油は、良い物を選んで欲しいと思います。

(1)人間が体内で合成できない油(必須脂肪酸)

<オメガ3系脂肪酸>

魚に含まれるEPA・DHAや植物油に含まれるα-リノレン酸(青魚・アマニ油・エゴマ油・グリーンナッツ オイル・しそ油・クルミなど)

■利点 ・心臓病や脳血管病を防ぎ、血中のコレステロールをコントロールする。 ・血液サラサラにし、血圧を下げる効果。 ・アレルギーやガンの抑制効果。 ・脳、神経系の発達や働きにも関与し、認知症予防にも。

■欠点 ・熱に弱い。 ・酸化しやすい(賞味期限が短い)。

<オメガ6系脂肪酸>

コーン油・サラダ油・紅花油・ゴマ油・米油などのリノール酸

■欠点 昔は、リノール酸の油が良いと言われてきましたが、摂りすぎるとアレルギーを引き起こしたり、発がん率 が上がるということで要注意です。特にアトピー・花粉症・喘息などの人は、オメガ6系のアラキドン酸がア レルギー(炎症)を引き起こす原因にもなるので、摂りすぎには注意しましょう。

*オメガ6系脂肪酸:オメガ3系脂肪酸=4:1

オメガ3とオメガ6の必須脂肪酸は、互いに強調して働くため、バランスが大事です。摂取目安量 は、4:1ですが、超えているのが現状です。

何故かというと、スナック菓子(ポテトチップスやチョコレート菓子などにも)やドレッシング・マヨネーズ・ファー ストフード・コーヒー飲料にもリノール酸が含まれているので、過剰に摂取している人が多いのです。外食の 多い人は要注意です。そのため、アレルギーやガンを促進する油とも言われています。日本脂質栄養学 会などは2:1を推奨していますが、4:1でも難しいのが現状です。

(2)人間が体内で合成できる油

<飽和脂肪酸>

常温で固体……バター・ラード・ココナッツオイル・動物性食品(肉・卵・乳製品など)

<一価不飽和脂肪酸(n-9系不飽和脂肪酸)>

常温で液体……オレイン酸など(オリーブオイル・アボカドオイル・アボカドなど)

私はオメガ3系の油は、毎日朝の人参リンゴジュースにえごま油を好んで入れています。また、瀬戸内海に住んでいるので、新鮮な青魚でお刺身とか魚料理をよく食べます。ナッツ類も好んでよく摂ります。

オメガ6系の油は、ごま油・米油はビタミンeや抗酸化作用が活性酸素を除去してくれるので、炒め 物などに使います。揚げ物は、「揚げたらすぐ食べる」ように気をつけています。油の酸化は気になります ね。

飽和脂肪酸のココナッツオイルは、体脂肪として蓄積しにくいので以前はバターの代わりにパンに付けた り、コーヒーに入れたりしていましたが、すぐに飽きてしまいました。ココナッツオイルの好きな方は良いと思い ますが、日本人にはちょっと難しいのかなと思います。

オメガ9系のオリーブオイルは、なるべく精製していないエキストラバージンを使っています。ポリフェノール やビタミンEは抗酸化作用が高く、便秘の方にはオリーブオイルのオレイン酸が腸管を刺激して便を柔らか くし、腸を刺激するので朝食に使うと良いですよ。

しかし、摂りすぎも良くないので気をつけましょう。特にお菓子や加工食品など、「隠れた悪い油」に注 意しましょう。

そして、表示を見てください。「食用加工油」はあまりおすすめできません。トランス脂肪酸を含んでい る合成油ですから。「特定保健食品」(トクホ)であってもこれから先、体に悪影響がないとは言いきれま せん。

トランス脂肪酸は、液体の不飽和脂肪酸を固形化するために水素添加を施し、飽和脂肪酸へ変化 させる際に発生する物質です。天然の物は「シス型」という立体構造を形成するのですが、「トランス型」と いう天然にない構造になり、体に悪影響を与えます。(悪玉コレステロールを増やし、心臓疾患・免疫機 能・発がん・認知症の原因にも)すでに、デンマーク・カナダ・アメリカ・オランダなど欧米諸国では販売中止 など規制がありますが、日本では摂取量が少ないからと制限はありません。

トランス脂肪酸の多い食品では「マーガリン」が有名ですが、他にもクッキー・ケーキ・アイス・レトルトカレ ー・スナック菓子などに入っていて、入っていない物を探すほうが難しいかもしれません。

あと油は、「酸化」に気をつけましょう。酸素に触れると酸化し、体内で活性酸素が発生し、ガンや動脈 硬化・生活習慣病・老化などを引き起こします。スーパーの残り物の揚げ物ばかり食べている人は、ご注 意ください。ストレスの多い人は、もっと増えますよ。抗酸化パワーのある食品を多種類摂るように心がけま しょう。

 

「デザイナーフーズプログラム」と「ガン予防14か条」と「DASH食」

バランスの良い食事を摂るのは基本ですが、健康を考えた時、「病気にならない食事」も大事です。父 親がガンで亡くなってから(1983年・48歳)、私はガンを予防する食事に注目し、毎日の食事に意識して 摂り入れています。

(1)デザイナーフーズプログラムとは?

アメリカでは日本より食べ物と健康についての研究がすすんでいて、1990年にアメリカの国立がん研究 所で「デザイナーフーズ計画」が発表されました。その後、アメリカではガン患者が減っています。

逆に、日本ではガン患者が増えています。現在日本人の2人に1人がガンになり、3人に1人がガンで亡 くなっているそうです。そう、今や日本は世界一のガン大国になりました。これが「デザイナーフーズプログラ ム」です。

この食品が「ガンを予防する食品」です。ピラミッド型になっていて、上部の物ほどガン抑制効果が高 いです。もちろん、ガン予防以外にも免疫力を高めたり生活習慣病を防ぐ作用もあります。

このピラミッドを見ると、「果物や野菜を摂ることが重要」ということがわかりますが、これは25年以上も前 の発表のものです。現在では色々な抗酸化野菜が出てきたので、収拾がつかないのかもしれません。ス プラウトは、確実に入るのではないかと思います。

ハーブやスパイス多いですね。私は、イスラム系のムスリム食をよく職場で作るようになり、スパイスが好き になりました。ハーブは庭に植えていて料理に使いますし、最近は緑茶にミントを入れるのがマイブーム です。職場にも庭の「ミント」を摘んで持っていき飲んでいます。さっぱりして美味しいのでおすすめです。

(2)信頼度が高いとされる「ガン予防14か条」について 「ガン予防14か条」は、1997年 に世界ガン研究基金とアメリカガン研究財団がまとめました。

<第1条>

食事は植物性食品を中心とする。野菜・果物・豆類・精製度の低いデンプン質の主食など、できるだ け多くの種類の食物をとる。

<第2条>

体重は、BMI(体重/kgの2乗を身長/mで割った数値)18.5~25.0を維持して肥満を避ける。

<第3条>

1日1時間の早歩き、1週間に1時間の強い運動を行い、体を動かす習慣を維持する。

<第4条>

野菜と果物を1日400~800gとる。

<第5条>

野菜や果物以外の植物性食品は、1日に穀類・豆類などを合計600~800gとる。

<第6条>

飲酒はすすめられない。とるなら男性は1日にビール500ml、ワイン200ml、ウイスキー50ml、日本酒1 合以下、女性はその半分に控える。

<第7条>

牛肉・豚肉・羊肉など赤身の肉は、1日80g以下にする。

<第8条>

脂質の摂取量を減らし、総エネルギーの15~30%にとどめる。特に動物性脂質を控え、植物性油を 使用する。

<第9条>

塩分は、1日6g以下にする。香辛料やハーブ類を使って減塩の工夫をする。

<第10条>

カビ毒に注意する。食べ物を常温で放置せず、カビが生えた物は食べない。

<第11条>

腐りやすい食べ物は、冷蔵庫や冷凍庫で保存する。

<第12条>

食品添加物や農薬に注意する。適切な規制のもとであれば、特に心配はいらない。

<第13条>

こげた食べ物を避け、直火焼きの肉や魚・塩干しの燻製食品は控える。

<第14条>

栄養補助食品は、以上を守ればあえて摂る必要はない。

そして、これにプラス1条加わるのですが、それは、「禁煙」です。タバコの発がん性は明確なので、あえ て紹介していないそうです。

1981年に世界中から注目されたのは、イギリス・オックスフォード大学の名誉教授、リチャード・ドール 博士の発表です。さまざまな疫学研究をされて、ガンの30%は喫煙、35%は食事で、アルコールや薬 剤・添加物などを占めると、ガンの原因の50%近くは、食品(口から入る物)であると述べました。食 べ物って、大事ですね。

私は、上記の14条、クリアしていると思います。 ちなみに<第13条>のことですが、日本では焼き魚に大根おろしを付けますよね。何故だかわかりま すか?

焼き魚を美味しく作るポイントは、表面に付いている焦げです。しかし、この焦げには発がん性物質とな る「ベンツビレン」という物質が含まれているのです。

この成分をやっつけてくれるのが大根おろしで、硝酸塩が含まれています。これが唾液と混ざることによ り亜硝酸塩という物質に変わり、発がん性物質であるベンツビレンを体外へと追いだしてくれるのです。

昔の人は、そんな科学的根拠など知らなくても、ちゃんとできてた……素晴らしいですね。サンマの塩焼 きには、大根おろしを添えましょう!

(3)DASH食とは?

アメリカで研究された食事メニュー「DASH食」が、血圧を下げる効果があるということで注目されてい ます。

<DASH食とは>

Dietari Approach to Stop hypertension(血圧にストップをかける食事の新しい方策)の略です。次の 3種類の食事を高血圧の被験者に8週間与えて、その効果を比較検討しました。 1対照食のみ(アメリカ人多数が食べている普通の食事パターン) 2果物・野菜食(穀類・低脂肪乳製品を減らし、野菜・果物を多くした物) 3複合食(果物・野菜を強調、低脂肪乳製品、穀類、鶏肉、魚、ナッツを加えた物、脂肪、赤肉、砂 糖を減らし、カリウム、マグネシウム、カルシウム及び食物繊維を多く摂れるようにした物)

結果は著名で23に血圧降下が見られました。特に3は、収縮期血圧が11.4mmHg、拡張期血圧 は5.5mmHg下がり、その食事を摂っている間、低下した値が維持されています。

野菜・果物が健康に良いこと、特に血圧の正常化に良いとよく言われていましたが、それをはっきり裏付 けています。

そして、低脂肪で良質のたんぱく質やナッツ類(マグネシウムやカルシウムを多く含む)が相乗効果を示 すことが明らかになりました。また、この研究グループは、複合食がアメリカで普及すれば、アメリカの心筋梗塞は15%、脳梗塞は30%は着実に減るだろうと述べています。

DASH食は塩分摂取の少ないアメリカ人の食事なので、日本の場合DASH食に「塩分を制限する」 ということで、さらに血圧降下が期待できると思います。

<その他血圧を下げる食材について>

そば……血糖値や血中コレステロール値を下げるムチンが豊富で、血圧の上昇を抑えるカリウムや食 物繊維なども含んでいます。

昆布……血圧上昇を抑制する水溶性の食物繊維「フコダイン」や「アルギン酸」が豊富で、コレステロ ール値低下にも効果的。塩分を減らす分、だしの旨みで補いましょう。

バナナ……牛乳と組み合わせると血圧が下がる働きが。また、ビタミンCと食物繊維を含んだりんごは、 おなかにもやさしい。

<塩分を抑えるための工夫>

■材料が新鮮なうちに使い、その素材(持ち味)を活かすよう工夫する。

■レモン汁・酢・玉葱・にんにく・ごま・海苔・しその葉など香りや風味のある物を使い、酢の物やサラダに使 用する。

■味噌汁は1日1杯にし、中身(野菜など)をたっぷり入れる。

■昆布・かつおぶし・しいたけなどを組み合わせてだし汁をとり、塩味が薄くてもコクや旨みを出す。

■塩・醤油・味噌などの調味料は量って使う。

普段の味を急に変えることは難しいですが、薄味に慣れ、減塩を心がけることから始まると思います。意 識を持って、塩分を摂り過ぎないように気をつけましょう。

 

「血液サラサラ」と「糖尿病予防」の合言葉

(1)「おさかなすきやね」

生活習慣病予防の合言葉は「まごわやさしい」ですが、健康診断の血液検査で引っかかった「血液ド ロドロ」の方には、摂っていただきたい食材があります。

「血液ドロドロ」には、こんな症状もあります。低体温の人にも多い症状です。

疲れやすい・寝つきが悪い・胃が重たい・消化が悪い・肩こり・腰痛がひどい・手足の冷えがひど い・生理痛・生理不順・肌荒れ・抜け毛・アレルギー疾患・静脈瘤

東京女子医科大学付属成人医学センター助教授の栗原毅先生が提案された食事法「おさかなす きやね」です。以下、私の感想も含めてご説明いたします。

<お(お茶)>

お茶の成分「カテキン」には、コレステロール値や血糖値を下げる他、抗酸化作用が活性酸素の生成 を抑えて白血球の流れを良くしてくれます。

おすすめは緑茶です。

また、抗酸化作用で免疫も高めます。ビタミンCも含まれているので、風邪予防や美肌効果も! 緑茶 のカテキンには、発がん抑制効果に加えて、ガンの転移抑制作用も期待されています。 口臭を消したり、食中毒の原因になる菌の繁殖を抑えたりと、殺菌にも大活躍です。

私はコーヒーが大好きなのですが、回数を減らして、緑茶を飲むようになりました。ホッとしますね。やっぱ り日本人だな~って思います。

<さ(魚)>

イワシやアジ・サバ・サンマなどの「青背の魚」、背が青い魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)・ EPA(エイコサペンタエン酸)という不飽和脂肪酸には、血液の循環を良くして、コレステロールや中性脂 肪を下げる作用があります。

最近のおすすめは「鮭」で、抗酸化力の強い「アスタキサンチン」が今話題です。ビタミンEの500倍も の強力な抗酸化作用が、悪玉コレステロールの酸化を抑え、血管壁を保護します。また、白内障や胃 潰瘍の防止に効果があると言われています。

<か(海藻)>

昆布やワカメ・もずくなどに含まれる「ヨード」は新陳代謝を活発にし、ぬめり成分の食物繊維のフコイダ ンは、抗ガン・抗菌作用・コレステロール低下などに働きます。同じくヌメリのアルギン酸は、血中のコレステ ロール値を下げる働きをします。

また、海藻にはタバコのタールによって傷ついた肺の粘膜を保護&再生する働きがあるとされています。 海藻は油との相性が良く、一緒に調理すると吸収率が上がります。

もずくやワカメは酢の効果で食物繊維がやわらかくなり、フコイダンを摂りこみやすくなります。昆布を筆頭 に海藻類に共通する「ヨウ素」は子供の成長を促進するので、ぜひお子さんにも食べさせてあげてくださ い。

<な(納豆)>

納豆でしか摂れない「ナットウキナーゼ」という酵素は、血管の中にできる血栓を溶かしてくれます。ま た、エネルギー代謝や細胞の再生に関わるビタミンB2は、ゆで大豆の6倍もあります。

<す(酢)>

酸味のもとである「クエン酸」が血中の老廃物の排出をうながし、赤血球の変形態を高めます。(赤血 球数の多い人におすすめです)

特にクエン酸が豊富に含まれる黒酢に、サラサラ効果が高く認められています。 また、摂取した食べ物を体内でエネルギーに変える時に、体の中に溜まった老廃物を排出、疲労回復 やスタミナ増進には欠かせない成分です。

クエン酸には、疲労の原因物質や肩こりや腰痛の原因ともなる乳酸のもとを分解する働きがあります。 さらに、ビタミンCの酸化を防いだり、肥満や過酸化脂質の生成を抑制したりする機能もあるので、シミ やそばかす、ダイエットや生活習慣病の予防に役立ちます。

<き(きのこ)>

きのこ特有のβーグルカンという多糖類は、免疫機能を活性化する他、コレステロールや血糖値を下げ る働きがあります。特に椎茸に含まれるエリタデニンは、過剰になった血中コレステロールを体外に排出す る作用があります。

<や(野菜)>

たくさんのビタミン・ミネラル・食物繊維が含まれています。人参やかぼちゃに含まれるβーカロチンは、悪 玉コレステロールの酸化を防止する働きがあります。色々な種類の野菜を摂りましょう。

<ね(ネギ)>

長ネギ・玉葱・ニンニクなどのネギ類には、血液をサラサラにする「アリシン」が含まれています。また、消 化促進・殺菌作用の他、血小板の凝集をおさえて血栓を予防する働きも。玉葱には、血糖値を下げる 作用、ニンニクには赤血球の変形態を高める作用があります。

(2)「そばのひまごとまごわやさしいこかい? なっとく!」

WHOの報告書によると、2014年の世界糖尿病患者数は4億2200万人、成人の8.5%とのことで す。 「マグネシウムの摂取量が多いとメタボ・肥満・高血圧のリスクが低下することで糖尿病のリスクも低下す る」という米国健康食品フォマーバイト社からの研究報告(人類栄養学食品化学雑誌)などにあるよう に、マグネシウムは、世界中においても食事から十分摂取している人は、30%強にすぎないと言われてい ます。

マグネシウムを含む食品は多いのですが、わずかな量しか含まれていないので、食品から1日に必要な量 のマグネシウムは、なかなか摂れないのです。

実際、日本人は不足していますし、カルシウムとマグネシウムの量を2:1で摂ると良いと言われてます が、カルシウムを摂り過ぎるとマグネシウムは不足するのです。カルシウムばかり摂ってもダメです。

「水」のところでも書きましたが、私は水からも「マグネシウム」が摂れるようにしています。それが一番簡単で摂りやすいからです。

東京慈恵会医科大学教授・医学博士の横田邦信先生の考えられた標語、「そばのひまごとまごわ やさしいこかい? なっとく!」が、「マグネシウム」を多く含む食品だそうで、ご紹介したいと思います。

「そば」……蕎麦・バナナ、「の」……のり(青のり)、「ひ」……ひじき(ひじき)、「ま」……豆類、「ご」 ……五穀(玄米など)、「と」……豆腐(にがり使用)、「ま」……抹茶・マカダミアンナッツ、「ご」……ご ま、「わ」……わかめ、「や」……野菜(緑の濃い物)、「さ」……魚、「しい」……椎茸(干しシイタケ)、 「こ」……昆布・ココア、「か」……牡蠣などの海産物、「い」……イモ類、「なっ」……納豆、「と」……と うもろこし、「く」……果物・くるみ

 

筋肉を作るタンパク質、不足していませんか?

タンパク質のことを、英語では「protein」と言います。「最も大切なもの」という意味です。 私たちの皮膚・筋肉・内臓・髪・爪まで、体を構成する全ての物を作ります。それだけではなくエネルギ ーを作ったり、脳を活性化させたり、免疫力アップにもかかわっていて、体の働きを整えてくれる重要な栄 養素です。

タンパク質は、肉・魚・卵・乳製品・大豆製品・穀類などに含まれていて、普通に「ご飯」+「おかず (肉・魚・大豆製品)」を1日3食食べていれば、不足することはありません。カルシウム不足・ビタミン不 足……とはよく言いますが、タンパク質不足というのは、あまり聞いたことがないので、不足している自覚の ない方が多いと思います。

ところが、近年は「タンパク質不足」の方が増えてきました。

タンパク質不足の方は、食事を抜く・小食・偏食(肉や魚が嫌い)・常に食事を減らすダイエットを している・野菜中心の食事・胃もたれ・筋肉質・過度の運動量・運動しても筋肉が付かない・インス タント食品ばかり食べる・肌のたるみ・肌荒れ・髪の毛の悩み・爪が弱い・暴飲暴食・お酒の飲みす ぎ・丼物や麺類などの単品メニューばかり食べる・集中力や思考力の低下……などに心当たりがあ れば、不足の可能性があります。

タンパク質が少ないと、思考能力や体力の低下、認知症やうつ病にもなりかねません。また、子供が不 足すると成長障害も起こります。

では、食事からどのくらいタンパク質を摂ったらよいか?ということですが、成人のタンパク質の所要量 は、体重1kgあたり1gと覚えておきましょう。つまり、体重が60kgの人は、60gということになります。

また、筋肉を付けたい女性の方は、体重×1.2~1.3g、「細マッチョ」を目指す人は、体重×1.5g、ボ ディビルやスポーツ選手は、体重×2gを目標に計算するといいと思います。

タンパク質は、動物性・植物性食品のバランスも重要です。特におすすめなのが、分岐鎖アミノ酸を 多く含む「大豆製品」を意識して欲しいです。豆腐・納豆などの摂取を心がける、つまり「和食」を1日1 回入れると良いですね。

分岐鎖アミノ酸とは、スポーツする人はよくご存じの方もいらっしゃると思いますが、「BCCA」バリン・ロイ シン・イソロイシンというアミノ酸、つまり筋肉を構成するアミノ酸です。スポーツ選手は筋肉の向上とスタミ ナアップ・疲労感軽減・集中力を高めるということで、サプリなどを使う選手も多いようです。

肉と豆腐を組み合わせたメニューは、効率よくタンパク質が摂れます。豆腐ハンバーグ・麻婆豆腐・肉豆 腐・すき焼き・鍋料理など、野菜と一緒に摂ると良いでしょう。

また、脂身の多い肉を選ぶより、赤身の肉(ヒレ肉)やささみや鶏むね肉などを摂るのを意識されると良 いと思います。魚もバランスよく摂っていただきたいです。小魚や魚介類も意識して欲しいです。

料理の苦手な方は、納豆や卵・冷や奴などは、すぐ用意できますよね。肉や魚は焼くだけでもいいし、マ グロやカツオ・サーモンや魚介類などはお刺身でも良いので、意識して摂り入れましょう。

では、具体的にタンパク質の含有量を書いてみます。

■主食(ご飯・麺類・パン類) ご飯:1膳(150g)4g 麺類:1食あたり10~15g 食パン:1枚あたり6g

■魚・魚介類(ホタテ・あさり・エビ・イカ・タコなど) 魚料理や魚介類をメインの料理使った場合、15~20gと覚えてください。 しらすは、ひとつまみで5gくらい摂れますよ。カルシウムも摂れるので、サラダやご飯にかけたりして積極的 に摂るようにしましょう。

■肉類(100gあたり) 鶏肉:15~25g 豚肉:15~20g 牛肉:10~20g *赤身で脂身の少ない肉(ささみなど)は、含有率が高いです。

■大豆製品 豆腐1/2丁:10g 納豆1P:5~8g 枝豆1皿分:5g きな粉大さじ1杯:2g 豆乳(コップ1杯):7g *豆乳は牛乳よりタンパク質が多く、脂質が少ないのでおすすめです。

■卵 卵1コ:6g

■乳製品 牛乳(コップ1杯):6g チーズ(ベビーチーズ1コ):3g

■インスタントラーメン 6~7gのタンパク質が摂れますが、塩分や添加物も多く、リンの過剰摂取によりカルシウムが排出されて しまいます。そうすると、骨粗しょう症・疲労感を感じます。また、亜鉛・ビタミン・ミネラル不足になります。ご 注意ください。

タンパク質の摂取を怠ると、材料不足になり、筋肉の新陳代謝が上手くいきません。足りない分は、プ ロテインから摂ることもできますが、トレーニングと併用し、さらにタンパク質以外の栄養を摂取しないと効果 はありません。

タンパク質は体内で利用された後、分解されて尿素などで尿中に排泄されます。過剰に摂ることで腎 臓に負担がかかり、腎機能が低下します。運動しない人は、摂りすぎにも注意が必要です。

また、タンパク質を代謝するには、ビタミンB6が必要です。タンパク質はアミノ酸が組み合ってできた物で すが、ビタミンB6は、タンパク質をアミノ酸に分解して再度組み合わせるための手助けをし、アミノ酸をエネルギーに変換するのです。ビタミンB6が不足するとエネルギーに変換できず、口内炎や肌荒れ・イライラや 情緒不安を招きます。

そして、ビタミンB6はB2がなくては働かず、ナイアシンはビタミンB6がないと働かないので、この3種のビタミ ンを一緒に摂ることも大事です。この3つの栄養素をいっぺんに摂れる食品は、「青魚」「ぬか漬け」で す。私も「青魚」「ぬか漬け」を摂るように心がけています。

 

脂肪を燃やす食事とは?

脂肪ってどうしたら燃えるのか? 1「筋肉を作る」、2「代謝を上げる」、3「燃焼する」の3ステップがあると考えます。そのための食事 を考えてみます。

(1)筋肉を作る

筋肉を作るのは、「タンパク質」です。タンパク質が不足すると筋肉はやせ細り、脂肪燃焼効率も低下 してしまいます。筋肉は毎日少しずつ、作りかえられています。

タンパク質は、約20種類のアミノ酸でできています。「アミノ酸バランス」も大事です。 人間の体内で作ることができない必須アミノ酸の9つのうち、1つでも足りないとタンパク質を維持できない ので、色々な食事からバランス良く摂ることが大事です。(続きは「筋肉を作るタンパク質、不足していませ んか?」をご覧ください。)

さらに、タンパク質の再合成に「ビタミンB6」「葉酸」「マグネシウム」「亜鉛」を一緒に摂ることをおすす めします。これらが不足すると、タンパク質を意識して摂っても筋肉作りははかどりません。

特に、インスタント食品や加工食品・偏食が多い人は、「亜鉛不足」とよく言われるので、インスタント 食品や加工食品・ファストフードなどをよく摂る人は注意しましょう。

<「ビタミンB6」を多く含む物>

レバー類・カツオ・鮭・サンマ・サバ・バナナ・さつまいも・にんにく・ししとう・玄米・大豆・赤ピーマン・ ささみ・糠漬けなど。

<「葉酸」を多く含む物>

小松菜・ホウレンソウ・焼き海苔・キャベツ・さつまいも・枝豆・ブロッコリー・アボカド・Gアスパラ・イ チゴ・日本茶(緑茶)など。

<「マグネシウム」を多く含む物>

大豆・納豆・アーモンド・ピーナッツ・玄米・ごま・昆布・ワカメ・干しエビ・ひじき・油揚げなど。(和食 や味噌汁の具によく登場する食材が多いですね)

カルシウムのサプリメントを飲んでいる人は、マグネシウムが不足するので注意してください。亜鉛同様、 加工食品やファストフードをよく摂る人は、マグネシウム不足にもなりますので、気をつけてください。

<「亜鉛」を多く含む物>

牡蠣・牛肉・レバー・納豆・大豆・ごま・卵・そら豆・ココアなど。(ビタミンAと一緒に摂ると有効です)

(2)代謝を上げる 「代謝の仕組み」にはプロセスがあります。

1「食事をする」(3大栄養素、糖質・脂質・タンパク質を中心にバランスの良い食事) 2まず糖質が代謝する。(→解糖系) (ビタミンB1が不可欠→不足すると糖質の代謝が滞るので、肥満の原因となる)

3次に脂質が代謝する。(ビタミンB2とB12が不可欠) 4次にタンパク質が代謝する。(→クエン酸回路) (ビタミンB6が不可欠→不足すると脂肪に) 5エネルギー代謝!

重複すると思いますが、食事をして最初に代謝されるのが「糖質」です。「糖質」が燃えるには、ビタミン B1が必要です。なので、毎日の食事に加えて欲しいと思います。

甘い清涼飲料水やお菓子・アルコールを大量に摂る方、運動によるエネルギー消費量が多い方は、ビ タミンB1不足になりやすいので、意識して摂るようにしましょう。 <「ビタミンB1」を多く含む物>

豚肉・うなぎ・玄米・全粒粉パン・そば・大豆・枝豆・絹ごし豆腐・ごま・小麦胚芽・たらこ・焼き海 苔など。

次に「脂質の代謝」に必要なのは、「ビタミンB2」と「B12」です。

<「ビタミンB2」を多く含む物>

レバー・うなぎ・ブリ・いわし・サバ・さんま・カニ・牛乳・チーズ・卵・納豆・ひじき・干しシイタケ・アーモ ンドなど。

<「ビタミンB12」を多く含む物>

しじみ・焼き海苔・レバー・あさり・いくら・煮干し・牡蠣・サンマ・卵など。

そして、代謝アップにかかせないのが「クエン酸」です。 サッカーの長友選手が、試合前に高級な「梅干」を食べるというのを、テレビで見たことがあります。「酸っ ぱい物」と覚えておくといいですね。 <「クエン酸」を多く含む物>

レモン・梅干・トマト・グレープフルーツ・みかん・オレンジ(などかんきつ類)・酢など。

そして、さらにニンニクやネギなどの「辛味成分」アリシンを一緒に摂ると、さらに代謝アップします。辛味 のある食材は、体を温めて、代謝を上げる効果があるので、上記の食品と上手く組み合わせて代謝アッ プしましょう。 <「辛味成分」を多く含む物>

にんにく・ネギ・生姜・カレー粉・玉ねぎ・黒こしょうなど。

(3)燃焼する 「カプサイシン」です。

汗が出て体を熱くすることで、消費エネルギーを増やします。交感神経を刺激してアドレナリンを分泌 し、脂肪を分解する酵素「リパーゼ」の作用が活発になります。辛味の刺激が食欲を促してくれます。

でも、摂りすぎると慣れてしまって効果が薄れるそうなので、摂りすぎないようにしてください。特に、食事 の量を減らして、辛い物ばかり食べるのはやめましょう。胃が悪くなります。 <「カプサイシン」を多く含む物>

ししとう・唐辛子・柚子胡椒・七味とうがらし・タバスコ・キムチ・豆板醤など。

また、きのこ類には、脂肪の燃焼に作用する「ナイアシン」という成分が多く含まれています。「ナイアシ ン」は、パスタやそばにも多く含まれているので、きのこと組み合わせたら良いですね。また、「かつお節」に多く含まれています。できれば「本枯節」がおすすめです。 <「ナイアシン」を多く含む物>

マグロ・カツオ・かつお節・まいたけ・しめじ・マッシュルーム・鶏ささみ・鶏胸肉・レバー・パスタ・そば・ あじ・さば・玄米・ピーナッツなど。

カプサイシンやナイアシンを使った食事でおすすめなのが、「豚汁」です。豚肉のビタミンB1で脂肪を燃 焼、たくさんの野菜と体を温める根菜と葱とナイアシンの多いきのこ類も入れます。お好みで生姜を入れた り、七味唐辛子をふります。鍋物も良いですね。

他には、イカやタコ・貝類に含まれる「タウリン」です。栄養ドリンクなどによく「タウリン配合」と書いてある ので、おなじみだと思いますが、脂肪細胞に働きかけて、燃焼を促進し、肝機能も高めてくれます。 <「タウリン」を多く含む物>

サザエ・タコ・イカ・海老・ホタテ・あさり・マッシュルーム・鶏ささみ・鶏胸肉・レバー・パスタ・そば・あじ・さば・ 玄米・ピーナッツなど。

脂肪を燃焼する食材は、まだまだあります。脂肪の燃焼を促進するDHA、脂質代謝に働く作用がある EPAは、どちらも青魚に含まれています。 <「DHA・EPA」を多く含む物>

マグロ・カツオ・アジ・イワシ・サンマ・鮭・サバ・うなぎなど。

しかし、脂肪燃焼を促進するのは魚だけではありません。最近スポーツする人は、よく耳にする成分では ないでしょうか? 「L-カル二チン」です。筋肉に脂肪を運搬できる唯一の成分がL-カルニチンです。脂肪の燃焼に直 接働きかけるわけではないのですが、燃焼する後押しになってくれるらしいです。元々体内に存在するそう ですが、年齢とともに減少するので、定期的に食べた方が良いと思います。最近、赤身肉(ローストビーフ など)人気ですよね。 <「L-カルニチン」を多く含む物>

ラム肉・豚ヒレ肉・牛肉の赤身・マグロ・カツオの赤身など。

そして最後に、大事なのはビタミンB6です。何故かというと、「ナイアシン」「タウリン」「DHA・EPA」「L -カルニチン」はタンパク質なので、「ビタミンB6」が足りないと脂肪になるのです。タンパク質をたくさん 摂る人は、ビタミンB6をちゃんと摂らないとダメです。

女性も不足しがちで、不足するとイライラしたり、肌荒れにも関係があるので、必ず摂ったほうが良い です。女性ホルモンのエストロゲンとも関連がありますし、PMS(月経前症候群)にも働きかけるようで すよ。

さらに、ややこしいけど、もう1つ注意が!! 実は「ビタミンB6」って、「ビタミンB2」がないと働きません。「ナイアシン」は、ビタミンB6なしでは、働 きません。三角関係?のような関係です。この3つのビタミンを上手に摂ることが大事ですね。

<「ビタミンB2」を多く含む物>

レバー・うなぎ・ブリ・いわし・サバ・さんま・カニ・牛乳・チーズ・卵・納豆・ひじき・干しシイタケ・アーモ ンドなど。

「ビタミンB6」「ナイアシン」「ビタミンB2」全てを含んでいるのが青魚です。理想的ですね。

若い女の子も「ダイエット」して「痩せたい」「キレイになりたい」というのと同じように、アスリートも「体脂肪」 を気にしてダイエットする選手が増えています。アスリートにとって「体脂肪」のコントロールは、「宿命」み たいなものです。

普通「体脂肪」は、体温の維持や筋肉をエネルギーに変えないために必要な物ですが、余分な体脂 肪は、アスリートにとっては、「落とさないと」より上のレベルに上がれないこともあり、ほとんどのアスリートが 体脂肪の数字にこだわり、体脂肪を落として、ひたすら「体重」と「体脂肪」の数字を気にしています。

しかし、アスリートは一般の人よりも何倍も体を動かすので、必要なエネルギーはかなり多くなり、それに 伴って食べる量も多くなります。食べなくては、パフォーマンスもアップしません!

最近は、食事量を極端に減らして、その分をお菓子やジュースなどに走ってしまうケースが多いようです。 ご飯を抜いたり「○○だけダイエット」などをすると、いつも食べ物が頭の中に浮かんでイライラする……そのイ ライラから甘い物を食べてしまう……そうすると、糖分だけが体に入ってきて、他の栄養素が不足してしま います。

ビタミンやミネラルが不足するので、摂り過ぎた糖質を代謝することができなくなり、逆に体脂肪が 付きやすくなってしまいます。

そして、体重計にのって、体重と体脂肪の数字を見て、罪悪感を感じてしまう……食事することが怖 くなってしまう……そして、摂食障害を引き起こしてしまう恐れもあります。

特に女性アスリートは、体脂肪が15%を切ってくると女性ホルモンの乱れ(月経障害)や貧血・骨密 度の低下が起こり、ここできちんと食事を摂ってビタミンや鉄を中心としたミネラル類をしっかり摂るような食 事をしなければ、アスリートとしても女性としても、そして健康にも適さない体になってしまいます。

お菓子の前に、まず「食事」です。甘い物に慣れてしまうと、お菓子が食事代わりになることが平気に なってきます。気をつけましょう。

2015年のプロ野球の契約交渉時に、オリックス・バッファローの伊藤光捕手が、試合後に球団から提供 される食事に「菓子パンが多い、栄養は大丈夫なのか?」と1時間半の交渉の大半を、食事の改善の訴 えをしたことが話題になりました。

プロのスポーツ選手は栄養管理がしっかりしているというイメージがあるので、ビックリする現実でした。

体が資本、結果を出すことが全ての厳しい世界の中で、未来の体を作っていくのは「食」です。スポーツ 選手の中にも試合の前にコンビニへ行き、菓子パンやスナック類・ジュースなどを食べ、食事が食べられな いという人も多いようですし、スポンサーも食品企業が多いので難しいと思いますが、自分で意識すること が大事ですね。

 

ホルモンバランスを整える食品

私たちの体は、食べた物で作られます。毎日体を動かすことはもちろん、病気に対する抵抗力や自然 治癒力もそうですし、心やストレスに関係する自律神経・不眠・肌のトラブル・体の不調にも食が関わって います。

中でも、女性は常に「女性ホルモン」に左右される人生を送っています。 女性ホルモンのエストロゲンは、美容ホルモンと言われるくらい、肌や髪の毛を美しくしたり、新陳代謝を 促したり、女性が美しくなるために必要なホルモンです。不足するとクマができやすくなったり、肌がくすんだ り、髪の毛がパサパサになったりします。

ところが、「食べないダイエット」をすると、エストロゲンの分泌が低下して若年性更年期になります。若い のに老化しているということになりますよ。

だから、「食べないダイエット」は危険です。美容からは遠ざかってしまいます。

実際、私自身は更年期を迎え、エストロゲンの減少の影響で、ホルモンバランスが乱れ、一時期、肌の 老化や髪の毛がパサパサになり、老化を感じ、基礎代謝が減少し太りました。今後は骨粗しょう症にも 気をつけなければなりません。女性ホルモンが今まで守ってくれていたのだと思うことはたくさんあります。

女性ホルモンも食べ物でできています。 ホルモンの材料は、コレステロールです。コレステロールと聞くと、ダイエットする人にとっては良いイメー ジがないと思いますが、ホルモンや細胞膜を作る材料・脂肪の消化に必要な胆汁酸の材料・副腎皮質 ホルモンの材料にもなります。性ホルモンの分泌が低下すると、使われなくなったコレステロールが、体内 に蓄積されて肥満の原因になります。

また、性ホルモンの減少は、肌荒れや疲れやすさにつながり、便秘になりやすくなります。何故なら、 脂質は腸内で脂肪酸に分離されて、腸を刺激して排便をスムーズにするからです。

さらに、脂質が不足するとエネルギー不足になり、痩せ細ってしまうだけでなく、血管や細胞膜がもろく なり、脳出血などが起こります。

地中海地方の人たちが、油を多く摂っているにもかかわらず、心疾患が少ないのは、オリーブオイルに 含まれるオレイン酸のおかげとも言われています。胃に優しく、便秘にも効果があります。でも、カロリーは 高いので摂り過ぎも注意です。

1おすすめの油

上記のオリーブオイルの他に、抗酸化力の強い油のオメガ3の油、アマニ油や、しそ油・えごま油も女 性ホルモンの分泌を促してくれます。酸化しやすく、加熱には向きませんのでご注意ください。少々高額な のが難点ですが、体に良い油なので、意識して摂ることをおすすめします。

私は、えごま油を朝の野菜果物ジュースに入れています。 他におすすめなのが、女性ホルモンのバランスを整える「γーオリザノール」という成分が入っている油、 「米油」もおすすめです。体が錆びるのも防ぎ、玄米の胚芽とぬかからできています。ビタミンEが豊富で、 コレステロール値も下げます。さらっとして、加熱しても酸化しにくく、揚げ物も、カラッと揚がります。(ポテトチップスなどのスナック菓子にも使われている油です。)料理に使い分けると良いですね。

2女性ホルモンの原料となるコレステロール&亜鉛の多い「魚介類・アボカド」

青魚は酸化しやすいので、大根おろしと一緒に食べると大根の成分が酸化を防いでくれます。大根おろ しのビタミンCは、酸化した油を元に戻す、いわゆる「還元」という作用をもっています。レモンでもOKです。

アボカドは、食物繊維も豊富ですが、悪玉コレステロールを減らすオレイン酸が豊富です。

3エストロゲン代謝をするビタミンB6

バナナ・玄米ご飯・青魚・鶏ささみ・さつまいもなど。

4エストロゲンと似た働きのイソフラボン

大豆・納豆・豆乳・おから・豆腐・味噌など。

5女性ホルモンの分泌のバランスを整えるビタミンE

カボチャ・ナッツ類など。

女性ホルモンの指令を出す脳の部位と自律神経をコントロールする脳の部位が近く連鎖するため、 「脳」をリラックスさせる必要があります。

質の良い睡眠と生活リズムを崩さないのが一番ですが、ホルモン分泌をコントロールする働きをしてくれ る本能的な感覚が、五感の中にあります。

それは「嗅覚」です。アロマテラピーが自律神経のバランスを整えてくれるというのは、最近ではよく聞 かれると思います。自分の好きな香りを選んで、寝室やバスルームで漂わせ、リラックスする方法がありま す。

良い香りを嗅ぐことは、他にも脳の活性化やストレスの軽減・集中力・記憶力アップにも効果的で す。

また、料理に使うスパイスも、女性ホルモンを促す物があります。フェヌグリークシード(カレーのスパイス の一種)や、脳を活性化すると言われているシナモンや生姜・ターメリックなども料理に取り入れて使うと 良いですね。

 

韓国女性の肌がキレイな理由と身土不二

1年の四季のうち、季節の変わり目、特に春になると肌が荒れる・むくむ・疲れる・便秘しがちになるな ど、不調が出やすいという方も多いのではないでしょうか?

これは、体が冬の間にためこんだ「不要な物(毒素)」を出して、春の「再生モード」にかわるためです。敏 感な方は、そんな体の変化に気がつくと思います。植物も、春になると芽吹くように、私たちの体も冬の間 に休んでいた体が、暖かくなって目覚めて生まれ変わる季節です。

不調を整えてキレイにする栄養素は、全て野菜にあります。 日本人の1人当たりの野菜消費量は、1年間に約100kgと言われています。

しかし、農林水産省の食糧需給率を見てみると、1年間に100kgだったのは、平成13年の101.5kg で、平成25年度は、1年間に91.7g、つまり、国民1人あたりの野菜消費量は、91.7kg÷365日=251gに なります。

1日251gというと、国が目標としている350gを100gも下回っているということになります。

でも、「野菜を食べなきゃ」とわかっている人は多いと思います。わかっているけど食べられていない……と いうことでしょうか。

タイトルの「韓国女性の肌のキレイな理由」について考えてみましょう。

韓国では、「野菜をタップリ食べれば、キレイになる」という考え方が浸透しているそうです。肌が荒れた り、吹き出物ができたりすると、必ず周囲の人に「何を食べているの?」と聞かれるくらい医食同源の考 え方が強いです。

韓国の女性は皆、日常的に野菜を食べているそうです。 また、量を摂るだけでなくバランスも大切にしていて、1回の食事で葉野菜から根菜まで、生野菜と温 野菜をバランス良く食べています。

だから、韓国の女性は肌のキメが細かくツヤがあり、色白の人が多いのでしょうね。

韓国では、スーパーや市場に行くと、野菜売場がおどろくほど充実しています。広い売場に色とりどりの 新鮮な野菜がズラ~っと並んでいて、種類も豊富。葉野菜は、1年中20種類を超えるそうです。

ソウルの街中でも、野菜を積んで売り歩くリアカーを見ることもできます。しかも、値段が安い!! 野菜 が食べたい人には、恵まれた環境だと思います。

韓国は、「世界第2位の野菜消費大国」です。国民1人当たりの年間消費量が200kgを超えていま す。(FAO(国連食料農業機関)作成の手引きに準拠したFAOSTAT(Food Balance Sheet)による)

日本は、そのちょうど半分です。

韓国人が1日どれくらいの野菜を摂っているかというと、計算するとわかります。 200(kg)÷365(日)=548g 日本は「健康日本21」で、「1日350g」を目標にしていますが、それを軽く上回っています。 さらに、日本人の腸は欧米人に比べて長く、穀物や野菜・豆などの植物をゆっくり消化するのに適しているというのに、アメリカやイタリアより野菜の消費量が低いのです。植物の消化に合った腸が、欧米人 の短い腸向きの脂っこい動物性食品が入ってきたことで、便秘になりやすく、毒素も発生しやすいのです。

近年、韓国人の肌がキレイなので、化粧品は韓国製の物が流行っていますが、美肌になりたかったら、 まず内面からキレイに、つまり食生活から見直していきましょう。野菜は、そうとう意識しないと摂れないです よ!

また、韓国では白米をそのままではなく、大麦や雑穀などを混ぜて炊くのが一般的です。大麦は食物 繊維が豊富で、香ばしい風味が楽しめますよ。

それから、韓国=キムチのイメージどおり、野菜に辛い調味料をつけて食べるような食文化ですよね。 「サムパブ」という料理でもわかるように、「サム=包む」数種類の葉野菜を重ね、麦ご飯やナムル・たれを 包んで食べたりしています。

韓国は焼肉を食べますが、肉をサンチェやエゴマの葉で包んで食べたり、肉だけでなく、たくさんの野菜料 理がテーブルに並びます。

現代人の食事は、脂質・糖質が多く、カロリー過多。それを代謝するのに必要な栄養素が不足……そ の不足した栄養素こそが、野菜に含まれているビタミン・ミネラル・食物繊維・ファイトケミカルだということ を知っていますか?

ビタミン→体の調子を整え、美肌に! ミネラル→代謝の良いむくみしらずの体に! 食物繊維→お通じ改善! ファイトケミカル→肌にハリ、アンチエイジングに!

■野菜を選ぶポイント 1鮮度の良い物を選ぶ(もちろん旬も大事) 2色の濃い物を選ぶ 3匂いの強い物を選ぶ 4色んな色の野菜を選ぶ 5根・葉・実の部分をそれぞれ選ぶ

また、「解毒力のある野菜」である「アブラナ科」「ユリ科の野菜」を毎日摂ると、体をキレイにしてくれま す。 <アブラナ科の野菜>

キャベツ・ブロッコリー・カリフラワー・大根・菜の花 <ユリ科の野菜>

玉ねぎ・にんにく・ニラ・長ネギ <淡色野菜>では、レタスと白菜ときゅうりがおすすめ! 緑黄色野菜よりも免疫力が高いのです。 (白血球の活性化によるTNF-αを産生させる)

■免疫力アップの「ビタミンACE」 <ビタミンAの豊富な野菜>

ほうれん草・人参・かぼちゃ・ニラ・小松菜など。 <ビタミンCの豊富な野菜>

パプリカ・ブロッコリー・ゴーヤなど。

<ビタミンEの豊富な野菜>

カボチャ・アボカドなど。

身土不二とは、住んでいるところで季節にできる物を食べると、環境と食のバランスが取れて健康に良 いという意味です。

できれば住んでいる地域で全て賄えたらいいのですが、海でとれる物や山でとれる物などを考えると、日 本の物、「国産の物」と大きく考えていいと思います。

外国から運ばれてくる物は、腐りやすい物だったら、防腐剤とか冷蔵・冷凍されたりして船や飛行機で 運ばれてきます。いくら安かったとしても新鮮ではないし、輸送に使われるエネルギーは環境にも良くありま せん。

それに、日本の農家の人たちが作った物を買わないと、農家の人は農業をやめてしまいます。農家さん が心を込めて作ってくれた作物を、私たちが美味しくいただきましょう。また、旬の野菜は栄養価が高いの で、積極的に摂り入れていくと健康になります。

冒頭の春の野菜は、土から芽を出して「苦味」を出します。これは、冬に溜まった老廃物を排出して 細胞を活性化させてくれます。

キャベツ・トマト・アスパラガス・菜の花・フキ・タケノコなど山菜類・さやえんどう・そら豆・セロリなど。果物 は、いちご・さくらんぼ・梅など。

夏の野菜は、水分をたっぷり含んで、夏の暑さでほてった体を冷やして、新陳代謝を促進してくれま す。

きゅうり・ゴーヤ・ナス・ピーマン・ズッキーニ・オクラ・枝豆・レタス・ミョウガ・モロヘイヤ・アボカド・にんにく・生 姜など。果物は、パイナップル・メロン・マンゴー・もも・すもも・びわなど。

秋の野菜は、冬に備えて土に潜る芋類などの野菜やきのこ類が夏の暑さで疲れた胃腸に優しく作用し ます。

シイタケなどきのこ類・ごぼう・かぼちゃ・玉ねぎ・じゃがいも・さつまいも・山芋・人参・レンコン・春菊・カブ など。果物は、りんご・柿・ぶどう・梨・洋ナシ・キウイ・いちじくなど。

冬の野菜は、寒さに耐えて旨みを凝縮させて、私たちの体を温めたり、消化を助けてくれます。 大根・白菜・水菜・ほうれん草・小松菜・ニラ・ブロッコリー・カリフラワー・キャベツ・ネギ・里芋など。果物 は、みかん類・レモンなどかんきつ類、冬野菜で鍋に合うカボスやスダチや柚子など。

野菜には、ちゃんと私たちの健康を守ってくれるようにできています。

韓国の話をもう1つ、「食客」というマンガをご紹介します。 日本の「美味しんぼ」に影響された作者が描いた韓流グルメ漫画です。食と味のこだわりだけではなく、 韓国の人間社会・風土や社会問題などをとりあげ、本当の韓国がわかる本だと思いました。

その中でも、第1話が心に残っています。「母の米」という話なのですが、韓国でも「国産米」は重要、 でも高いそうです。良い米を農家が作っても、コストが7.6倍、外国米との価格差が5倍以上もするそうで す。そんな「米」と「母」は似ているというお話があり、印象に残りました。

韓国人は、母親が作ってくれた手料理を最初の味として記憶し、子供の頃、食卓に上がった素朴 なおかずを、最も美味しい料理として懐かしく思い浮かべるそうです。

「母の作った味」というのはDNAに刻まれていて、たとえ犯罪者であっても、母の味を思い出すと涙が出る そうです。 「味は思い出、味を感じるのは、舌先ではなく心。米と母は似ている。それは命の根源であり、永遠 の懐かしさだ。少なくとも韓国では、そうだ」と。

日本では近年、働くお母さんが多く、忙しくて料理を作る暇がなくても、スーパーやコンビニへ行けば、手 をかけなくても美味しい加工食品を簡単に買うことができます。

韓国だけではなく、日本も世界各国でも作法や習慣は違いますが、「おふくろ(ママン)の味」「家庭の 味」は特別なものです。忙しくても「手作りの料理」は大事、料理は「愛情」ですよね。

 

世界一健康的な食事と言われる地中海料理

地中海料理とは、ギリシャ・イタリア・ポルトガル・スペインなどのヨーロッパや北アフリカ諸国の地中海沿 岸の料理です。

特徴としては、 1野菜と果物の摂取料理が多い。 2シリアルやパン、特に全粒粉を使った物を多く食べる。 3ナッツ類・ベリー類・豆類・イモ類の摂取量が多い。 4オリーブオイルが主要な脂質源である。 5魚・鶏肉・乳製品を少量から中等量食べ、赤身肉(牛肉・羊肉など) 摂取が少ない。 6卵の摂取量は週4回以下 7少量から中等量のワインを食事と一緒に飲む。 8食卓を囲みながら語り、楽しみながらゆっくりと味わう。 というものです。

そして、地中海料理の良いところは、 1色の濃い野菜をたくさん食べる。 2肉と魚の摂取量のバランスが良い。 3ハーブや香辛料を使う。 4エクストラバージン・オリーブオイルを使う。 5赤ワインを飲む。

英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical Journal、BMJ)」の発表によると、 「地中海料理」が心臓病やガン、アルツハイマーなどの神経変性疾患にかかるリスクを減少させると いう研究結果が出ています。

2008年3月には、イタリア、スペイン、ギリシャ、モロッコと共同で、地中海料理を国連教育科学文化機 関(ユネスコ)の世界無形文化遺産に正式登録されています。

地中海料理の食材と現代の食生活に取り入れると……

<パスタ>

茹で上がったパスタに生のトマト、生のバジリコ、パルメザンチーズを一振りかけ、生のオリーブオイルをまぶ したような物が、地中海らしいパスタです。

外食する時は、「こってりしたパスタ」より「さっぱりした野菜パスタ」を選びましょう。食事の時に気をつける のは、蕎麦やうどんのようにすすって食べるのではなく、1回ごとにフォークで少しずつ巻いて30~50回数え てよく噛むことです。簡単なことですから、実行することで食事量がコントロールできます。

<パン>

日本では柔らかいパンが多いですが、地中海を取り巻く地域では、外側も内側も固めのパンが主流で す。パーネ・インテグラーレと称する原麦入りパンが、繊維質が豊富で健康食として賞味されています。 日本でも全粒粉のパンや、ふすまパン・雑穀パンなど健康を意識したパンが増えてきていますね。

<魚介類>

青魚が豊富で、かたくちいわし・鯖・サーディンが主流です。貝類(アサリ・ムール貝など)も豊富です。日 本は海に囲まれた国で、同じく魚介類は豊富です。

<油(オリーブオイル&青魚)>

低温で固まる脂肪分は飽和脂肪酸と言われ、この動物性の脂は血液をドロドロにし、心臓病や脳卒 中の原因になります。一方、低温で固まりにくいのが不飽和脂肪酸。

分子構造からオメガ3・オメガ6・オメガ9の3つに分けられます。オリーブオイルは、オメガ9の不飽和脂肪 酸。青魚は、オメガ3という不飽和脂肪酸。この両方は摂取を心がけたい油です。

地中海沿岸に住む人たちが、オレイン酸を含むオリーブオイルをよく摂っていて、心臓病が少ないと言 われています。オレイン酸は、血液中の悪玉コレステロールを除いて動脈硬化や心臓病・高血圧を予防 したり、胃潰瘍や胃酸の分泌を抑えたり、腸の動きを活発にして、便秘の予防や改善をしたりします。加 熱しても酸化しにくいので、炒め物や揚げ物など加熱する料理にもおすすめです。

オレイン酸の効果・効用は、心臓疾患・アンチエイジング・認知症・便秘・高血圧・コレステロール 抑制・脂質異常症・抗酸化作用・動脈硬化などで、オリーブオイル以外のオレイン酸を含む食材 は、アボカド・オリーブオイル・アーモンド・大豆・発芽玄米・松の実・落花生・クコの実(クコ茶)・鶏 肉・うなぎ・ごま・鮭の筋子などです。

オリーブオイルは、近年種類も増えてスーパーなどで簡単に購入できるようになりました。良い油の種類 も増えてきました。オレイン酸を含む食材も、簡単に手に入りますね。

<野菜>

日本でもおなじみのパプリカは、赤、黄の他に、オレンジ、緑、紫、白、茶、黒と8色もあります。 トマトのリコピンや、人参・かぼちゃに含まれるβ-カロテンなど、色の濃い野菜に含まれるファイトケミカル が老化や体のさびつきを抑制してくれます。ファイトケミカルとは、ファイト=植物性、ケミカル=化学物 質という意味です。

色鮮やかな今話題のファイトケミカルの豊富な野菜。ポリフェノールの多い紫色まで揃った、7色(赤・ 緑・黄・黒・白・紫・茶)の野菜たち。たっぷり食べたいですね。

<ワイン>

ブドウの皮には、アントシアニン(色素成分)・タンニン(渋みの元)・カテキン(渋みの元)・レスベラトロー ルが含まれていて、まとめてポリフェノールと言われます。活性酸素から身体を守り、病気や老化を防ぐ効 果があります。

赤ワインのポリフェノールは、活性酸素を取り除く働きがあり、動脈硬化・脳血栓・心臓疾患に効果が あります。白ワインは、ポリフェノールが少ないですが殺菌作用があるので、生物と一緒に食べる時には良 いです。

ヨーロッパの水は硬水で飲みにくいため、ワインが飲みやすいので水の代わりに飲むようになったとか。食 欲増進もあるようです。

国立健康・栄養研究所などの研究で、赤ワインに動脈硬化を予防する効果があり、それがポリフェノールによるものと判明しました。

ポリフェノールは悪玉コレステロールが、活性酸素によって酸化されるのを防ぎ、動脈硬化や心筋梗塞、 ガンなどの予防につながるそうです。ポリフェノールの抗酸化作用が、動脈硬化を防ぐために心臓病を減ら し、ブドウに含まれるポリフェノールの一種のレスベラトロールに、抗酸化作用に加え、血液をサラサラにした り、乳がん細胞増殖抑制作用があることも分かってきているそうです。

その今話題の成分レスベラトロールには、誰もが持つと言われる「長寿遺伝子サーチュイン」という寿 命を決める遺伝子があります。普段は休眠状態にあり、目覚めさせるには、カロリー制限をして飢餓状態 にする必要があります。

最近の研究では、レスベラトロールが、つらいカロリー制限をすることなく、サーチュインを目覚めさせること ができると考えられて注目を集めています。

また、レスベラトロールに、食物アレルギーの発症を抑える効果があることを、山梨大医学部の中尾篤 人教授(免疫学)らの研究チームが突き止め、2012年9月に発表されました。

赤ワインは、ブドウを丸ごと発酵させるので、種や皮に含まれるアントシアニン、タンニン、カテキン、レスベ ラトロールが全て摂れます。ワインをたくさん飲むフランス人に心臓病や動脈硬化が少ないことから、「フレ ンチ・パラドックス」と言われています。

さらに、赤ワインは熟成が高まるほど抗酸化作用が高いポリフェノールが多くなり、それだけ健康に良い 飲み物になるようです。

ブドウのポリフェノールは、果肉より果皮、種子の方が多く含まれていて、果皮には血液凝固抑制作用 があります。

レーズンを食べるのも効果的と言います。サラダの上にトッピングするのも1つの方法ですね。ブドウは、ぜ ひ皮ごと食べましょう。

赤ワインの飲めない方、レーズンの他にポリフェノールの多い食材は、ブルーベリーやチョコレート・コーヒー・ リンゴ・春菊・豆腐・緑茶などがあります。チョコレートは、カカオ70%以上のはカカオチョコレートになりま す。でも、食べ過ぎには注意しましょう。

地中海地域の食材は、キリスト以前から自然が人々に与え、その自然に人々は従って生きてきたわけ ですから、この地域における信仰や宗教も当然、この地域の食材にも密接に結びついています。

アブラナ科の基本数は4で、花弁数も4、花の姿が十字状なのでキリスト教の十字架を連想するため に、キリスト教圏では意味があるようです。日本でもおなじみの野菜、ダイコン・カブ・アブラナ・ミズナ・コマツ ナ・タイサイ・ハクサイ・カラシナ・キャベツ・ハナヤサイ(カリフラワー・ブロッコリー)・メキャベツ・コールラビー・ハ ボタンなどや、ワサビ・クレソン(オランダガラシ)もアブラナ科ですが、私たちの口にする野菜のほとんどは、 地中海から来ているようです。

日本でも「地産・地消」と言うように、その地域の物を食べるというのが、健康や長寿を維持する最も基 本的な要素と言えるでしょう。適切な食材、食事は健康維持につながり、健康で健全な精神へと橋渡し してくれます。

ギリシャ時代から伝わる「健全な精神は健全な肉体に宿る」という言葉の意味は、そういうことではな いかなあと思います。

 

日本のダイエット食、精進料理と伝統野菜

私は、地中海料理は、日本料理(和食)に似ていると思っています。(古き良き時代の食事)

<魚>

地中海料理の特徴は、魚料理が多いということ。日本でも鯖・イワシ・マグロ・ブリ・サンマなど、DHA・ EPAでおなじみのオメガ3系脂肪酸が心筋梗塞のリスクを減らして血液サラサラに、鮭やエビ・カニの赤い 色のアスタキサンチンが抗酸化作用で老化を防ぎ、認知症予防に。

<野菜>

日本各地に「伝統野菜」というものがあります。京都では「京野菜」、加賀は「加賀野菜」、東京は「江 戸野菜」と、全国各地にその気候や土壌・生活環境に根付いた伝統野菜があります。

最近は、海外からの輸入や品種改良がどんどん進んで、「これは何?」という野菜も増える中、「地方 野菜」はブランド化され、その地方の特産品にもなっています。下仁田ネギ(群馬)・丹波黒大豆(兵 庫)・砂丘らっきょう(鳥取)・野沢菜(長野)・広島菜(広島)・桜島大根(鹿児島)・安納芋(鹿児島・ 種子島)など、品種もよく知られるようになりました。

また、沖縄にはゴーヤに代表されるように、苦くて栄養価の高い野菜が、長寿の源として本土にない野 菜や食文化があります。ナーベラー・パパヤー・ウリズン豆・フーチバー・ハンダマ・ンジャナ・島らっきょう・チジ ークニ・コーレグース・シークワーサーなど。

色々な野菜が、食べやすく、甘く改良されていく中、こうした沖縄野菜の持つ苦味は、貴重な物だと思 います。

きのこも日本料理には欠かせません。きのこに含まれるβ-グルカンもファイトケミカルの一種です。

<果物>

新鮮な旬の果物を毎日の食卓に。日本人は果物を摂取不足ですが、いつの季節でも国産の物があり ます。生の果物や野菜から「酵素」が摂れ、ビタミン・ミネラル・ファイトケミカルが摂れ、抗酸化作用や抗が ん作用などの効果もあります。

<穀類>

地中海料理では、全粒粉のパンで食物繊維が豊富、整腸作用・お通じにも有効です。日本でいうと 白米よりは玄米や雑穀類。ビタミンB1・ビタミンE・オレイン酸も豊富で、肥満予防や便の量を増やしてお なかの調子も整えてくれます。

パスタのかわりは、ソバというところです。ビタミンB1やルチン(ファイトケミカル)も豊富で、血管を丈夫にし て動脈硬化や高血圧にも効果的です。蕎麦屋さんの「そば湯」にはルチンが溶けだしているので、捨てず に飲みましょう。(乾麺には効果なし)

<豆類・種実類>

地中海料理に使われているひよこ豆・ミックスビーンズ・白いんげん豆・アーモンド・ピスタチオ・ひまわりな どの豆類・種実類ですが、日本だって負けていません。ぎんなん・栗・ごま・松の実・落花生・小豆・大 豆・枝豆などがありますね。

大豆には、女性ホルモンに似たイソフラボン、更年期障害やガン予防に効果があります。豆乳・おから・ 豆腐の他、大豆を上回る発酵食品の納豆・味噌などと幅広いですよね。日本の伝統的な発酵食品は、毎日摂りましょう。

この本の最初に、「ダイエット」という言葉は、ギリシャ語の「DAITA」からきていてと述べましたが、そうい う意味で考えると、日本の究極のダイエット食は「精進料理」だと思います。肉や魚を使わず、野菜・ 穀類・海藻類・豆類・きのこ・木の実・果実など植物性の食材を用いる料理のことです。

鎌倉時代、禅僧の僧侶によって伝えられた精進料理は、殺生を禁じ、身と心を清らかにするという教え の中から生まれました。曹洞宗の開祖道元が、「日常のおこないすべてが仏の道を実践することであり、 調理も食事をいただくこと自体も、仏教の実践である」と説いたそうです。

心身をつつしみ、殺生をしないという教えから、肉や魚などの動物性食品、食べた後に不快感を与える ようなネギやニラ・にんにく・らっきょうやセロリなどの香辛野菜は使いません。そして、旬の野菜や乾物を使 います。

道元禅師が記した「典座教訓」には、「五法」「五味」「五色」でもてなすという考え方があり、これは 日本料理の基礎にもつながっています。 「五法」とは、調理方法のことで、先にも述べましたが生・煮る・焼く・揚げる・蒸すを示します。 「五味」とは、甘味・塩味・酸味・辛味・苦味を指しますが、道元禅師の精進では、これに「淡味」を加 え「六味」としています。「淡味」を「薄味」ではなく、素材そのものの持ち味を活かす味付けという意味で す。

そして「五色」とは、料理の色、赤・青(緑)・黄・黒・白を表します。 この「五法・五味・五色」は、料理人なら常識であり、この基本をふまえていれば、栄養面も含め、バ ランスの取れた食事になることがわかります。

精進料理で使う「だし」は、昆布と干ししいたけから取った物です。全ての野菜がそれぞれ持っているう まさを引き出し、それを邪魔しないのは、同じ植物性のだしだからでしょう。

精進料理に必ず使われているのが「ごま」です。手のかかる「ごま豆腐」をはじめ、ごまあえ、ごまみそ、ご ま酢など栄養価も高く精進料理には欠かせない食材です。

1つのお膳に同じ食材を二度使わないそうです。つまり、和え物に「人参」を使うと煮物には人参を入 れず、違う赤い食材を使うということです。どうしても使う場合は、切り方や調理方法を変えます。

食べる相手を思いやって心を込め、食材をていねいに扱い、味付けをし、盛り付ける(キレイに、美味しく を心がける)……これが精進するということなのです。

精進料理は、私たち日本の食文化の基本ですね。ただ、体に良いというだけではなく、料理の基本とな る素晴らしい考え方の「精進料理」を、たまには食卓に取り入れてみませんか?

もちろん、心を込めて、キレイに、ていねいに、美味しく……きっと心の中まできれいになるでしょう。

 

知ってもらいたい摂食障害

摂食障害をご存知でしょうか? 私はダイエット本を書くにあたり「摂食障害」のことを必ず書こうと決め ていました。

栄養士になりたての25年前、1人の摂食障害の女性に出会ったことが大きなきっかけです。当時、摂食 障害のことは全く知らず、とにかく「何か食べていただいて、早く良くなってもらいたい」と思い、「何か食べた い物はないですか?」としつこく彼女の病室を訪問しましたが、彼女の助けになれず、そのまま転院となっ てしまいました。「あの時、もっと私にできることはなかったのか? 私の対応は間違っていたのか?」と、自 分の勉強不足を嘆きました。

テレビや雑誌などでの過剰なダイエットブーム。「痩せてキレイになったね」と言われたいために無理をし て、「痩せたい世界」に入り込んでしまう。食べることに罪悪感を持ち、心も体もバラバラになり、自分が嫌 いで生きていることさえ嫌になってしまう。

摂食障害(拒食症)は、過度なストレスや無理なダイエットによって、体重が激減し、食事が摂れなくな るといった症状が現れる精神的疾患の1つです。ダイエットしている女性だけではなく、仕事などのストレス を抱えた男性でも、この病気になります。

厚生労働省が2013年の国民健康・栄養調査で、「やせている成人女性の割合が全体の12.3%と 過去最高になった。やせ形は20代が21%超と最も多く、40代も10%を超えた。同省は「女性の『痩 身志向』が年代を超えて続いているが、摂取エネルギーが少ないと健康な体の維持に影響しかね ないと注意を呼びかけている」と発表されました。

この発表でもわかるように、今や小学生さえも、ダイエット(食事制限)して太らないように気をつけていま す。中には摂食障害に陥り、若い時期を楽しく過ごせず、一生苦しんでしまう状況になってしまう人もいま す。

今一度、ダイエットについて考えていただきたいし、摂食障害で悩んでいる多くの人がいるということも知っ て欲しいです。

 

1.「カーペンターズ」のカレンさん

1970年代にアメリカで大活躍した兄妹ポップス・デュオ「カーペンターズ」 私世代、その上の年齢の方は、ご存知でファンも多いと思います。私も大好きです。カーペンターズの特 徴的な音楽と、妹カレンの低い音域の声は、「魔法」とも言われました。日本でもコンサートをしています。 今聴いても、素晴らしい声と曲です。

しかし、カレンは1983年に、神経性無食症(AN)の合併症による急性心不全のために突然亡くなりま した。1983年2月4日、私は高校生でした。よく覚えています。

カレンは32歳の若さでした。彼女の死は社会に衝撃を与え、拒食症だけでなく、過食症に対しても注 目され、摂食障害が全世界的に認知されるきっかけになりました。そして、トレイシー・ゴールド(アメリ カの女優)やダイアナ妃までも、自らの摂食障害を公表しました。

何故、カレンは亡くなったのだろう?と疑問に思っていた私は、1989年の映画「カーペンターズ・ストーリ ー」を見ました。主演はシンシア・ギブ、かわいくて当時大好きなアメリカの女優さんでした。カレンが乗り移 ったようにそっくりでした。

70年代のアメリカ。ベトナム戦争や人種暴動のハードロックが流れる中、時代に逆らって健全な歌を歌 ったカーペンターズ。彼の両親は、保守的で、カレンを縛りコントロール。また兄のリチャードは、完璧主 義でカレンを成功の道具に。

カレンは、音楽誌に「太っちょカレン」と書かれたことにショックを受け、体型や服装を気にするようになり ます。映画の途中から、カーペンターズとしての成功の裏で摂食障害に悩まされるようになります。そして、 兄のリチャードは薬物依存性に。

親子関係のトラウマがこの病気の背景にあるということも、わかりやすく描写されていました。最後にカレ ンは結婚もしますが、この結婚でますます拒食症の症状が悪くなり、別居。役を演じたシンシア・ギブもど んどん痩せていきます。

別居後、有名な心理セラピストの診察を受け、亡くなる2カ月前に仕事復帰しましたが、それまでに新 陳代謝を良くするために、甲状腺の薬を通常の10倍、それに加えて大量の下剤(日になんと90錠~100 錠)を服用していたことがわかり、彼女の心臓を弱める原因になったそうです。

心理セラピストの治療によって、13kgも体重を戻したそうですが、その急激な体重の増加は心臓にさら なる負担をかけてしまい、2月4日の朝、心配停止状態になり、病院に運ばれて死亡が確認されました。 映画の中には、歴代のヒット曲が満載。この映画の放映後、レコード店からカーペンターズの在庫がなく なったそうです。

カレンが亡くなってもう33年経ちました。厚生労働省の発表にもありましたが、どんどん摂食障害が増え 続けています。そういう人たちをなんとか助けてあげたいと思いますが、どうにかできるものではありません。周 りの人の理解や協力も必要です。

1人でも多くの人に、まず「摂食障害」を知っていただきたいと思っております。

 

2.摂食障害の背景

私のブログで「摂食障害」の記事を取り上げると、すごく反応があります。実際、病院へ行かず、家族や 友達に打ち明けることなく、1人で悩んでいる人が多いことを知りました。国や学校、そして家族は理解し ているのでしょうか?

家族で一緒にご飯を食べていると「おかしいな」と気づくのでしょうけど、両親が働いていて家族で一緒に 食事をしなかったり、学校や仕事の事情などで家から出て1人暮らしになると、どんな物を食べているの か、家族にはわからないと思います。

また、摂食障害は反抗も非行もできない「いい子」がなりやすく、「親に心配をかけたくない」という心理も 働くので、自力で治すのは難しいとも言われています。

離れて暮らしているご家族の方、「おかしいな?」と感じることがあれば、こまめに連絡してお子さんの様 子に注意していただきたいし、機会があれば一緒にご家庭で話し合っていただきたいと思います。

<摂食障害になるきっかけ> 1スリムをもてはやすテレビや雑誌など、社会・文化の影響で「痩せていることが美しく、肥満であることが 醜いという意識」により、お人形のようなスリムな体型になるために過度な食事制限をしてしまう。

2親からの高い期待・躾が厳しい・家庭内暴力・愛情不足・家族の崩壊(両親の離婚・別居など)・DV など家庭環境がきっかけ。

3学校や家族や友人・職業による体型維持の強要・SNSなどで顔や体型について批判されたこと・失 恋・職場や学校などでのパワハラやセクハラなど精神的なダメージがきっかけ。

4体型や体質・遺伝的要因や病気(アルコールや薬物依存症・鬱病)など。

特に2の家庭環境により、「完璧でないと親に愛されない」と思いこんでしまうと、勉強や習い事を一生 懸命やって結果を出すと親に褒められるけれども、ダメな自分だと愛されないと挫折をした時に、発症す ることがあるようです。そのためには「嘘」をついたり過剰に無理をし、自分でない自分を作ってしまうように なるのです。

私が栄養指導やブログなどを通じてお話をさせていただいた摂食障害の方にありがちな性格は、 1完璧主義・こだわりが強い 2心配性・思い込みが強い 3目立ちたがり屋、でも寂しがり屋(かまってちゃん) 4自分を好きになれない 5真面目で良い子・一生懸命

食事制限をして摂食障害になる場合、まずは「拒食」になり、そのあと「過食・嘔吐」へ移行するケース が多いのですが、「拒食」を疑う場合、下記を参考にしてみてください。

1体重が標準体重の20%以下にまで減少

拒食症は体重の減少が著しく見られ、急激に体重が落ちていきます。

2食べ方がおかしい

拒食症患者の食事法は独特で、自分で「食べても良い」と決めた物を食べ続けたり、全く食事を摂ら ないこともあります。カロリーの低い食べ物を好むのが特徴で、低カロリーの食事しか摂らなくなり、カロリー の高い食べ物は意識的に避けるようになります。

また、家族など大勢の人と食事をするのを嫌がります。 「何を食べたらいいのかわからない」「食べるのが怖い」と思うようになります。

さらに、過食の時期になると一気にたくさんの量を食べてしまうこともあり、その代償として嘔吐や過剰な 運動を繰り返す症状が現れることも見られます。

3体重や体型を気にしすぎている

体重のたった少しの増減で気分がハイになったり落ち込んだり、体重を極端に減少させようとしていた り、端から見れば痩せているはずなのに自分では「太っている」と思い込んでいます。

お菓子を渡すとパニックになったり、「元気そうだね」と気軽に言うと、この病気の人は「太った」と捉えてシ ョックを受けることがあるそうです。

「過食・嘔吐」になると、「痩せたい」という気持ちと「猛烈な食欲」という相反する感情が起こり、悪循環 を起こし本人には抑えきれなくなります。

食べたことに対する罪悪感があり、自分を責めたり、落ち込んだり、抑えきれない感情から性格が崩壊 する場合もあり、家族から見捨てられることもあります。引きこもりや寝たきりになったり、自殺願望が湧い たりすることも。

過食する時は大量の食料を買いこむのですが、お金がなかったり、「どうせ吐くのだから、お金を払うのが もったいない」と感じるようになると、万引きをしてしまうケースもあるようです。

早期発見・治療には、家族の協力が絶対です!!

<摂食障害に関する9つの真実>

ノースカロライナ大学医学部教授 Cynthia Bulik博士(摂食障害専門)が、2014年に国立神経衛生 研究所で講演した「摂食障害―壊された9つの神話」を基に、全米の主要な支援団体(家族会や自助 グループなど13団体)の意見を集めて完成させたもの。

(真実1)

多くの摂食障害を持つ患者さんは表面上健康そうに見えても、実は内面で非常に病んでいることが多 くあります。

(真実2)

摂食障害は家族のせいで引き起こされるわけではありません。むしろ、患者さんが治療を受ける上で、 家族は、患者さん、医療従事者の一番の協力者になりえます。

(真実3)

摂食障害という病気は、個人の生活に、あるいは家族全体の生活に大きな健康上の影響を与えま す。

(真実4)

患者さんは摂食障害になりたくてなっているわけではありません。これは深刻な生物学的要因が影響している病気です。

(真実5)

摂食障害とは、性別、年齢、人種、民族、体型、体重、性的嗜好、経済力、社会的地位によらず、 すべての人々に起こりえる病気です。

(真実6)

摂食障害を患っている人の自殺の危険性は高く、また、身体合併症を併発する危険性も高くなりま す。

(真実7)

生まれ持った遺伝的要因と、生まれ育った環境的要因の両方が、摂食障害を発症させる過程に大き く関与しています。

(真実8)

遺伝子からだけでは、誰が摂食障害を発症するのかを予測することはできません。

(真実9)

摂食障害から完全に回復することは可能です。早期発見、早期介入することが非常に大切となりま す。

 

3.摂食障害の症状について

摂食障害の症状について、もうちょっと詳しく書いてみます。

<神経性食欲不振症(AN)=食べることを拒む>

周りから「痩せている」と言われても、本人は太っていると感じて食べなくなってしまいます。食べないので みるみる痩せていき、痩せていくと嬉しくてアクティブに行動できたりします。体重減少の他に、症状があり ます。

■思考力の低下 食事をしないということは、脳に栄養がいかないことにもなります。思考力が衰えると物事を柔軟に考え られないので、何か1つのことに「こだわる」ようになります。

■虫歯になりやすい 嘔吐の繰り返しで胃液がたくさん出て、歯のエナメル質がとけてしまいます。うがいや水分補給で防ぐこと はできますが、歯医者さんに行かなくてはならないことが多いようです。

■低カリウム血症 嘔吐したり、大量の下剤を使ったりすると、ひきつりや体に力が入らないとか筋肉が麻痺するなどの症状 が現れます。これは、低カリウム血症と呼ばれるもので、果物やドライフルーツ・野菜を食べることで防げま す。

■生理不順 体重が減っている時には、栄養不足とストレスで生理不順になることがあります。体重が戻ると、また始 まります。

■吐きだこができる 摂食障害を持つ人の多くは、手の甲に「吐きだこ」と言われるものができています。吐くために指をのどに 入れた時、前歯に手の甲が当たって皮膚がただれるからです。

■毛深くなる 痩せると体温が下がってきます。そうすると体が自らを守ろうとして、産毛が濃くなると言われています。 摂食障害の症状の1つです。

■むくみ 嘔吐の繰り返しで、足や顔がむくむことがあります。食事をしないために、「タンパク質」不足によるもので す。ですが、「むくみ」を「太った」と勘違いして、ますます自分を追い詰める人もいるので、注意です。

<神経性過食症(BN)=限度なく食べ過ぎてしまう>

私たちが一般的に想像する「食べ過ぎ」とは、かなり違うものです。とにかく限度なく食べてしまうのが特 徴で、自分で抑えようと思っても手が勝手に動いてしまいます。食べて美味しいという感覚はなく、ただ口 の中にできるだけたくさんの食べ物を詰め込もうとするようです。そして、その食べた物を全て吐いてしまいま す。(中には吐けない人も)

わかっていても食べるのを止められない……それが神経性過食症(BN)です。

■嘔吐物の臭いが染み付いてくる 過食症になると頻繁に嘔吐するので、胃液が何度も嘔吐することによって体に染み付いてきます。

■痩せているか太っている 極端なのですが、過食症で太る人はどんどん体重が増えていきますが、過食と嘔吐を繰り返している人 もいて、体重が減って痩せていきます。

■虫歯や生理不順 拒食症の人と同じで、なりやすいです。でも、症状がおさまると元通りになるようです。

<どちらにも属さない特定不能の摂食障害(EDNOS) むちゃ食い障害=男性に多い>

この「むちゃ食い障害」は、拒食症にも過食症にも当てはまらない摂食障害で、男性に多いようです。 単純にカロリーの摂り過ぎで、体重が増えていく病気です。元々ぽっちゃりしている男性に多く、肥満な ど合併症に気をつけなければなりませんが、この「むちゃ食い」は、家族や周りの人に隠れて行われるの が特徴です。夜中にこっそり冷蔵庫の中をあさるとか、こっそりお菓子や食料を買い込み、部屋の中で隠 れて食べるとか……。

摂食障害は、何万人に1人とか、そんな割合でなるような病気ではありません。誰にでもかかる病気と言 えるでしょう。

ですが、なりやすい人というのは、傾向的にあるようです。

■職業 痩せなければいけない職業の人。スポーツ選手やモデルなど人に見られる職業の人・芸能人・接客業 の人。

■若い人 摂食障害の8割が若い人で、中でも最近は13歳から19歳までになることが多いようです。(もちろん20 歳以上からなる人もいて、何年も摂食障害に悩む人が大勢います。)

■完璧主義者の人 摂食障害の人は、何でも完璧にやらないと気が済まない完璧主義者が多いと言います。ちょっとでも間 違ったりすると、自分を責めてしまう性格が多いようです。

■自分に自信がない人 自分に自信がない人は、自分が人からどう見られているかをとても気にするそうです。自分のことが嫌い だから、ダイエットしてキレイになれば自分に自信がつくと思っているようです。

その他にも、摂食障害になると、心の中には自分と違うもう1人の自分がいると言います。本人は、痩せ たくて無理なダイエットに励んでいるのではなく、大量のお菓子を食べているのではない、全てもう1人の自 分(摂食障害)のしわざなのです。心に思ってもいないようなことを言わせてしまうのも、もう1人の自分(摂 食障害)なのです。摂食障害から離れて、遊んだり勉強したり、楽しんでいる自分を大事にしていきましょ う。

摂食障害を持つと、「うつ」にも苦しんでいるようです。 「うつ」とは、抑うつ気分・不安・焦り・食欲低下・不眠などの症状が出る精神疾患の1つです。

拒食や過食は本人にもつらいことですが、それを見守る家族もつらいものです。摂食障害は、自力で治 そうとしても上手くいきません。家族や友人・恋人・配偶者など、周りの人や病院の先生などの理解と協 力が必要です。

特に家族の人は、どうつきあっていったら良いのか迷うと思います。ポイントを書いていきます。

■食べることに関して干渉し過ぎない 本人が食べ物のことばかり気にしている時は、家族はなるべく食べることに干渉しない方が良いです。う るさく言いたいと思いますが、逆効果のようです。

■表面的な行動ばかり気にしない 食べなかったり大量に食べて吐いていたり、それを見守る家族は複雑でしょう。注意すると、本人はさら に屈折した言葉や行動で反発してくることがあります。

つい、その表面的なものばかり見てしまいがちですが、その奥底にある甘えたい気持ち・頼りたい気持ち を察してあげましょう。目に見える行動ばかりを気にして、本人を責めても仕方ありません。良い面を見つ けて、たくさん褒めてあげましょう。

■会話をしましょう 家族だから、言わなくてもわかる……ではなく、気持ちは言葉に出さないと伝わらないことが多いです。 「きちんと会話ができていない」とか「話が通じない」と片付けないで、会話をするようにしましょう。

子供が摂食障害になってから、家庭内の会話が上手くいかなくなったという家庭も少なくありません。本 人の緊張状態を和らげて、会話をスムーズにすすめるために、聞き上手になりましょう。

あいづちをうつ、おうむ返しをするなどリズムをつけたり、関心を持ってくれると安心感を与えます。

摂食障害でなくても、話を聞いて欲しいと思う時ありますよね。不安でいっぱいになっていると思うので、 アドバイスなくても話を聞いてあげるだけでも、気分が楽になると思います。

■ストレスフリーで 家族がみんなでサポートしても全然症状が良くならない。と、今度は家族みんながストレスになります。 そうならないように、自分自身の時間もちゃんと作って、自分の時間も楽しむようにしましょう。

■運動 拒食症の人は激しい運動をし過ぎる人もいますし、過食症の人は家に閉じこもることが多くなったりしま す。やり過ぎも良くないですが、やらなさ過ぎも良くありません。

気分の良い時に、新鮮な空気を吸いながらお散歩するのが一番良いと思いますが、外が嫌な時にはス トレッチでもいいです。運動すると余計なことを考えなくて良いので、気分が晴れます。家族でおしゃべりし ながら運動すると、体にも良くて、ストレス解消にもなって、いいですね。

■食事 「おなかすいた~」「何か食べたい」「美味しい~」という思いがないのが、摂食障害の病気です。普通に食 事をすることが苦痛に感じて、料理を美味しく感じない、しかも吐いてしまう。悲しいことですが、受け止め なければなりません。それでも、食べないと心身に影響します。

多分、母親なら「美味しく食べてもらおう」と一生懸命になるでしょうけど、無理やり食べさせるのではなく、「これなら食べられる」というような工夫をしてみましょう。

拒食症の人は、サラダや鶏肉などの低カロリーの物ばかりを好みます。 反対に過食症の人は、菓子パンなど高カロリーの物を好みます。大きなお皿に盛るのではなく、小皿に 少しずつ盛り付けるなど工夫すると良いです。

摂食障害の治療には、カウンセリングや薬の服用も大事ですが、日ごろの生活改善が重要なポイントだ と思います。生活改善も家族の協力は欠かせません。家族の協力と規則正しい生活をすることで、ストレ スも減り、健康な心身に戻ることができると思います。

 

4.摂食障害の原因について

前項でも書きましたが、拒食症=神経性無食欲症、過食症=神経性大食症と呼ばれるように、 摂食障害は「神経性」、つまり「心」の病気とも言えるでしょう。色々原因はありますが、代表的な物を4 つ挙げてみます。

<1.ダイエット>

摂食障害の最大の原因と言われるのがダイエットです。摂食障害の90%以上が女性です。痩せた い、キレイになりたいという憧れが、摂食障害の発症につながることが多いのです。女性なら、モデルさんの ようなスリムな身体に憧れます。そんなに太っていなくても「ダイエットしなきゃ」と言っている人、多いです。

運動などをして痩せるダイエットではなく、食物を食べないで体重を落とすダイエットは、摂食障害につな がることもあります。

<2.ストレス>

今の時代、ストレスを抱えて生活している人は多いです。学校や職場で、様々なストレスを感じていると 思います。学校でも家でも親や先生に勉強のことを言われてストレスになったり、社会人になっても職場 の人間関係などがストレスになっている場合があります。

ストレスの原因は人によって違うため、あらゆる生活の中で生じると思いますが、自分で上手く回避・解 消できるような力を身につけることが、摂食障害を克服する近道になります。

身近な人、親や兄弟、配偶者や恋人、友人、学校の先生、職場の上司などが親身になって相談に のってくれたり、適切なアドバイスをしてくれると良いのですが……。本人もなかなか心を開かないということ もあるようです。

ストレスを上手く解消する方法を見つけて欲しいです。

<3.成長することへの不安>

思春期の女の子は、悩みや不安で一杯です。この時期に周囲に言われた何気ない一言で、摂食障 害の原因になることがあるようです。

ダイエットにも通ずるところがあるのですが、10代の女の子は、「成長する=太る」と思う傾向にあると聞 きます。最近では、小学生からダイエットをして、太らないように気をつけているとか……。成長期には、お なかがすいて当たり前だし、身長も伸びて体重が増えるのは当たり前なのです。だけど、摂食障害になる と「体重が増えるのが怖い」と感じるようです。その恐怖心から、本当に食べることを止めてしまうとか。

周りから見ると、成長するのが怖いなんて変だと思うことが、本人にとっては重要な問題で、「大人にな りたくない=太りたくない」と思っているようです。

<4.愛情不足>

家庭環境の問題で、親の愛情不足も摂食障害の原因の1つに挙げられます。親子のコミュニケーション を取り、叱るばかりではなく、親子の接し方を考えて、子供の体調や不安を感じとってあげましょう。意外と 多い原因が、家庭環境や家族関係のようです。

1人暮らしをしていても、家族とのかかわりは切っても切れないものです。摂食障害には、母親との関係 も大きく関わっています。よく言われているのが、母親の愛情不足ということです。もちろん父親にも、育児 への不参加や両親の会話がない・親が子供に対して期待をかけすぎるなど。

愛情には、ものさしや重さで量れる物ではないので難しいし、愛情表現の下手な人もいますから難しい のですが、子供を愛することは大事です。

もちろん、これ以外にも失恋のショックや悲しい出来事など、精神的に追い詰められた時に起こる場合 があります。だから、誰にでも起こりうる病気です。摂食障害には、必ず「原因」があるはずです。その 「原因」を知り、取り除くことが大事です。

摂食障害の人は、辛くても自分から病院に行かないことが多いそうです。 世界には、病院とは別に摂食障害専門の治療施設がありますが、日本にはまだありません。摂食障害 を診察してくれるところは、心療内科か精神科ですね。病院によっては、思春期外来や児童精神科な どもあるようです。

どこへ行けばいいかわからない時には、保健所などの公共機関へ行って、そこから紹介してもらうこともで きます。「いきなり病院には行きたくない」「話だけでも聞いて欲しい」という人にも、摂食障害のカウンセリン グとして、臨床心理士などの民間の施設の利用も可能ですし、医療機関と提携しているところもあるよう です。

カウンセリングでは、本人にとっても、家族にとっても、色々知る良い機会になると思います。病院での治 療は、カウンセリングの他、薬が処方されることがあります。でも、摂食障害に直接効くわけではありませ ん。摂食障害が引き起こす、色々な症状を和らげるものです。もちろん、薬を使わないで症状が改善して いく人もたくさんいます。

病院で「薬が必要」と言われたら、安全性や副作用について、小さな心配事でも遠慮せずに、お医者 さんに相談してください。そうすれば、安心して薬を使えます。

摂食障害は、主に「痩せ願望」へのとらわれが原因として知られていますが、心に葛藤や苦しみを抱え ていて、その心のバランスを崩したことから、正しく食べられなくなってしまう病気です。「わがまま病」 ではありません。

 

5.摂食障害のセルフチェックから併発する症状まで

「私は、もしかしたら摂食障害かもしれない……」と思っている方へ。

摂食障害と診断された人に共通するのは、 1遅くまで起きている 2家族との食事時間は楽しくない 3家族から「もう少し痩せたら?」と言われる 4気持ちを本当にわかってくれる人は誰もいない と感じている人が多いそうです。

また、インターネットでは、摂食障害に関する色々なタイプのセルフチェックがあります。以下にも拒食症と 過食症の簡単なセルフチェックを載せておきますので、5つ以上当てはまったら、早めの受診をおすすめしま す。

<神経性食欲不振症(AN)> 1よく立ちくらみをする。 21日に何度も体重計に乗る。 3体重の増減にこだわる。 4周りから「痩せている」と言われるが、自分では太っていると思い込んでいる。 5食事のペースが遅い。よく残す。 6食べ物のカロリーをよく知っている。 7ローカロリーの物ばかり食べる。 8とても痩せてきたのに、別に何の病気も見当たらない。 9とても元気に動き回り、よく運動する。

<神経性過食症(BN)> 1いつも食べ物のことばかり話題にする。 2たくさん食べているのにかかわらず太らない。 3食べた後、必ず何時間もトイレに閉じこもっている。 4「食べ出すと止まらない」とか「食べだしたら止めて」と言う。 5食べた後に落ち込んでしまう。 6「ケーキは〇〇店のじゃないと」というような、こだわりがある。 7自分を嫌う。 8「迷惑かけてごめんなさい」とよく言う。 9完璧主義者である。 10自分を抑え、周りにあわせようとする傾向が強い。

病院では、「DSM-IV」というアメリカの精神医療学会によって作られた「精神疾患の診断・統計マ ニュアル」というものが、よく使われるそうです。

<神経性食欲不振症(AN)> 1年齢と身長に対する正常体重の最低限、またはそれ以上を維持することの拒否。(例:標準体重の 85%以下の体重が続くような体重減少、または成長期間中に期待される体重増加がなく、標準体重 の85%以下になる)

2体重が不足しる場合でも体重が増えること、または肥満することに対する強い恐怖。 3自分の体重または体型の感じ方の障害、自己評価に対する体重や体型の過剰な影響、または現在 の低体重の重大さの否認。 4初潮後の女性の場合は、無月経、すなわち月経周期が連続して少なくとも3回欠如する。(エストロゲ ンなどのホルモン投与のみ月経が起きている場合、その女性は無月経とみなされる)

<神経性過食症(BN)> 1むちゃ食いのエピソードの繰り返し

むちゃ食いのエピソードは、以下の2つによって特徴付けられる。

(1)他とはっきり区別される時間帯に(例:1日の何時でも2時間以内)ほとんどの人が同じような時間帯 に同じような環境で食べる量よりも明らかに多い食物を食べること。

(2)そのエピソードの期間では、食べることを制御できないという感覚。(例:食べるのを止めることができな い、または何をどれほど多く食べているかを制御できないという感じ)

2体重の増加を防ぐために、不適切な代償行為を繰り返す

例えば、自己誘発性嘔吐・下痢・利尿剤・浣腸・その他の薬剤の誤った使用、絶食、または過剰な運 動。

3むちゃ食い、および不適切な代償行為

ともに平均して、少なくとも3カ月にわたって週2回起こっている。

4自己評価

体型および体重の影響を過剰に受けている。

5障害

神経性無食欲症のエピソード期間中にのみ起こるものではない。

<特定不能の摂食障害> 1女性の場合、定期的に月経があること以外は、神経性無食欲症の全てを満たしている。 2著しい体重減少にもかかわらず、現在の体重が正常範囲内にあること以外は、神経無食欲症の基 準を全て満たしている。 3むちゃ食いと不適切な代償行為の頻度が週2回未満である。またはその持続期間が3カ月未満である ということ以外は、神経性大食症の基準をすべて満たしている。 4正常体重の人が、少量の食事をとった後に不適切な代償行動を定期的に用いる。(例:クッキーを2 枚食べた後の自己誘発性嘔吐) 5大量の食事を噛んで吐き出すといったことを繰り返すが、呑み込むことはしない。 6むちゃ食い障害:むちゃ食いのエピソードは繰り返すが、神経性大食症に特徴的な不適切な代償行 為の定期的な使用はない。

あと、摂食障害と併発する症状があります。摂食障害で嘔吐を繰り返すと、「低カリウム血症」という 症状が現れます。ひきつりや体に力が入らない・筋肉が麻痺するなどの症状ですが、果物やドライフルー ツ・野菜を食べることで防げます。この「低カリウム血症」が「不整脈」「腎臓障害」を起こします。

<不整脈>

主に脈が乱れている状態で、リズムが速くなったり遅くなったりと不定則になることもあります。低カリウム 血症を治すことで改善されます。症状が出ている時は、動悸やめまいなどがあります。

<貧血>

現在、女性の10人に1人が貧血に悩んでいると言われています。摂食障害の人は、栄養不足から貧 血になります。症状は、体がだるい、頭が重い、枝毛や抜け毛が増えるなど様々です。

改善方法は、鉄剤を補給するのが良いとされますが、効果はすぐに現れないので、続けて飲む必要が あります。

<骨粗しょう症>

貧血とともに、この骨粗しょう症も摂食障害の併発する可能性の大きい症状です。骨がスカスカになっ て、折れやすくなる病気ですね。症状は、カルシウム不足やホルモンバランスが崩れた時に気をつけなけれ ばなりません。

日ごろから運動や日光浴に心がけましょう。調子の良い時には、なるべく散歩や買い物に行ったりして外 へ出ましょう。

<肥満>

過食症やむちゃ食いのある人には、肥満に気をつけなければなりません。ただ体重が増えるだけではな く、高血圧や糖尿病、変形関節症、生理不順や摂食障害以外の病気を引き起こすと言われていま す。

さらに、心臓にも負担がかかるため、心不全が起きやすくなってしまいます。

「自分は摂食障害ではないのか?」と思ったら、まず勇気を出して誰かに相談してみましょう。それが なかなか言えないのが、この病気の大きな問題です。

摂食障害に憧れる人もいますが、実際、摂食障害になると、とても苦しい・辛い生活をずっと送るように なり、後悔することになります。頭の中に24時間食べ物の存在があり、食べたいけれど太るのが怖くて食べ られないのです。

また、手足は痩せても、飢えに苦しんでいる難民の子供たちのようにおなかは膨れるので、凹ますために も痩せなければと思うわけです。

「自分で治そう」としない限り、治らない病気です。病院へ行っても特効薬はありません。完治する人 は、低いのが現実です。

 

6.大学院1年 A子さん(23歳)の場合

大学院1年生のA子さん(23歳)からメールをいただきました。そのままご紹介いたします。

*****

はじめまして。 いつもブログ読ませて頂いています。

私は大学院1年の23歳のA子と申します。ちょうど2年前、私はダイエットを始めました。バイト先のママさ ん(居酒屋さんです)の「A子ちゃん顔丸くなったよね、4~5kgは太ったでしょ」の一言がきっかけでした。

体重計に乗ると56kg、初めて見る数字で私は目を疑いました。身長は162cmです。確かにおなかも背 中もぷよぷよで顔も丸かった。

今まで「太った」なんて言われたことはなくて、とても悔しく思いました。

「7月20日までに40kg台になる!」と家族に宣言をし、ダイエットを始めました。

行ったのは、「朝晩ダイエット」です。夜の体重が朝の体重より600g以下になるようにというのが基本でし たが、どんどんエスカレートして、マイナスを目指すようになりました。

夕食は毎日炭水化物を抜いて、野菜ばっかり。すぐにおなかが鳴り始め、おなかがすいて辛いため、23 時には眠っていました。大好きな飲み会も、理由をつけて断り、友人との外食も全然行きませんでした。

「週3回、30分のジョギング」が目標だった運動も、毎日になり、食べ過ぎたなと感じた時は、1日3回くらい 走りました。

だんだん、食べ物がカロリーに見えてきました。いつも食べ物のことを考えていました。でも、摂食障害の 本は読んでいて、怖いと思っていたこともあり、吐くことはしませんでした。

結果、体重は7月には47kgになりました。体脂肪も28%から21%になり細くなって、とっても嬉しく思いま した。

しかし、コーゲさんがおっしゃった通りのことが起こりました。 何カ月か過ぎ、気づくと生理が半年きていませんでした。さすがにまずいと思い、産婦人科に行くと子宮 が縮んでいて、ホルモンバランスが崩れて、排卵が起きていない疑いがありました。

ダイエットのことを話すと「不妊になるよ、50kg代まで戻しなさい」と言われました。涙が出ました。不妊よ りも、頑張って頑張って落とした体重を戻せと言われたことに対してです。しかし、正式な理由で太れるこ とにほっとしている自分もいました。

太るのは本当にすぐでした。ただ食べただけで増えました。マッサージに行くと、自覚はしていなかったので すが、冷え性と言われ、汗もかかなくなっていました。

それからは見事にリバウンドです。夜は怖くて炭水化物は食べられなくて、でもおなかがすいて頭の中は 食べ物だらけ、朝走ろうと思っても、おなかが減りすぎて動きたくなくなって、結局お菓子を食べてしまいま す。飲み会なども参加するようになり、今では52kg、体脂肪26%です。

とても困っていることは、だめだ、だめだと思いながら、夜中も起きていないといけない時、寝ないためにず っと食べてしまいます。食べていないと集中できないのです。本当にやめたいです。

ネットで調べてもあまり参考になる物はなく、わけがわかりません。ドカ食いした時は、調整と思って食べないと、次の日また反動が来ます。

悪循環の繰り返しです。かれこれ2年こんな生活です。いつまで食べ物のことを考え続けるのだろうと思う と、うんざりします。それで食べると太って自分が嫌いになって……。なんだか本当にばかだと思います。

でも、どうしても悪循環だと思っていても、それを止められないのです。「ちゃんと食べる」アドバイス、正し いと思うのにとても怖いです。私は摂食障害とは言えないと思っていて、参考にできる物が見つけられない でいました。

コーゲさんの記事を読みながら、私は今後どうしたらいいか考えたいです。長々と申し訳ありませんでし た。読んで頂きありがとうございました。 *****

……というメールをいただきました。

A子さんに「あなたのお母さんは、このことご存知でしょうか?」とメールを返したところ、次のようなお返 事がありました。

*****

母には生理不順で、ホルモン剤を飲んでいることまでは伝えました。 その後、忙しさを理由に定期的に産婦人科に通わないでいたら、母に自分も不妊症で苦しんだことを 告白され、別な病院も受診するように勧められ、別の産婦人科を受診しました。初めの産婦人科ではホ ルモンバランスの乱れの診察結果でしたが、次の産婦人科では、多嚢砲性卵巣症候群の可能性を伝え られ、画像もはっきりと見せて頂き、怖くなって、それについて母には伝えられていません。すごく心配すると 思うと言えないでいます。怒られるとも思います。病院を変えてからホルモン剤は飲んでおらず、今すぐ妊 娠したいわけではないので、ピルを飲む方向でいます。 *****

……とのお返事でした。また私は、下記の通りお返事しました。

まず、「怒られるのが怖い……」と書いていらっしゃいましたが、私は、お母さんにちゃんと全部お話しし た方が良いと思います。親元から離れて、1人暮らしとのことですが、もう2年も自分ではコントロールでき ないで苦しんでいらっしゃいますよね……。

まずはお母さんに話して、相談して1人で悩みを抱えないで欲しいと思います。正直に話せる勇気 を……。私は、A子さんと同じ年頃の娘がいるので、私だったら、ちゃんと隠さず話して欲しい、そして1日 も早く悩みから解放してあげたいと思いますよ。

私は娘たちが小さい頃、働いていて、日々忙しくしており、厳しい母親だったので、私の前では娘たちは なるべく「良い子」でいようと振る舞っていました。でも、本当は良い子ではなかった。例えば、習い事を勝 手に休んだりしたことを隠されていて、「怒られるかもしれない」と「心配かけたくないから、お母さんに言わな いで」と人に頼んだり、嘘をつかれたりすることもありました。

でもね、厳しいことも言うけれど、母親だから娘が悩んでいたら、力になりたいと思うし、親子だから、他 人じゃないから心配です。一緒に解決したいと思います。悩みがあったら、嘘をつかずに正直にきちんと話 して欲しいです。でないと、取り返しのできないことになった時、「何で話してくれなかったの……」と悲しくな ると思います。

そして、相談できない環境にあったことを後悔して、自分を責めるでしょうね。

A子さん、あなたにもし、娘がいて悩んでいたとしたらどう思いますか?

「話して欲しい・力になりたい」と思いませんか?

娘なのだから、親には気を使わないでいいのよ。どうか甘えてください。 多分、メールの感じからすると、A子さんのお母さん、ちゃんと聞いてくれると思いますよ。娘のことを知らな い親は多いものです。何も話してこないということは、幸せに暮らしていると思っているからです。どうか、勇 気を出して話してみてください。

……後日、お返事がきました。

*****

コーゲさんの願いが伝わったのか、ちょうど母から「産婦人科に行っているのか」と聞かれたんです! とて も驚きました……。ですので、正直に話しました。

怒らなかったですし、「実際の話を聞きたいから次の診察に同席させて」と言われました。少し驚いたけ ど、母は昔、不妊症を超えて私を産んでくれて、それもあってそれだけ心配してくれているんだと思います。

コーゲさん、勇気をくれてありがとうございました。 思い返すと、私は2年間ごくごく一般的な食事は全くしてこなかったと思います。一時的にまた体重は増 えてしまうのかもしれないけど、罪悪感を持たずに食べたいです。本当は食べることが好きです。楽しく食べ ることができるように、治していきたいと思います。

本当にありがとうございました。 *****

……大学など進学や就職を機に、親元を離れて1人暮らしする人は多いと思います。食事の管理を親 はできないので、本人が摂食障害になって苦しんでいても、親に相談しない限り、気がつかない場合が多 いと思います。

世の中が「痩せダイエットを推奨している」ので、痩せたとしても本人が「ダイエットしているから」というと納 得しまうようです。

離れて暮らしているお子さんに、親がなるべく連絡を取って様子をうかがい、コミュニケーション取ることが 大事だと思います。

摂食障害は、「親」との関係性が重要視されています。親との関係が悪い子ばかりでなく、むしろ親が 大好きで「嫌われたくない」と優等生になろうとする「良い子」がなりやすいと言われています。 「親に迷惑をかけたくない」「勉強や習い事を頑張って結果を出して親に褒められたい」と思い、「そうしな ければ親には愛されない……」と思ってしまうようです。 「本当は嫌でしょうがない」「こんな自分では親に愛されない」と無意識に思いこんでいくようです。

今回のA子さんは、たまたま「摂食障害を治したい」「誰かに相談したい」という時期に出会い、タイミング 良く親が助けてくれることができたので、本当に良かったと思います。

また、私のアドバイスにも素直に応じてくれましたし、感謝の言葉もいただきました。嬉しかったです。次 は、難しかったパターンをご紹介します。

 

7.大学3年生 B子さん(21歳・女性)の場合

大学3年生、B子さん(21歳)からメールにてご相談いただきました。ご紹介いたします。

*****

コーゲ先生、はじめまして。私は拒食症の大学3年生(21歳)です。 元々とても痩せていたのにも関わらず、2年前に無理な食事制限をしてしまいました。(初潮からずっと 156cm、34~37kg→ダイエットで26kg。)

きっかけは、大学に入りモデルの仕事をしたり、先輩から「お人形みたいに痩せてかわいい」と可愛がられ るようになって、「絶対にこの体型を維持しなければ!」という変なプレッシャーに駆られてしまったことです。 馬鹿な話ですが、食べたら太るという意識はあったのに、食べなかったら痩せるという意識はなく、ガリガリ に痩せていくのに気づきませんでした。

体力が落ちたことと、母からの指摘でようやく気づき、ひと月入院し(幸い、脳などには全く問題はありま せんでした)30kgで退院。元々、健康志向(逆に添加物や精製されたもの恐怖症)だったので、自炊の 玄米一汁三菜の3食を規則正しく続け、1年かけて35kgまで回復しました。

しかし、体重は同じでも以前のような身体の締まりがなく、太って見えてしまい、再び食事を減らしたりし て、また徐々に痩せてしまいました。

そして、この年末年始に気を許したことをきっかけに、最近は今まで関心のなかったお菓子を大袋全部 食べきったり。(そのあとは、ふかしたかぼちゃや玄米、豆乳、ナッツを食べて落ち着かせようとしますが、苦し くなるまで食べてしまいます)、不規則な生活が定着してしまいました。

連日の暴食で、一気に34kg、それ以上に見た目(特に下半身)が人生最大級になりました。ファッショ ンやお出かけが趣味だったのですが、太ったのが気になって、引きこもりがち→何故か食べてしまうというル ープの日々で、精神的にも胃もたれなど身体的にもとても苦しいです。

まとまらず長くなってしまいすみません、もうどうしたらよいのか分からないのです。 とりあえず食事を退院後のようにするべきでしょうか。摂食障害になる前は、朝はフルーツと豆乳(足りな ければライ麦パンやオールブラン)、昼はご飯子供茶碗1杯におなじくらいの容積の肉や魚、野菜などのお かず、夜はチキンステーキなどしっかり目の主菜とたっぷりの野菜で、主食は食べていませんでした。気持ち 的に拒食前のメニューの方が受け入れやすいです……。

月経は退院後に一度戻りかけましたが、また来なくなりました……。早く戻したいです。 でも太ったら自分じゃないみたいで絶対いやです。いい大人になって本当にお恥ずかしい話ですが、アド バイスどうかお願い致します。

※運動は1日30~60分程度踏み台昇降をしています。これは食べ過ぎの罪悪感もありますが、良いリフ レッシュになっているので続けたいです。 *****

B子さんとは色々やりとりをしましたが、結局上手くいきませんでした。途中で「私の気持なんかわかるは ずがない」と、通信が途絶えてしまいました。

B子さんは大学受験に失敗し、志望の大学に行けなかったそうです。彼女には優秀な兄弟がいて、比 較されて悩んでいたそうです。唯一「かわいい、お人形さんみたい」と言われることで、注目されると思ってい たようです。

ところが、本人は体重が増えて太っていると思いこみ、外にも出られなくなり、寝たきりになってしまいまし た。

摂食障害にかかる人の中には、幼少期に「完璧でなければ愛されない」と思いこみ、何らかの挫折で発 症するようなケースがあるようです。

愛されたい……という強い気持ち、本当は社交的で明るい性格でこだわりが強く、完璧主義、さらに厳 格な親のいる家庭環境で育つと、「本当の自分」を知られたくなく、「もう1人の自分」を作ってしまい、2つ の自分の中で葛藤していると聞きます。

親に愛されたい、そして反抗も非行もできない、「良い子」でいたいと言う子が、「摂食障害」になるのか もしれません。

ダイエットをすると体重の「数字」が結果になり、自分は良く頑張っていて、周りから「痩せてお人形みた いにかわいい」と褒められると思っているのです。でも、食のコントロールができず、ストレスになる……。

彼女の場合、ダイエットから拒食になり、その次に過食嘔吐になっていますが、拒食症だけならまだ対処 できるのかもしれませんが、過食症は「食べたい」という相反する願望の支配もあります。2つの願望がある と、「食べて、吐く」の繰り返しは、治るのに時間がかかると言われています。

実は、摂食障害の約1割が亡くなっています。飢餓・心不全・自殺などがその原因となり、非常に危険 です。

心臓や脳といった活動的な臓器を動かすために、体は省エネになり、呼吸・脈拍・血圧は低下、皮膚 は乾燥してうぶ毛が生え、水分のバランスが崩れ、便秘になり、皮下脂肪が減って体温が低下して寒さ に弱くなります。

貧血・関節が腫れて、筋肉が弱ります。骨粗しょう症・不整脈になり、老人になり、心不全の危険性が 高まります。それに伴い、抑うつや人格変化(攻撃性や怒りが爆発)社会からのひきこもりなど……。

B子さんは、「食」をコントロールしようとしています。でも、本当に彼女に必要なのは、「メンタル」のコント ロールです。食をコントロールできないことに落ち込み、悩み、自分を責めてしまいます。そして、過食・嘔 吐の繰り返しの悪循環に陥っています。

B子さんを救えるのは、「家族の理解と愛情」と「専門病院での適切な治療」だと思います。あれから連 絡が途絶えてしまいましたが、今も心配しております。

他にも、たくさんの摂食障害の方とブログを通じてメールやネットでお話ししました。女性の憧れのキャビン クルーの方は、上司から「痩せろ」と言われたそうです。不規則な仕事をしていた看護師の方は、夜勤の 勤務で食生活が乱れたそうです。

摂食障害を治すヒントは、経験者にお話を聞くのが一番だと思います。

 

8.摂食障害を経験し、克服した方々の経験談1

これからご紹介するのは、私のブログに書きこんでくださった摂食障害を経験された方々のコメントを抜 粋させていただいきました。

私自身は、毎日食事を「楽しく・美味しく」いただいていて、それを「幸せ」と感じているので、摂食障害の 方の苦しみや考え方が理解できないところがあります。実際に経験されて克服された方のお話はとても参 考になりますし、今現在悩んでいらっしゃる方にとっては、とても心強いのではないかと思います。

みなさんおっしゃっていらっしゃるように、「心の問題」が大きく占めています。食事指導をしなくてはならな い立場としては、かたくなに閉ざされた状態で指導することは難しいです。

<Mさんより>

去年までは体重35kg以下でしたが、ある日、本で読んで「自分は省エネ身体になっているのかもしれな い」と思って、食べる量を増やしました。油も気にせず摂るようにしました。

体重が増えると、冷え冷えだった身体が嘘のようにポカポカ、基礎体温は1度上がりました。筋肉も付き やすくなり、前より汗をかくようになりました。

食べることの重要さを感じました。 摂食障害のことはテレビとかでよく見かけるので知っていますが、「私は絶対ならない!」と思って見ている 人が、ほとんどだと思います。一生懸命、治そうと頑張っている人がいる中で、痩せている、細すぎることが 褒められるような日本女子の環境を直さないといけないと思いました。

<Hさんより>

私は、摂食障害を患っています。食べられなかったり、吐いていたりして、身長162cmの30kgを10年近く 過ごしていました。今は、ご飯を食べられるようになって、普通の体型に戻りました。今の方が幸せです。 でも、渦中は30kgから、1kgでも増えれば太ったと不安定になっていました。脳にも栄養がなく、思考も 偏っていたのだと思います。身体もガリガリでないと安心できませんでした。

だけど、本人も治りたいです。常に心は寂しくて、どうしたらよいかわからないのです。身体だけでなく、心 にも大事なサポートが必要だと思います。

私は、家族と主治医に助けを借りながら、今に至ります。食事以外にも、家族のサポートや、温かい愛 が必要な気がしました。

私は、渦中より、15kg太りましたが、食事を楽しめる今の方が幸せです。人の温もりも感じられるように なりました。私は、10年かかりましたが、治療すれば良くなります。自分を愛してあげて欲しいです。

<Kさんより>

摂食障害は命の危険も大きく、治療もすんなり行かないことが多いと思います。ヨーコさんが食事に関し てアドバイスしても、すぐには実行できないと思います。

こういった相談は、できる相手がいません。ヨーコさんが親身になって教えてくれること自体が、大きな救 いになっていると、私は思います。命の危険があるので、そんな悠長なことを言うなんてと思われるかもしれ ませんが、病気の根底にあるのは心の問題だと思います。少しでも自分の悩みを他人と共有して、自分 の心を楽にしてあげてください。

<Aさんより>

私は高校生の頃、今思えば摂食障害だったと思います。部活で帰宅時間が22時頃になることが続き、夜ご飯を食べられず、そのまま眠ってしまうことがしばらく続くうちに、体重が激減しました。そして月経が 止まり、婦人科に通院していました。

今思うと、成長に一番大切な時に、あんな無理なことをして体を痛めていたのを悔やんでいます。無理 をしているのをわかっていても、痩せられたことに満足も感じていたと思います。

3年になり部活を引退しても、何となく、食べることに少し罪悪感を持っていたかもしれません。家族の前 では少食で、でも食べ盛りの食欲はあって、隠れてお菓子をドカ食いしたこともありました。たくさん食べるこ とを恥ずかしいとでも思っていたのかもしれません。

本当に今思うと、寂しいなぁと思います。友達や周りの人に「痩せたねぇ」「細いねぇ」と言われることを嬉 しく思っていたのだろうと思います。

細いことは良いことだという価値観は、確かにあると思います。テレビの美人はたいてい細いですから。女 性は容姿を褒められることは、とても嬉しいことだから。

今は、そんなふうに思っていたのは間違いだと思うし、「美=細い」ということしか頭になかったのは、視野 の狭い、つまらない見方だなぁと思います。

健康的な食事をしてこそ、健康的な考え方ができると思います。食事は生きるために、楽しくする物だと いうことをいつも心に持っていたいです。

私は、いまだに月経不順ですが、ヨーコさんのブログを読んで、食事は楽しい物なんだなぁ、生きるために 食事を大切にしたいなぁと思うようになりました。なんとか健康な体になれるよう、頑張りたいです。

<Kさん>

私も摂食障害真っ只中の時は、治したいと頑張っていました。でも気持ちがついてこなくて、食べられな い……。

痩せていれば全て上手くいくという考えになっていますが、そんなことはないと薄々感じていました。

そして、食べることより自分の心が楽しくなることをしてみました。 気持ちの面が落ち着いてきたら、「アレ食べてみたい」と思える物が出てきました。「ジャンクフードが食べ たい」と思うことも。身体に良い物に拘りたくなりましたが、まずは食べられたという喜びを感じることができま した。

摂食になったきっかけも治ったきっかけも人それぞれだと思います。自分でできそうと思うことから始めてみ たら良いと思います。

減らすも増やすも、体重管理は健康になることが最大の目的だと思います。動けない運動しないのは、 エネルギーが足りないから動けないからですよね。だったら、カロリーとか気にしないで食べるべきですね。

このままだと、将来、子供産めなくなるし、骨など色々な健康障害がでてきて、やりたいことができなくな ります。

私は辛うじて出産できましたが、骨が少し弱く、やりたいことが頓挫しかかりました。毎日憂鬱で過ごすな んて楽しくない、家族や友達と笑って過ごすのが良いですよね。

私も摂食とは20年近く付き合いましたが治りました。付き合いが長い分、たまにぐらつくこともありますが 大丈夫です。食べて笑って好きなことできて幸せです。難しい病気なので、周りの理解が得られないのは 苦しかったです。

あと、「普通に食べる」ことがわからないというのもありました。おなかすいたら食べるとかの感覚もわからな かったです。そんな時には、定食屋さんのメニューとかを見て、食べるようにしていました。

<Hさんより>

私も14歳~30歳まで摂食障害で、どうにか自力で完全に治しました。 経験者としては、食べ物がどうこうではないのです。まずは「あなたは美しい、だから自信を持って」と言っ てあげることです。 「もう少し太ればキレイよ」とか「もっと髪の毛ピカピカなら」とか、そんなのはいりません。自分の現状を愛せ るように後押ししてあげることです。本当は自分でやらなければならないことですが。

そして、本気で食べ物に感謝できるようにしてあげること。震災の映像でもいいし、稲刈りの手伝いとかで もいいです。食べられない辛さ、自分がどれだけ恵まれているのか、収穫の喜びを学んで脳みそに叩き込 みます。そして「笑え!」と。

普通の仕事している顔や勉強している時も「楽しい、楽しい」と言いながら、笑顔で仕事する癖をつけま す。

あとはノートを作って(最初は)、1日5つくらい今日あったイイこと・嬉しかったことを書くようにします。いわ ゆる幸せ脳作りです。

摂食障害の方は、自分で完璧な自分を作ろうとして、自分で自分を追い込んだり、または子供の時に 圧倒的に安心して守られていなかったり、思春期に親から「あなたは良い子だから大丈夫ね」と決めつけ られて放っておかれたり……。

しかし、本当は親がどうだった、過去がどうだった!ではないのです。 今の自分を自分が大切にしてあげなくてはいけない、大好きになってあげなければならないのです。例え 太ったとしても痩せたとしても。

鏡に向かって「今の私かわいい」とか「このちょっと太い足も色っぽいよ」など褒めたり、肯定的な言葉を頭 の中ではなく口に出して言います。そうすることで、脳みそが納得します。自分の言葉で自分が騙されるわ けですね。

もちろん栄養も大事ですが、重度の摂食障害の方には、「幸せ脳作り」を食事内容よりも優先した方 が良いと思います。

<Yさんより>

摂食障害、ツライです。私も拒食過食を繰り返しました、若い頃ですが。 私の場合は、精神的な問題でした。とても寂しかったです、あの頃。だけど、寂しいと言える自分もいな ければ、相手もいませんでした。年齢を重ねて感じるのは、つくづく若かったのだと。

私は、嘔吐はなかったので命の危険は少なかったですが、拒食症は命が心配です。 愛情を受け取り、自分を大切に思うことは大変な作業です。けれど、是非実践して欲しい。食べ物も 大切だけれど受け付ける器(心)が成熟しなければ難しいと思います。本人が一番ツライですよね。

だけど、あえて書かせてください。あなたが自分を大切にすることはとても重要なんです、何事において も。大切なのは、体重じゃない。笑顔でいられるか、時に忍耐強くいられるかだと思います。

「お人形さんみたいで可愛い」

この言葉は、何を意味するのか。あなたは誰かに認められたいのかな? 人間がお人形さんだったら本 当に可愛いですか? お人形はお人形です。人間らしくなく、見た目だけです。そこにそんなに価値があり ますか?

今の私は、外見がどうであれ笑顔が素敵な内面の良さが滲み出る女性が美しいと感じます。楽しいと 感じることを、笑顔でいられる素晴らしさを、人を自分を愛することを知って欲しい。人生は、いつ何が起き るかわかりません。大袈裟に言えば、明日が来る保証はありません。誰でも、そうです。少しでも心が穏や かになりますように。苦難を乗り越えた人は綺麗です。

<Nさんより>

私も一時期、体重減らすことで頭いっぱいだった時期がありました。幸い、生理が止まったりはしません でしたが、常にストレスを感じている日々でした。

156cm、60kgあった頃は、ダイエット日記をつけたり、夕食に野菜たっぷり、豆腐ダイエットやお菓子を食 べないなどしてましたが、1年近くかけて50kg近くになると、すぐにストレスと40kg代まで落とした体重もすぐ 50kg台になり、嫌気が差して日記もダイエットも止めたぐらいです。

あと、寒いのがダメになりました。ガマンするのを止めた結果、現在、身長158cm、体重50~52kg辺りを さ迷いながら、何事もなくキープしています。正直、痩せたいですが、ここ数年で肩こりとぎっくり腰になった ので、筋肉を付けて代謝を良くしようと思います。痩せたいと思うなら、ガマンをしない、あるいはストレスを 解消できる方法を取ってください。

<Kさんより>

ダイエット=食べちゃダメ!みたいに考えると、余計、食べることばかり考えちゃう悪循環になってしまうよう な気がするのです。美味しく食べて、健康になって、運動して、美味しく食べる! そんな感じで、今は、 156cm、42kgな私です。高校生の頃は39kgだったけど、今の方が健康だし、いいかな(笑)

<Jさんより>

私自身も20数年前に、4年半程、摂食障害でした。過食嘔吐、拒食、ストレスが溜まれば食べること ばかり考え(食べると一瞬落ち着くんですよね)、その後は罪悪感。きちんと食事をとることってどういうことか 分からず、ましてや美味しく食べることの意味が分からず、こんな日々がいつまで続くんだろうと思っていまし た。

広義に解釈すれば、過食嘔吐をしていなくても食べ物をストレスの発散方法として使い、食べ物と良い 関係を築けていないことを摂食障害というのだと私は思っています。

心理セラピストでもある今は、この状態がどういうことを意味するかわかっています。心とカラダは密接に繋 がっています。

心の奥底に押し込めた想いが、カラダを通して症状として現れてきます。満腹中枢はおなかにあるのでは なく、脳の中にありますよね。だから、おなかがいっぱいでも心が満たされていないと、満腹感を感じることが できないんです。私も症状がひどい時は、たくさんの不安や悩みなどを抱えていました。

摂食障害の方……不安を抱えていませんか? 頑張り過ぎてはいませんか? 無理していません か? そして、痩せてないと私は〇〇ができないとか、「痩せてないから〇〇だ」と自分を縛り付けたりはし ていませんか?

自分自身を良くしようとして、今頑張っている自分に、温かい眼差しを投げかけてあげてください。そし て、心の奥の本当の自分の気持ちや想いとお話してみてください。そして、できればお母様や信頼できるお 友達にちょっとお話してみてくださいね。

食べ物は元来、心とカラダを作る物。美味しく食べて、幸せな気持ちになり、健康的な肉体と精神を宿 すことができると思っています。一時、食べることだけに人生を支配された私も、今は食べ物と良い関係が 築けています。

<Kさんより>

まずは自分が摂食障害であること、婦人科疾患の可能性があることに気づいて良かったです。婦人科 の方は、一度不健康で止まった生理がきちんと来るようになるのに、すごい時間がかかるし不妊だけでなく コレステロールや骨粗鬆症にも影響するので、まずそれを治すことが大事です。

副作用(体重増加など)、怖く感じると思いますが頑張って欲しいです。太るのが怖い増やしたくないとい う気持ち、とてもよくわかりますが、やはりちゃんとエネルギー源が身体に入っていかないと、食べても食べて も食欲は収まりません。ひと口ずつでもいいです。ご飯やパンなど炭水化物をとるようにしてみてください。 少量でもバランス良さそうな食事を。

今は身体が栄養を欲しがっていると思います。体重は増えると思いますが、いつかちゃんと適切なところ で止まりますし、健康的な生活になると減ることもありますよ。

摂食障害は病気だから、頭や気持ちで食欲や過活動を制御できなくても自分を責めたりしないでくださ いね。

きっと、体重が思うようにコントロールできないとパニック状態かと思いますが、人間は機械じゃないので、 同じ食べ物、同じ運動をしてもずっと同じ体重を保てるわけじゃないです。生き物ですから変化は当たり 前です。

あと、何か好きなこと打ち込めるようなことが見つかると、早く楽になれるかもしれませんね。

<Hさんより>

まずドカ食い→食べない→反動の悪循環を断ち切るには、食事を減らしたり食べなかったり、カロリー消 費を狙っての運動などの「帳消し行為」をしないことです。過食嘔吐と同じことです。

体重増えるのは怖いですが、そこを乗り越えなければ、ずっと苦しむことになります。その苦しさが、私はよ くわかります。

そして、今のままの自分を頑張って認めてあげてください。 痩せたら自信を持てて堂々と歩けるのに、だとか未だ現れない未来の自分に託すんじゃなく、どうか勇 気を出して今の自分で自信を持ち、堂々と歩いてください。今の自分で今を楽しんでください。

痩せたいと思う強い思いは、痩せてない現在の自分を否定してしまいます。 きっと太った原因はあると思うので(お菓子とか)、そこをちょっと工夫するだけで良いんです。痩せるた め!な考えを捨てて、健康に良いことをゆっくり自分のペースで取り入れる。これがダイエットの答えだと、 自分の経験を経て思います。

<Yさんより>

狂った食欲は、三食お米をしっかり食べないと治らないです。実際、私がそうでした。どか食いしたとして も、次の食事ではしっかりお米を中心とした食事をしてください。時間はかかりますが治ります。私はそれで 治りました。健康になれましたよ(o^^o)

<Mさんより>

私の学校では、痩せている女子が多いです。まわりがみんな痩せていて「痩せなくては!」と思ってしまう 環境だと思います。

摂食障害はテレビで見て知っていますが、「私は絶対ならない!」と思って見ている人がほとんどだと思 います。摂食障害を一生懸命に治そうと思って頑張っている人がいても、「痩せている・細すぎる」ことが 誉められるような、日本女子の環境を治さないといけないと思います。

私のブログでコメントしてくださった方々の言葉を載せました。続きます。

 

9.摂食障害を経験し、克服した方々の経験談2 51歳、

C子さんの場合

51歳のC子さんからのメールです。ご紹介いたします。

*****

いつもブログを楽しみにしている51歳摂食障害(拒食)の者です。 実は、私は今現在、精神科に入院中で、過去にはなかったのですが、今回初めて希望を出し、週1の ペースで管理栄養士(栄養課長)との面談を治療の一環として取り入れてもらっています。このことが私の 治療に大きな影響を与えています。

医師とは違った観点からのアドバイスや、「これを食べたら太るではなく、骨になる、筋肉になる」とイメー ジして食べてみたら?」など、これまで私が見たことのなかった方向からの話を聞くこともできます。

その方のご提案もあり、私は今現在「栄養と料理」についての通信教育も始めました。まだまだ回復途 中ではありますが、食事の内容だけではなく、これまでの自分から少しずつ凝り固まった考えがほぐれてき ているように感じています。

1人でも多くの方が、私のような治療を受けることができますように……そう心から願っています。ちなみ に、私はその他にも依存症についての勉強会、復職プログラム(リワーク)、精神保健福祉士立ち会いの 摂食障害ミーティングにも参加しています。

本当に、今回の入院のような治療を、もっと早く受けることができたら、また道も変わっていたかも……と 思ったりもします。しかし、今が充実しているので、ラッキーです。

以前、「通院で栄養指導が受けられないか」と問い合わせたこともあったのですが、やはりその時は無理 でした。現在は、週に1回とはいえ、私のために栄養士の先生が1時間も時間をさいてくださり、そのことが 今回の入院で一番自分のためになっていると、実感しています。

加えて、これまで料理をする機会がなかった夫が料理を始め、毎週末の私の外泊時に色々ご馳走を 作ってくれたり、2人で台所に立ったりして、「美味しいねぇ」と話ながら食事をする幸せを初めて知りまし た。私、恥ずかしながら夕食なんて、まともに食べた覚えがなかったので……。まだまだ先は長いのです が、自分なりの回復を目指してのんびりいこうと思っています。

「3歩進んで2歩下がる~」と、いつも栄養指導の時、言われ続けています!

コーゲさまもくれぐれもお身体に気をつけてお過ごしくださいませ。そしてブログを通して、勇気と元気を発 信していただけますように……。 *****

……C子さんが前を向いて、毎日充実した日々を送られている様子がよくわかります。良い管理栄養 士さんと出会われましたね。

「これを食べたら太るではなく、骨になる、筋肉になるとイメージして食べてみたら?」とか、「3歩進ん で2歩下がる~」など、とても参考になりました。また、メールからご主人も一緒に苦しんでいらっしゃった様子もよくわかります。C子さんが変わられたから、ご主人も料理を始められたのではないでしょうか? 「2人で台所に立ったりして、『美味しいねぇ』と話しながら食事をする幸せを初めて知りました」の部 分、好きです。ずっと続くといいなと思います。

また、通信教育をされているということも良いことだと思います。スゴイですね。

「自分から前を向いて、自分を変えていっているということ」

何かに縛られたような、こりかたまった考え方から脱却するのが大変なことですが、自分から新しいことに 挑戦することは素晴らしいことです。年齢は関係ありませんね。3歩進んで2歩下がる……焦らずに少し ずつ……ですね。

素晴らしいメールをありがとうございました。 今、食に悩んでいらっしゃる方や、そのご家族の方の参考になると嬉しいです。ブログをやって良かったと 思えた、心に残ったメールでした。

このように、パートナーの方がこの病気を理解し、本人と寄り添って生活をしてくれると、治っていけると思 います。ただし、この病気を理解できない人の方が多いと思います。

 

10.日本の栄養指導の現状とアメリカの摂食障害の治療

摂食障害は、特に栄養指導(相談)が重要だと思います。 栄養指導と言えば、「何をどれだけ摂ればいいか?」を教える指導だと思われるかもしれませんが、摂食 障害においては患者さんやご家族の方とコミュニケーションを取りながら、その方にあった指導、栄養カウン セリングが必要だと思います。

しかし、日本では摂食障害の相談に管理栄養士がつくような治療機関がほとんどありません。 ……と言うのも、今の日本の現状では、病院が現行の健康保険制度のもとで摂食障害の患者さんに 外来で食事指導を行ったとしても、それに対して報酬は得られないのです。外来での管理栄養士の栄養 指導料を保険算定するためには、厚生労働省の定める特定の病気でないとだめなのです。

残念ながら、摂食障害の栄養指導の報酬が得られないのであれば、管理栄養士を置いておく意味が ないということです。それでも、栄養指導をされている病院があるのは、病院側が診療報酬のないのを承 知で、自腹で栄養士を雇って栄養指導を依頼しているか、患者さんが全額自費で受けているか、だと思 います。

ダイエット・摂食障害の治療での先進国であるアメリカでは、どういう治療方法をしているのでしょうか? 私は、ブログを通じて米国のロサンゼルスのメディカルセンター思春期専門精神科病棟の看護師である 安田真佐枝さんと、摂食障害ジャーナリストとして活動されている林利香さんという方と知り合うことがで きました。

彼女たちは、摂食障害ホープジャパン(代表・安田真佐枝/日本米国正看護師)を立ち上げ、 2020年までに日本にも摂食障害専門治療施設を開設することを目指していて、日本の摂食障害 治療環境の向上、発展につながる情報提供を行っています。「摂食障害に関する9つの真実」も、彼 女たちからの情報です。

私は、彼女たちの活動に賛同しております。

彼女たちの情報によると、アメリカではチーム医療で、医師・看護師・管理栄養士・作業療法士・ソー シャルワーカーなどが協力し合っています。

アメリカでは、摂食障害の治療に必要なことは、個人精神療法、家族療法、集団療法、栄養士さ んによる栄養相談、サポートグループ、そして必要に応じて投薬と言われています。これだけのサポート を受けても、治療に時間がかかるのが、摂食障害という厄介な病気なのです。

そして、患者さんの重症度に応じて、入院施設、ステップダウン施設、デイプログラム、集中外来プログラ ム、外来と、様々なプログラムが提供されています。日本はかなり遅れていますね。

アメリカのように、「チーム医療」という栄養管理の場合、栄養管理手順(栄養スクリーニングを含む栄 養状態の評価、栄養管理計画、定期的な評価など)を作成するなどの条件を満たせば、日本でも「栄 養管理実施加算」が算定できるそうですが、報酬は1人の患者さんについて1日120円です。病院は採 算が合わないですよね……。

安田さんの話では、アメリカの摂食障害の方への栄養指導の基本は、カロリーはカロリー、良い食べ物と 悪い食べ物の分別を止める、バランス良く栄養素を取り入れる、脂肪分、たんぱく質、炭水化物の必要 性、それを根気よく、特に厳しく、支えながら、カロリー増加を促すことだそうです。巷に色々なダイエット法 が出回る中、それに紛らわされることなく、今はダイエット情報は忘れ、バランスを大事にするということで す。

簡単なようでご本人には難しいことで、当然患者さんは管理栄養士に敵意を抱くことがあります。そうな らないように、「チーム医療」で患者さんが管理栄養士に敵意を抱かないように配慮したり、フォローしてい るそうです。

日本でも「チーム医療」が大事だと思いますし、家族への理解・協力・教育・メンタルの補助も必要だと 思います。

日本では、入院して食事管理が一時的にできたとしても、退院からの指導ができません。摂食障害 は、「自分で治そう」としない限り治りません。患者さん自身が病気に甘えている限り、治らないようです。 病院に行っても特効薬はありません。完治するにも時間がかかります。2年以内の回復率は低く、通常 は4~8年かけてゆっくりと回復、それ以上かかる人もたくさんいます。

日本には専門的な治療施設はまだほとんどなく、精神科でも摂食障害の専門医は限られます。

体重は回復して過食嘔吐を止められても、その上で、精神的に回復することが、さらに求められます。 回復後も「社会復帰」できるようなアフターも大事だと思います。それだけ、大変な病気なのです。

また、今現在も苦しんで1人悩んでいる人は、たくさんいると思います。そんな人たちのことを考えると胸が 痛みます。私にできることはあるのでしょうか?

 

11.摂食障害で悩んでいる方へ(おすすめの活動・団体など)

摂食障害のご家族の方から、「栄養士さんが摂食障害には重要なのに、日本ではどうしてかかわっ てくれないのか」「保護者の方の言うことは聞かなくても、専門家のことなら聞いてもらえる」「何を食 べさせてあげたら良いのかわからない、助けて欲しい」という声をたくさん聞きました。

摂食障害の治療は一筋縄ではいかず、ご家族の方のご苦労を聞くと涙が出そうです。若い女性だけで はなく、仕事でストレスを感じて摂食障害になった男の子、また、芸能人も痩せすぎたり、スポーツ選手も 摂食障害でスポーツ生命を絶たれたりと……大きな社会問題だと思います。にもかかわらず、あまり認知 されていない上に、摂食障害で苦しんでいる人を救う方法がなかなかないのは、悲しいものです。

そこで、私が知りうる活動・団体・個人相談などをご紹介したいと思います。

<摂食障害ホープジャパン>

代表:アメリカ・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)メディカルセンター UCLA Resnick Neuropsychiatric Hospital 摂食障害思春期専門病棟 看護師 安田真佐枝は、2020年までに日 本にもアメリカのような摂食障害治療施設を設立することを目的に活動しています。

http://www.buildingedcenter.jp/project/by2020/ こちらのアドレスでは、摂食障害症状でお困りのご本人やご家族の交流の場として無料掲示板を設置 しており、アメリカから摂食障害治療の最新情報を知ることができます。

<あゆみの会(摂食障害家族の会)>

全国誰でも入会できるようです。本人会員・家族会員・賛助会員の3種類があり、1家族につき、1 年間に3,000円で「あゆみ」という会報が届き、講演や勉強会の案内などもあります。 「おしゃべりタイム」という、ご本人・親バージョンなどのグループ活動もあり、「不安や悩みを1人で抱えこ まないで……」と世話人さんやあゆみの会の臨床心理士の山本さんが在中され、お話を聞いてくださ ります。

・ホームページ→http://ayuminokai2014.wix.com/ayuminokai 事務局:〒556-0014 大阪市浪速区大国1-10-13 なにわ生野病院心療内科気付 あゆみの 会 E-mail:ayuminokai.i-mode@docomo.ne.jp 電話:090-3033-3197

<摂食障害自助グループ「えだまめ」>(管理栄養士の鈴木真美さん発足)

神奈川県厚木市(入会金・会費などは無料) ・ホームページ→http://mamirin.jimdo.com/ ・鈴木真美さんブログ→http://ameblo.jp/sukiki-08/

<摂食障害ピアカウンセリング ゆうこさん>

・ブログ→http://ameblo.jp/greentea08190189/ ・摂食障害・親子関係・レシピ・その他お問合せ→http://form.os7.biz/f/25c06423/

全国には、色々なこういった支援や活動があると思いますが、私が実際にお会いしたり、お話をしたり、 ブログなどでお人柄の良さ・優しさを感じ、ご紹介させていただきました。私には、ご紹介することしかできま せんが、今苦しんでいる方がいらっしゃったら、ぜひお気軽にお問合せしていただけたらと思います。

「2.『カーペンターズ』のカレンさん」のところで、アメリカの女優のトレイシーゴールドの名前を書きました が、彼女は1985年から始まった日本でも人気のあったホームドラマ「グローイング・ペインズ 愉快なシーバ ー家」に長女役で出演していましたが、思春期の成長と共に増加する体重に悩み、摂食障害に陥ったそ うです。ドラマで笑いをとるために「太ってる」「彼氏がいない」とからかわれ続けていたため重度の拒食症に なり、入院するために番組を降板したそうです。その後、彼女は摂食障害を克服されました。

アメリカの拒食症の番組で、こう話されました。 「20年前に私が拒食症になった時、この病気に関する情報はほとんどありませんでした。私の番組 に出演する人たちやそれぞれの物語は、このひどい病気と闘う上で経験した恐怖や孤独を映し出し ています。妻や夫、息子または娘、それに友達がこういった問題を抱えているのであれば、とても厳し い教訓を得ることになるかもしれません。でも、かつての私がそうであったように、トンネルの終わりには 光が差しているのです」

また、日本のドラマの「Dr.倫太郎」という、精神科医のドラマの最後の講演に、このようなお話がありまし た。 「心の治療とは症状が良くなるだけでいいのでしょうか? それだけでなく、患者さんをより幸せな人 生へと導くべきではないのでしょうか? 患者さんの寂しさや悲しさを少しでも減らすために、治療者 は何ができるでしょう? (中略)

人を救い、人を癒すのは、やはり最終的には愛しかない。本気で人を愛すべきだと。僕は、そう信 じています。みなさんはどう思われますか?」

私もそう思います。医療は進んでも、治らない病気もあります。この摂食障害という病気もその1つだと感 じます。摂食障害という病気をまずは知ること、理解すること、そして悩み苦しむ方が減るような、愛のある 社会にしていけたら良いですね。

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